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本日、初心者のお客様が来られて、道着、袴、角帯、足袋等、模擬刀、刀バック等一式お求め頂きました。まだ、一度見学に行かれただけなので、「道場に寄って、道着の指定もあるかも知れませんよ。」と言う事はお伝えしたのですが、やる気満々で一式揃えられました。それはそれで良いのですが、着方が分からないと言うので、帯の結び方を教えて、袴の履き方を教える事に成りました。ただ、一度ここでやっただけでは、覚えられないと思うので、「YouTubeで検索すると、沢山の人が載せてると思います。」と
実は当店は、7月末日決算で、8月1日より新年度が始まります。7月は特に後半、それまで、4人体制で回して居たのが、2人体制になってしまい、お客様からのお問い合わせや、メールの返信が遅れ遅れに成ってしまいました。真に申し訳ありません。とりあえず、体制も改まって、いろいろ工夫していますので、今のジタバタは、今週辺りから、大幅に改善されると思います。また、遅れている工作類もかなり督促を入れて、状況把握に勤めて居ります。近日中には、3名体制に戻し、家族の応援も受けて、よ
「斬れ味保証」の研師さんからお借りした、脇指です。差し込み仕上げの美しさを見て頂ければと思います。どうでしょう、地肌が極めて美しく、このお刀の本当の刃紋がありのままの姿で映し出されていると思います。当店で居合研ぎと言って行っているのは、基本的に差し込み研ぎです。研ぎ代は、2尺4寸程度の刀で換算すると、寸3300円程度です。勿論、刀の状態によっては、価格を相談させていただく事があります。また、刃取り仕上げをし
お客様に拵の注文や特注居合刀の注文を受けて感じる事ですが、お客様の中には、真剣は居合刀の違いについてあまり、御存じで無い方が多いように思います。そこで、今日は、その違いについて少し書いて見たいと思います。基本的な構造、目釘穴の開いた刀身と柄を目釘で固定している。この事については、真剣も居合刀も基本的には同じです。ただ、作り方は全く違います。真剣の場合は、先ず、目釘穴をあけた刀身があり、それに合わせて、柄木を削り柄を作成し刀身の目釘穴に合わせる形で、目釘穴を開けて柄を作成しま
こちらの脇指、先日、、サイズが少しおかしいと思い、先日現物確認に行って、唯一、登録証とは別物と完全否定された一振りです。登録証では、昭和26年3月と本当に、所謂大名登録の初期の登録証です。お客様から買取したお刀ですが、長さも反りも若干合いません。登録証には、各都道府県に元票と言って最初に登録された時の情報がいろいろ書き込まれています。例えば、鍛え目、刃紋、時代等が詳細に書かれています。それと合わなければ、「全国照会」と言って、「こんな刀がお宅の教育委
先日、ホームページから照会がありました。他店で、注文をされたお刀を研いだ所、鎬筋の上に、2カ所ほど鍛え傷が出たようです。①それを、添え樋を入れて消すことはできないか?②業者はそれで了解してほしいと言うがどう思いますか?と言う2つの質問でした。これに対して、私は、「私は、鍛え傷は、大変大きく目立ったもの以外は、基本的に傷とは捉えていません。」「日本刀が古式製法によって作られた証であると考えています。」とお答えしました。近年の、日本刀を飾り物として、わ
昨年六月に次の様な記事を書いていました。経木で締めるのが苦手な人には、簡単ですが有効なので、皆さんの参考にそのまま載せます。この記事が自動で投稿される頃には、大阪に居ないと思います。申し訳ありませんが、土日と奉納演武で遠征です。連絡が付かないと思いますが、ご容赦願います。最近、柄内のガタツキを締めるのがずいぶんと成れました。先日も、柄作成の依頼を受けたお客様のお刀を、「少し締めれば、このままでも使えますよ。」と送料だけ頂いて、サービスでガタツキを無くして差し上げました。
斬れ味の落ちた刀を簡易に蘇らせる方法として、寝刃合わせと言う事が昔からされています。書物などによって、書いている内容が少し異なるので、私の理解で書きます。どんな刀も、刃物であるからは、少しずつは、斬れ味は落ちてきます。これは、高級包丁も、日本刀も同じです。そんな時、刃先の部分を僅かに研いで、斬れ味を蘇らせると共に、少しだけ、刃先を鈍角にする事で刃毀れの防止にも繋げるというものです。ただ、何でも寝刃合わせすれば良いというものでは無く、刀身の状態に合わせて、
明日の日曜日、昇段審査を受けるため、アメリカ支部のユタ道場から、9人の方が来られています。審査は、夕刻から、京都支部において実施されることになったようですが、その前に肩慣らしをしたいので、昼間稽古をしている私達、誠和会で稽古させてもらえないかと、理事長より申し出がありました。もちろん、歓迎の旨返信返答しましたが、話の流れで、誠和会の稽古が終わった後、私のお店に立ち寄ってから京都支部に行くことになりました。「9人も入るスペースが、無いな〜」と思って、今日、一日掛かって、片
刀用の油には、石油から作る鉱物油と、植物由来の丁子油がある事は、皆さん結構ご存知と思います。現在はバルブオイル(楽器用油)等も良く使われる様に成りました。そして、丁子油と言えば「岡村平兵衛」さんの丁子油が全国的にも有名かと思います。当店でも非常に良く売れるので、毎回20~30個と大量に入荷していましたが、「岡村平兵衛」さんが、ここ数か月、丁子油の生産が出来ずにおられます。当店でも、大量に有った在庫が殆ど底を着いたので、残った数個を価格を少し上げさせていた
お客様から照会が有って、試斬を行わない道場で居合をされている様ですが、「斬らないから刃切れ刀でも良いかと思うので、安く取り扱いしてくれないか。」とのお話でした。どうでしょう。皆さんはどう思われますか、私自身は、「居合は相手が居ない様で、居るもの」だと思っています。なので、基本的には斬り合いの稽古をしていると思ってやっています。あくまで、「武道」、他人と戦う為のものだと思います。なので、斬れる前提のお刀を中心に販売をしています。しかし、考えようによ
平たく言うと、植物から撮った油かそれとも石油から作った油かと言う違いになります。どちらも一長一短ありますが、最近では日本美術刀剣保存協会なども鉱物油や更に化学合成したオイルに変わっていってるようです。私の場合、お店で扱っている刀は、丁子油を使い、居合の稽古に使う刀は鉱物油を使って居ます。一般に、丁子油は高価では安いです。ただ、丁子油もそれほど大昔から日本にあったと言うわけでは無いようです。けいはんな小さな博物館の山本先生によれば、丁子油が普及したのは
今日仕事をしていると、娘がお茶を持って来てくれました。これの何処がハッピーやねん?と思われるでしようが、会話して、自分の履いている、一本足下駄も履かせてくれました。実は、私の行いの悪さから、娘は、一切口を聴いてくれなくなって居ましたので、かなり驚きです。思春期は、口を聴いてくれない時期も有りましたが、前のブラック企業を辞めた後、暫く家出して、何ヶ月かを日本海側の海の家の様な所で働いた後、帰って来てからは、人が変わった様に、私の仕事を手伝ってくれて、帰りも一緒に帰って居ま
刀関係の長い物を送り合うのは、私の様に刀を仕事にしている所では、日常の作業で道具も揃っているので、良いのですが、一般のお客様からすれば、「どうやって送ったらよいか。」「宅急便に持っていったら断られた」と言った話を良く聞きます。(皆さんの苦労の跡です)確かに私も、以前は結構困っていました。まず、刀を入れるのにちょうどよい箱が売っていないのです。ゴルフクラブ用の箱は、販売されていたので、それを買ったり、工作を居合刀メーカー系の会社に出すと、大抵、そこのまともな箱に入っ
最近、また、柄糸について、いろいろ質問を受けることが多く成って来たので、かなり初期の頃に書いたブログの記事ですか、解説している記事が有るので、新しいお客様にも理解して頂く為載せてみたいと思います。皆さんは、柄糸と言うと、何を思い浮かべられるでしょうか?当店では、柄糸として、正絹、正絹絹紡糸、表革、ヌバックを販売しており、偶に、お客様の要望で木綿を取り寄せたりして居ます。拵の注文を受ける時、これらの商品の違いについて、色々と尋ねられることがあります。なので、少しその
スタッフの一部が辞める事に成りました。仲たがいして、各々自分が正しいと譲らず、一方は「相手が出勤するなら、自分は出勤できない。」と社会人とも思えない事を言い出す始末で、とりあえず一度双方辞めてもらう事に成りました。私は朝、出勤すると、先に、旧事務所にある両親の仏壇に手を合わせて、「今日も一日よろしくお願いします。」「皆んなが豊かで、幸せに暮らせますように。」とお願いします。帰りも、遅くなった日も必ず一日のお礼を言いに仏壇に向かいます。そして自分を鼓舞して仕事をし
昨日、一振りアップしましたが、5分としない内に購入が入りました。返信を打って居ると、電話がかかって来て、出てみると、そのお客様でした。以前から、当店のホームページや私のブログを見て、いつかここで真剣が買いたい。と思って頂いていたそうです。所が、何時も迷っている内に、他の人に買われて残念な思いをしていたそうです。しかし、今回はやっと購入が出来たと、興奮気味に大変嬉しそうに話してくださいました。そんなに言われると嬉しいですね〜。私達の取り組みを大変評
今日は、刀剣商の市が有って、スタッフの一人と一緒に行って来ました。いずれは、スタッフだけでも行ってもらえれば、私はもっと自由に動ける様に成ってくれると有難いと思い、時々スタッフも連れて行っています。今日もやや高額に成ったのですが、しかし、今日は、大変珍しいお刀が手に入って、なかなかに満足な結果と成りました。それは、武山義尚刀匠のお刀で、72.4㎝の長刀です。武山義尚、本名、武山勲。関市長住町。元陸軍受命刀工。陸軍軍刀技術奨励会入選。明治41年生まれ。強靭な刀
研師さんから電話がありました。一昨日送った、3振りの内、1振りについて「焼き刃がなく、研いでも刃がつかない。」と言うお話でした。しょうがないので、研ぎの依頼をされたお客様に電話をして、「一旦研ぎは見合わせましょう。」と言う話をしました。少し、話を聞くと、有名工の刀が安くで出ていたので、ヤフオクで落札したとの事でした。「何か方法が有りませんか?」と仰るので、再刃を検討しています。現状、刀としての機能は、無くなってしまっているお刀なので、これ以上お金を掛ける
日本刀を見ると、樋(刀身に掘られた溝)のある刀と、樋の無い刀が有ります。私の店では、圧倒的に樋の無い刀が多いです。何故かと言うと、私自身が斬るからです。知識と言うよりは、経験則なのですが、樋の無い刀は、刀が曲がっても、研師さん等のプロに任せると、ほぼ完全に真直ぐに戻してくれます。しかし、樋のある刀は、曲げてしまうと、捩れが生じやすく、捩れるとプロの研ぎ師さんでも完全には元に戻せなくなります。なので、斬る人は、樋の無い刀を使う事が多いのです。刀が曲がると言うと、「あんな堅
上を向いて飛んでいく、蜻蛉を見た事は有りますか?昨日、柄作成から帰って来た拵を見て、びっくり‼️蜻蛉の目貫が、上を向いて付けられて居ました。早速、工房に連絡して、巻き直しをお願いして、送り返した所。今日連絡があり、当店では、この向きで蜻蛉の目貫を付けてありますとのこと。確かに、お店のホームページを見ても、他の会社と同じデザインが、上下逆向きに載って居ます。これって、ちょっと考えられないのですが、結局、これでやらせて貰ってると言い張るので、巻き代が
(この写真や説明書き、私のサイトに載せたものと、全く同じです。)(こちらが当店のホームページです)販売した相手も分かってますから、売りに出せるはずは有りません。また、昭和を代表する刀匠のお刀である、大野兼正刀匠の刀をこんに価格で売れる訳が有りません。このサイト、詐欺サイトですね。以前、私も、この手のサイトでたまたま製造中止に成った金具を見つけたので、「嘘くさい」と思いつつ、注文した事が有りますが、当然商品等来ませんでした。あまり、安過ぎるよく分から
軍刀と言うと、刀剣の世界では、粗悪品のイメージが付きまとい、あまり良い印象をお持ちでない方も多いのではないかと思います。ただ、私は軍刀大好きです。確かに、軍刀の中には、油で焼入れされたものなど本来の日本刀とは少し違う形で作られたものも多くあります。しかしながら、軍刀の中には、その当時の刀剣会を代表する有名な刀匠の作品も多数存在します。戦後人間国宝になられた方も、戦争の当時は軍刀を打っておられました。何度か、軍刀のランク付けをされたことがありますが、それら
当店を含む多くのお店で、拵も請け負っておられる所で、基本料金を明示している店の場合、基本的には、金具代(縁頭、鍔、目貫は最低限必須です)は別と成っているのが一般的です。当店でも、昔やっていたのですが、稀に選べる金具をある程度指定して、金具セットでやっておられる所も有りますが、基本は金具料金は別と考えて頂いた方が良いと思います。居合をする人の場合は、ほぼ100%「打刀拵」を注文されますが、美術鑑賞や神社への奉納刀等の場合は、「太刀拵」を希望される方も居られます。江戸時代に
最近、また、目釘が欲しいという照会が増えてきたので、以前書いた記事ですが、目釘を簡単に作成する方法について、久々に載せる事としました。基本的に、刀に合わせて作るので、予備はあまりありません。それに、刀ごとに微妙に穴の大きさも変わるので、どちらにしても必要な時は刀に合わせて作ります。以前に私の場合の作り方を紹介しましたが、もう一度紹介します。簡単ですよ。素材は、基本的には、竹箸と、斬った後の竹の乾燥した物です。出来るだけ古い竹が良いので、実家にあった古
昨日、この関係で一つ記事を書きましたが、やや言い過ぎかなと思う反面、もっと言いたいと思う事も出てきました。私は、軍刀の評価に付いて、も不満があります。軍刀は、あくまで、武器であり、日本刀では無いと言う評価が有ります。しかし、私は、俗に「スプリング刀」と言われる大型ナイフに近い官給品の軍刀に至るまで、日本刀だと思っています。当時、それを心の拠り所として、出征した方々が多数おられました。「日本刀とは、単に、玉鋼を使用した刀の事では無い。」と思っています。
当店は、基本的にお刀を整備して、使用しても問題の無い状態にして販売しています。しかし、しっかりと柄を締めて、店でしっかり振って見た物が、使っている内に直ぐに鍔鳴りがして、少しガタつくように成ったと言われる例が出た時期が有りました。原因は、目釘穴の大きさでした。特に、刀身の目釘穴と柄の目釘穴の大きさが違う場合が結構ある事に気付きました。通常流通しているお刀の場合、本来その刀の為に作った拵では無く、別の刀の拵を持って来て、目釘穴の位置等を合わせて使っている様な場合が
先日、オーストラリア在住の姪が、突然私の店を尋ねてくれました。小さい頃から、私と思考の仕方がとてもよく似ていて、仲良しの姪の訪問を大変嬉しく、スタッフもまだ残っている人もいたのですが、いきなり2人で一杯やろうと言うことになりました。旧事務所(私の実家)の冷蔵庫に、缶チューハイが1本残っていたので、それを分けて飲むうち、「もうちょっと行こうか?」と言う話になって、近所のスーパーに走って、さらにお酒を買い足して飲みました。オーストラリアは、日本より賃金は良いですが、物価が大
当店の場合、拵の注文が非常に多いです。常時5振りから10振り前後の拵の注文をいただいています。その時、偶に、問題点として浮き上がる事に、目釘穴の位置の問題があります。ちなみに、大刀の場合、もともと太刀として打たれた刀身は、目釘穴の位置が、刀として打たれた刀身に比べ茎の中央より、つまり鍔からやや遠い位置に開けられている場合が多いです。次の2つの写真は一般の刀として打たれた刀身の目釘穴の位置です。よくある感じだと思います。下の2枚は、太刀として打たれた刀身に、打ち刀の柄を付
この所、買い取りがなかなか好調です。今週は、月曜日に二振り買い取りが有り、本日も一振りありました。土曜日も、二振り持って来られるので、週開けの市場は、休もうか迷ってます。この調子で、買い取りが沢山あると、より、安くて良い物が、お届けし易く成ります。整備の準備が出来た物から順次ホームページにもアップして行きますので、ご期待下さい。(月曜日の二振り、拵付きは、この所良く縁のある、赤松太郎兼裕の居合用、樋鳴りヒュンヒュン)(今日の一振り、以前当店で斬れ味保