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拵の仕事をさばききれず、現在、引き受け停止にさせてもらっていて、こんな話をするのも怒られそうですが、今や、絶滅危惧種と言っても良いのが、鞘師等の刀職の人達です。現在も、70歳代後半から80代の方達が頑張ってこの世界を支えてくれて居ます。しかも、人数は、毎年の様に減って行ってます。当店にも、「刀鍛冶に成りたい!」と相談に来た方は何人も居られますが、鞘師に成りたいと相談に来た人は、先日高校の先生から照会の有った1件だけです。ただ、未だ徒弟制のこの世界の話をすると、「
実は、最近何件か立て続けに、鯉口の緩みの修理を頼まれました。基本的に当店で購入頂いたお刀類は、送料のご負担のみで補修していますが、他社で購入頂いたお刀の場合は、決まりとしては、少し料金を頂戴する事に成りますが、ケースバイケースで対応しています。ただ、ホントに簡単な作業なので、自分の刀を可愛がってやるイメージでやって頂くと、愛着もひとしおに成って行くと思います。手入れや補修も楽しみの一つだと思います。以前のブログの記事で写真付きの物が有ったので少し流用します。
と言って、ここはお寺でも神社でもありません。私の自宅です。こんなことを言うと、よく「変な奴!」と言われるのですが、学生の頃に、「命」と言うものについて真剣に悩んだ時期がありました。いろんな教典を読んだり、そういうことを取り扱った書籍などを読みあさったりした時期がありました。で、悟りが開けるなんてこともないのですが、ただ1つ非常に強く思ったのは、たとえ蚊1匹でも、命は1つしかなく、たくさんいるように見えても全て一つ一つの命であると言う考え方です。それを、神
先日のブログで、時代の切羽の大切さをお話しましたが、当店も、何の対策もせずに、ただ手をこまねいていたばかりではありません。時代の切羽は、必ずしもうまく集まるとは限りません。なので、いろんなものを作ってみました。最初に、厚さ0.2ミリの切羽を作ってみました。①がそうです。次に、②の厚さ0.4ミリの切羽を作ってみました。そして今度は、逆の発想で、厚さ1.3ミリの切羽も作ってみました。③がそうです。④はまだ在庫が有り販売中ですが、⑤は先日在庫の切れて
今年の4月から、墓地管理委員会の会長を任命されました。「地域の皆の為に何とか引き受けて欲しい。」と、村の長老格の方に頼み込まれての止む無き仕儀ですが、事前に聞いてた話でき、各藩にリーダーを指定してあるので、会長は、墓地その物の利用者の管理だけで良いと言う話でした。所がやってみると、十分な周知がされて居なくて、欠席者も多く、自分も一緒に毎回汗を流す羽目に。日曜日は、居合の稽古もあり、会社のバックグラウンドでの金銭整理等、仕事であって、見えない仕事がいろいろあるのですが、や
見ての通り、切羽の写真です。当店は、使える刀を、使う人に販売する事をモットーにしていますので、古い刀を仕入れた時、柄木がひび割れしてる様な時は、金具だけを利用して、柄を作り直します。この時、切羽は新しいものに交換する事が多いので、必然的に、古い切羽が手元に残ります。これが中々役に立つのです。昔の切羽は、全て手作りですから、ひとっづす厚みが違います。木が痩せて来て、鍔と柄の間が少しくガタツキが出てきた時、いろんな人が革で切羽を作ったり、紙で作ったり、いろん
昨日も、刀剣商の集まる市場があり、8振りの刀を仕入れて来ました。鍔等の小物も、使用するように安いものをいくつも買ってきました。30日からの1週間で、実に27振り市場で買い入れ、買取も5振り程有りました。(皆様買取依頼待ってまーす!!)30振りを超えましたが、ちょっと一息付けますかね。なかなか、補修をするのに時間が足りず、アップするペースは遅々として進みませんが、頑張って乗せていきます。写真で気になるものがあれば、連絡をいただけば詳細はお伝えできるかと
打たれたのは、備前長船利平刀匠、60歳で一念発起して、刀匠に弟子入りし、65歳で刀匠免許を取られたと言う苦労人です。かねて懇意にして居る、長船助光刀匠の勧めで購入させていただきました。およそ、1年を掛けて作刀した、入念策だそうです。下研ぎは、助光刀匠がボランティアでやってくれたとの話なので、直ぐに拵に出せる状態で届きました。これから、拵作成と仕上げ研ぎをして、アップして行きます。是非、ご期待下さい。身幅広く樋鳴りヒュンヒュンの現代刀
先日、事務所の中で刀の箱につまずいて、右の膝から落ち、くるりと回ってスチール製の物置で頭をぶつけると言うアホなことをしてしまいました。頭は硬いので大丈夫でしたが、膝がやや縦膝気味にすると、かなり痛みが来て、思うように刀身のコンディション動画が撮れなくなりました。それでも、何とか右足の部分を見え難くして、座布団をひいて刀身のコンディション動画を撮っていました。ところが、昨日、また転倒しました。今度は、左足の膝から地面について、膝の皮を剥けて少し血が出てしまいました
ちょっと良い刀を買うと、よく鑑定家のさや書きを見ることがあります。皆さんも見られたことがあるかと思います。最近は、鑑定書の代わりのような使い方をされるさやがきですが、これはもともと何のために描かれるようになったかご存知ですか?昔、大名家では、刀を贈答品として使われることがよくありました。そのため、そのお刀を管理する人が必要になってきます。一般的には「腰物方」と言われ、主君から「何々の刀を持ってきてくれ!」と命じられた時に、すぐにその刀を探して、お殿様
お刀の仕入れは、大きく分けて、「個人からの買取」と「刀剣商の集まる市場で競り落とす」かのどちらかです。ただ、刀剣商の集まる市場は、値段が競り上がるので、大抵は高くつきます。それに伴って、販売価格も高くなります。なので皆さんに買い取らせて欲しいと良く動画でもお願いをしています。昨日も、市場に行って来て6振り買って来ました。明日は少し遠方の市場に行くので、夜出て前泊する予定です。明日の市場は、やや高めなのですが、良い物が揃い易く量も多いので、最近は毎
刀を使って居れば必ずしなければ成らない作業ですが、最近良く聞かれるのが、鯉口の緩みの補修です。電話では、説明しても「良く分からない」と言われる事も多い事から、大昔に書いたブログですが、参考に引っ張り出してきました。後は乾くのを待つだけです。夕刻にやって、翌朝まで放置すれば終わりです。マメにこんなことをやって居れば、ちゃんとした本歌の鞘でなく、居合刀の鞘の流用でも10年は問題無く使えます。ちょっと頑張って見てください。当店では、替鞘も取り扱いをしていますので、濃い口に
(作務衣に割烹着が私の仕事着の定番です)私は、普段仕事をしているときは、基本的に作務衣を着て仕事をしています。ただ、自宅に戻って、一風呂浴びると、お気に入りの木綿着物に着替えています。10年位前は、会社にいる時間以外は、ほぼ全ての時間を着物で過ごしていました。作業する時用の割烹着もつくりました。自転車に乗れる様に、野袴(水戸黄門のような先が細くなった袴)も作りました。何十万円もする高額な着物もありますが、木綿の着物が最も好きです。非常に
本日、ある大学の居合道部に行ってきました。居合刀の購入を今年から当店に変更してくれると言う話で、部長さん達と有って話す為に行きました。部員の一人が当店の居合刀を買った縁でそういう話が持ち上がりました。そういう繋がりから、少しでも信頼関係の築ける相手を増やしていければとの思いで行って来ました。当店は、刀のトラブルはメーカーに回す事も出来れば、模擬刀なら、どんな修理も事務所でしてしまえますので、アフターフォローはしっかりして居ます。ただ、基本は刀剣商で武
今朝、メールを開いてみると、珍しいお問い合わせが来ていました。大阪にある、高校の先生からのメールだったのですが、その先生の受け持つ生徒さんで、「鞘師」を目指したい学生がいるとのことで、誰か弟子入りできるようなところを紹介してもらえないかと言う内容でした。わざわざ刀屋さんに連絡をしてくるあたり、大変生徒思いな先生と思い、色々とアドバイスをさせていただきました。ただ、この世界は、基本的にまだまだ徒弟制なので、しばらくはお金にはなりませんよと言うことを説明させてもらいました。
神話時代の話になりますが、「民のかまど」と言う話が有ります。知らない人の方が少ないかもしれませんが。仁徳天皇が高台から集落を見下ろしたときに、家々から炊事をするときの煙が立っていないのを見て、民がそれほど困窮しているならと税金を3年間免除したところ、民の生活はすっかりと潤い、歓喜の声に溢れたと言う故事ですが。その故事に習い、消費税を3年間ストップをして欲しい気がします。そうすれば、店の売り上げは、1.5倍位には上げる自信が有ります。その分、景気よくスタッ
本日は、3件の来客が有って大忙しでした。午前に予定されていた方が、急遽キャンセルと成ったものの、午後に3件が集中してブッキングする一幕もありました。一応連絡を頂く場合は、お客様が同時に被らない様、調整するのですが、土曜日は、アポなしのお客様が来られることも多く、結構ブッキングしてしまいます。この店の特徴として、比較的入りやすい雰囲気があるようで、模擬刀の傷みや、真剣のガタツキ等、どいろんなことの相談、あるいはアドバイスを求めに来られる方も多いです。できる
この所、居合刀や金具メーカーの値上げや、あまり出ないパーツの廃番が相次いでいます。数日前に、刀掛けなどを仕入れているメーカーと、居合刀メーカーから「料金改定のお願い」が来て、「痛いなー」と思っていたら、今日は当店が一番多く居合刀や金具を発注しているメーカーから料金改定の案内が来ました。7月受注分からと成っていたので、腐る物でも無いので思い切って60振り程の大量発注をかけました。既に40振り近い発注をしていたのが、大量追加で何時出来るのかな?私は、居合刀にお金をか
刃は大変良く立って居て、ティシュでも斬れる。しかし、傷や小錆が結構目立つ場合、出来れば、そのまま研がずに安く販売した方が良いと思って、そうする事が有ります。しかしこんなのは程度の問題です。実用品として考えるとどのみち傷だらけには成るのですが、売れないと話に成りません。刀身の見苦しさが余りに酷い場合は、極端に安くしないと売れません。その辺りが大変悩ましい所です。今日も写真も撮って、説明を書く為に刀身の斬れ味や、刃の写真を見比べていると、当店の拡大画
写真は、私の自宅の玄関の階段です。ご覧の通り、一段目がアスファルトに埋まっています。もちろん、最初から埋まっていたわけではありません。この家が立って、30年の間に何度も道路工事があり、その都度少しずつ盛り上がっていてこのような状態になりました。しかしながら、これは予想の範囲の話です。私が家を建てる時、母から「道は、工事でどんどん高くなって行くから、床は普通の家より高く作りなさい。」と言われ、その通りに通常の基礎よりも30センチほど高く基礎をつくりま
連日、相変わらずこしらえ作成はまだまだふんずない状態で、お願いするのに四苦八苦していますが、先日、1人、以前に柄下地を作っていただいた職人さんを思い出して、連絡を取ってみました。この方も、鞘師としての修行はされていませんが、もともと本職が大工さんなので、木工は非常に得意とされているところです。居合も長くされていて、仲間に求められる度、拵を作っておられました。この際と、職人不足の中、思い出して連絡をおいでみるとすぐに来てくれました。とりあえず、2振りの刀の鞘をお願
硬い柄を外そうと、木槌でガンガンやつてたら、木槌の方が負けて割れてしまいました。時々こう言う強情な柄が出てきます。今迄も、幾つか木槌が壊れることは有りましたが、今回はその中でも、特に手ごわい柄でした。普通の木槌では壊れたので、そこでやむなく、もっと太い木と本当のトンカチでやり始めました。しかも、刀身の先の方をバイスで固定して力一杯やりました。それでも、やっぱりダメでした。19時頃から初めて、夜中の1時までやっても上手く行きません。疲れ切
京都刀剣祭りの前後、仕入れて来たお刀です。5月2日、3日の京都刀剣祭りの前日二日間、4月の30日と5月の1日に大阪と岡山の市場に行ってきました。そして一昨日5月6日も大阪で刀剣商の集まる市場に行ってきました。既に1部は、補修及び写真撮影に入っていますが、ここしばらく刀をアップすることがほとんどできなかったので、今日は、せめて一振りはアップしたいと思っています。しかしながら、大量の刀を持って移動した京都刀剣祭りの後片付けが全く手がついていない状態で、今日は
今年も、京都刀剣祭りが終わりました。二日間、ほぼ立ちっぱなしで、お昼も食べられず頑張ったので、結構よれよれです。成績ですが、例年のように刀はたくさん売れませんでした。一振りだけ刀が売れたと、袋や手入れ用具等、小物類がおよそ200,000円分ほど売れました。刀は逆に、2振り買取をする羽目になりました。商売のネタとは言え、買取は想定していなかったので、ちょっとびっくりです。まぁ、そんなに手を入れずに済みそうな刀が一振り、結構手を入れないと
今日は、大阪の市場に仕入れに行って来ました。今晩から出て、明日岡山の市場に仕入れに行って来ます。ただ、何時もと違うのは、明日は、京都刀剣祭りの設営日だと言う事です。なので、何時もは電車で新大阪まで出て新幹線に乗るのですが、今晩京都に車で行って、そこから新幹線に乗って、岡山に行き、明日は早めに岡山を出て、京都で車に乗り換え別動隊と、京都刀剣祭りの現地で別動隊と合流して、設営。2日、3日はお祭りで売り子をしています。ちょっとハードスケジュール過ぎるかと思いま
写真の猫は、我が家の家猫の「黒い子」ちゃんです。この所、すっかり痩せ衰えて、歩くのも困難に成って来ました。多分、もう何日も持たないかと。先日も、私の前をゆっくり歩いて居たのを見ると、涎を垂らしながら歩いて居たので、ティッシュで、口を拭いてやると、力無く甘える声を出してました。我が家は、現在、妻も娘もこの子に掛かりきりに成ってますが、頑張ってくれると嬉しいです。数日前、こんなブログを書きかけて居たら、昨日、居合の稽古から家に戻ると、そこには、「
なんてカッコ良すぎますが、本日は、さながらそんな雰囲気で楽しくお客様対応が出来ました。当店は、あまり大きく無く、複数の客様に同時に対応するのが、難しいので、来店の希望があると、極力、時間を前後してもらって、順番に対応するよう心がけています。しかし、それでも、偶には、アポ無しでお客様が来られて、ブッキングしてしまうことがあります。本日も、一旦来店をキャンセルされていた方が、やっぱり気を取り直して、来られて、来店を予定していたお客様とブッキングしてしまいました。お互
今年は、5月2日と3日京都刀剣祭りに参加します。その関係で設営も含め、5月1日~5月3日までは、完全に事務所は休業差させて頂きます!居ないので電話照会も出せれません。基本的には曜日通りで、日曜日と祝日はお休みをさせ頂く予定ですが、4月29日と5月5日に付いては、どうしてもその日しか見に行ける日が無いと言う方は、連絡頂けば個別に対応させていただきます。5月2日、3日と、京都のみやこめっせで開催される、第27回京都刀剣祭りに、池田美術も出店させていただきます。【会場】京都市勧業館「
私が普段の稽古で使っている刀は、70センチあるなしです。(太い竹を斬る時は、65.8センチの軍刀身を良く使用しています。)身長約170センチ、リーチ162センチの私にはこれでも長い位です。それでも、最初に買った刀は、2尺4寸5分強、反り8分。長くて、反りが深く、太刀姿といった感じの刀でした。買ったのは、まだ20代で、就職して1年位の頃でしょうか。単にチャンバラ好きな子供だった者が、大人になって就職をして、少しお金ができたので日本刀を買ったと言う位の感じです。その刀で、時
昨日は、京都の石清水八幡宮の武道祭に参加して来ました。天気も良く、怪我人も出ず、無事終わったのは大変良かったです。ただ、山頂に行くロープウェイのチケットをいつも送ってくれて居たのが、前日に成っても届かず、前日の早朝に神社に車で取りに行くと言うハプニングには見舞われましたが、大忙しの中で、ぶっつけ本番の様に成りつつも無事奉納が出来て良かったです。まるで時代行列の様に多くの団体が参集殿から国宝の本殿前に設けられた、特設舞台まで行進するのは、中々圧巻です。式次第に乗っ