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本日、なじみのお客さんが久しぶりに見えられて、合わせ柄をお探しとのことでした。一般の刀剣店の場合、他の刀の拵を持ってきて合わせる事はしばしばあることです。しかしながら、当店の場合、使う事を前提としてお刀を販売して居ますので、合わせの拵に使う柄を、基本的に仕入れる事がありません。それでも、以前に作った柄で、使用していないものが2つほどあったので、それを合わせてみました。残念ながら、どちらも茎の方が分厚いようで、収まりませんでした。ただ、お話をする中で、お客
お客様から、一度も日本刀で切った事が無いので、一度体験させて欲しいと依頼が有りました。当店は、業務として試斬体験は行っていません。ただ、制定居合の方などで、少々心得は有るものの、試斬は全くした事が無いという方には、柔軟に対応させて頂いています。あくまで、自己責任で、怪我をされても当店では保証を出来かねます。という条件の元、お受けしました。曲げられると困るので、少し重めですが、重ねしっかりのお刀をお貸ししました。半畳巻きを中心に、1畳巻と10数本用意して、
先月、骨董系の美術市場でほぼ定寸の刀が手に入りました。その時に見た限りでは刃切れも見当たらなかったので、銃砲刀剣研究会に鑑定に出して本日戻ってきました。多分、北国系の美濃物だろうな・・・と思っていたのですが、やはり鑑定結果は越前兼則あまりキレイな刀ではないので、研磨してから販売しようと思い本日研磨してみました。地艶が終わり、磁鉄鉱拭いを掛けた状態ですなかなか、いいじゃないですか!!なんて思いながら拭いを掛けていると刃切れが
明日の日曜日、昇段審査を受けるため、アメリカ支部のユタ道場から、9人の方が来られています。審査は、夕刻から、京都支部において実施されることになったようですが、その前に肩慣らしをしたいので、昼間稽古をしている私達、誠和会で稽古させてもらえないかと、理事長より申し出がありました。もちろん、歓迎の旨返信返答しましたが、話の流れで、誠和会の稽古が終わった後、私のお店に立ち寄ってから京都支部に行くことになりました。「9人も入るスペースが、無いな〜」と思って、今日、一日掛かって、片
先日、ヤフオクで売れた洋鋼っぽい刀出品即日にヤフオクで落札されたのですが、一向に連絡がなく入金期限が過ぎてしまいました・・・『業者市の大会に行ってきました!!』12/3は千葉県の業者市の大会に参加してきました。6月・12月に大会があるのですが、毎回、良い刀が大量に出品されます。前回の大会なんて、河野貞光が出品…ameblo.jp仕方ないので、再出品する事にしました。現在、販売商品がないので丁度良いですね。当店の商品は、仮に転売しても利
暮れの片付けで、一番手間取っているのが、20数畳の板の間の部屋。床は、体育館にある様な使用になっていて、床にはバネが入っている。我が家では道場と呼んでいるが、道場と呼べるような大きさではなく、正式には亡き父の居合の練習場です。剣道であれば一組、居合であれば三組ぐらいが、同時に出来る広さです。ただしそれは、既に10年以上も前の事で、結局は現在、不用品置き場の様になっています。和ダンスや洋服ダンス、ベットや電子ピアノ、それに息子が持ち込んだフィツトネスのランニングマシーンなど
写真のお刀、当店に来た時は、研ぎ減りと、無理な深樋が原因で、大きな鍛え傷があちこちに出てしまっていました。昔ながらの彫金師さんに埋め金を頼むと、大変な金額に成るのですが、精密溶接の会社で、刀の刃切れや、埋め金を自社の業務として上げている会社を、他の刀剣商から教えてもらいました。出して見ると、細い、シャープペンで描いた様な細い溶接跡が、一面に出ていましたが、研ぐと、綺麗に消えてしまってます。研げば綺麗に成るのは当然かも知れませんが、何より凄いのは、溶接した周辺
昨日の記事にも書きましたが、日本刀は時代が下るに従い材料が良くなるため、「真面目に作れば」刀は丈夫でよく斬れるようになっていきます。まず研ぎ減りしていなくても古刀は曲がりやすい。非常に個体差が大きいようですが。古刀が曲がりやすいというのは居合試斬をする人もよく書いていますし、昨日書いた記事のリンク先にもあり、成瀬関次もそう書いています。古名刀の代表各である正宗の事が書かれているのですが、正宗やそれを含む相州物はすべて「曲がりやすすぎる」と書いています。日中戦争で正宗を使
町井勲氏。10年以上昔かな、テレビでよく見ました。まさに名人芸というべき技の数々。町井氏は自らを武道家ではなく武術家だと書かれていました。居合道ではなく居合術です。武道というのは技の習得や鍛錬などを通じて精神修養を成すものと考えます。武術というのは「術の習得」それ自体が目的だと思われます。そういう意味では町井氏は間違いなく武術家で、まさに現代の武芸者だと思います。斬る対象の合わせて刀は適したものを使い分けているようにも見えますし、細か
(某居合刀メーカーの柄巻き例を参照させて頂きました)これだって、沢山有る巻き方の一部に過ぎません。蛇腹糸等を使った、観賞用の柄巻きは、更に沢山の種類が有ります。当店では、基本的に、諸捻り巻きをを標準にして、お客様の予算に合わせて色々させてもらっています。先日、させて頂いた仕事等は、太目の蛇腹糸で複雑な模様で巻いていると思いきや、革靴に使われる紐を、蛇腹糸の代用にして、巻いてあるものも有りました。(これには、柄巻師さんもビックリでした)今、当店のスタッフの
在庫が枯渇しています仕入をしないといけないので、これから関西に旅立ちます自宅が空港に近いので、本業が終わってから20時の飛行機に乗れます。新幹線と違って飛行機って安いですよね。片道で9000円くらいです。でも新幹線なら朝でれば業者市開始前に間に合うのでホテル代が掛からないのでトータルでは同じなのですが・・・ただ、関西の市はすぐに売れるような刀は少ないので、市に参加したからといってすぐに販売できるかは微妙・・・しかも12月って、出品自体が
懇意にしている刀匠さんと、話をしていると、最近、クレームのお客さんが増えたと言う話を聞きました。そのクレームの内容が、「斬れ味が悪い。何とかしてくれ。」と言うものが時々来るそうです。当店でも以前そういう事はありましたが、斬れ味なんて、相対的なもので、絶対的な斬れ味と言うのは、なかなか表現できないのもだと思います。「抜けが悪い」と言われることが多いそうなので、おそらく抜刀道の人かなと思いますが、ちょっと本末転倒な気がします。当店の時も、それでしたら買い戻しさせて貰
当店は、安価な替鞘作成を行っています。武道具店に並んでいる替鞘より安い価格で、セミオーダーに近い替鞘を作成しています。しかし、いろんな反りのパターンを用意していたとしても、所詮は機械で量産された鞘です。職人さんが、刀身に合わせて彫刻刀で作っていく物と同じようにはいきません。以前から、替鞘の発注に当たって、鐺金具を送るので付けて欲しい。千段刻みにして欲しい、小柄櫃を付けたい等、いろんな要望を頂きます。勿論、出来る事も結構あります。しかし、量産品に
昨日も、刀剣商の集まる市場があり、大刀三振り脇刺し一振りを仕入れてきました。特に、目玉としては、三式軍刀です。刀身は、「江村」てす。軍刀の図鑑にでも出て来そうな組み合わせ!駐爪も完動で、ネジ式の目釘も当時のオリジナルが付いています。ここまで完全な三式軍刀は、私も初めて見ました。たいていは、ネジ式の目釘潰してしまって、竹の目釘を刺して有るのですが、これは当時の物が完全な形で残って居ます。余りの珍しさに、びっくり!かなり競合いましたが、落
遊心流・長野峻也先生のDVDを見る。近所のBOOKOFFで投げ売りされていたので、試しに購入してみました。長野峻也先生の著書は、過去に一冊か二冊かだけ読んだ記憶はあります。『武術のシクミ』とかだったと思います。名前だけはよく聞く武術用語を、概要レベルではなく、術理くらいまでを一般レベルで理解できるようになるような内容の本でした。著作の読者層は分かりませんが、武術家が専門外の武術をとりあえず知っておこうみたいな場合に丁度良い塩梅の本だなとも感じました。長野先生は、古流・中国拳法・武器…武
居合刀には、大きく分けて、標準刀身の比較的軽いお刀と、幅広、あるいは厚口刀身と呼ばれる重量のある刀身に分けられます。それ以外にも、女性や子供用として、薄口刀身もありますが、基本的には標準刀身と厚口刀身があると理解していただければ良いと思います。当店の場合、標準刀身として、雲竜拵と厚口刀身を使うものの、金具を安く設定した、練武刀池田美術モデルの2種類を中心に商品展開しています。(標準刀身の雲竜拵)(厚口刀身の練武刀)主に、男性で、私の所属する団体に入ってきた人
最近、他店様やヤフオクで、かつて当店で販売した商品を見かける機会が増えてきました。当店の商品は、規格品の柄、鞘、いつも同じ鍔を使用しているので、ぱっと見で「あっ、うちで作った商品だ」ってすぐに分かります。更に、古物台帳に登録証の情報を控えているので、他店の販売商品の登録証の情報を見れば確実です。試斬で使われて刀身がボロボロの状態になった刀も結構見かけます。これはヤフオクで見かけた刀ですが、楽しんで使っていただいたんでしょうね。刀身はボ
刀の研ぎの仕上げ方法は、所謂「化粧研ぎ」と言われるものと「差し込み」に分かれます。大きな違いとしては、「化粧研ぎ」は最期に「刃取り」と呼ばれる工程で、刃紋を小さな石でなぞるように研いで、刃紋部分を白く浮かび上がらせる点でしょうか。現在は、この化粧研ぎと言われるものが刀剣研磨の主流で、研ぎと言うと、化粧研ぎを施された物をイメージされる方が多いです。当店の場合は、説明に書いては居ますが、差し込み仕上げを基本として、化粧研ぎをしていません。その分安い料金で研ぎをさせて
令和7年1月稽古予定日1月4日(土曜日)9:00~剣道場1月5日(日曜日)13:00~剣道場1月12日(日曜日)13:00~剣道場1月18日(土曜日)13:00~剣道場1月19日(日曜日)13:00~剣道場1月26日(日曜日)13:00~剣道場1月4日(日曜日)は、初稽古となっております。見学は自由、体験には事前申し込みが必要です。詳しくはホームページのお問い合わせフォームからお進みくださいhttps://hakuryukan.ji
(先日訳ありで販売したお刀です)先日、「刃切れのお刀も需要があるかも。」と書いた所ですが、訳ありで、格安に出して見ると、すっと売れてしまいました。更に、買って頂いた方からは、満足のメールも頂きました。確かに、72㎝の長刀が10万円位とは、格安も良い所ですが、稽古等に使うには、何の差し支えも有りません。問題点をちゃんと書いて売り出せば、理解した上で買って下さるお客様も居るのですね。喜んで買って下さるお客様が居ると言うのが、私の中の固定観念を少し揺るが
ハバキの作り方によって、刀身を長くしたり、短くしたり出来るのって分かりますか。刀の長さを変えると言うと、普通、「摺り上げ」や、「区送り」を思いつかれる人が多いかと思います。勿論、それが普通なのだと思います。ただ、刀身の刃長その物を変えようと思うと、登録証の記載事項を変えなければならなく成る為、教育委員会に申請して、現物確認を受ける手続きが必要に成ります。また、刀身自体を加工する必要が出ます。しかし、ハバキの作り方によっては、1㎝程度なら、実質的に刀身を長
当店では、お刀の登録書を送るときに、このような封筒に入れてお送りをしています。それは、皆様の身に何か有った時、刀は場合によっては、皆さんのご家族にとって、大変扱いに困るものになる可能性があるからです。その為に、このような封筒に入れて送っています。ここに登録証を保管しておけば、ご家族は、ここの店で買ったということがわかります。そうすると、、にどうしたらいいのか相談することができます。言い換えれば、最後までその刀に責任を持ちますと言う意思の表示です。
小林康宏の二代目刀は昨年、大阪の刀剣店に中古で売りに出されたので買いました。相当使い込まれた一振りでしたが研がないで譲ってもらったので、お安く済みました。二代目は初代の息子さんで、初代は斬鉄剣の呼称で有名ですね。二代目も初代の製鉄、鍛えを受け継いでいると聞いていたので購入してしまいました。他に初代康宏のお弟子さんで有名なのは松葉刀匠、無監査の方で次の笹露、石断丸の銘を受け継ぐなんて話も聞いてます。今回購入した康宏は若干の捻れが有るように見えましたが、私の手の内の精度くらいでは然程の差が
先日は県内で業者市が有ったので行ってきました。売り物の刀がなくなってしまったので、大量仕入れです。今回は、なんと安来鋼の刀も入荷しました!!以前からお問い合わせは頂いていたのですが、売りに出せる安来鋼の刀が無いので断ってました。なので、必死に買ってきました。結構、競り合いましたよーあとは、無銘極めですが、幕末の広島藩工の70cmある刀や、軍刀2振り(1振りは良業物の福本兼宗)、他は古刀1振りといった感じです。いつもは数本しか
先日から備水工程を進めている軍刀の「濃州住勝正」炭素鋼が硬くて、手持ちの砥石では相当力入れないと砥石が乗りません・・・おかげで体中が筋肉痛です。『濃州住勝正の研磨開始』先日、関西の市で仕入れた軍刀拵えの「濃州住勝正」お問い合わせ頂いていて、見積を作ったのですが、今回は見送りとの事で流れてしまいました。関西の某店と同…ameblo.jpこれでは仕方ないので、片面はやり方を変えてみました。どう変えたかというと、備水工程を三分割しまし
柄糸の巻き直しには良く依頼されるのですが、「ついでに」と難しい依頼をされる事がよく有ります。そこで、何故それが難しい依頼なのかを分かって頂く為に、大雑把ですが、柄の作成に付いて、簡単に書いてみたいと思います。有り合わせの材料で写真を撮ったので、少々の無理は勘弁してください。最初に、柄木に茎の入る穴を掘り込んでいきます。この時、ハバキの幅や、鍔の厚み、切羽の厚みも凡そ計算して彫りこんでいきます。↓内側に、茎の入る穴を掘った柄木を
木曜日は本業の出社日朝から車で東京都心に向かいます・・・会社の地下が有料駐車場なので、僕のような週一出社組や、偉い人が自腹で車を止めています。自分の車を駐車場に止めたら隣の車に人がモゾモゾと・・・不倫カップルみたいなのがイチャコラしているでは無いですか・・・いくら薄暗い地下駐車場だからって、朝から出社前に元気な事です・・・・と、こんな話はどうでも良いのですが、一日個人のPCから離れていたので色々とメールでお問い合わせ頂いていたの
先週から研磨を続けていた濃州住勝正とりあえず研磨が終わりました。■過去記事です『濃州住勝正の研磨開始』先日、関西の市で仕入れた軍刀拵えの「濃州住勝正」お問い合わせ頂いていて、見積を作ったのですが、今回は見送りとの事で流れてしまいました。関西の某店と同…ameblo.jp『軍刀はつらい・・・濃州住勝正』先日から備水工程を進めている軍刀の「濃州住勝正」炭素鋼が硬くて、手持ちの砥石では相当力入れないと砥石が乗りません・・・おかげで体中が筋肉痛です。『濃州住…
本日は、刀剣商の市があり、行ってきました。目ぼしい物は少なかったのですが、幾つか、当店向きの物をピックアップしました。その中の一振りを、しげしげと確認していると、刃に大変小さいですが線が刀身と垂直に入っていました。刃切れです。一緒に見ていた3人ほどは、すぐにそれと気づきましたが、大騒ぎはしません。私も、大変お世話になっている方の出品でしたので、大きな声では言わずに、隣に来られた時に、小さな声で耳打ちしました。人によっては、そのまま販売してしまう人
今日は、稽古に入会希望の若者が来ていました。現在、誠和会で最も若いのは、大学3回生の男子ですが、本日の見学者は、未だ中学三年生と大変若いです。この歳からしっかり続けば、範士八段も間違いないと思います。最近、知り合いの居合関係の道場は高齢化が進んで、我が誠和会もこの流れが強い傾向にあります。団体が長く継続していく為には、若手がどんどん入って、盛り上げてもらわないとどうにも成りません。年明けに高校受験が控えているので本格的には、高校に入ってからに成りそうです