ブログ記事1,786件
不覚にも、今日の稽古で手を少し切ってしまいました。今日は、指導者交代で、私と同期入会の同じく六段の人に、前で各形の解説をしながら指導をして貰いました。時々、「そうだったっけ?」と思いながらも、聞きながら、みんなと合わせて稽古をしていると、「うっ!やったか。」納刀時に鯉口を絞り過ぎて、刀身が手を少し擦りました。一瞬置いて、血がジワー。鈍臭いですね。納刀する時に手を切るのは、あまり経験が無いのですが、やってしまいました。何時もは、手入れ用具の箱に
この所、何故か、赤松太郎注文打ちのお仕事を良く頂きます。注文打ちを始めたのは、一昨年の九月からですが、一年程は、一振りしか注文が来なかったのですが、ここ三ヶ月、毎月コンスタントに一振りづつ注文を頂いています。当店の注文打ちは、他店に比べると安いので、それが浸透してきたのでしょうか。それとも、実際に出来たお刀を買って頂いた方からの口コミでしょうか。刀身は一般的な赤松太郎の刀身ですが、一年以上に渡り、毎月注文打ちをお願いしてきた為、一振りの打ちおろし単価は、一般の刀剣店に比べると大
なかなかに大迫力のお刀です。作者は、慶正刀匠、無鑑査刀匠松葉國正刀匠の門下と成ります。新作刀展での優秀賞など、既にその優れた技量が世間にも認められている刀匠さんです。今回は私が懇意にしている、助光刀匠の紹介で、こちらのお刀を分けて頂きました。正確には88.㎝余りで、1cm強、3尺には足りないのですが、大迫力は変わりません。助光刀匠に「現代刀匠で、誰の刀なら全力の試斬が出来るか?」と質問した所、松葉一門の刀なら間違いが何い。」という言葉で
拵作成のお客様から、金具の材料について色々と聞かれることがあります。古い時代の金具であれば、鉄、真鍮,銀、銅、赤銅、臘銀等等、様々な,物が使われていました。それを職人さんが、1点1点丁寧に仕上げていきます。大変手間暇のかかったものが多いです。しかしながら、現代においても、そのような一点物の優れたものも作られていますが、多くが工場で大量生産されたものが中心となってしまいました。当店は、比較的安価な量産の金具を中心に扱う事で、より安価な実用品としての拵を作成
本歌の拵(上撰)にサンプルとして載っているこの太刀拵作るのに、どの位費用が掛かったと思いますか?もう2年以上前に作ったので金具代が変わっているかもしれませんが、凡そ60万円掛かりました。この時、工作料としては、一般の打ち刀拵に比べ、かなり手間がかかりますが、それでも17万円にさせてもらいました。金梨地の変わり塗が、+1万円。後は全て金具等の刀装具代でした。金具は、岐阜県関市の有名な居合刀メーカーから取り寄せましたが、受注生産の上、
写真の2本の目釘、どちらも同じ刀用の目釘です。ただ、見ていただけはわかるように、右の物はやや細く、左側は少し太めになっています。出荷前点検で、目釘がやや細めで、試斬用としては少し頼りないと言うことに気がついたので、目くぎを作り直しました。刀身の目釘穴の方が、柄の方よりも、若干大きかったので、柄の目釘穴も少し広げて、ぴったりの目釘が入るようにしました。武道用刀剣専門店と名乗っていますが、こういうところにも充分気を配ってやっています。只今、ブラックフライ
私達の様に、刀を飾るのでは無く、使う人にとっては、柄の握り心地は非常に大きな問題です。この握り心地に大きな影響を与えるものの、意外と知らない人が多い事が目貫の位置です。当店は拵の注文を受ける事が多いのですが、この点に言及される方は意外と少ないです。「そういうのも有るとは、知っていても、何だか変だし」と思う方も居られるのではないでしょうか。目貫の位置の標準は、差表は鍔に近い所に、差裏は、頭に近い側に配置されます。一般に指定をしなければ、大体その様に配置され
10万円台で、しっかり使える刀をお探しの方へ、現在販売している大刀で10万円台のお刀3振りを具体的に説明してみました。書く時間が厳しかったので、動画て取ってみました。上の動画ても説明した一振り、本日アップした、お刀です。昭和の軍刀身ですが、拵はしっかりとした物なので、長さが気に成らない方には安価で使える日本刀入門として良いかも知れません。【訳あり特価】「兼男」63.2cm、鑑賞に・居合・試斬刀として!!!
お刀を購入される時、鍔の交換も合わせて、して欲しいと言われるお客様が時々、居られます。そう言う時、何時も言うのは,「現在の鍔よりも、厚みが薄い物であれば、交換が利きます。逆に、現在の鍔よりも、厚みの分厚くなる場合は、非常に困難です。」と言うお答えをしています。写真で見ていただくとわかりやすいのですが、柄わ目釘が刺さっていて下がって、位置が固定されています。切羽も同じように刀身に合わせて作られますので、位置が固定されます。そうなると、柄と幅木の間は、一定にしか
皆さん、下緒を探される時、殆ど、大刀用しか無くて、短刀用や脇差用があっても、種類も少なく割高に感じられることが少なく無いでしょうか。当店でも、大刀用しか置いていません。特に「長寸」と言われる、220㎝の物しか置いていません。需要が圧倒的に違いますから。当店では、いろんなオリジナル色の下緒も作っている事もあり、毎月、結構下緒の注文を頂きます。しかし、脇差用や短刀用を問い合わせられる事は本当に稀です。とは言え、拵作成と同時に頼まれると、無いではすみません。多くの居合刀メ
思う所有って、何度かに分けてハバキの話をしたいと思います。ハバキの役割は、一般に「刀と鞘が不意に離れるのを防ぎ、かつ鞘の中で刀身を浮かせたまま支えておく機能がある。」と言った感じの説明がされているかと思いますが、使用する上では、その後ろに来る、鍔の周りをしっかりと固めて、刀身から柄にかけての、全体の要になると言う、重要な役割をしています。言い換えれば、ハバキがガタついていると、鍔もガタついて、柄自体も寿命が短くなる、大変重要なパーツなのです。以前に、ハバキがガタガタ
刀の研ぎの仕上げ方法は、所謂「化粧研ぎ」と言われるものと「差し込み」に分かれます。大きな違いとしては、「化粧研ぎ」は最期に「刃取り」と呼ばれる工程で、刃紋を小さな石でなぞるように研いで、刃紋部分を白く浮かび上がらせる点でしょうか。現在は、この化粧研ぎと言われるものが刀剣研磨の主流で、研ぎと言うと、化粧研ぎを施された物をイメージされる方が多いです。当店の場合は、説明に書いては居ますが、差し込み仕上げを基本として、化粧研ぎをしていません。その分安い料金で研ぎをさせて
今日は、古くからのお客様が信州から来られて、終日、お供させて頂きました。(私よりずっと若い女性の方です)お客様と言っても、お互いの生い立ち等の境遇をメールで何度も話して居たので、初めて会っても初めての気はしませんが、直接会えた事には感動でした。実はその人の叔母さま夫婦が私と同じ門真市に住んで居られたので、一緒に来られました。一通り挨拶した後、私が氏子総代をしている、三島神社に行って朱印を貰って、事務所に戻って拵の相談をして、昼食まで、叔母さまにご馳走に成りました。
昨日、この関係で一つ記事を書きましたが、やや言い過ぎかなと思う反面、もっと言いたいと思う事も出てきました。私は、軍刀の評価に付いて、も不満があります。軍刀は、あくまで、武器であり、日本刀では無いと言う評価が有ります。しかし、私は、俗に「スプリング刀」と言われる大型ナイフに近い官給品の軍刀に至るまで、日本刀だと思っています。当時、それを心の拠り所として、出征した方々が多数おられました。「日本刀とは、単に、玉鋼を使用した刀の事では無い。」と思っています。
昨日、本日と連続で刀剣商の集まる市場に行って来ました。特に本日は、岡山の市に昨晩から乗り込んで買って来ました。昨日は、二振りしか買えませんでしたが、本日は、お金が空っ欠に成りながら、八振り買って来ました。どんどんアップしていきます。3日.4日は、先日来から告知している様に、みやこめっせで、開かれる京都刀剣祭りに出店する為、店舗は、全面的にお休みさせて頂きます。来店頂いても、不在と成りますので、ご注意下さい。よろしくお願いします。🙇
こちらの脇指、先日、、サイズが少しおかしいと思い、先日現物確認に行って、唯一、登録証とは別物と完全否定された一振りです。登録証では、昭和26年3月と本当に、所謂大名登録の初期の登録証です。お客様から買取したお刀ですが、長さも反りも若干合いません。登録証には、各都道府県に元票と言って最初に登録された時の情報がいろいろ書き込まれています。例えば、鍛え目、刃紋、時代等が詳細に書かれています。それと合わなければ、「全国照会」と言って、「こんな刀がお宅の教育委
先ずは、何とか乗り切れました。何より、何処に何があるのか良く分かりませんでした。一番フルタイム業務に携わっている、私ともう一人のスタッフは、お客様対応などで、物の移動に深くかかわる事が出来ませんでした。正直、未だ何処にどの商品が移動したか良く分からず、苦しみました。まだ、旧店舗むに残してきた物も多く、連日のように、往復を繰り返しました。移動や、連日やってくる拵の依頼も、一人の仕様書を作っていると、別の人から照会が入ったり。一時期、無くなってしまっ
皆様に支えられながら、私一人でスタートした池田美術ですが、もう直ぐ丸7年に成ろうとしております。現在は株式会社池田美術として、名前だけは立派に成り、スタッフも増えました。これも、一重に皆様方のご指導ご鞭撻のおかげと、心よりお礼申し上げます。そして今般、既に取得していた隣地に、やっと「店舗」と呼べる様な新店舗をオープンさせることが出来る運びとなりました。お礼と共に、皆様にご報告させて頂きたく、書面をもってお知らせさせて頂きたいと思います。株式会社池田美
こんな仕事をしていると、居合仲間にもいろいろ頼み事をされます。今回は、鍔鳴りを抑えて欲しいと言うお願いをされたので、簡単なやり方を書いてみたいと思います。本来、鍔を刀身に合わせる場合、銅で隙間を埋めますが、銅の加工は少しく一般の方には難しいと思うので、代わりに使える簡単なものとして、釣りに使う板重りを用意します。柄を外して、鍔のどの辺が隙間があるのか確認します。板重りを鍔の厚み以下程度の細さで、間が埋まるのに十分な位にハサミで切ります。切った板重りを、二つ折りにしたり、中央だけ二重に成
この所、柄作成と柄巻きの依頼が、もの凄い勢いで入って来ています。拵の依頼も相変わらず多いのですが、それ以上に、柄の関係の依頼が、あまりに多く、取引の有る職人さんは全て山の様にお願いしているところです。居合拵えの柄は、基本的には、居合刀メーカーでも、納期の早いメーカーに依頼して来ましたので、値段はともかく、早さは一番早いのですが、最近、柄巻き修行を続けて居る、自社のスタッフがかなり上手くく成ってくると、ハッキリと見劣りするのです。あちこち、工房を当たって、価格交渉等行いま
お客様から照会が有って、試斬を行わない道場で居合をされている様ですが、「斬らないから刃切れ刀でも良いかと思うので、安く取り扱いしてくれないか。」とのお話でした。どうでしょう。皆さんはどう思われますか、私自身は、「居合は相手が居ない様で、居るもの」だと思っています。なので、基本的には斬り合いの稽古をしていると思ってやっています。あくまで、「武道」、他人と戦う為のものだと思います。なので、斬れる前提のお刀を中心に販売をしています。しかし、考えようによ
大きな目釘穴が開いている刀に、柄の目穴を細めに作れば、当然の如く、刀身が動いてきます。周りの柄木がしっかりしていれば、最初は動きませんが、何度も振っている内に、だんだんとずれて隙間が生じてきます。そのため、頭身の目穴に合わせる形で目釘を作り直しています。しかし、持ち込まれるお刀や買ってきたお刀で、ぴったりと合っているものの方が少ない位です。居合や抜刀道をされている方の方にもそういうものをよく見かけます。皆さんも、鍔鳴りがしだしたら、少し確認してみてくださ
2017年7月の記事に、娘が既に手伝ってくれていた跡を発見しました。懐かしさと、ありがたみを思い出したので、もう一度載せて見る事にします。居合人口の拡大を図りたいと、地元の小学校(私は娘で五代はこの小学校に通っています)の体育館を借りて居合教室を始めました。自宅の前(うちの村では昔からのメインストリート)に大きなポスターを張り出して、一ヶ月、やはり中々人は来ませんねー。位置づけとしては、私が会長をしている居合団体の稽古場の一つとしていますので、そちらの会員で
この新装開店にあたっては、多くの方から、胡蝶蘭の豪華な鉢植えをいただきました。ただ、私も含め、、スタッフに花のお世話をする心得のあるものが居りませんでした。そこで、お客様に差し上げようか、どういう風にしようか考えていたところ、胡蝶蘭を回収して、老人ホームや介護施設に寄付している団体を見つけました。連絡を入れて早速きれいなうちにお願いをしました。お金にはならない話ですが、皆様のお気持ちを、生かせる道と思いましたので、そのようにさせていただきました。これは、私た
かなり使い込んだ刀の鯉口ですが、ここまで傷む前にまめに補修してあげると、簡単に補修出来るのですが。写真の鯉口は、抜刀道の方が長く使われた刀の鯉口です。こちらの鞘もかなり酷い状態ですね。そんなに長期間使われた訳では無いようなのですが。ここまで傷めると鯉口の補修もかなり面倒に成りますが、早め早めに補修していたら、物の5分で終わる作業なんですが。こちらは、私が普段の稽古に使っている刀の鞘です。替鞘でもなく、本歌の鞘でもなく、模擬
日本刀を見ると、樋(刀身に掘られた溝)のある刀と、樋の無い刀が有ります。私の店では、圧倒的に樋の無い刀が多いです。何故かと言うと、私自身が斬るからです。知識と言うよりは、経験則なのですが、樋の無い刀は、刀が曲がっても、研師さん等のプロに任せると、ほぼ完全に真直ぐに戻してくれます。しかし、樋のある刀は、曲げてしまうと、捩れが生じやすく、捩れるとプロの研ぎ師さんでも完全には元に戻せなくなります。なので、斬る人は、樋の無い刀を使う事が多いのです。刀が曲がると言うと、「あんな堅
(写真は、長船助光刀匠の新作刀です)今朝、事務所に来て仕事中に何気なく、ユ―チューブを見ていると、次の様な動画が、流れて居ました。もしかして、今日到着予定の刀の事かな?と思って、、助光刀匠にメールで確認した所、「そうです」という回答。待ちに待った物がやってきました。助光刀匠は、修行中と言って、大変安い料金で作刀を請け負っていた付けが未だ会って、更には、実用刀剣を打つ刀匠として売れっ子刀匠に成ってしまって、二年待ち位で無いとなかなか売ってもらえない様に成っ
居合刀には、大きく分けて、標準刀身の比較的軽いお刀と、幅広、あるいは厚口刀身と呼ばれる重量のある刀身に分けられます。それ以外にも、女性や子供用として、薄口刀身もありますが、基本的には標準刀身と厚口刀身があると理解していただければ良いと思います。当店の場合、標準刀身として、雲竜拵と厚口刀身を使うものの、金具を安く設定した、練武刀池田美術モデルの2種類を中心に商品展開しています。(標準刀身の雲竜拵)(厚口刀身の練武刀)主に、男性で、私の所属する団体に入ってきた人
写真にある海軍軍刀拵は、お客様の依頼で、当店で作成したものです。勿論金具は、お客様が当時の物を用意頂きました。刀身は「高山刀」です。この後、研ぎに出して、お客様に引き渡しと成ります。鞘は、サメ巻仕様では無く、本漆の石目仕様です。ただ、現在一般に行われている乾漆の石目仕上げでは無く、戦時中の軍刀の石目を再現して欲しいとの事でした。現在やっている所が無いとの事で、岐阜におられる上撰の職人さんと会い(その人以外、誰も引き受けてくれなかったので)、職
今日は定休日で、雑用を片付けていますと、(池田美術は、変則的ですが、日祝と火曜日が定休日に成っています。)大手の刀剣商の方から、「刃引き刀」を置いてませんか?」という照会を頂きました。どこかの学校で、剣道の指導をされていたお客様から、「引退するので、探して欲しいと頼まれた様です。」ただ、当店は、「斬れる刀が無いか?」と聞かれると「有ります。」と言えるのですが、わざわざ刃引きした様な刀は有りません。刃引きした刀をわざわざ探す位なら、真剣で無くても居合刀(模擬刀)で少し金具