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こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・専門知識(a)「一般気象学」p238、図8.32の「鉛直断面内における大西洋西部のハリケーンの動径速度分布の平均」を見ながら考えてみます。先日の第63回試験・一般知識・問9(b)において、「動径速度は高度950hPa付近で最大、つまり大気境界層の中で最大になっていることがわかります。これは地表面摩擦により、風が等圧線を横切り、中心に向かって吹くことによるものです。」と述べました。この中心へ向かう風の流れによ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・一般知識Aまず、比湿の定義について確認しましょう。大気の熱力学におきましては用語がたくさん出てきますのでそこが結構難しいところなんですが、比湿とは、水蒸気と水蒸気を含んだ状態の空気との質量比、言い換えますと、水蒸気と空気全体との質量比のことをいいます。すなわち、比湿=水蒸気の質量(g)/空気全体の質量(kg)ということです。以上を踏まえて比湿の定義に代入して求めますと、10/(990
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・一般知識(a)一般に台風が発生するのは、主に海面水温が26℃~27℃の海域です。台風が発生するためにはそのエネルギー源として、暖かい海面から供給される水蒸気が凝結する際に放出される潜熱が必要となります。なお、「一般気象学」p232の図8.23「1979年から1988年に発生した顕著な熱帯低気圧の経路」を見ますと、北緯5°以南の赤道付近では、台風がほとんど発生していないことがわかります。このことについてもよく問われますの
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験1・問1まずは、一般知識の「大気の力学」で学習した温度移流とは何か、再度振り返ってみます。温度移流とは風が吹くことによりある地点における温度が変化することを「温度移流」とよんでおり、風により温度が高くことを「暖気移流」、逆に温度が低くなることを「寒気移流」とよぶ、ということでした。これを踏まえて、図3(下)の地点Aから見ますと、風がは北北西30ノットであることを示しており、3℃ごとに引かれている等温線を、6℃、9℃
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問4(2)まず、初期時刻の図1から12時間後の図6(下)を用いて台風の移動についておさらいしますと、九州の南西海上から足摺岬付近にかけて北西に移動していることがわかっています。次に、図5を用いて初期時刻の前12時間における19日9時の相当温位・風の予想図を見てみます。ここで着目する図が相当温位と風についての図である意味を考えれば、解答すべき要素の一つが見えてきます。①で解答した前12時間降水量299mm
こんばんは。今回は、問5の(1)から(3)の解答を踏まえて、下枠の用語の中からこのエコーのが対応すると考えられる適切な用語は何か、という内容の問題です。枠内のそれぞれの用語について理解したうえで正解を導き出してみましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・実技1・問5問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。25日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。今回から、図11の西日本の地形図、図1、図5、図6を用いて19日から20日にかけての台風に対する防災事項に関する問題に入ります。まず初めは問1(2)の解答を用いて台風中心が鹿児島に最も近づく日時、および鹿児島が暴風域に入っている時間の長さについて次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。10日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・専門知識(a)数値予報モデルで表現可能な現象は、水平スケールが格子間隔の5倍〜8倍以上になります。例えば格子間隔が13kmの全球数値予報モデル(GSM)なら、表現可能なのは65km〜104km以上の現象であり、格子間隔が5kmのメソ数値予報モデル(MSM)なら、表現可能なのは25km〜40km以上の現象となります。下線部の「数値予報モデルで予測可能な現象の水平スケールの下限は、水平格子間隔が小さいほど小さくなる。」とは
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・専門知識(a)(ダウンバースト:気象庁HP知識・解説>竜巻・ダウンバースト・ガストフロント>竜巻などの激しい突風とはより)ダウンバーストは、積乱雲の衰退期において、その積乱雲から吹き下ろす下降気流が地面に衝突することによって、突風となって周囲に激しい気流となって水平に吹き出し広がる現象のことをいいます。ダウンバーストによる被害地域は円形あるいは楕円形など面的に広がり、風向分布に発散性がみられる特徴が
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・一般知識まず、今回の問題の表題である「フェーン現象」とは何かについて、簡単に触れておきたいと思います。フェーン現象とは、気流が山を越えることによって風下側の気温が上昇する現象のことをいいます、強風を伴って、湿度が低下して乾燥するため、火災が発生する原因になることがあります。また、フェーン現象には2種類あり、水蒸気の凝結によって降水が伴うもの、つまり空気塊が移動中、飽和した状態時に湿潤断熱減率に沿って温度が変化するもの
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・一般知識はじめに、問題の文中にある、「温度風の関係」について、簡単に触れておきたいと思います。「一般気象学」p145の図6.4、「南北方向の温度傾度により東向き(西より)の地衡風速が高度とともに増大する模式図」を見ながら考えてみます。簡単のため、1000hPa面を水平であるとしますと、例えば対流圏では一般的に極側の方が赤道側よりも気温が低く、したがって、極側の方が空気密度が大きいため、等圧面は赤道側から極側に向かって低い
こんばんは。今回の専門知識は、気象庁のメソアンサンブル予報システムから作成したガイダンスについての問題です。アンサンブル予報とは何か、その特徴に触れながら次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・専門知識問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。28日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問1(5)前問の(5)①において求めた館野の前線面の高度は810hPaでした。この高度は850hPaに位置する前線面よりも高い高度であることがわかります。(5)の問題の後の(6)では前線を解析する問題がありますが、前もって図2の赤外画像及び、図4、図5で850hPa面の前線の走向を見てみますと、ほぼ東西方向に延びており、そのため北側から南側になるほど前線面の高度が低くなっていることがわかります。したがって
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・一般知識(a)気象業務法第15条第1項気象庁は、第十三条第一項、第十四条第一項又は前条第一項から第三項までの規定により、気象、地象、津波、高潮、波浪及び洪水の警報をしたときは、政令の定めるところにより、直ちにその警報事項を警察庁、消防庁、国土交通省、海上保安庁、都道府県、東日本電信電話株式会社、西日本電信電話株式会社又は日本放送協会の機関に通知しなければならない。地震動の警報以外の警報をした場合において、警戒
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・専門知識(a)まず、赤外画像で明るく、可視画像で暗いことから、上層雲と判断されます。次に、この領域Aに見られる波状の雲列は何かということですが、この雲列は下線部にもありますように、強風軸に対応していると推定され、強風軸周辺において密度の異なる空気が接して風速の鉛直シアーが強くなって、「ケルビン・ヘルムホルツ波」という波動性の振動が発生します。この波の上昇部で、雲が発生することで乱気流が目に見える形となります。この雲列
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・一般知識ある地点における相対渦度(ζ)の値を求める式は、ζ=(v4-v2)/2Δx-(u1-u3)/2Δyすなわち、相対渦度=(y方向の速度差/x方向の間隔)-(x方向の速度差/y方向の間隔)にそれぞれの数値を代入して渦度の値を求めて比較してみますと、A{(2-2)/2000}-{(5-5)/2000}=0{(5-5)/2000}-{(2-2)/2000}