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こんばんは。早速ですが、考えてみたいとおもいます。第64回試験・専門知識(a)気象庁:「気象観測統計の解説」p5、「2.3.7極値」の項目では、ある期間に観測された値の最大値(最高値)または最小値(最低値)を「極値」、最大または最小の値が発現した日(時刻)のことを「起日(起時)」とよんでいます。例えば、8月15日の日最高気温が年最高気温になる場合の起日は「8月15日」、15時30分の気温が日最高気温になる場合の起時は「15時30分」で、用語は初めでは慣れない表現ですが、特に難しい
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・専門知識(a)(気象庁HP:防災情報>2週間気温予報より)2週間気温予報は週間天気予報の先の2週間先まで(8日先から12日先を中心とした各日の5日間平均)について、地点ごとの最高気温、最低気温と地域ごとの日平均気温を毎日(14時30分ごろ)予報されます。したがって、「日毎の日平均気温」すなわち1日ごとではなく、「5日間の平均気温」について予報されますので、下線部の内容は誤りとなります。(b)
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・専門知識まず、カテゴリー予報の精度評価について各指数をまとめてみました。適中率=予報が当たった回数/予報を発表した回数=A+D/A+B+C+D空振り率=「現象あり」と予報して実況では「現象なし」だった回数/予報を発表した回数=B/A+B+C+D見逃し率=「現象なし」と予報して実況では「現象あり」だった回数/予報を発表した回数=C/A+B+C+D捕捉率=実況が「現象あり」の中で事前
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・専門知識初めに、水蒸気画像の特徴について簡単に触れておきたいと思います。大気中の水蒸気は波長が6.5~7.0μmの赤外線をよく吸収し、またその吸収した赤外線の一部を再放射する性質があります。水蒸気画像は、気象衛星ひまわりに搭載されている水蒸気帯センサよりその赤外線を観測することによって、対流圏の上層~中層における水蒸気量の多い領域と少ない領域を判別しています。上〜中層の水蒸気量が多い場合、地上や大気下層
こんばんは。今回の専門知識は、気象衛星画像から、赤外画像と可視画像の領域A〜領域Dの雲域について述べた下線部の正誤について考える内容です。特に、各領域の雲域の成因について、なぜこのようになるのか、学んでいきます。次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・専門知識問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。8日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。前回は館野における前線面の高度を求めましたが、今回はその結果、この前線面が850hPa面では館野の「南」または「北」のどちらに位置するのか解答し、そのように判断した理由を述べよ、という内容の問題です。①の前線面がどこにあたるか理解した上で正解できていれば難なく得点できるかと思います。わからなかった方は、前問についてよく復習した上でチャレンジしてみて下さい。次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問1(5)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援セン
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・専門知識(a)積乱雲の発達につきましては、エマグラムで考えるとわかりやすいです。「一般気象学」p72、図3.14自由対流高度の説明図を見ながら考えてみます。未飽和の空気塊を地上付近から持ち上げていきますと、初めは乾燥断熱線に沿って持ち上げ、やがてその空気塊の露点温度に達するところの持ち上げ凝結高度で飽和します。すなわち空気塊内の水蒸気が凝結し始める高度になりますので雲底高度は概ねここにあたります。次に空気塊が飽
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問3まず、表の①〜⑥を明らかにするために図を描いてみます。ここで問題文の最後に、「ただし、風は傾度風であるものとする。」という文言がありますが、これは換言しますと、「摩擦力は考えなくてよい。」とも解釈されますので、円形等圧線に沿う形で風が反時計回りに吹いているものと考えよい、ということになります。(北西側)①④渦が地点Xの北西側にあるときは、地点Xの風向は南西となり、南風成分は①正、西風成分は④正
こんばんは。今回は、図1において実際には停滞前線が東端まで延びているとし、(5)①②、図2、図4、図5に着目して解答図に前線記号を付して解析せよ、という作図の問題です。今回の前線の位置の決め手となる要素は何か、次回、一緒に考えてみたいと思います、第63回試験・実技試験2・問1(解答図はこちら⇒気象業務支援センターHP「過去の試験問題」)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。14日分の考察編は次回更新
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験1・問2まず、850hPa面の気温と風、700hPa面の鉛直流の分布から前線解析をする基本的な留意点について述べておきたいと思います。着目する要素として、850hPa面では等温線の集中帯の南縁(暖気側の縁)と風のシアー、700hPa面では上昇流域を参考にしながら、上昇流域が途切れるところを前線の端して850hPa面の前線を解析します。このように解析した850hPa面の前線から地上前線を解析する際の留意
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問1(5)まず、第63回試験・実技1・問3(1)でも触れましたが、一般知識に大気の熱力学の復習として、もう一度、一般気象学p72の図3.14、「自由対流高度の説明図」を見ながら考えてみます。条件付き不安定の成層状態において、例えば、地形による強制上昇や日射による地表付近の加熱や風の収束などによる何らかの原因で空気塊が上昇するとき、空気塊が飽和して凝結が始まる高度は「持ち上げ凝結高度」で概ね雲底高度
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・専門知識まず、500hPa高度及び850hPa相当温位のアンサンブル平均図において、120時間後、144時間後、168時間後の順序を求めてみます。(500hPa高度)トラフとリッジ、網掛けで示された正渦度域に着目します。まずBにおいて日本の東にあるトラフと正渦度域を追跡しますと等高度線も混んでいて、これを基準に考えるとわかりやすそうです。AのトラフはBのトラフよりも東に移動しており、Cではさらに東に移動している
こんばんは。今回は、24時間後に日本海に予想される地上低気圧の中心から概ね400km以内の範囲についての問題です。①ではこの範囲の850hPa面における気温分布の特徴について、地上低気圧との位置関係に着目して述べよ、という内容について、次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験1・問2問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。21日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。今回の専門知識は、気象庁が発表している解析積雪深と降雪短時間予報についての問題です。解析積雪深、降雪短時間予報それぞれの概要を学びながら、問題の下線部の正誤を考えていきます。次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・専門知識問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。4日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。今回は、12時間後と24時間後の地上予想図において、朝鮮半島から、東日本あるいは西日本の日本海側にかけて収束帯があり、、それに伴う降水が予想されていることについて、この収束帯の30日9時から21時にかけての予想に関して、①では収束帯が日本海側の海岸線と交わる点の30日9時から21時にかけての移動方向を解答し、②では収束帯が21時に日本海側の海岸線と交わる点の、両側における地上の風向と風速を推測して、風光と風速の特徴を、両者の違いがわかるように述べよ、という2つの問い
こんばんは。今回で、実技試験1の最後の問題になります。最後は、御前崎付近において、エコー域の通過時に防災上注意すべき雨以外の大気現象をすべて解答せよ、という内容の問題について、次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験1・問5問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。27日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・一般知識(a)今回は、本文を読みながら考えてみます。まず、「北半球の緯度30°の地点Aと緯度45°の地点Bにおいて、1000hPa等圧面上で風速5m/sの南風が吹いている。」とあります。ここまでの状況を図にしますと、上図のようになります。地衡風の原理から考えますと、1000hPa面で南風が吹いているということは、西側で1000hPa面高度が低く、東側で1000hPa面高度が高い、東西方向に1000hP
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問1(2)まず、③の問題の結果を基に、九州付近の低気圧が、初期時刻から12時間後、および12時間後から24時間後の移動方向と速さについて、図1、図4(下)、図5(下)より、図にしてみました。この結果、移動方向について、初期時刻から12時間後は東北東、12時間後から24時間後については北東に変化していることがわかります。一方、速さは、12時間あたりに進む距離が、初期時刻から12時間後よりも12時間後から24時間
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・一般知識ある地点における相対渦度(ζ)の値を求める式は、ζ=(v4-v2)/2Δx-(u1-u3)/2Δyすなわち、相対渦度=(y方向の速度差/x方向の間隔)-(x方向の速度差/y方向の間隔)にそれぞれの数値を代入して渦度の値を求めて比較してみますと、A{(2-2)/2000}-{(5-5)/2000}=0{(5-5)/2000}-{(2-2)/2000}
こんばんは。今回から、図11の西日本の地形図、図1、図5、図6を用いて19日から20日にかけての台風に対する防災事項に関する問題に入ります。まず初めは問1(2)の解答を用いて台風中心が鹿児島に最も近づく日時、および鹿児島が暴風域に入っている時間の長さについて次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。10日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。今回は図5を用いて24時間後に日本海に予想される地上低気圧に伴う前線を解答図に記入せよ、という作図の問題です。前線解析の基本と今回の前線解析の留意点を考えながら描いてみましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験1・問2解答図はこちら⇒気象業務支援センターHP「過去の試験問題」問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。25日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・一般知識ある空気塊があって、その空気塊の高度を上下させたときの温度を考えます。空気塊は断熱的に上昇させますと、気圧が下がって断熱膨張することによって気温が下降しますし、断熱的に下降させますと気圧が上がり断熱圧縮することによって気温が上昇します。すなわち気圧の変化によって空気塊の温度も変化してしまうことを意味しています。(受験時代のノートより)天気の移り変わりを考える上でこのままですと不便なことが多々生
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・専門知識(a)まず、本文では、「高気圧周辺で空気が沈降し、断熱的に昇温したことで生じる沈降性の逆転層であると推定される。」とあります。ここで下図の左側、気温の鉛直分布の800hPa付近に見られる逆転層が空気の沈降によるものなのか、逆転層には大きく3種類ありますので、それぞれの特徴を簡単にまとめてみました。《接地逆転層》夜間の放射冷却によって地表に接する空気が冷やされて、その上にある空気より気温が下がる場合に、形
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・専門知識(a)本文にあります通り、梅雨前線を維持している水蒸気輸送には、一方では、インド洋からチベット高原の南側を流れる湿った南西風(インドモンスーン)が梅雨前線に流れ込んでおり、もう一方では、太平洋高気圧の縁辺の沿って湿った南風が梅雨前線に流れ込んでいます。これら2つの湿った空気の流れで、大量の水蒸気が輸送されることにより梅雨前線が維持されています。したがって、本文の内容は正しいとなります。(b)相当温位と
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問4(1)問題文の冒頭の後半に記されているただし書によりますと、㋐は本文の下の枠内から選んで解答。㋑と㋓は府県天気予報で用いられている時間細分で解答。㋒と㋔は風の強さを表す予報用語で解答。となっています。また、「なお、このときの台風情報の予想内容は図1の予想と同じであるものとする。」ということに留意しながら本文の空欄を埋めていきます。まず「鹿児島は21時の時点では、暴風域に(㋐)である。」とありま
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・専門知識(a)まず初めに、アンサンブル予報の概要について触れておきたいと思います。数値予報の計算における数値予報モデルの初期値は客観解析から作成されていますが、この初期値には、観測誤差などの影響でわずかな誤差が含まれています。このため、仮に数値予報モデルが完全なものであるとしても、その初期値に含まれるわずかな誤差が時間とともに増大し予測結果に大きく影響してしまいます。この結果、総観スケール現象の予測可能な
こんばんは。第64回気象予報士試験の結果が発表されましたが、今回の合格率は5.0%、一般知識では問6といった難しい問題が含まれているにも関わらず無調整、専門知識では調整があったものの、実技試験2では難問と厳しい試験のように思いましたが受験された方はいかがでしたでしょうか?そんな中、いつもご覧になられている方から合格のメッセージを頂戴いたしました。ブログの管理人としてたいへん嬉しく、また、これからの活動の励みになります。この度は合格おめでとうございます。今回合格に届かなかった方はこれまで
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・実技試験1・問1(気象衛星画像)今回の問題では、図1と図2の縮尺が同じであることから、図1の台風中心の位置及び台風中心から概ね400kmの範囲を図2に重ねてみました。一般的に発達中の台風では台風の中心付近に眼があって発達した対流雲の雲域は中心に対してほぼ円対称となる特徴が見られます。一方、前問の(2)②でも触れましたが、台風に伴う発達した対流雲の雲域は台風中心の北から東側にかけて広がっており、対称性がないことがわかり
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・一般知識まず、問題に入る前に混合比と水蒸気圧と相対湿度について簡単に触れておきたいと思います。はじめに混合比は式で表しますと、混合比(w)=水蒸気の質量/乾燥空気の質量で表されます。これを湿潤空気の気圧(p)、水蒸気圧(e)、乾燥空気の分圧(p-e)で表す場合の混合比(w)は、w=0.622×(e/p-e)ふつうe/pは0.04を越えることはなく、つまり水蒸気圧は湿潤空気の気圧より2桁小さく、分母のeは省略
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・専門知識(a)(気象庁予報部数値予報課:ガイダンスについて〜近年の特性と降⽔量ガイダンスの改良〜p5より)数値予報モデルの特性による誤差には「地形表現の不完全さ」や「物理過程の不完全さ」といった傾向や大きさが一定の条件によって生じる規則的な誤差があります。このような誤差のことを「系統(的)誤差」とよんでいます。気温ガイダンスでは、カルマンフィルターという手法でガイダンスが作成されています。数値予報モデルの