第63回気象予報士試験

こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問4まず、警報には、大雨と洪水の他に、暴風、暴風雪、大雪、波浪、高潮があります。この実技試験で取り上げられている事例は主に台風についてですので、暴風雪と大雪は除外されることになります。したがって、問題文より、大雨と洪水を除いた残りは、暴風、波浪、高潮となりますが、この3つを検討します。まず、初期時刻に九州の南西海上にある台風は北西へ進んで九州南部にこれから接近しようとしており、中心付近の最大風速が85ノ

こんばんは。今回で実技試験2の最後の問題となります。最後は、図1の初期時刻における地上天気図と図6の地上気圧・降水量・風12時間予想図を用いて、19日21時に九州南部に発表されている可能性の高い警報を大雨、洪水に関する警報を除いた警報を解答せよ、という問題です。大雨と洪水の他にあと警報は何があるのか、その中で発表される可能性が高い警報は何が考えられるのか、次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問4問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用

こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問4(2)まず、初期時刻の図1から12時間後の図6(下)を用いて台風の移動についておさらいしますと、九州の南西海上から足摺岬付近にかけて北西に移動していることがわかっています。次に、図5を用いて初期時刻の前12時間における19日9時の相当温位・風の予想図を見てみます。ここで着目する図が相当温位と風についての図である意味を考えれば、解答すべき要素の一つが見えてきます。①で解答した前12時間降水量299mm

こんばんは。前回は20日9時までの前12時間に予想される日本とその周辺の最大降水量が299mmとわかったわけですが、今回はなぜそこに予想されているのかについての問題です。問題文では、その理由として、1つは台風の内側降雨帯および台風の壁雲付近の雨であることが挙げられていますが、これに加えて考えられる理由を図1、図5、図11を用いて、降水量が多いと予想される時間帯における台風中心との位置関係に言及して述べよ、と言う内容です。図11の地形図と台風に伴う風が大きなヒントになるかと思いますが…次

こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問4(2)図6(下)の地上気圧・降水量・風の12時間予想図によりますと、日本とその周辺において20日9時までの前12時間に予想される最大降水量は、予想される台風中心の西側、九州の東岸付近の「+299」とある値が最大値であることがわかります。したがって、299mmということになります。では。

こんばんは。今回は、台風中心が初期時刻の19日21時の位置から図6の台風中心の予想位置を結ぶ直線上を進むものとしたときについての問題です。まずは、図6に基づき日本とその周辺において、20日9時までの前12時間に予想される最大降水量を解答する問題について次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問4問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。14日分の考察編は次回更新の予定です。

こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問4(1)問題文の冒頭の後半に記されているただし書によりますと、㋐は本文の下の枠内から選んで解答。㋑と㋓は府県天気予報で用いられている時間細分で解答。㋒と㋔は風の強さを表す予報用語で解答。となっています。また、「なお、このときの台風情報の予想内容は図1の予想と同じであるものとする。」ということに留意しながら本文の空欄を埋めていきます。まず「鹿児島は21時の時点では、暴風域に(㋐)である。」とありま

こんばんは。今回は、前問の①の結果と図1を用いて19日21時の台風情報の予想内容に基づく、鹿児島における風に関する留意すべき防災事項について書かれた文の空欄を穴埋めする問題について、次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問4(1)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。12日分の考察編は次回更新の予定です。

こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2まず、問1(2)について振り返りますと、台風中心と鹿児島の真上を通って予報円の北側を結ぶ経路を進んだ場合の、初期時刻から24時間後にかけて、および12時間後から24時間後にかけての移動の速さを求めよ、という内容でした。この結果、初期時刻から24時間後は15ノット、12時間後から24時間後は20ノットとなりました。12時間後の予報円は四国の足摺岬付近にありますので、鹿児島を通過すると予想

こんばんは。今回から、図11の西日本の地形図、図1、図5、図6を用いて19日から20日にかけての台風に対する防災事項に関する問題に入ります。まず初めは問1(2)の解答を用いて台風中心が鹿児島に最も近づく日時、および鹿児島が暴風域に入っている時間の長さについて次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。10日分の考察編は次回更新の予定です。

こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問3まずは、問題文について分析してみます。着目すべきところは「前1時間降水量20mm以上の強雨域」で、右下の色分けを見ますと降水量20mm以上の暖色系の領域に絞って見ればよいということになります。次に、何を解答すればよいのかというところで、「強雨域の分布とその強さの17時から20時にかけての変化の特徴」を述べるわけですが、強雨域の分布が対象となる時間帯で広がるのか狭まるのかという領域の変化と

こんばんは。今回は、図10の20日17時〜20時の解析雨量図を用いた問題です。問題では、前1時間降水量20mm以上の強雨域の分布とその強さの17時から20時にかけての変化の特徴を台風中心からの位置関係に言及して述べよ、という内容です。問題文をよく読んで、問題の論点を整理しながら考えてみましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問3問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。8日分の考察編は次回更新の予

こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問3まず、図9の地上実況図を見ますと、これまで考察してきましたように、台風は17時から20時にかけて東進していることがわかったわけですが、関東地方北部や長野県中部ではこの台風の東進にも関わらず気圧が時間の経過とともに上昇していることがわかります。すなわち、台風の接近のみの影響であればこれらの地域では気圧が下降していくはずなんですが、上昇しているということは、台風の接近による影響よりも強い影響を受けていること

こんばんは。今回は、図9の地上実況図で、台風の接近とともに気圧が上昇する地域があるとし、そのうち850hPaの気温の変化に対応すると思われる地域とその変化について12時間後と24時間後の予想図に基づき、地域名に言及して述べよ、という問題です。まず、台風の接近とともに気圧が上昇するという地域はどこか、次にその地域における850hPa温度場の変化と気圧の上昇の関係とは何かについて、次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問3問題文及び図表は一般財

こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問3まず、17時から18時にかけて問題文の「問3(2)で求めた台風中心からの距離の変化」はどうだったか振り返ってみます。17時における台風中心の位置は、四日市の東、知多半島沿岸の伊勢湾付近で、18時における台風中心の位置は、直線A上の伊良湖の少し北側、という結果より、台風中心は伊良湖にかなり近づいていることがわかります。次に伊良湖の18時の気圧は997.2hPaで、17時の996.8h

こんばんは。今回は、伊良湖の18時の気圧が17時よりも0.4hPa高くなっていることについて気圧が上昇した理由を、前問で求めた台風中心からの距離の変化にも言及して述べよ、という問題です。台風中心は伊良湖を基準に17時から18時にかけて距離がどう変化したのか、気圧の上昇については過去の考察をヒントに考えてみましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験。実技試験2・問3問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。4日分の

こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問3まず、17時、18時、19時の台風中心の位置を求めるにあたって、問3(1)の各問題の考察を振り返ってみます。①では、各時刻に観測された気圧の最低値を解答する問題で、17時は四日市の996.7hPa、18時は伊良湖の997.2hPa、19時は浜松の1001.7hPaと求められ、この付近に台風中心があることが概ね推定されます。次に、②では、台風中心の経路と伊良湖の位置関係について、伊良

こんばんは。今回は、図9を用いて17時、18時、19時における台風の中心位置を求める問題です。問3(1)の各問題の考察をヒントにしながら求めてみましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問3問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。2日分の考察編は次回更新の予定です。

こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問3(1)今回の問題は初見ではなかなか出題の意図が汲みにくい内容ですが、まず、図9の18時の直線Bに着目しますと、両地点とも気圧の観測値が1001.1hPaであることから、台風中心を推定するために結ばれていることがわかります。問題文の最後を読みますと、「ただし、ここでは台風中心をとりまく等圧線は円形と仮定する。」とあります。このことから、台風中心の位置は同心円の直径の中点で最も気圧が低いと推定され

こんばんは。今回は、図9の18時の図にあるAとBの2本の補助線についての問題です。この補助線は台風の中心位置を推定するためのものとし、この補助線による推定方法に基づく台風中心と直線Aまたは直線Bとの関係を述べよ、という内容です。つまり、この方法による台風中心を推定する決め手となっているのは何か、「等圧線は円形と仮定する。」をヒントにしながら次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問3(1)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承

こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問3(1)(宮崎地方気象台防災のページ＞「台風通過時の風の変化」より)最初に、問題を解くための知識として、上の模式図を見ながら考えてみたいと思います。ある地点が台風の経路の右側にあるときを考えます。台風の経路上の位置が①にあるとき、台風の進行方向の右側の位置での①は南東の風、台風が②の位置では②の南の風、台風が③の位置では、③の南西の風と時間の経過とともに時計回りに風向が変化していることがわかり

こんばんは。今回は、17時～20時の間の台風中心の経路と伊良湖の位置関係についての問題です。伊良湖は台風中心の進行方向に向かって経路の右側か左側のいずれに位置しているのか、またそのように解答した理由も述べよ、という内容ですが、実は時間経過の風向の変化によって経路のどちら側に位置しているのかを知る方法あり、専門知識でも例として第62回試験・専門・問11で問われたことがあります。今回は実践を通して学んでみましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問3

こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2今回は、図9の地上実況図から、20日の17時、18時、19時、20時の各時刻における気圧の最低値を読み取る、ということで17時から見ていきます。なお、気圧の読み方の例として、17時の伊良湖の値「968」は996.8hPa、18時の浜松の値「011」は1001.1hPaを表しています。これらの例を踏まえて、各時刻の気圧の最低値を探しますと、17時は四日市の996.7hPa18時は伊良湖の

こんばんは。今回は台風について図9の20日17時、18時、19時、20時の地上実況図を用いた問題です。まずは、各時刻で観測された気圧の最低値を読み取ってみましょう。次回一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。26日分の考察編は次回更新の予定です。

こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問2問2のこれまでの考察に基づいて下枠のa〜fについて順に検討してみます。【a：台風の気圧中心の鉛直軸の傾きの変化】問2(1)②の考察では、台風の気圧中心の鉛直軸の傾きは「ほぼ鉛直から北東方向に変わる。」ということでした。したがって、寄与が大きいと言えます。【b：500hPaのトラフの台風の北西からの接近】今回のケースでは台風と直接結びつくトラフはなく、問題でもこれについての議論がなかったことから寄与

こんばんは。今回は、初期時刻から24時間後にかけての、この台風の発達・衰弱に対応する気象状況の変化のうち、発達・衰弱への寄与が大きいものを下枠から３つ選択せよ、という内容の問題です。問2(1)で考察してきたことを踏まえて、どれが当てはまるのか、次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問2問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。24日分の考察編は次回更新の予定です。

こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問2(1)地上の台風中心を赤の×、700hPaの上昇流の中心を青の〇で、12時間後および24時間後でどうなるのか比較してみます。それぞれの地上の台風中心に対する700hPaの上昇流の中心は、12時間後ではすぐ北東に位置していますが、24時間後になりますと、さらに北東に離れていることがわかります。この位置関係の変化を、解答欄の「上昇流の中心は、」という書き出しに続けてまとめますと、気象業務

こんばんは。今回は、図6、図7、図8を用いて700hPaの上昇流の中心と地上の台風中心との位置関係について12時間後から24時間後にかけてどのように変化したのかを問う内容の問題です。解答では、「上昇流の中心は、」という主語に続けて書くように求められています。どのような変化が見られるのか次回、一緒に考えてみます。第63回試験・実技試験2・問2(1)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。22日分の考察編は次回更新の予定です。

こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問2(1)まず、図6(上)の12時間後における500hPa面の予想図によりますと、台風に伴う渦度極大域の位置は、北緯33°東経133°の足摺岬付近に、また図7(上)の24時間後における500hPa面予想図によりますと、北緯36°東経138°の長野県付近にあります。この12時間の間に移動した距離は図上で20mm、緯度10°が600海里ですので移動距離はその半分の300海里となります。これを12で割って移動速

こんばんは。今回は図6及び図7の予想図を用いて、12時間後から24時間後にかけて、台風に伴う500hPaの渦度極大値の位置が移動する速さを求めよ、という内容の問題です。今回は渦度極大値ですが、低気圧中心の移動の速さなどを求める内容の問題に慣れてきましたでしょうか？次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問2(1)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。20日分の考察編は次回更新の予定です。