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こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・一般知識(a)まず、「プランクの法則」ですが「一般気象学」p111の図5.6「3つの違った温度の黒体からの放射」に着目しますと、図では温度が300K、250K、200Kである黒体からの放射量を電磁波別に示されています。この3つのグラフから2点わかることは、右の200K、真ん中の250K、左の300Kと温度が上昇するにつれて放射強度が強くなっていること。もう一つは、黒体の温度が上昇するにつれて短い波長の電磁波を強く放射
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験1まず、図5(上・下)を見ながら(2)の冒頭部分を読んでみますと、「7日9時に日本海中部にあった低気圧は、12時間後に北海道の南海上に進んだ後は不明瞭となる。また、7日9時に三陸沖にあった2つの低気圧は12時間後までに1つにまとまり、それが24時間後には千島近海に進むと予想されている。24時間後に千島近海に進むと予想されていると予想される地上の低気圧に関して」とあります。その上で、①では、「図5
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・専門知識(a)(気象庁HP:雷ナウキャストとはより)(気象庁HP:雷監視システムより)(気象庁HP:雷監視システムより)「雷ナウキャスト」は、雷の激しさや雷の可能性を1km格子単位で解析し、その1時間後(10分~60分先)までの予測を行うもので、10分毎に更新されています。また「雷監視システム」は、雷により発生する電波を受信し、その位置、発生時刻等の情報を作成するシステムで、全国3
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験1・問2(1)今回は穴埋め問題ということで、本文を読みながら見ていきます。(第1段落)「8日9時現在、この低気圧の地上中心の直上500hPa面の高度は(ⓐ)mである。」ということで、初期時刻8日8時の地上天気図(図1)と500hPa天気図(図4)を見ますと、低気圧の地上中心の位置をそのまま500hPa面に移しますと、地上中心のやや南側を通る等高度線があることがわかります。等高度線の読み取り方は太実
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。問1まず、前線解析の際に着目する特に重要な要素として850hPaの等温線集中帯と850hPaの等相当温位集中帯がどうなのか見てみます。図4(左下)の850hPaの等温線集中帯の南縁の気温は0℃、図5の等相当温位線の南縁は294Kとなっています。また、850hPaの等温線集中帯、850hPaの等相当温位集中帯とも、青の×印で示しました地上低気圧の中心に向かって暖気・高相当温位の空気が突っ込んでいる様子が見られます
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・一般知識まず初めに地球のアルベドと放射平衡温度について「一般気象学」p128の図5.17を見ながら簡単に触れておきたいと思います。地球に入射してきた太陽放射に一部は、雲、エーロゾル、大気によった反射され、また地表面に達した太陽放射の一部も地表面によって反射されて再び宇宙空間に戻っていることがわかります。このように地球に反射された放射量の入射してきた太陽放射量に対する比のことを「地球のアルベド」といい、概ね0.30として
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・一般知識(a)本文では、「成層圏から中間圏の北極周辺は低気圧になり、北半球高緯度では西風が卓越している。」とあります。そこで、一般気象学p254の図9.3「1月における帯状平均東西風の緯度高度分布」に着目しますと、1月、すなわち北半球の寒候期においては、「成層圏から中間圏」とありますので、高度約50km付近の成層圏界面付近の風に着目しますと、西風が卓越していることがわかります。この高度付近における大気の
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・専門知識図にありますように、雲の中にある雲粒は凝結過程が進んできますと、大きさ(重さ)の違いから、雲粒どうしの落下速度も違いが生じてきます。このため雲粒どうしが衝突し、併合が起こりやすくなってきて短時間のうちに水滴が降水粒子となる大きさまでに成長します。この過程のことを「併合過程」とよんでいます。この併合過程により水滴の半径は時間とともに加速度的に成長していくことになります。(a)「大きな水滴の質量の単位時間あたりの
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・専門知識(a)まず本文では、日本海北部の低気圧に伴う雲域について、「中心付近には中下層の雲渦がみられ、その北側にはバルジ状の厚い雲域がある。」とあります。文の後半にある「バルジ状の厚い雲域」が存在していることから、日本海北部の低気圧は発達期またはそれ以降の閉塞期(最盛期)のいずれかに絞られてきます。さらに、今度は水蒸気画像に着目しますとわかりやすいのですが、低気圧の中心に向かってその後面から暗域が入り込ん
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・一般知識(a)は、先に正解を申しますと、「密度」が入ります。つまり、仮温度とは、「ある湿潤空気に対して、同じ圧力、同じ密度をもつ乾燥空気の温度」と定義されることになります。これは、湿潤空気を同じ圧力、同じ密度をもつ乾燥空気にいわば置き換える操作を行うことを意味するのですが、どういう操作を行うのでしょうか。温度と圧力が同じの湿潤空気と乾燥空気の2つの空気塊があるとします。温度と圧力が同じなのですから2つの空気塊を分子量で
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・一般知識(a)まず、設問の図が、北半球における夏季の6月〜8月なのか、冬季の12月〜2月なのかということですが、判断のポイントは赤道付近の熱帯収束帯の位置になります。すなわち、下層において異なる風向の風が収束することによって上昇流が生じていますのでそれが北側にあれば北半球の夏季、南側にあれば南半球の夏季と判断することができます。図の場合ですと北緯20°付近に熱帯収束帯の中心があることから、したがって北半球における夏
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・一般知識まず、問題を読んで着目すべき大事なところは「各地点の地上気圧が等しいとき」及び「いずれの地点でも大気は静力学平衡の状態」というところで、地上(高度0m)の気圧はAもBもCも同じ、つまり「地上から大気上端にかけての気柱の重さのトータルはAもBもCも同じである。」ということが一つ、もう一つは、それでは何の大小関係を求めるのか、というところで高度1000hPaにおける地点A・B・Cの3つの気圧の大小関係、つまり
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験2・問3(1)今回は、北緯38.4°付近の鉛直流の高度分布の特徴について40字程度で述べよ、という問いについて考えてみます。図11(上)に着目して、北緯38.4の縦線に沿って地上付近の1000hPaから上空にかけて見ていきますと、まず1000hPaから鉛直p速度が0hPa/hの破線が交差する730hPa付近の高度にかけて上昇流域になっていることがわかります。特に850hPa付近では上昇流が約-30h
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・専門知識(a)本文の初めの「擾乱」とは、とくに気象学では「気象擾乱」とよぶ場合もあり、水平規模が約10km程度の雷雨をもたらす積乱雲から台風、さらに大雨をもたらす温帯低気圧などの総観規模のスケールまで、一般的に大気が乱れる現象のことをいいます。(気象衛星センターHP:2015年10月10日03UTC赤外よりトランスバースラインの例(矢印))次に、本文を読みますと、「北側に広がる上層雲が急速に発達し、北縁に
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・実技1・問1今回も問1(2)の問題と同様、「特徴」を述べる問題です。赤外画像、水蒸気画像のそれぞれについて見られる特徴をそのまま書けばよい、という形です。ただ、直接的に解答へ落とし込む要素ではありませんが、問1(2)の問題でもありましたように、この本州付近の台風は、温帯低気圧にかわりつつありますので最盛期の台風における雲の特徴から崩れてどうなったのか、を念頭に置いた解答を出題者は求めていると考えられます。《
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・一般知識今回の設問では、気温、気圧、相対湿度、さらに水蒸気の気体定数と与えられた気温における飽和水蒸気密度の値が与えられており、これらの値から、ある空気塊における乾燥空気の分圧を求める、というものです。まず、これらの値の中に、気温・気圧・水蒸気の気体定数があることから、問題文を読んだ時点で気体の状態方程式を使うのではないかということが見え透いてきます。気体の状態方程式とは、p=ρRTp:気圧(
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・実技試験1・問4今回は、図6と図8も参考にして図13の鹿児島における時系列図より温暖前線が通過した時刻とその理由を風と気温に言及して述べよ、という内容の問題です。(問2(5)解答例:10日21時予想の850hPa面における温暖前線および寒冷前線)まず、問題文では、「図6、図8も参考にして、」とあります。問2(5)の考察では、初期時刻から12時間後の10日21時における850hPa面の前線を解析しまし
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・一般知識(a)「一般気象学」p213の図を見ながら、本文の初めの部分を読んでみますと、「図の太実線の楕円はある時間間隔で描いた(a)のメソ対流系を表し、細実線の楕円は個々の降水セルを示している。」とあります。ある積乱雲による降水セルのそばに、その降水セルの作用によって別の降水セルが発生することがあります。このことを「自己増殖(世代交代)」とよんでいます。また、風の鉛直シアーが大きいときに降水セルは自己増殖
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・一般知識(a)(気象庁HP:紫外線とは「各領域の紫外線とオゾン層の関係」より)紫外線は波長域ごとに分類されており、波長の長いほうからUV-A(0.40μm∼0.32μm)・UV-B(0.32μm∼0.28μm)・UV-C(0.32μm∼0.10μm)に大別されています。UV-Aは大気による吸収をあまり受けずに地表に到達しますが、太陽からの日射にしめる割合は数%程度で、生物に与える影響はUV-B
【時間を計って過去問演習へ+実技対策本格化2020年7月上旬】受験申請もしていよいよ日が迫ってくるので、このあたりから勉強時間が1日2時間程度になっていきます。コロナ禍で夜の会は全くないので、夜勉強できる時間がある程度は取れました。53回気象予報士試験からさかのぼって35回試験まで10年分の一般・専門の演習を開始しました。仕事が終わってからデスクで過去問解いて帰宅する日もたまにありました。<一般・専門>大いに参考になったのが北上大さんが運営する「めざてん」https://kis
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・一般知識(a)ある空気塊があって、その空気塊の高度を上下させたときの温度を考えます。空気塊は断熱的に上昇させますと、気圧が下がって断熱膨張することによって気温が下降しますし、断熱的に下降させますと気圧が上がり断熱圧縮することによって気温が上昇します。すなわち気圧の変化によって空気塊の温度も変化してしまうことを意味しています。(受験時代のノートより)天気の移り変わりを考える上でこのままですと不便なこと
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・専門知識(a)まずはじめに、北日本では平年より気温がどうだったか。北日本付近に着目しますと、オホーツク海からカムチャッカ半島付近へ等高度線が大きく蛇行していることがわかります。これは偏西風の流れが南北に大きく蛇行しており、この図が7月上旬の旬平均の天気図であることから、このような現象が1週間前後かそれ以上続いたことを表わしています。この現象のことを「ブロッキング」または、「ブロッキング現象」とよんでいます。そしてこの大
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。問2①問題では、「地上の前線が東経140°線と交差する緯度」とあります。ですのでこの近辺において前線がどこに位置するのかを実際に解析してみます。まず、24時間後の10日9時から見ますと、850hPaの前線にあたる図7(左下)の等温線集中帯の南縁、または図10のT=24の図の等相当温位線集中帯の南縁に着目し、青線で示しますとこのようになります。寒冷前線であることを考慮し、850hPa前線から1°ほど暖気側にずらし、
こんばんは。早速ですが考えてみたいと思います。(500hPa高度と平年偏差)そもそも500hPaという等圧面高度は何なのかというと、500hPaが対流圏の中間に位置していて、大規模な大気の流れを代表する高度とみなしていて、ある期間、つまりこの問題では7月の1ヶ月間における大気の流れにどんな特徴が現れたかを見てみようというものです。このことを「循環場」と呼ぶこともあります。またさらに、平年偏差を見ることで平年に比べてどんな偏りが見られるか、この問題では背景色で色分けされ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験1・問1(2)今回は、高度0.3km~1.5kmの寒冷前線面を解析する作図の問題になります。大気が概ね西から東に移動しているものと考えますと、浜田のウィンドプロファイラは当然、定点観測ですので、例えば6:00の風の鉛直分布がいちばん右側としますと、6:30は右から2番目の鉛直分布、7:00は右から3番目の鉛直分布…といったように右側から順に風の鉛直分布のデータが並んでいく形になっていきます。こ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・一般知識(a)「一般気象学」p251の図9.1「1月における経度平均温度の緯度高度分布」を見ながら考えてみることにします。高度約25km〜約50kmにかけての成層圏上部では、1月の夏極、つまり南極付近で最も気温が高く、1月の冬極、つまり北極付近で最も気温が低くなっていることがわかります。これは夏極に近くなるほど入射する太陽放射エネルギー量が大きく、上部成層圏に多く存在するオゾンが紫外線を吸収することによって加熱される
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・実技2・問2今回は、図8(上)の25日21時に見られる紀伊半島から四国にかけて表現されている降水域について、降水量が多くなると予想される2つの暖湿空気に関わる要因をいずれも「暖湿空気が、」の書き出しに続けて、書き出しを含む25字程度で述べよという問題です。前問の問2(3)で温暖前線を解析しましたが、温暖前線の前面では348Kから最大357Kの高い相当温位を伴う暖湿空気が強い南から南西の風となっているのに対し、温暖前線の
こんばんは。早速ですが考えてみたいと思います。問題文を読んだだけですと、何から手を付ければ、という感じになりそうですが、例えば、ビルなどの建設予定地でボーリング調査が行われているところをよく見かけます。予定地の何ヶ所かを鉄パイプみたいなものを打ち込んで引き上げ、地質やどこまで杭を打ち込めばよいか、などを調べるわけですが、この問題を解くときも、これと似た考え方を大気でやってみようというわけです。雨量(降水量)とは単位面積すなわち1㎡あたりで一定時間に降った降水の量ということで
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第58回試験・実技試験2・問3(2)前回の①の問題において、地点アと地点イのそれぞれの風速から図9を使って推算した波高の値は、地点ア:1.8m、地点イ:2.6mということでした。今度は図10から実線および破線で0.5mごとに引かれている両地点における波高の予想を読み取ってみますと、地点アは3m、地点イは2.5mと読み取ることができます。したがって、この両地点のうち、波高の予想と①で求めた推算値との差が大きいのは地点アとい
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験1・問1まずはじめに、学科試験・専門知識のおさらいとして、温帯低気圧の発達と寒帯前線ジェット気流の関係について触れてみたいと思います。温帯低気圧が発達するとき、暖気は高緯度側へ北上し、寒気は低緯度側へ南下するにしたがってトラフが深まるため、これに対応する寒帯前線ジェット気流は、南北に蛇行するようになります。では今回の問題で、実際に対馬海峡に中心を持つ温帯低気圧に対応する寒帯前線ジェット気流はどこを通ってい