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こんばんは。本日、(一財)気象業務支援センターから1月25日に行われました第65回気象予報士試験の問題と解答例が発表されましたので、予定通り、本日から最新の問題を採り上げながら気象予報士試験の合格を目指す皆様と一緒に勉強していきたいと思います。なお、当ブログをご覧になられる方で、これから気象予報士試験の勉強を始められた方もいらっしゃるかと思いますので、簡単にガイダンスさせていただきますと、当ブログは、これから2024年8月予定の試験当日まで「問題編」にてご自身でまず問題を考えてい
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験1まず初めに、今回の問題を解くにあたって、エマグラムの等飽和混合比線について、簡単に触れておきたいと思います。エマグラムにおいて、細く最も立っている実線がありますが、これは、ある混合比の値をもつ空気が高度(気圧)によって何℃で飽和するのかを示した線で「等飽和混合比線」とよんでいます。例えば図7で10g/kgの混合比を持つ空気があるとしますと、1000hPaでは14℃、900hPaでは12℃、800hPaでは約
こんばんは。専門知識の最初の問題は、気象庁の気象観測ガイドブックに示されている観測機器の設置についての問題です。(a)(b)(c)それぞれの設置に適した条件は何か、次回、一緒に考えてみたいと思います。第65回試験・専門知識問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。7日分の考察編は次回更新の予定です。
1回目は、さら~っと2回目は、付箋ぺたぺた3回目は、付箋はがし~
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・一般知識(a)今回は、本文を読みながら考えてみます。まず、「北半球の緯度30°の地点Aと緯度45°の地点Bにおいて、1000hPa等圧面上で風速5m/sの南風が吹いている。」とあります。ここまでの状況を図にしますと、上図のようになります。地衡風の原理から考えますと、1000hPa面で南風が吹いているということは、西側で1000hPa面高度が低く、東側で1000hPa面高度が高い、東西方向に1000hP
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・一般知識今回は、「一般気象学」p177の図7.10、「東西風の南北鉛直分布」を見ながら考えてみます。(a)図によりますと、亜熱帯ジェット気流に対応する中緯度付近の強風軸は、南北両半球とも200hPa付近の高度に現れていることがわかります。したがって、本文の内容は誤りとなります。(b)次に12月〜2月と6月〜8月の図とを比較しながら考えてみます。北半球の亜熱帯ジェット気流の部分に着目しますと、12月〜2月では亜熱
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・一般知識(a)大気上端に入射する太陽放射の全エネルギーの組成のうち、可視光線は約46.6%、赤外線は約46.6%、紫外線は約7%で、その他X線などが微量という構成になっています。したがって、本文の通り可視光線域の放射エネルギーと、赤外線域の放射エネルギーが同程度含まれていますので、本文の内容は正しいとなります。(b)「一般気象学」p109図5.5、「いろいろの月日および緯度において、大気の
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問1まず、図1の左下にある拡大図を用いて、実線ⓐの初期時刻(19日21時)から12時間後の予報円までの距離を求めてみます。拡大図の経線上には1°ごとに目盛りが振られているので、図上で測ってみますと、約3°となります。緯度3°は約333kmで、この距離を12時間で移動するのですから、求める速さは、333÷12≒2828÷1.852≒15.1解答は5ノット刻みですので、15ノットと
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・一般知識今回は「一般気象学」p69図3.11「エマグラム上で、熱力学のいろいろな量の間の関係」に基づいて作成した模式図を見ながら初めに湿潤空気に含まれる水蒸気量を表す方法について考えていきます。(a)まず、「混合比(w)」とは、ある湿潤空気に含まれている水蒸気と乾燥空気の質量比のことをいいます。前々回の一般知識・問2では気圧と水蒸気圧を用いた表現でしたが、質量で表現する場合の混合比(w
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・一般知識まず、問題に入る前に混合比と水蒸気圧と相対湿度について簡単に触れておきたいと思います。はじめに混合比は式で表しますと、混合比(w)=水蒸気の質量/乾燥空気の質量で表されます。これを湿潤空気の気圧(p)、水蒸気圧(e)、乾燥空気の分圧(p-e)で表す場合の混合比(w)は、w=0.622×(e/p-e)ふつうe/pは0.04を越えることはなく、つまり水蒸気圧は湿潤空気の気圧より2桁小さく、分母のeは省略
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・実技試験1・問4今回は、問題の文章を読みながら、空欄に当てはまる適切な語句や数値を考えてみます。(第一段落)まず、「図13によると、シアーラインは⽔平⽅向の相当温位傾度が⼤きい領域の東縁にあり、東側で相当温位が相対的に($①$)い。相当温位傾度が⼤きい領域は⻄に傾きながら上空までのびており、その東縁付近で強い($②$)流となっている。」とあります。等相当温位線の見方として、1Kごとに細実線、3Kごとに太
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問3まず、17時、18時、19時の台風中心の位置を求めるにあたって、問3(1)の各問題の考察を振り返ってみます。①では、各時刻に観測された気圧の最低値を解答する問題で、17時は四日市の996.7hPa、18時は伊良湖の997.2hPa、19時は浜松の1001.7hPaと求められ、この付近に台風中心があることが概ね推定されます。次に、②では、台風中心の経路と伊良湖の位置関係について、伊良
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・専門知識まず、カテゴリー予報の精度評価について各指数をまとめてみました。適中率=予報が当たった回数/予報を発表した回数=A+D/A+B+C+D空振り率=「現象あり」と予報して実況では「現象なし」だった回数/予報を発表した回数=B/A+B+C+D見逃し率=「現象なし」と予報して実況では「現象あり」だった回数/予報を発表した回数=C/A+B+C+D捕捉率=実況が「現象あり」の中で事前
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・一般知識(a)雪結晶の落下速度が異なりますと、雪結晶どうしが衝突し、付着することで雪片ができ、質量が増加していきます。このように氷粒子が成長していく過程のことを「凝集過程」とよんでいます。例えば相対的に低温の地域のスキー場では雪片どうしが付着しにくいため「サラサラ雪」で、相対どうしが衝突したとき、気温が高くなるほど付着しやすく、ぼたん雪のような大きな雪片になりやすくなります。したがって「気温が低いほど」とする本文
こんばんは。今回の一般知識は、大気の熱力学から、問題文の条件下において、ある空気塊の仮温度、露点温度、相当温位が保存されるか否かという問題です。仮温度、露点温度、相当温位がそれぞれどんな概念か理解が問われる内容で、これから気象学を学ぶ上で大事なところでもありますので、問題を通してしっかり理解しておきましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第65回試験・一般知識問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。13日分の考察編は次回更
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・実技試験1・問1「8日21時には、200hPa〜300hPa付近を流れるジェット気流が朝鮮半島から千島近海にかけて解析されている。」ということで、これが図2の気象衛星赤外画像でどのような形で表れているのか見てみますと、九州南部の台風に伴う雲域があって、その北側にある主に巻雲で構成される細長い筋状の上層雲朝鮮半島北部から沿海州まで延びており、そこから千島近海にかけては不明瞭にはなりますが、ジェット気流の存在を示唆する雲が認めら
こんばんは。今回は、図4において、970hPaにある空気塊が断熱的に上昇した時の「持ち上げ凝結高度」および自由対流高度を超えて上昇した時の浮力がなくなる高度をそれぞれ求め、さらに上昇の過程で形成される可能性が高い雲の種類を十種雲形で答えよ、という問題です。今回も一般知識の大気の熱力学の復習ですが、今度はこのエマグラムを使って、実際に手を動かして、「持ち上げ凝結高度」、「自由対流高度」、自由対流高度を超えて上昇した時の浮力がなくなる高度、すなわち「中立浮力高度」をきちんと理解しているか確認
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・実技試験1・問2今回は、「一般気象学」p69、図3.11、「エマグラム上で、熱力学のいろいろな量の間の関係」を参考にしながら、図4で実際に970hPaにある空気塊を持ち上げてみましょう。まず、970hPaの空気塊は未飽和ですので気温を乾燥断熱線に沿って、もう一方の露点温度を等飽和混合比線に沿って持ち上げていきます。次に、持ち上げている両者が交差するところで空気塊は飽和に達しますので、この高度が「持ち上げ凝結高度」とな
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問3(1)今回の問題は初見ではなかなか出題の意図が汲みにくい内容ですが、まず、図9の18時の直線Bに着目しますと、両地点とも気圧の観測値が1001.1hPaであることから、台風中心を推定するために結ばれていることがわかります。問題文の最後を読みますと、「ただし、ここでは台風中心をとりまく等圧線は円形と仮定する。」とあります。このことから、台風中心の位置は同心円の直径の中点で最も気圧が低いと推定され
え!何が起きた…?もう、ドキドキが止まらない…
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・一般知識今回は、本文を読みながら(a)(b)(c)に当てはまる語句を考えてみます。(a)まず「北半球の成層圏では、寒候期には極夜渦と呼ばれる北極付近を中心とした循環が存在し、中高緯度では(a)が卓越している。」とあります。「一般気象学」p259、図9.10「5hPa(高度約35〜37km)天気図n見る成層圏の四季の移り変り」を見ながら考えてみます。左側は典型的な夏型の気圧配置と気温分布、右側は冬型でアリューシャン
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・実技試験1・問3まず、湿数とは気温から露点温度を差し引いた温度で表されます。例えば湿数0℃とは気温が露点温度と等しいということですから、言い換えますと空気が飽和している状態であることを表しています。700hPa湿数の予想図では、湿数3℃以下の領域を網掛け域で示されており、それ以外の領域では湿数は6℃ごとに細実線で示され湿数が大きいほど乾燥した領域であることを表しています。そこで、図9(上)において問題文の湿数6℃以
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・専門知識(気象庁HP:知識・解説>気象衛星・気象観測>気象レーダー「気象レーダーを利用する際の注意事項」より)(a)上図を見ながら考えてみます。気象レーダーからの電波が通常の伝搬経路から外れる現象を異常伝搬とよんでいます。特に気温が高度とともに急増するなど屈折率が高さ方向に大きく変化する場合に発生しやすくなります。この電波の異常伝搬が起きますと、通常の伝搬経路から大きく外れた電波が山岳た構造物、海面に到達することに
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・専門知識(a)(気象庁HP:令和5年度数値予報解説資料集p51より)パラメタリゼーションは数値予報モデルにおいて、格子スケールより小さい、すなわち時間・空間分解能以下(サブグリッドスケール)の現象(物理過程)が、格子点の物理量に影響する集団効果を見積り、格子点の物理量に反映させる手法のことで、数値予報において予報精度を高めるための重要な作業になります。全球モデルでは、積雲の効果をパラメタリゼーションに取
こんばんは。早速ですが考えてみたいと思います。第52回試験・専門知識《図ア》3枚の図を見て、いちばんわかりやすそうなアの図から見てみます。明らかな特徴としては太平洋から東シナ海にかけて、負の渦度域が広がっており、太平洋高気圧の勢力の目安となる5880mの等高度線が確認できるところにあります。ちなみに等高度線は60mごとに描かれています。このことから、「どうも梅雨期から夏の気圧配置だな。」と概ね見当がついたところで、(a)~(c)の文を読みますと、(b)かもということでもう少し検討して