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こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験1・問1まずは、一般知識の「大気の力学」で学習した温度移流とは何か、再度振り返ってみます。温度移流とは風が吹くことによりある地点における温度が変化することを「温度移流」とよんでおり、風により温度が高くことを「暖気移流」、逆に温度が低くなることを「寒気移流」とよぶ、ということでした。これを踏まえて、図3(下)の地点Aから見ますと、風がは北北西30ノットであることを示しており、3℃ごとに引かれている等温線を、6℃、9℃
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・専門知識(a)(三重大学・北海道大学・新潟大学2018「⽇本の異常気象が遠く南極に関係がある―北極振動と南極振動が⼀緒に変動していることを発⾒―」新潟大学HPより)問題文についてどういう状況なのか、わかりやすい図が新潟大学HPにあったので挙げてみました。図は北極振動についての説明図ですが、この北極振動とセットで学習するとわかりやすいかと思います。北極振動とは、北極域と中緯度域の気圧の平年差が逆符号となる
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・専門知識(気象庁HP:知識・解説>気象衛星・気象観測>気象レーダー「気象レーダーを利用する際の注意事項」より)(a)上図を見ながら考えてみます。気象レーダーからの電波が通常の伝搬経路から外れる現象を異常伝搬とよんでいます。特に気温が高度とともに急増するなど屈折率が高さ方向に大きく変化する場合に発生しやすくなります。この電波の異常伝搬が起きますと、通常の伝搬経路から大きく外れた電波が山岳た構造物、海面に到達することに
こんばんは。今回は気象庁が発表する警報の危険度分布(キキクル)についての問題です。12時間降水量が141mmに達するような大雨が陸上に予想される場合に3種類のキキクルn監視が必要であるとし、それぞれのキキクルについて、対象とする災害名と危険度の判定に用いる指数名を解答せよ、という問題です。専門知識で学習する内容ですが、おさらいとしてこの機会に確認しておきましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第64回試験・実技試験1・問3(2)※記事中の問題文及び図表は一般財団
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・専門知識(a)まず初めに、アンサンブル予報の概要について触れておきたいと思います。数値予報の計算における数値予報モデルの初期値は客観解析から作成されていますが、この初期値には、観測誤差などの影響でわずかな誤差が含まれています。このため、仮に数値予報モデルが完全なものであるとしても、その初期値に含まれるわずかな誤差が時間とともに増大し予測結果に大きく影響してしまいます。この結果、総観スケール現象の予測可能な
こんばんは。今回は、図2の初期時刻における500hPaの高度・渦度解析図、および図5(上)の24時間後における500hPa高度・渦度予想図において、すでに灰色の実線でトラフが描かれていることについて、12時間後の図4(上)の12時間後に予想されるトラフの位置はどこか、高度5280mの等高度線と交わる経度を求めよ、という内容の問題です。トラフ解析の基本的な知識を踏まえながら、実際に解析をしてみます。次回、一緒に考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問1(3)
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問1(2)②まず、実況の地上天気図(アジア地上天気図)および地上予想図の等圧線について簡単に触れておきますと、地上天気図の等圧線は4hPaごとに実線の等圧線、20hPaごとに太実線の等圧線が引かれており、また気圧の状態をより正確に把握するため、2hPaごとの補助等圧線が破線で描かれることもあります。一方の地上予想図の等圧線は4hPaごとに実線の等圧線、20hPaごとに太実線の等圧線が引か
こんばんは。今回は図2の気象衛星赤外画像についての問題です。①では、200hPa〜300hPa付近を流れるジェット気流が朝鮮半島付近から千島近海にかけて解析されているとし、雲の分布から東経130°線上の位置を推定し、なおかつそのように推定した根拠を述べよ、という内容です、専門知識で学習した内容を思い出してジェット気流がある場合にその近傍の雲域のどこに推定されるのか考えてみましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第64回試験・実技試験1・問1※記事中の問題文及び図表は一
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・一般知識(a)災害対策基本法(市町村の責務)第5条第1項市町村は、基本理念にのつとり、基礎的な地方公共団体として、当該市町村の地域並びに当該市町村の住民の生命、身体及び財産を災害から保護するため、関係機関及び他の地方公共団体の協力を得て、当該市町村の地域に係る防災に関する計画を作成し、及び法令に基づきこれを実施する責務を有する。市町村の責務を規定した災害対策基本法第5条第1項では、市町村の住民の生命、
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験1・問224時間後における850hPa面の温度分布について、地上低気圧の中心とその半径400km(約216海里)の範囲を図5(左下)に重ねてみました。これによりますと、特に地上低気圧の中心付近から南東側において、3℃〜9℃の等温線が混んでいることから水平温度傾度が大きくなっていることがわかります。また、注意点として次の②の問題では温度移流について言及する問題があるため、あくまで温度分布がどのようになっているか
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・専門知識初めに、水蒸気画像の特徴について簡単に触れておきたいと思います。大気中の水蒸気は波長が6.5~7.0μmの赤外線をよく吸収し、またその吸収した赤外線の一部を再放射する性質があります。水蒸気画像は、気象衛星ひまわりに搭載されている水蒸気帯センサよりその赤外線を観測することによって、対流圏の上層~中層における水蒸気量の多い領域と少ない領域を判別しています。上〜中層の水蒸気量が多い場合、地上や大気下層
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・一般知識(a)初めに、図の領域Aについて一般気象学p175、図7.8「年平均で見た降雨量と海面・地表面からの蒸発量とその両者の差の緯度分布」を見ながら考えてみます。この領域Aは赤道を挟んで南緯10°〜北緯10°の範囲表しており、概ね蒸発量よりも降雨量の方が多い領域と一致しています。これは北東貿易風と南東貿易風が収束し、強い上昇気流が発生する場所であるためで、熱帯収束帯とよんでいます。したがって、本文の内容は誤り
過去問演習の答え合わせは主に気象予報士瀬戸信行の「てるてる風雲録」さんのブログでしましたこちらのブログで理解できなかった時は別のブログを見たりしました気象予報士さんによって解説が少しずつ違うので2~3のブログを利用するのがオススメです~
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問1①(12時間後)まず、図6(上)を用いて、間隔が最も狭いところを探してみますと、朝鮮半島の東から九州付近で狭くなっており、図上で21mmと計測されます。緯度10°=図上39mmとし、緯度10°=600海里=1111(km)としますと、図上の距離から21÷39≒0.54求める実際の距離は100km刻みの指示ですので、0.54×1111=599.94≒600(km)となります。なお、気
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問3(1)(宮崎地方気象台防災のページ>「台風通過時の風の変化」より)最初に、問題を解くための知識として、上の模式図を見ながら考えてみたいと思います。ある地点が台風の経路の右側にあるときを考えます。台風の経路上の位置が①にあるとき、台風の進行方向の右側の位置での①は南東の風、台風が②の位置では②の南の風、台風が③の位置では、③の南西の風と時間の経過とともに時計回りに風向が変化していることがわかり
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験1今回は、本文を読みながら、空欄に入る適切な語句または数値を考えてみます。(第1段落)まず、「図1によると、千島近海には前線を伴った低気圧があり、ゆっくりと(①)ノット以下の速さで北に進んでいる。」とあります。地上天気図では、高気圧や低気圧の進行方向や進行速度が記入されています。進行方向は白抜きの矢印で表示され、速さはノット(KT)で表示されます。1KTとは1海里(1852m)を1時
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・専門知識(a)まず、分割表から雷の有無に関する予報の適中率を求めてみます。適中率は、予報が当たった回数/予報を発表した回数で表されます。予報を発表した回数が30回であるのに対して、予報が当たった回数は、「予報・実況ともあり」が2回と「予報・実況ともなし」が22回ですので、(2+22)/30=0.80となります。(b)本文にある(b)の空欄の後に「その値は0.25である」とあります。そこでこの値
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・一般知識(a)エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象です。逆に、同じ海域で海面水温が平年より低い状態が続く現象はラニーニャ現象と呼ばれています。(気象庁HP:各種データ・資料>地球環境・気候>エルニーニョ/ラニーニャ現象より)では、本文の、エルニーニョ現象発生時におけるインドネシア近海から日付変更線付近にかけての太平洋
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・一般知識(a)(ドナルド・アーレン最新気象百科p5、表1.1を基に作成)対流圏の大気組成は表を見ますと、窒素と酸素とアルゴンの3種類の気体の体積比を合わせて約99%以上を占めていることがわかります。したがって、本文の内容は正しいとなります。(b)乾燥空気の平均分子量について、どこの高さまで均質に存在しているのか、「一般気象学」p23、表2.1、「諸物理量の各高度における値(米国標準大気モデル.1
こんばんは。今回は、図10(上)の西郷の時系列図を用いて(3)の結果に着目しながら渦中心の最接近前に風速の最大が現れた12時10分に渦の中心は西郷の「北側」または「南側」のどちら側にあるか解答し、その理由も述べよ、という内容です。12時10分に風速が極大になっていることと12時10分の風向を基に(3)の結果からどう理由を導き出すのか、次回、一緒に考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問3(4)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用していま
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・専門知識(a)まず、本文では、「高気圧周辺で空気が沈降し、断熱的に昇温したことで生じる沈降性の逆転層であると推定される。」とあります。ここで下図の左側、気温の鉛直分布の800hPa付近に見られる逆転層が空気の沈降によるものなのか、逆転層には大きく3種類ありますので、それぞれの特徴を簡単にまとめてみました。《接地逆転層》夜間の放射冷却によって地表に接する空気が冷やされて、その上にある空気より気温が下がる場合に、形
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・専門知識まず、カテゴリー予報の精度評価について各指数をまとめてみました。適中率=予報が当たった回数/予報を発表した回数=A+D/A+B+C+D空振り率=「現象あり」と予報して実況では「現象なし」だった回数/予報を発表した回数=B/A+B+C+D見逃し率=「現象なし」と予報して実況では「現象あり」だった回数/予報を発表した回数=C/A+B+C+D捕捉率=実況が「現象あり」の中で事前
こんばんは。今回の専門知識は、気象庁が発表している解析積雪深と降雪短時間予報についての問題です。解析積雪深、降雪短時間予報それぞれの概要を学びながら、問題の下線部の正誤を考えていきます。次回、一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・専門知識問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。4日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・一般知識今回は「一般気象学」p69図3.11「エマグラム上で、熱力学のいろいろな量の間の関係」に基づいて作成した模式図を見ながら初めに湿潤空気に含まれる水蒸気量を表す方法について考えていきます。(a)まず、「混合比(w)」とは、ある湿潤空気に含まれている水蒸気と乾燥空気の質量比のことをいいます。前々回の一般知識・問2では気圧と水蒸気圧を用いた表現でしたが、質量で表現する場合の混合比(w
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験2・問4(1)問題文の冒頭の後半に記されているただし書によりますと、㋐は本文の下の枠内から選んで解答。㋑と㋓は府県天気予報で用いられている時間細分で解答。㋒と㋔は風の強さを表す予報用語で解答。となっています。また、「なお、このときの台風情報の予想内容は図1の予想と同じであるものとする。」ということに留意しながら本文の空欄を埋めていきます。まず「鹿児島は21時の時点では、暴風域に(㋐)である。」とありま
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2①12時間後の図4(下)および24時間後の図5(下)の地上予想図を見ますと、12時間後では、収束帯(赤い線)は朝鮮半島東部から北陸地方西部まで延びていますが、24時間後になりますと、日本海西部から山陰地方に延びており、収束帯は西に移動する予想であることがわかります。したがって、移動方向は4方位で、西となります。②図5(下)において、24時間後では、収束帯は山陰地方の島根県付近の海岸線と交わっており、これを
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問1(2)まず、③の問題の結果を基に、九州付近の低気圧が、初期時刻から12時間後、および12時間後から24時間後の移動方向と速さについて、図1、図4(下)、図5(下)より、図にしてみました。この結果、移動方向について、初期時刻から12時間後は東北東、12時間後から24時間後については北東に変化していることがわかります。一方、速さは、12時間あたりに進む距離が、初期時刻から12時間後よりも12時間後から24時間
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・実技試験1・問1(2)今回は、図2の雲の分布から推定される上層トラフの位置を推定せよ、という問題です。問1(1)の本文中では、「この台風は今後24時間以内に温帯低気圧に変わる見込み」とあり、初期時刻の図1では、地上の前線はまだ解析されておらず、台風の構造が維持されているように見えます。一方、同じ初期時刻の図2を見ますと、台風に伴う発達した対流雲の雲域は維持されていながらも眼は不明瞭であり、また台風中心から見て北から東
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・専門知識まず、500hPa高度及び850hPa相当温位のアンサンブル平均図において、120時間後、144時間後、168時間後の順序を求めてみます。(500hPa高度)トラフとリッジ、網掛けで示された正渦度域に着目します。まずBにおいて日本の東にあるトラフと正渦度域を追跡しますと等高度線も混んでいて、これを基準に考えるとわかりやすそうです。AのトラフはBのトラフよりも東に移動しており、Cではさらに東に移動している
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・一般知識まず、問題文の最後に「ただし、大気の密度はどこも同じで一定とする。」とあります。この問題においては、質量保存の法則、すなわち直方体に入ってくる空気の量と直方体から出ていく空気の量が等しい、ということと、実際に空気は地上から上空にかけて気圧が下降し、空気密度が小さくなっていきますが、ここでは考えなくてよいことを意味しています。問題を整理しますと、⭐︎直方体の南側と北側の面を通過する風はなく、西側と東側で