ブログ記事4,044件
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・専門知識まず、500hPa高度及び850hPa相当温位のアンサンブル平均図において、120時間後、144時間後、168時間後の順序を求めてみます。(500hPa高度)トラフとリッジ、網掛けで示された正渦度域に着目します。まずBにおいて日本の東にあるトラフと正渦度域を追跡しますと等高度線も混んでいて、これを基準に考えるとわかりやすそうです。AのトラフはBのトラフよりも東に移動しており、Cではさらに東に移動している
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・専門知識今回は、本文を読みながら、下線部の正誤について考えてみます。(第1段落)まず、「数値予報には、数値予報モデルやその初期値が完全でないことなどに起因する誤差が含まれる。地球大気を扱う数値予報モデルでは、格子間隔より小さなスケールの現象によって生じる効果を、(a)格子点における物理量を用いて近似的に評価しているので、実際の現象とは厳密に一致せず、誤差が生じる要因の一つとなっている。」とあります。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・一般知識まず、本文を読んで、この問題で最終的に何の値を求めるのかを明確にしましょう。「空気塊が山脈の最高点にあった時の空気の相対湿度」であるということで考えてみます。相対湿度とは、「一般気象学」p60にありますように、「単位容積(1㎥)内の水蒸気の量とその時点の温度に対応する飽和水蒸気密度の比である。」ますが、当問では、本文の下の表で、温度と飽和水蒸気圧の関係が示されていることから、ある空気塊がもつ水蒸気圧の飽和水蒸気
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問1①(12時間後)まず、図6(上)を用いて、間隔が最も狭いところを探してみますと、朝鮮半島の東から九州付近で狭くなっており、図上で21mmと計測されます。緯度10°=図上39mmとし、緯度10°=600海里=1111(km)としますと、図上の距離から21÷39≒0.54求める実際の距離は100km刻みの指示ですので、0.54×1111=599.94≒600(km)となります。なお、気
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・一般知識(a)赤道域上空の成層圏では、東風と西風が約26か月ごとに交代する現象が起こります。この現象を準二年周期振動とよんでいます。「一般気象学」p266の図9.14「カントン島における月平均東西風の時間と高度による変化」によりますと、風の交代は上層から風向の変化が起き、時間の経過とともに下層へ伝わっていくことを示しています。したがって、本文の内容は、正しいとなります。(b)次に、「一般気象学」p2
こんばんは。新年あけましておめでとうございます。2025年も当ブログ「てるてる風雲録」を宜しくお願いします。いよいよ第63回気象予報士試験も今月ということで、早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問2まず、850hPa面での前線について、初期時刻の29日21時では問1(2)①、24時間後の30日21時では問1(5)の考察より、ともに6℃の等温線に対応してることがわかりましたので、12時間後の30日9時においても6℃の等温線に対応しているものと考えます
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・一般知識今回は、本文を読みながら、(a)(b)(c)の空欄にあてはまる語句を考えてみます。まず、「図A、図Bより、波長(a)の紫外線は、大気上端から対流圏界面付近までの層の中でほぼ吸収されてしまい、地表面付近にはほとんど到達しないことが分かる。」とあります。(気象庁HP:紫外線とは「各領域の紫外線とオゾン層の関係」より)上図のように紫外線は波長域ごとに分類されており、波長の長いほうからUV-A(0.40μ
こんばんは。早速ですが、考えて見たいと思います。第62回試験・一般知識(a)「一般気象学」p208、図8.4「積乱雲の生涯における各発達段階の特徴」の図を見ながら考えてみます。図では孤立した積乱雲が成長期、成熟期、減衰期の3段階を経て一生が終わることを示しています。この中の成熟期においてもその水平スケールは10km程度で、時間スケールは30分から60分です。したがって、本文の内容は誤りとなります。(b)まず、「一般気象学」p71図3.13「湿潤大気の静的安定性
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技1・問3以前、前線解析の設問は問2(2)②で触れましたが、今回の設問では、すでに地上の温暖前線と閉塞前線がすでに実線で記入されています。そこで初めに以前で触れなかった閉塞点の解析について考えてみますと、図8では低気圧に伴う等相当温位線の集中帯が2つに分かれているところで、実線と交わるところと考えられます。この閉塞点から低気圧の中心に向かって閉塞前線が延びているということになります。次に南縁850hPaの等相当
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・実技1・問2今回は、図7と図10を用いて24時間後に予想される温暖前線と寒冷前線の位置を記号を付して解答図に記入せよ、という内容です。まず、問題文に「問1で述べた地上低気圧に伴う前線のうち」と書かれているところが気になります。そこで図1の初期時刻の状況を振り返ってみますと、低気圧の中心からは西へすでに閉塞前線が延びており、閉塞点から温暖前線と寒冷前線がそれぞれ延びていることから、地上低気圧は初期時刻の段階で
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・専門知識まず初めに、「天気予報ガイダンス」について、簡単に概要を述べておきたいと思います。(気象庁予報部数値予報課:ガイダンスについて〜近年の特性と降⽔量ガイダンスの改良〜p5より)天気予報ガイダンスの目的は大きく2つあり、一つは①「天気翻訳」、もう一つは②「誤差修正」です。①天気翻訳数値予報において数値予報モデルの各格子点の物理量が計算された結果、予測値すなわち数値予報プロダクトが出力されるわけですが
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験2今回の問題は図2の初期時刻における500hPa天気図で黄海にある低気圧が、24時間後には九州の南西海上に達する予想であることについて、この低気圧の、この間における高度の変化を簡潔に述べよ、ということで、図2(上)、12時間後の図5(上)、24時間後の図6(上)の順に時系列で追ってみます。着目する等高度線で最もわかりやすいのは低気圧の中心を取り囲んでいる5700mの等高度線になりますのでこの変化の様子を追います
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・一般知識(a)(ドナルド・アーレン最新気象百科p5、表1.1を基に作成)対流圏の大気組成は表を見ますと、窒素と酸素とアルゴンの3種類の気体の体積比を合わせて約99%以上を占めていることがわかります。したがって、本文の内容は正しいとなります。(b)乾燥空気の平均分子量について、どこの高さまで均質に存在しているのか、「一般気象学」p23、表2.1、「諸物理量の各高度における値(米国標準大気モデル.1
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・実技試験2今回は、穴埋め問題ということで、本文を読みながら空欄を埋めていきたいと思います。(第1段落)「この台風が予報円の中心を進む場合、24時間後までの移動距離は約(ⓐ)海里、平均の移動の速さは(ⓑ)ノットと予想される。」とあります。まず、移動距離を求めてみます。初期時刻の台風の中心位置は先島諸島付近(25.5N124.8E)にあり、北東に進んで24時間後の7日9時(070000UTC)には、種
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・専門知識まず、ア〜ウの鉛直分布の細実線で示されている、「飽和相当温位」とは何か、簡単に触れておきたいと思います。ある空気塊が水蒸気で飽和していると仮定して求めた相当温位のことを「飽和相当温位」といいます。例えば、ある空気塊の相当温位と飽和相当温位との差が小さいほど、その空気塊は飽和に近いことを表しています。(a)本文で「およそ6時間後に周辺でダウンバーストと思われる突風が観測されている。」とあることから、発達した積乱
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・一般知識今回は、大気の熱力学から、ある空気塊の飽和水蒸気圧と飽和混合比を基準として、(a)、(b)、(c)の気温や気圧の異なる空気塊との大小関係を問う内容の問題です。早速(a)から見ていきたいと思います。(a)水蒸気圧とは、空気中に含まれている「水蒸気の分圧」のことをいいます。すなわち、気圧=乾燥空気の分圧+水蒸気圧、と考えることができます。この空気中に含まれる水蒸気なんですが、実は上限があり、上限まで空
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・専門知識(a)いちばん左の気温の鉛直分布を見ますと、800hPa付近に逆転層が見られます。この逆転層がもし、前線性の逆転層であれば、性質の異なる気団が接しているわけですから、下層の冷たい空気層の上を暖かく湿った空気が滑昇することによってその境界付近が逆転層となり、それより上層では湿潤な空気層が見られるはずです。そこで、左から2番目の湿度の鉛直分布を見ますと、逆転層のある800hPa付近より上層で急激に低くなって、42
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験2今回は、図2の強風帯と灰色の実線で描かれているトラフについて、12時間後と24時間後の予想位置を5280mの等高度線との交点の経度で解答せよ、という内容の問題です。第59回試験を受験された方におかれましては、今回のトラフ解析は難しく感じた方がいらっしゃるかもしれません。まず、問1(3)②のおさらいになりますが、初期時刻の日本海中部および対馬海峡の低気圧のいずれも、12時間後から24時間後にかけての発達
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・一般知識まず、図について問題文の冒頭に説明があり、「北半球中緯度において水平方向にも高度方向にも一様な西風が吹く場があり、ある波動がこの場に重なった状況を考える。」とし、さらに「図は、そのような状態における東西方向の鉛直断面図で、等圧面pおよびp+Δp(Δp>0)の高度を細い実戦で、気圧の谷の軸を太い実線で示している。」とあります。ここで、pとp+Δp(Δp>0)がわかりにくい方は、例えば、p=500、Δp=200
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・専門知識(a)(ダウンバースト:気象庁HP知識・解説>竜巻・ダウンバースト・ガストフロント>竜巻などの激しい突風とはより)ダウンバーストは、積乱雲の衰退期において、その積乱雲から吹き下ろす下降気流が地面に衝突することによって、突風となって周囲に激しい気流となって水平に吹き出し広がる現象のことをいいます。ダウンバーストによる被害地域は円形あるいは楕円形など面的に広がり、風向分布に発散性がみられる特徴が
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・実技試験2(解答図)今回は、図1の地上天気図における気圧分布の特徴が分かりやすくなるように、問題文の下表にある地点A~Fの気圧値に留意しながら1010hPaの補助等圧線を記入せよ、という内容です。まず、地上天気図に描かれる等圧線についてですが、地上天気図では、4hPaごとに細実線の等圧線、20hPaごとに太実線の等圧線が描かれているのが基本的な形です。問題文にもあります通り、気圧分布の特徴をわかりやすくす
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験1(気温分布の特徴)まず、図10の太破線で示されたシアーラインを挟んだ気温分布の特徴を考えてみます。シアーラインは風向・風速が急に変化している境目の線であるわけですが、その際の気温分布の特徴を問われたときに留意する点として、シアーラインが概ね北東-南西の走向に延びていることから、これを挟んで北西側と南東側とを比較して、単に風向・風速の違いだけでなく、相対的に異なる気温の空気と空気がぶつかっているものと捉え
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・専門知識今回の問題では、天気図は添付されていませんが、問題の冒頭に「2月のある日」とあることから寒気場における対流雲が主題になっていることが読み取れます。それでは、(a)から順に見ていきましょう。(a)大陸からの強い寒気が相対的に暖かい海上に流れ込みますと、大気下層において鉛直安定度が小さくなり、海面から水蒸気と顕熱が供給されて対流がおこることによって筋状雲が発生します。領域Aに着目しますと、筋状雲は北西‐南東の走
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・一般知識(a)一般気象学p279、およびp280の表10.1、「人類起源の二酸化炭素収支」によりますと、焼畑や森林破壊などの土地利用改変、石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料燃焼およびセメント製造が人為的な二酸化炭素排出の主な要因になります。その内訳は、2002年〜2011年の平均値を見ますと、土地利用改変で0.9GtC/年(Gt:ギガトン、C:慣習上炭素に換算した量)、化石燃料燃焼およびセメント製造で8.
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験1・問2(1)この図12の気温の鉛直分布で顕著にみられる特徴として、地上から400hPaの全層にわたって南西側で気温が高く、北東方向への途中で急激に気温が低く落ち込むとことがあり、またそれが、高度が増すつれて北東に傾いていることが挙げられます。また、風向の鉛直分布を見ますと、特に気温が落ち込みが北東に傾いている領域において、高度が増すにつれて風向が時計回りに変化していることがわかります。これは、暖気
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技1・問3今回は、初期時刻(27日21時)において、図9、図10を用い、図1の日本海の低気圧付近の700hPa鉛直流について、前線付近及び、本州付近の地形の影響による各特徴をまとめて45字程度で述べよ、という設問です。以前、問2(2)②の設問において解析した、日本海の低気圧に伴う850hPaの寒冷前線と温暖前線を図9に重ね合わせてみました。重ね合わせてみますと、温暖前線付近では、風のデータと図10よ
こんばんは。早速ですが考えてみたいと思います。第53回試験・実技2・問2(図1)(図2)図1は前問の問2(2)で持ち上げ凝結高度・自由対流高度・平衡高度を求めたときの図、図2は露点温度が18日9時と変わらないとしたときの18日の最高気温が30℃になる場合の持ち上げ凝結高度・自由対流高度・平衡高度を新たに求めた図になります
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・一般知識今回も本文を読んでいきながら選択肢のどれが当てはまるか考えてみます。「この大気において、高度500mで気温が20℃とすると、高度1.5kmにおける気温Tの範囲は(a)である。」とあります。この文について、「一般気象学」p71の図3.13「湿潤大気の静的安定性」を見ながら考えますと、問題文の冒頭で、「乾燥断熱減率は10℃/km、湿潤断熱減率は5℃/km」という条件から、高度500m(0.5km)の
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技2今回は、初期時刻の18日9時の気圧分布の特徴が分かりやすくなるように、1010hPaの補助等圧線を解答図の枠線上を起終点とし、破線で記入せよ、という設問です。まず、設問では1010hPaの補助等圧線を記入するということで、補助等圧線は青でなぞった1008hPaの等圧線と赤でなぞった1012hPaの等圧線の間、および地点A~地点Cを必ず通りますので、凡その見当がつくよう、わかりやすくしてみました
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・専門知識(a)まず、気象衛星観測における水蒸気画像とは何か、ということですが、地上や大気から放射される赤外線のうち大気中の水蒸気よく吸収される6.5μm〜7.0μmの波長領域を観測して得られた気象衛星画像のことを言います。下の図にありますように、画像の明暗が対流圏上・中層の水蒸気の多寡に対応している部分は正しい内容です。一方、「大気の窓」につきましては、一般知識の大気における放射で学習した内容ですが、赤外線のうち