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こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・専門知識(a)(気象レーダー(大阪・高安山)2018.03.22大阪・高安山のレーダーへゆくより)気象ドップラーレーダーは、アンテナを回転させながらパルス状の電波を発射し、半径数百kmの範囲内に存在する雨や雪を観測しています。発射された電波は、雨や雪といった降水粒子にあたりますと散乱(レイリー散乱)が起きます。このうちレーダーの位置する方向に跳ね返って戻ってきた電波(後方散乱)があり、これを捉えて分析する
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・一般知識まず、「温度減率が0.6℃/100mの大気中の高度Aにおいて、周囲の大気と気圧が等しく、周囲より温度が4℃低い空気塊を静かに放出した」というところに着目して考えてみます。この空気塊の温度は周囲の大気の温度よりも低い、ということはすなわち、空気塊の空気密度が大きいですので、落下してい行くことになります。いま大気の温度減率は0.6℃/100mであるのに対して、問題では未飽和の空気塊の鉛直運動を考えて
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・専門知識(a)まず、図Aの月平均500hPa高度・平年偏差図から見てみます。平年偏差とは、等圧面高度が平年値からどれくらいズレているか、ということで、図の下にスケールが示されており、暖色が濃いほど正偏差が大きい、つまり平年値よりも等圧面高度が高く高温傾向を表し、逆に寒色が濃いほど負偏差が大きい、つまり平年値よりも等圧面高度が低く低温傾向であると読み取ることができます。本文に述べられている通り、アリューシャン列島の東と
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・一般知識(a)問題の図を基にして答えを導き出すための図を描いてみました。点Aを通るように10℃の等温線と14℃の等温線の間に垂線を描きますと、交差角が30°とありますので、30°と60°の直角三角形が△ABCと△ADEの2つできることがわかります。ここで、高校数学で学習する三角比の知識が必要になるのですが、気象予報士試験では30°と60°の直角三角形ではAB:AC:BC=1:2:√3となることを理解できていれば十分
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験1・問2今回は、図8を参考に36時間後に予想されている低気圧に伴う地上の前線を解答図の枠線まで延びているものとし、前線記号を付して記入せよ、という内容で考えてみます。まず、図8の850hPa面の気温と風、700hPa面の鉛直流の分布から前線解析で着目する要素として、等温線の集中帯の南縁(暖気側の縁)と風のシアー、および上昇流域を参考にします。次に、地上低気圧が閉塞している段階なのかを判断します。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・一般知識(a)気象業務法(気象測器等の保全)第37条何人も、正当な理由がないのに、気象庁若しくは第6条第1項若しくは第2項の規定により技術上の基準に従つてしなければならない気象の観測を行う者が屋外に設置する気象測器又は気象、地象(地震にあつては、地震動に限る。)、津波、高潮、波浪若しくは洪水についての警報の標識を壊し、移し、その他これらの気象測器又は標識の効用を害する行為をしてはならない。(罰則)第4
こんばんは。新年あけましておめでとうございます。2025年も当ブログ「てるてる風雲録」を宜しくお願いします。いよいよ第63回気象予報士試験も今月ということで、早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問2まず、850hPa面での前線について、初期時刻の29日21時では問1(2)①、24時間後の30日21時では問1(5)の考察より、ともに6℃の等温線に対応してることがわかりましたので、12時間後の30日9時においても6℃の等温線に対応しているものと考えます
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2①12時間後の図4(下)および24時間後の図5(下)の地上予想図を見ますと、12時間後では、収束帯(赤い線)は朝鮮半島東部から北陸地方西部まで延びていますが、24時間後になりますと、日本海西部から山陰地方に延びており、収束帯は西に移動する予想であることがわかります。したがって、移動方向は4方位で、西となります。②図5(下)において、24時間後では、収束帯は山陰地方の島根県付近の海岸線と交わっており、これを
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・専門知識(a)「一般気象学」p185、図7.16「発達中の地上低気圧と500hPaの気圧の谷の相互位置」および、図7.17「上図発達中の低気圧に伴う雲域」を見ながら考えて見ます。まず、地上天気図の寒冷前線は、温度の異なる気団の間の遷移層の暖気側の境界が地表面と交わるところに描かれます。したがって、寒気側とする本文の内容は誤りとなります。(b)寒冷前線に伴う降水域は温暖前線に伴う降水域に比べて幅が狭いことが多い
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・専門知識今回は、本文を読みながら、下線部の正誤について考えてみます。(第1段落)まず、「数値予報には、数値予報モデルやその初期値が完全でないことなどに起因する誤差が含まれる。地球大気を扱う数値予報モデルでは、格子間隔より小さなスケールの現象によって生じる効果を、(a)格子点における物理量を用いて近似的に評価しているので、実際の現象とは厳密に一致せず、誤差が生じる要因の一つとなっている。」とあります。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・一般知識(a)「一般気象学」p171、図7.5「風の南北循環」を見ながら考えてみます。対流圏下層では南北の緯度30°付近から赤道付近に向かって吹く東よりの風があって、この風を「貿易風」とよんでいます。またこの南北の貿易風が収束する領域のことを「熱帯収束帯」とよんでいます。この付近では、暖湿な空気が収束するため対流活動が活発で、熱帯収束帯で上昇した空気は対流圏界面で南北それぞれ発散して南北の緯度20°〜30
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・専門知識まず初めに、「天気予報ガイダンス」について、簡単に概要を述べておきたいと思います。数値予報において求められた計算結果(予測値)は未来の大気の状態に対応する様々な数値の羅列で、1億以上の格子点が持つビッグデータとなっていますが、天気予報においてはこれらをそのまま発表しているわけではありません。求められた予測値と観測値から統計的な関係(翻訳・修正)を見つけ出し、これを使って予測値から天気予報として発表するの
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問2まず初めに、状態曲線(エマグラム)を見ることによって、ある地点上空の空気の湿り気がわかるという特徴について簡単に触れておきたいと思います。この図8では、気温を実線、露点温度を破線で表しています。この両者のの差のことを「湿数」と呼んでいるわけですが、ある高度において、気温と露点温度の線が大きく離れていれば、その高度における空気は乾燥していることを示し、逆に接近していれば湿潤であることを示し
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験1(気象庁HP:知識・解説>防災気象情報と警戒レベルとの対応についてより)上図は段階的に発表される防災気象情報と対応する行動についてまとめた図になっています。この図と図14とを見ながら問題を考えてみます。まず志摩市から見ますと、市の全域が黄色で示されており、キキクルでは注意【警戒レベル2相当】となっています。これに対応する警報・注意報は「大雨警報に切り替える可能性が高い注意報」ということで下枠からエ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験1・問2今回は、図6(右下)の地上予想図によると、南西諸島から東日本にかけて降水が予想されており、その中で降水量が最も多く予想されている領域における、地形的な特徴と下層風の状況について述べよ、という内容です。まず、図6(右下)で予想されている降水の予想を見てみます。図中の破線は予想時刻前12時間降水量を表していますが、見方としましては、最も外側の破線が0mmを示し、10mmごとに最大50mmまで線が引かれていま
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・一般知識初めに問題に入る前に、混合比、温位、相当温位について触れておきたいと思います。まず、混合比は混合比(q)=水蒸気の質量/乾燥空気の質量で表されます。これを湿潤空気の気圧(p)、水蒸気圧(e)、乾燥空気の分圧(p-e)で表す場合の混合比(q)は、q=0.622×(e/p-e)ふつうe/pは0.04を越えることはなく、つまり水蒸気圧は湿潤空気の気圧より2桁小さく、分母のeは省略することができ、q=0.
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・一般知識今回は、本文を読みながら、(a)(b)(c)の空欄にあてはまる語句を考えてみます。まず、「図A、図Bより、波長(a)の紫外線は、大気上端から対流圏界面付近までの層の中でほぼ吸収されてしまい、地表面付近にはほとんど到達しないことが分かる。」とあります。(気象庁HP:紫外線とは「各領域の紫外線とオゾン層の関係」より)上図のように紫外線は波長域ごとに分類されており、波長の長いほうからUV-A(0.40μ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験1・問1(4)今回は、本文を読みながら、㋐、㋑、㋒の空欄に入る適切な語句を考えてみます。まず、「鹿児島上空では790hPa付近から650hPa付近にかけて気温減率は(㋐)断熱減率とほぼ同じで、湿数はほぼ0℃である。」とあります。790hPa付近から650hPa付近に着目しますと、気温の分布は、湿潤断熱線とほぼ平行していることから、湿潤断熱減率とほぼ同じとなり、湿数は露点温度の分布とほぼ重なっていることから
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験1・問3今回は、図12(右)の13日2時のレーダーエコー合成図で、紀伊山地の南東側に見られる北東ー南西方向に帯状に延びる降水強度20mm/h以上のエコー域について、図11を基に、気温の分布と風の分布に分けて、帯状のエコー域とその両側の特徴を述べよ、という問題です。(気温の分布)前問の問3(2)において、12℃の等温線をアメダスのデータを基に作図しましたが、その結果を含めてエコー域とどう対応しているのか見てみま
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験1・問4下層と上層の2つの等圧面における地衡風の差のことを、「温度風」とよぶことは前回の問題でも触れました。次に、風が吹くことによりある地点、(この問題では尾鷲)において温度が変化することを「温度移流」とよんでおり、風により温度が高くことを「暖気移流」、逆に温度が低くなることを「寒気移流」とよんでいます。前問の問4(1)において、下層(950hPa等圧面)~上層(800hPa等圧面)の風ベクトルより温
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問1まず、問題文の「(3)③に着目して」とありますので、図4で前問の12時間後における地上低気圧と500hPaトラフとの位置関係を見てみますと、地上低気圧の中心とトラフとの最も近い距離を計測しますと、図上で32mm、緯度10°=600海里が図上では39mmとしますと、32/39≒0.82600×0.82=492(海里)で、500hPaトラフは地上低気圧の492海里西側にあって、発達する予想であることが
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・一般知識(a)「一般気象学」p251の図9.1「1月における経度平均温度の緯度高度分布」を見ながら考えてみます。これによりますと、本文にあります通り、経度方向に平均気温が最も低い領域が赤道付近の高度15km(10km〜20km)付近、すなわち赤道付近の上部対流圏から下部成層圏に見られることがわかります。これは、低緯度において対流活動が活発でハドレー循環の上昇流域にあたり、対流圏界面の高度が15~17km付近と
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験1・問2今回は、12時間後〜24時間後と24時間後〜36時間後に分けて考えてみます。(12時間後〜24時間後)まず、問1(2)を振り返りますと、地上低気圧と500hPaトラフとの位置関係について、初期時刻は、最短距離で400km離れていることがわかりました。次に、12時間後から24時間後にかけてのトラフの移動速度について変化があるのか見てみます。図3(上)より初期時刻のトラフの位置、図6(上)で12時間後に予想され
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験1・問4①まず、図13(左)で東経136.0°〜東経136.3°の領域における下層の上昇流分布の特徴について見ていきます。問題では、「下層」とありますので、概ね800hPaより下層を特に着目しますと、黒の陰影で表現された山の東側の斜面付近で-50hPa/h程度の強い上昇流が見られるのを中心に、860hPa付近まで上昇流が見られることがわかります。解答では、「地形と下層風の関係」について、山の東麓にあたる尾鷲
こんばんは。今回は、12時間後と24時間後の地上予想図において、朝鮮半島から、東日本あるいは西日本の日本海側にかけて収束帯があり、、それに伴う降水が予想されていることについて、この収束帯の30日9時から21時にかけての予想に関して、①では収束帯が日本海側の海岸線と交わる点の30日9時から21時にかけての移動方向を解答し、②では収束帯が21時に日本海側の海岸線と交わる点の、両側における地上の風向と風速を推測して、風光と風速の特徴を、両者の違いがわかるように述べよ、という2つの問い
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・一般知識まず初めに、温度風についての概要を触れておきたいと思います。温度風とは、実際に吹いている風ではなく、「ある2つの等圧面における地衡風の差」のことであり、等圧面間の平均気温分布における等温線と平行になります。また温度風は下層側の地衡風のベクトルの先から上層側の地衡風のベクトルの先に向かう形で、北半球では、高温部を右側に見る温度風のベクトルとなります。これを踏まえて、今回の問題の模式図に基づいて解答へ導くた
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験1・問4今回も本文を読みながら空欄に入る適切な語句や数値を考えてみます。まず、「図13において、12日18時と尾鷲で雨が強まった時間帯に近い13日3時の気象状況を比較すると、尾鷲上空950hPa〜800hPaの層における温度移流は、共に(①)移流だが、13日3時の方が(②)。」とあります。問4(1)の作図における考察でも述べましたが、12日18時、13日3時とも高度が上がるにつれて風向が時計回りに変化している
こんばんは。第62回試験・一般知識気象業務法(許可の基準)第18条第1項気象庁長官は、前条第一項の規定による許可の申請書を受理したときは、次の基準によつて審査しなければならない。第1号当該予報業務を適確に遂行するに足りる観測その他の予報資料の収集及び予報資料の解析の施設及び要員を有するものであること。第2号当該予報業務の目的及び範囲に係る気象庁の警報事項を迅速に受けることができる施設及び要員を有するものであること。第2項気象庁長官は、前項の規定により審査し
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・専門知識(a)表面雨量指数とは、短時間強雨による浸水危険度の高まりを把握するための指標です。降った雨が地中に浸み込みやすい山地や水はけのよい傾斜地では、雨水が溜まりにくいという特徴がある一方、地表面の多くがアスファルトで覆われている都市部では、雨水が地中に浸み込みにくく地表面に溜まりやすいという特徴があります。表面雨量指数は、こうした地面の被覆状況や地質、地形勾配などを考慮して、降った雨が地表面にど
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2今回は、本文を読みながら、空欄に入る適切な語句または数値を考えてみます。(第1・第2段落)図1の地上天気図では、前線を伴った低気圧が秋田沖および九州付近にあって、発達しながら東に進んでいる。また、沖縄の南から日本の南にかけて停滞前線がのびており、南西諸島では雨を観測している。低気圧が接近している秋田の現在天気は(①)雨で、気圧は(②)時間前に比べて3.6hPa下降している。一方、東京の現在天気は晴れで、(