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③小学1~4年生小学生になって緘黙症状が治っていなかったら、積極的な治療的介入が必要です。必要以上の「支援」や「配慮」は緘黙症状を長引かせることになります。本人と相談しながら、早期の緘黙症状の改善を目指しましょう。1)まずはこれまでの対応を見直す前回の記事では、小学校入学時に緘黙症状が改善するケースが多いことを説明しました。年長までに適切な対応ができていれば、小学校では話せる状態になっていることが多いです。反対に言えば、小学生で緘黙症状が続いていたら適切な対応ができてい
④小学5~6年生5年生以上なら「小学校で話せること」よりも「中学校で話せること」を目指すのが現実的。中学校入学前の2年間を上手に使えば、話せる状態で中学校生活を始めることができます。1)「小学校よりも中学校で話すこと」を目指す3つの理由小学5、6年生まで緘黙症状が改善していなければ、中学校で話せることを目指しましょう。理由は3つあります。1つ目は、小学校では「話せない子」になってしまっている可能性が高いからです。小学校の途中で緘黙症状が現れた子を除けば、4年間緘黙症
小学6年生の夏から練習を開始し、中学校入学で緘黙症状が解消した子【対象】さちこさん(仮名)女性相談開始時は小学6年生【概要】保育園年中の頃から緘黙症状がありました。小学6年生の夏に相談があり、学校で話せるようになるための練習を開始しました。同時に中学校との連携もスタートし、緘黙症状の解消を目指しました。はじめは担任の先生をターゲットに練習を始め、3学期からは「卒業式で話す」ことを目標に、クラスの子にも声を出す練習をしました。練習は順調に進み、中学校入学後は学校で話せるように
小6の1年間かけて話す練習を進め、中学進学時に「話せる」状態を目指す!新しい環境で「話せる子」になる小学校高学年の子の相談で多いのは、「中学校で話せる」ことを目指すケースです。というより、小学校高学年の子の相談なら必然的に「中学で話す」が視野に入ります。小学校で「話せない子」になってしまうと、話したくても話せない状態が続きやすいです。こういう場合に有効なのは環境を変えること。中学受験等で周りが「知らない人」だけになれば、話せる可能性が高まります。この方法で場面
「話しづらさ」の理由が分かれば、話す練習をしやすくなるなぜ話せなくなってしまうのか場面緘黙の症状のある人は、なぜ話せなくなってしまうのでしょうか?実はこれは、よく分かっていません。場面緘黙の症状は「緊張するから話せなくなる」のように説明されることもあります。ですがこれは十分な説明とは言えません。緊張しやすい人はたくさんいますが、ほとんどの人は緊張しても話すことはできるからです。「なぜ話せなくなってしまうのか」は、「人それぞれ」だと私は考えています。場面緘黙の症状
ずっと続いていた緘黙症状と緘動が面談して一週間で治った、という子の話もちろん実話です。【対象】まかなさん(仮名)女性小学4年生【概要】相談開始時は、学校で話せないだけでなく、体も動かない状態でした。友だちや先生に手を引いてもらえないと歩けず、給食も食べられませんでした。小学1年生から数年間、地域の大学の心理臨床センターに通っていますが、効果がないためこちらに相談がありました。保護者に緘黙症状改善のための具体的な方法を説明し、家で本人と相談して取り組んでもらいました。その一