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中学校入学で緘黙症状が解消し、相談開始から半年で話せるようになった子【対象】あきこさん(仮名)女性小学6年生~中学校入学(相談終了時)【概要】緘黙症状が現れたのは小学2年生の頃で、相談開始時は小学6年生でした。1年生の頃は学校でも話していましたが、コロナでの休校が明けたらの話さなくなっていました。学校では全く話すことができませんが、習いごとのうちオンラインの英会話だけでは話すことができていました。本人は「話せるようになりたい」という意思があったため、私立中学校入学で話せること
「話せなくても困っていない」という子の緘黙症状を改善させる方法緘黙症状のある子の中には「話せなくても困っていない」状態になっている子もいます。こういった状態の子に「場面かんもく相談室いちりづか」で行っている方法をご紹介します。※これは「場面かんもく相談室いちりづか」で考案した手法です。慎重なアセスメントに基づき様々なリスクを考慮した上で専門家の判断の元に実施しているものです。不用意に実施すると大きなリスクを伴う危険がありますので、このまま真似をすることは絶対にしないでください。【
場面緘黙の症状がある子でも、適切に話す機会を作れば症状は改善します。緘黙症状のある子に「学校で話す機会を作る」という対応が上手くいったケースを紹介します。※専門家の助言の元に慎重に対応を検討したケースです。このまま真似をすることは絶対にしないでください。【事例の概要:相談開始時の様子】・小学2年生女児。・保育園入園時から緘黙症状があり、現在も学校では一言も声が出せない。仲のいい友だちとは学校外では話すことができ、習いごとでも声が出せるなど、学校以外では話せる場面もある。
小学6年生の夏から練習を開始し、中学校入学で緘黙症状が解消した子【対象】さちこさん(仮名)女性相談開始時は小学6年生【概要】保育園年中の頃から緘黙症状がありました。小学6年生の夏に相談があり、学校で話せるようになるための練習を開始しました。同時に中学校との連携もスタートし、緘黙症状の解消を目指しました。はじめは担任の先生をターゲットに練習を始め、3学期からは「卒業式で話す」ことを目標に、クラスの子にも声を出す練習をしました。練習は順調に進み、中学校入学後は学校で話せるように
④小学5~6年生5年生以上なら「小学校で話せること」よりも「中学校で話せること」を目指すのが現実的。中学校入学前の2年間を上手に使えば、話せる状態で中学校生活を始めることができます。1)「小学校よりも中学校で話すこと」を目指す3つの理由小学5、6年生まで緘黙症状が改善していなければ、中学校で話せることを目指しましょう。理由は3つあります。1つ目は、小学校では「話せない子」になってしまっている可能性が高いからです。小学校の途中で緘黙症状が現れた子を除けば、4年間緘黙症
③小学1~4年生小学生になって緘黙症状が治っていなかったら、積極的な治療的介入が必要です。必要以上の「支援」や「配慮」は緘黙症状を長引かせることになります。本人と相談しながら、早期の緘黙症状の改善を目指しましょう。1)まずはこれまでの対応を見直す前回の記事では、小学校入学時に緘黙症状が改善するケースが多いことを説明しました。年長までに適切な対応ができていれば、小学校では話せる状態になっていることが多いです。反対に言えば、小学生で緘黙症状が続いていたら適切な対応ができてい
「場面緘黙が治ったきっかけ」これまで数多くの「緘黙症状が治った方」「話せるようになった方」に出会ってきました。場面緘黙の症状が人それぞれなように、緘黙症状が治ったきっかけも人それぞれです。このテーマではそんな、「話せるようになったきっかけ」を紹介していきます。【きっかけ】「症状と向き合えた」緘黙症状に向き合えたこと自体が、症状改善のきっかけになる子はとても多いです。最初の大きな一歩が踏み出せれば、そこから話せる相手や場面は増えていきます。【事例】小学6年生の例です。小
ずっと続いていた緘黙症状と緘動が面談して一週間で治った、という子の話もちろん実話です。【対象】まかなさん(仮名)女性小学4年生【概要】相談開始時は、学校で話せないだけでなく、体も動かない状態でした。友だちや先生に手を引いてもらえないと歩けず、給食も食べられませんでした。小学1年生から数年間、地域の大学の心理臨床センターに通っていますが、効果がないためこちらに相談がありました。保護者に緘黙症状改善のための具体的な方法を説明し、家で本人と相談して取り組んでもらいました。その一
「話しづらさ」の理由が分かれば、話す練習をしやすくなるなぜ話せなくなってしまうのか場面緘黙の症状のある人は、なぜ話せなくなってしまうのでしょうか?実はこれは、よく分かっていません。場面緘黙の症状は「緊張するから話せなくなる」のように説明されることもあります。ですがこれは十分な説明とは言えません。緊張しやすい人はたくさんいますが、ほとんどの人は緊張しても話すことはできるからです。「なぜ話せなくなってしまうのか」は、「人それぞれ」だと私は考えています。場面緘黙の症状
新年度に「担任の先生と話せる」ができた子以前の記事でも「担任の先生と話せる」ようになった子を紹介しました。担任と話せると、緘黙症状はかなり改善に近づきます。今回も、新年度にしっかり準備して担任の先生と話せるようになった子です。【対象】かなさん(仮名)女性小学3年生で相談開始【概要】相談開始時は、学校では一言も声が出せない状態でした。1年かけて「担任の先生に音読の録音を聞かせる練習」、「通級の利用申請」、「通級での話す練習」などを計画的に進めてきました。学校とよく相談
場面緘黙の症状は治すことができる場面緘黙の症状は、適切な対応をすれば改善させることができます。本人に「話せるようになりたい」という意思があれば、必ず話せるようになります。あとは「適切な計画」を立てて、練習を行っていけばいいだけです。場面緘黙の症状は、幼児期から小学生の間に現れることがほとんどです。小学生の場合なら、1年から数年程度で話せるようになるケースが多いと考えています。小学校低学年で症状が現れた子なら、中学校入学までにはかなり改善させることができます。もちろん
小6の1年間かけて話す練習を進め、中学進学時に「話せる」状態を目指す!新しい環境で「話せる子」になる小学校高学年の子の相談で多いのは、「中学校で話せる」ことを目指すケースです。というより、小学校高学年の子の相談なら必然的に「中学で話す」が視野に入ります。小学校で「話せない子」になってしまうと、話したくても話せない状態が続きやすいです。こういう場合に有効なのは環境を変えること。中学受験等で周りが「知らない人」だけになれば、話せる可能性が高まります。この方法で場面
基本に忠実な計画が、結局は近道になりますね。その「基本に忠実」というのが、実際には結構難しいのですが。【対象】あいさん(仮名)女性小学1年生で相談開始【概要】小学校入学してからの1年間で緘黙症状が大幅に改善しました。緘黙症状以外の問題が少なかったため、入学当初から「話せる場面」を増やすための取り組みを行いました。学期に1回の面談で、その時々の効果的な対応を検討しました。「担任の先生との話す練習」「クラスで声を出す機会を上手に作る」「話せる友だちを増やす」といった基本に