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こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・専門知識(a)数値予報モデルで表現可能な現象は、水平スケールが格子間隔の5倍〜8倍以上になります。例えば格子間隔が13kmの全球数値予報モデル(GSM)なら、表現可能なのは65km〜104km以上の現象であり、格子間隔が5kmのメソ数値予報モデル(MSM)なら、表現可能なのは25km〜40km以上の現象となります。下線部の「数値予報モデルで予測可能な現象の水平スケールの下限は、水平格子間隔が小さいほど小さくなる。」とは
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問3今回は本文を読みながら、空欄に当てはまる適切な語句を考えてみます。(第1段落)まず、「大雨の予想にはメソモデルを用いられることが多い。その理由としては、全球モデルよりも空間分解能が(①)く、対流性降水の予想に適した(②)力学モデルであること等があげられる。」とあります。専門知識で学習する内容の復習になりますが、大雨の予想にメソモデル(MSM)が用いられるのは、全球モデルは水平格子間隔が13kmで
こんばんは。今回で、実技試験2の最後の問題となります。最後は図1、図9〜図14を用いて梅雨期の大雨および6日の予想について述べた文を穴埋めする内容の問題です。前半部分は専門知識の数値予報の知識、後半部分はこれまでの考察を基に大雨はどのようなところで発生しているのかまとめています。本文を読みながら次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問3問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。8日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。今回は、図7の気象衛星画像の北緯30°以北の東シナ海に、強い対流性降水が想定される雲域が見られることについての問題です。問題では、これらの雲域のうち、図10のメソモデルによる850hPaの相当温位・風および前1時間降水量の12時間予想図で、その周囲200km以内に20mm以上の降水が予想されていない雲域について、雲頂高度の最も高いところの緯度・経度を1°刻みで求める内容です。「20mm以上の降水が予想されていない雲域について、雲頂高度の最も高いところの緯度・経度」と少しひ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います・第61回試験・専門知識(a)(気象庁HP:令和5年度数値予報解説資料集p45)より)地球大気において、風向・風速、気圧、水蒸気量などといった物理量は流体をなしており、連続的な分布をしています。しかし、数値予報を行うにあたって、この状態ではコンピュータで取り扱うことが困難です。そこで地球大気をコンピュータでどのようにして表現するのかというところで、「地球大気中において数多くの値が連続的に分布している」と考えて、東西・南北・鉛直の3
こんばんは。今回の専門知識は、数値予報から全球モデルおよびメソモデルについての問題です。数値予報モデルの中の全球モデル及びメソモデルの特性について問題を通して次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・専門知識問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。22日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。今回は、図13を用いて、四角枠で示された上越市の予想範囲における3時間降水量の最大値を凡例にある数値を問題文の例に従って解答表に記入し、さらに前問の①で求めた雪水比を用いて予想される最大降雪量を整数で記入せよ、という問題です。問題が終盤で、残り時間が少ない中ですので焦らず確実に得点しておきたいところです。次回、一緒に考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験1・問4(解答表はこちら⇒気象業務支援センターHP「過去の試験問題」)問題文及び図表は一般財団法
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・専門知識今回は、数値予報から、メソモデルおよび局地モデルについて述べた文中の下線部の正誤を判断する内容の問題です。本題に入る前に、数値予報モデルの概要を簡単に触れておきたいと思います。(気象庁HP:気象に関する数値予報モデルの種類より)(気象庁HP:メソモデル・局地モデルの領域(左図)と、メソモデルの地形(右上図)と局地モデルの地形(右下図)より)気象庁では、予報の目的に応じて複数の数
こんばんは。今回の専門知識は、前回に続き数値予報からメソモデルと局地モデルの特徴について述べた文の下線部について正誤を判断する内容の問題です。メソモデルと局地モデルはどんな特徴があるのか、パラメタリゼーションとは何か、問題を通して次回一緒に考えてみたいと思います。第56回試験・専門知識※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。20日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験2・問4まず、問題文の後半部分に、「メソモデルがこのように大雨を予想できる主な理由の一つは、水平分解能が細かく、最大降水量に影響する要因を現実により近く表現できることである。」とあります。これにつきまして、少し触れておきたいと思います。これは、全球モデル(GSM)の水平格子間隔は20kmに対し、メソモデル(MSM)の水平格子間隔は5kmで、いずれのモデルも各格子ごとにその平均的な地表面の高さが与えられてい
こんばんは。今回は、図11(右)の「解析雨量による前6時間降水量図」にある内之浦付近の大雨について、図6(下)の全球モデルによる前12時間降水量予想も、図11(左)のメソモデルによる前6時間降水量予想も、大雨が予想されていないとし、ただメソモデルでは、海上20mm以上、陸上で50mm以上の全球モデルでは予想できていない降水の予想はできている、というその最大降水量への影響する要因は何かという問題です。問題文の下の枠内の中から最大降水量への影響が大きい方から順に2つ選ぶ形になっていま
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・専門知識(a)アンサンブル予報の概要につきましては、前回の問題編で触れましたが、メソアンサンブル予報についてさらに補足しますと、メソアンサンブル予報(MEPS)は、メソモデル(MSM)の予測に対して信頼度や不確実性などの情報を付加することを目的に運用されているシステムです。水平方向の格子点間隔は5km、鉛直方向の格子点間隔は76層で、予測の実行頻度は1日4回(00時、06時、12時、18時UTC)で39時間先ま
こんばんは。今回の専門知識は、アンサンブル予報から、メソアンサンブル予報についての問題です。問題文の冒頭にもありますように、気象庁では前々回の専門知識・問4で採り上げました「メソモデル」の初期値や境界値に少しづつ異なった摂動を人工的に加えて複数の予測を計算させ、初期値の摂動の拡大を把握し、統計的な処理によって最も起こりやすい気象状況の予測を行うという「アンサンブル予報」、メソモデルにおいては「メソアンサンブル予報」を運用しています。今回の問題を通して、アンサンブル予報の利点と利用上の注
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・専門知識(a)数値予報モデルは、本文にありますように、予報領域に応じたモデルに用いる時間間隔(ステップ:「タイムステップ」・「積分時間間隔」ともいいます。)ごとに大気の状態の計算を繰り返して将来の状態を予測するという構造になっています。気象庁の現業における数値予報モデルの仕様では、全球モデル(格子間隔20km)で400秒(6分40秒)、メソモデル(格子間隔5km)で20秒となっています。したがって、下線部
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技1・問3(5)今回は、図11のGSMガイダンス(上)と、MSMガイダンス(下)とを比較して、降水量が多い場所の違いとその要因を、「MSMガイダンスは、」という主語に続けて述べよ、という問題ですが、まず始めに専門知識で学習するGSM(全球モデル)とMSM(メソモデル)の概要について復習してみることにします。(気象庁HP:数値予報>数値予報モデルの種類より)全球モデルは、予報領域が地球全体であり、水
こんばんは。今回は、図11のGSMとMSMの各ガイダンスについて、降水量が多い場所の違いは何か、またその要因となるのは何かについて、解答欄の、「MSMガイダンスは、」の主語に続けて述べよ、という問題です。専門知識で学習した数値予報モデルの復習を含めて次回一緒に考えてみたいと思います。第53回試験・実技1・問3(5)※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。16日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技1・問3(5)まず始めに図11(上)のGSMガイダンスと、図11(下)のMSMガイダンスとを見比べますと、東海地方において前12時間降水量の最大値が黄色の200mmで同じであることが確認できます。そこで、2つのガイダンスの強雨域の予想分布に見られる共通点は何かを図10の地形図に着目して述べよ、ということですが、問3(4)での考察で触れましたが、図6(下)の予想図の風のデータでは強い南寄りの風になっていま
こんばんは。今回は、図11のGSMとMSMの各ガイダンスの最大値が同じであることを受けて、この他に各ガイダンスの強雨域の予想分布に見られる共通点を図10の地形図に着目して述べよ、という問題です。ここまで、問題を解かれた方は、解答が見えてきているかと思いますが…次回一緒に考えてみたいと思います。第53回試験・実技1・問3※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。14日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・実技1・問2(4)①の考察では、メソモデルの予想では、関東地方から東北地方にかけて南北に延びる帯状の強雨域がゆっくり北上することがわかりました。この状況はすなわち、南北の帯状の強雨域が北上する地域において同じところで長時間にわたり大雨が持続することを意味します。そこで、この状況において予想される災害は何かを考えますと、大きな河川では、河川の改修や築堤が進んでいるとはいえ、同じ地域に大雨が持続したり、また
こんばんは。前回の問題では、9日0時を初期時刻とするメソモデルの前3時間降水量が50mm以上の強雨域について、南北に帯状に延びており、時間経過とともにゆっくり北上する予想であることがわかりました。今回は、前回の問題のような状況からどんな災害が起こることが予想されるか3つ挙げよ、という問題について次回、一緒に考えてみたいと思います。第52回試験・実技1・問1(4)※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。21日分の考察編は次
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・実技1・問2まず、問題文から、解答すべきポイントが2つあります。整理しますと、一つは「前3時間降水量が50mm以上の強雨域の形状の特徴」、もう一つは「強雨域の移動の特徴」となります。「形状の特徴」では、前3時間降水量が50mm以上とありますので、凡例にあります黄・橙・赤の暖色の部分に着目しますと、4枚のメソモデルの予想のいずれも南北に帯状に延びていることがわかります。一方、「移動の特徴」について、
こんばんは。今回は、9日0時を初期時刻とした4枚のメソモデルの予想図について、関東地方から東北地方における前3時間降水量が50mm以上の強雨域に着目して、その形状と移動の推移について述べよ、という問題を次回、一緒に考えてみたいと思います。第52回試験・実技1・問2※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。19日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、問題文のaから順に考えてみたいと思います。第52回試験・実技1・問2(3)a図11の9日9時の解析雨量による3時間積算降水量図の領域Xに着目しますと、その後の文、「台風は温帯低気圧に変わりつつあり、地形の影響を受け、降水域は台風の経路に沿った軸対称から偏りを持った分布をしている。」からもわかりますように、この降水域は「台風本体」に伴う降水域であることがわかります。なお、気象業務支援センター解答例では、「台風の渦」も正解としています。b、c
こんばんは。今回は、図11に示されている9日9時に実況で観測された解析雨量に示されている3つの領域について、図10の2つのモデルがどれだけ実況に近い予想をしているか、という文の穴埋め問題を次回、一緒に考えてみたいと思います。第52回試験・実技1・問2(3)※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。17日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・実技1・問2まず9日9時に全球モデルとメソモデルの2つのモデルが予想した台風の中心気圧から読み取ってみます。2つのモデルとも太線の等圧線が10hPaごと、細線の等圧線が2hPaごとであることに留意して、全球モデルは990hPa、メソモデルは992hPaということになります。次に、中心位置を読み取ります。2つのモデルとも、緯度・経度に0.2°ごとの目盛りが振られていますので、それぞれの中心位置から、
こんばんは。今回は、9日9時を初期時刻とする12時間後の全球数値予報モデルと、メソ数値予報モデルの2つのモデルが予想した本州付近の台風における、それぞれの中心気圧と中心位置を緯度・経度で解答する問題について次回一緒に考えてみたいと思います。第52回試験・実技1・問2※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。15日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・専門知識(a)全球モデル(GSM)とメソモデル(MSM)の降水予測結果が異なる要因として、水平格子間隔の違いによる、地形性降水の違いや、データ同化に用いられる観測データの違いが挙げられるところまでは正しいのですが、今回の問題ではその後の、「積雲対流過程などの物理過程の違い」が2つのモデルの予測結果の違いに影響するかどうかというところで、これまでのパラメタリゼーションに関する過去問題よりも踏み込んだ内容となってい
こんばんは。今回の専門知識は数値予報の問題から、数値予報モデルにおける、全球モデルとメソモデルの特性にについて、次回一緒に考えてみたいと思います。第52回試験・専門知識※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。14日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第51回試験・実技1・問3(3)この問題では、前回の、(3)①で考察した、前3時間降水量の最大値及び、線状の降水域の幅のメソモデルと全球モデルの予想の違いについて、その主な要因とする、力学過程、空間分解能、上昇流の3つに着目して、「メソモデルでは、」の書き出しに続けて、述べなさい。というものです。一見して、難しそうに見えますが、問われている内容は専門知識で学習した内容ばかりですので、慌てず3つの要因について検討してみたいと思いま
こんばんは。今回は、前回の①の問題で穴埋めした結果のメソモデルと全球モデルの違いについて、その主な要因を力学過程、空間分解能、上昇流の3点に着目して解答する問題を、次回、一緒に考えてみたいと思います。第51回試験・実技1・問3(3)※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの許可を頂いて使用しています。9日分の考察編は次回更新する予定です。