ブログ記事145件
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問2まず、(A)について見ますと、湿数は全層にわたって湿潤で、図6(上)の予想においても湿数3℃以下の湿潤域と700hPaと一致していること、また地上における風向については、図4(下)の等圧線の走向から北から北西と推定され、状態曲線でも地上付近で弱い北から北西の風向となっていることから、秋田と判断されます。したがって、(A)は秋田となります。次に(B)について見ますと、(2)でも考察しましたように、風向が全層
こんばんは。今回は、問2の(1)〜(4)のこれまでの考察に基づいて、(A)(B)(C)の状態曲線がそれぞれどの地点のものなのか、という問題です。気温減率、湿数、風向からその地点と判断できる決め手は何かを考えてみましょう。次回、一緒に考えてみたいとお見ます。第62回試験・実技試験2・問2問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。5日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問2大気の静的安定性につきましては、大気の熱力学、図として一般気象学p71の図3.13「湿潤大気の静的安定性」で学習しましたように、気温減率が湿潤断熱減率より小さい、すなわち立っている状態であれば「絶対安定」、乾燥断熱減率より大きい、すなわち寝ている状態であれば「絶対不安定」、乾燥断熱減率より小さく、湿潤断熱減率より大きければ「条件付き不安定」ということでした。(A)これを踏まえて(A)の状態曲線から
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2まず、図8の3つの状態曲線が、秋田、館野、松江のいずれかは現時点で不明であるものの、(A)の状態曲線において、気温と風向の鉛直分布から判断される最下層から2つ目の前線面の高度は何hPaか気温分布から考えてみます。前線面では、寒気の上空に暖気が流れ込みますと、暖気と寒気の接する部分に遷移層が形成され、その中では気温減率が小さい気層、すなわち安定層が見られます。また場合によって気温の逆転が見られ逆転層が見
このブログに掲載する気象予報士試験問題は、事前に(財)気象業務支援センターにブログへの掲載を確認し、ホームページで公開されている試験問題、または本試験の試験問題を使用しています。問題の答え・解答方法については(財)気象業務支援センターとは全く無関係で私個人の責任により掲載しています。今日は問1(4)を解いていきます。図4を見ていきましょう。エマグラムですね。鹿児島上空の状態曲線が示されています。①鹿児島上空の温暖前線面の気圧状態曲線上での温暖前線面は逆転層
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験1・問1(4)今回は、本文を読みながら、㋐、㋑、㋒の空欄に入る適切な語句を考えてみます。まず、「鹿児島上空では790hPa付近から650hPa付近にかけて気温減率は(㋐)断熱減率とほぼ同じで、湿数はほぼ0℃である。」とあります。790hPa付近から650hPa付近に着目しますと、気温の分布は、湿潤断熱線とほぼ平行していることから、湿潤断熱減率とほぼ同じとなり、湿数は露点温度の分布とほぼ重なっていることから
こんばんは。今回の問題は、図4の状態曲線(エマグラム)に基づいて鹿児島上空の大気の状態について述べた本文中の空欄ア、イ、ウに入る適切な語句を穴埋めする内容です。一般知識の大気の熱力学の復習として正解できるようにしておきましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験1・問1(4)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。12日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。今回は、図4の鹿児島の状態曲線(エマグラム)を使って、鹿児島上空の大気の状態がどうなっているのかを見る問題です。今回の①では、鹿児島上空の温暖前線面の気圧を答え、さらに、そのように判断をした根拠を簡潔に述べよ、という内容です。温暖前線面はエマグラム上でどのような特徴として現れるのか、次回、一緒に考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験1・問1問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。10日分の考察編は次回更新の予定
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問2(3)今回の問題では、950hPaから500hPaまでの風向および風速の鉛直分布の特徴を述べよ、ということで、該当する高度間の風の鉛直分布に着目しますと、まず風向は全体的に西南西の風となっており、温度移流の特徴がわかる大きな変化が見られないことがわかります。次に、風速はどうか見ますと、弱いところで950hPa付近の30ノット、500hPa付近で35ノット、その他の高度では45ノットが多い
こんばんは。今回は、図8の状態曲線の右側の鹿児島における風の鉛直分布についての問題です。問題では、950hPaから500hPaまでの風向および風速の鉛直分布の特徴を述べよ、という内容になっています。風向と風速にどのような変化が見られるのか、次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問2(3)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。20日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問2(3)前回の問2(3)①では、自由対流高度は920hPaと求められました。空気塊はここから浮力を得て、強制的な力を与えなくても、ひとりでに湿潤断熱線に沿って上昇することになります。上昇を続ける空気塊はやがて再び気温の鉛直分布と交わり、浮力がなくなります。このときの高度のことを「中立浮力高度」とよんでいます。図に示しましたように、自由対流高度から先へ上昇していく空気塊はどういう動きになるか、湿潤断熱
こんばんは。前回の①では、鹿児島の状態曲線より空気塊を強制的に持ち上げたときの自由対流高度を求めました。今回はこの空気塊が自由対流高度を越えて上昇したときにやがて浮力がなくなる高度を求める問題です。エマグラム上浮力がなくなる高度に達するときとはどういう状態か、また図8ではその高度が300hPaより上になるか下になるのかについて次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問2(3)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。1
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問2今回は、図8の鹿児島の状態曲線(エマグラム)から自由対流高度を求めてみます。図8の右側に「エマグラムの右下枠内の拡大図」が抜き出されており、求めやすいように配慮されていますので、これを用いてみましょう。地上の空気塊は飽和するまでは乾燥断熱線に沿って上昇しますが、持ち上げ凝結高度まで上昇して空気塊が飽和し、水蒸気が凝結し始めますと、空気塊は湿潤断熱線に沿って上昇することになります。
こんばんは。今回は図8の鹿児島の状態曲線と風の鉛直分布を用いた問題です。まず①では地上の空気塊を強制的に持ち上げたときの自由対流高度を求めよ、という内容です。一般知識の大気の熱力学の復習になりますが、改めてどのように求めるのか、次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問2問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。16日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験1・問1(3)問1(1)の⑩では、図1の右下の別枠になっている東京の実況から、気温が3℃で天気は国際式天気記号を読み取って弱い雪であることがわかっています。では、気温が0℃以上であるにも関わらず、雪となる要因は何か、というのが今回の問題になります。改めて図5に着目しますと前問の(3)①では、0℃となる高度について、970hPaと地上に近く、高度が低いという特徴が見られます。次に、湿数において、970hPaの高
こんばんは。今回は、問1(1)の⑩において、図1の地上天気図で東京の地上気温が3℃となっているが、天気が弱い雪と観測されていることについての問題です。問題では、この要因として考えられる東京上空の大気の状態を「東京上空では、」の書き出しに続けて述べよ、という内容になっています。前回の問題で東京上空で0℃となる高度と湿数を求めましたが、実技試験ではこのような枝問題となっている場合、前問の考察が大きく関連していることが多いです。今回の問題もそれに当てはまる例ですので、前問の(3)①に関連付け
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験・問1今回は、東京上空の気象状態が、図5の館野の状態曲線(エマグラム)と同じ気象状態であると見做して、東京上空の気温が0℃となる高度、及びその高度での湿数を求めよ、という内容で考えてみます。まず、気温が0℃となる高度ですが、横軸の0℃と気温の鉛直分布を示す実線が交わる高度を読み取りますと、970hPaのところと読み取れます。したがって、高度は970hPaとなります。次に、高度が970hPaとわかったところで、
こんばんは。今回は、東京上空が館野と同じ気象状態であるとして、図5の状態曲線(エマグラム)を用いた問題です。今回の①では、東京上空での気温が0℃となる高度とその高度における湿数を次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験1・問1問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。15日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験1・問1(2)今回は、図2の破線部の雲域内にある館野について図5の状態曲線を用いて、雲域の雲頂高度を推定せよ、ということで考えてみます。まず図5の状態曲線(エマグラム)において館野の上空の雲域に関連する何がわかるか、それは実線で表されている気温の分布と破線で示されている露点温度の分布によって空気の湿り気がわかるところにあります。気温と露点温度の差のことを「湿数」と呼んでいます。この湿数が大
こんばんは。今回は、前回に続き、図2の気象衛星赤外画像の破線に囲まれた雲域についての問題です。今度は、図5のこの雲域内に入っている館野の状態曲線を用いて、雲域の雲頂高度を推定せよ、との内容です。雲頂高度を推定するにあたって見るべき特徴は何か、次回一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問1(2)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。13日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験2・問3今回は、図11の名瀬における状態曲線と風の鉛直分布を用いて、①では、図に見られる2つの前線性逆転層のそれぞれについて、逆転層の上端の高度およびその高度の上層50hPaから下層50hPaの範囲における温度移流の種類を、②では、750hPa〜550hPa、および550hPa〜450hPaにおける温度移流の状況について、温度移流が明確な場合はその方向を示して簡潔に答えよ、という内容の問題を2問まとめて考えてみま
こんばんは。今回は、図11の名瀬における状態曲線と風の鉛直分布を用いて、①では、図に見られる2つの前線性逆転層のそれぞれについて、逆転層の上端の高度およびその高度の上層50hPaから下層50hPaの範囲における温度移流の種類を、②では、750hPa〜550hPa、および550hPa〜450hPaにおける温度移流の状況について、温度移流が明確な場合はその方向を示して簡潔に答えよ、という内容の問題を2問まとめて次回、一緒に考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験2・問3問題文
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験1・問3前回は、地上にある空気塊を持ち上げ凝結高度まで上昇させて、発生する雲の雲底の高度を求めました。今回は、ここからさらに上昇させ、どの高度まで雲が発達するのか考えてみます。空気塊が持ち上げ凝結高度まで上昇して空気塊が飽和し、水蒸気が凝結し始めますと、空気塊は湿潤断熱線に沿って上昇することになります。持ち上げ凝結高度で、ちょうど270Kの湿潤断熱線と重なっていますので、これに沿って上昇することから
こんばんは。今回は、前回、雲底の高度(持ち上げ凝結高度)に達した空気塊が、今度は自由対流高度を越えて上昇して空気塊の浮力がなくなる高度を求め、その高度を雲頂高度としたときの気温を求めよ、という問題です。前回同様、エマグラムの知識が問われる内容ですが、その後の空気塊の動きにおける、自由対流高度、および空気塊の浮力がなくなる高度とはどこで決まるのか、次回、一緒に考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験1・問3問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂い
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験1今回は、図9の輪島の状態曲線(エマグラム)について、この大気の状態のときの地上にある空気塊が上昇したことで発生する雲の雲底の高度を求めよ、という内容です。まず、この「雲底の高度」とは何かを考えます。地上における空気塊は温度が-1.2℃、露点温度が-5.5℃という状態です。この時点での空気塊は未飽和ですので、空気塊の上昇は乾燥断熱線に沿って上昇していきます。一方、この空気塊の混合比は露点温度5.5℃から等
こんばんは。今回は、図9の輪島の状態曲線(エマグラム)を用いた問題です。まずは、地上にある空気塊が上昇したことで発生する雲の雲底の高度を求め、その際に参考にしたすべての等値線名を解答せよ、という内容です。一般知識の大気の熱力学の復習になりますが、実技試験では、実際に自分でエマグラムを操作して求める力が問われますので、この問題に限らず、過去問題の同様の問題も使って慣れておきましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂い
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第41回試験・専門知識まず、問題にありますように、図のエマグラムの細実線は観測された気温の鉛直分布で、太実線はA点にある未飽和の空気塊を断熱的に持ち上げたときの温度変化ということで(a)から見ていきます。(a)未飽和の空気塊をA点から持ち上げていきますと、初めは乾燥断熱線に沿って持ち上げ、やがてその空気塊の露点温度に達するところのB点で飽和します。これが持ち上げ凝結高度(LCL)です。すなわち空気塊内の水蒸気が凝結し始める高度にな
こんばんは。今回の専門知識は、一般知識の大気の熱力学と重複しますが、第41回試験より、エマグラム上での空気塊の断熱変化ついての問題です。実技試験においても問われる内容ですので、試験本番で迷わないように復習しておきましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第41回試験・専門知識問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。29日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第37回試験・専門知識今回は、ア、イ、ウの各状態曲線に対応する地点はA、B、C各地点のいずれに当てはまるか、という内容の問題です。早速、アの状態曲線から見ていきますが、今回の状態曲線の見方につきましては、実線が気温、点線が相対湿度が描かれています。特に点線は相当温位と勘違いしやすいのでご注意ください。(アの状態曲線)まず、相対湿度の鉛直分布に着目しますと、地上付近から400hPa付近にかけて80%以上と高く、それ以上で
こんばんは。今回の専門知識は、地上天気図に示されている、地点A、B、Cにおける高層気象観測による成果の、980hPa〜300hPaの状態曲線(エマグラム)が各々、図ア、イ、ウのいずれにあてはまるかを考える内容の問題です。状態曲線から、その地点にあてはまる決め手となる特徴な何か、実技試験においても問われますので、しっかり復習しましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第37回試験・専門知識問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。17