ブログ記事142件
いや~ドラマ『御上先生』面白いですよね~。まず脚本が素晴らしい。すごく綿密にリサーチされた様々が「設定」として紹介されるだけでなく、ちゃんと物語の「おもしろ」に結実している。そして芝居がいい。松坂桃李がすごく「抑えた演技」を表現力豊かに演じている。見事。そうなんだよね、抑えちゃダメなのだよ。「その人物なりに豊かに表現する」ってことなのだよねー☆「官僚目線」で演じる。松坂桃李さんは御上先生の「感情」「内情」を、ほぼ無表情か?ってくらい超控えめに演じてます。それは彼の役が、
3月1日(土)にかなり実践的な演技ワークショップを開催します🌟今回のWSのテーマは「現場で機能する俳優とは?現場で機能する演技とは?」です。オーディションで役を勝ち取ったり、撮影現場にリピートして呼ばれるような俳優とは、どんな俳優なのでしょう。それは運がいい人でも、演技が上手い人でも、素が魅力的な人でも、演出家やPと個人的に仲良くなったりする俳優でももちろんなく、「現場でプロフェッショナルとして仕事を見事な仕事をしてくれる俳優」です。ここら辺、俳優でなく例えば同じ現場
第84回ゴールデン・グローブ賞での浅野忠信さんの助演男優賞受賞のスピーチ、泣けましたね!心の底から喜びが溢れ出していて、子供のようにはしゃいでいて・・・。ここまで何十年もの長い長い鍛錬がようやく世界で相応な評価を貰ったのだから、そりゃ嬉しいですよね。長年彼をウォッチしてきたボクもちょっと目頭が熱くなりました。受賞後のインタビューで真田広之さんが「最近は日本の映画制作者でさえ時代劇を西洋風や現代風に仕上げる。だから本物の時代劇ファンは離れてしまう。それを戻したかった。外国人に分り
<超いい演技について語ろう①>『アデル、ブルーは熱い色』2013年フランス映画。まるで自分もシーンに立ち会っているかのような最高の鑑賞体験・・・すごく切なくなったし、消耗しましたw。それはたぶんわれわれ観客がアデルたちの心の動きに共鳴しまくったせいで、いや~俳優たちの演技が素晴らしかった!主人公アデルのシズル感がハンパなくて、もうなんか画面から彼女の情感のディテールがブシューッて溢れ出てくる感じw。しかもそれを撮影監督の手持ちカメラが超アップで余す所なく撮影してるので、臨場感がハンパな
寒くなってきましたねー!お元気ですか?ここ数カ月ボクは映画を撮ったり編集してたりでWSはお休みしてたのですが(正直編集はまだ終わってないのですがw😅)・・・ひさびさに12月14日(土)夜、参加者公募の演技ワークショップを開催したいと思います。今回のWSのテーマは、「見る!聴く!周辺視野で演じる!」映画やドラマで、俳優の魅力がうわーッとあふれ出て心動かされる瞬間って、相手のセリフを聞いている顔のアップだったり、巻き込まれた状況を見たり感じたりしている姿だったしますよね。「見る」「
先日タモリステーションの大谷翔平特集を見ていたら、大谷選手は打席に立ってるとき「周辺視野」で見ていると解説されていて、なるほど!と。以前から大谷選手はホームランを打つ打席は構えたときに「キョトン顔」をしているよねーと思って見てたのだけど、そうか!あのキョトン顔は「周辺視野」で世界を見ている時の顔なのです!「観の目」というやつですよね、宮本武蔵の『五輪書』の。ピッチャーを見るでなく、投げたボールを見るでなく、守備の動きを見るでなく、ランナーの動きを見るでなく、キャッチャーの動きを見るで
『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』全世界的に賛否両論みたいですねー。まあ前作『ジョーカー』も当初、『ダークナイト』みたいなのを期待した観客が「期待してたのと違った!」「駄作!」とか騒いでたので、まあ賛否両論は『ジョーカー』シリーズらしいって気もするのですがw。ボク的には今作は、劇中でミュージカルの名曲がたくさん歌われて楽しかったし、あと脚本も緻密に練られていて良く出来ていたと思うのですが、うむむ・・・なんかドキドキできなかったんですよねー。だって前作『ジョーカー』で観客は、もう最初か
『ルックバック』は58分の中編アニメ作品でしたが・・・堂々たる「映画」でしたね~!満席の客席。折々に起こる吐息で、観客の心が大きく動かされていることが伝わってきました。泣いてる人もたくさんいた!ボクも作品世界に引き込まれて、すっかり画面上の人物たちの「演技」に見入ってしまっていました。いや~藤野と京本、いい芝居してましたよね~。2人がお互いの影響を受けてどんどん変化してゆく・・・実写の俳優でもこんなに繊細でディテールが豊かなコミュニケーションの芝居をする俳優、なかなかいないですよ
なんだか秋の気配が・・・って言いたいところですがまだ8月w。というわけで6月・7月と続けてやってきました参加者公募の演技ワークショップを8月にも開催いたします☆今回のWSテーマは、「嘘をつかずに演じるには?:人物の視野をコントロールする!」「ウソの感情」を演じたり「役の人物のフリ」を演じたりすると、一瞬それっぽくは見えたりするのですが、そのウソやフリのせいで芝居はぎこちなくなり、シーンから浮いてしまったりします。ウソやフリではなく、本当にその役の人物として感じたり行動したりしたいです
ドラマ『アンメットある脳外科医の日記』!!!・・・なんかすごいもの見ちゃった感ありましたねーw。主演の杉咲花さんと若葉竜也さんの演技・・・地上波のテレビドラマで、あんなに小さな声で喋るなんて!あんなに小さな表情の変化で大きな情感のうねりを表現するなんて!そして何よりも、その「小さな小さな芝居」が、ちゃんと一般の視聴者の心に届いて大ヒット作になるなんて・・・!そう、届いたんです。あんなに小さな小さな芝居が。あの若葉竜也さんの小さな小さな芝居が、杉咲花さんの心にしっかり届いて、
夏ですね!暑い日は冷房の効いた部屋で、演技をしましょうw。今年も7月27日(土)に、参加者公募の「ギバーの演技!」ワークショップを開催します。昨年開催して大好評で「現場で役に立った!」の声や、「もう一回!」のリクエストが多かったので、今年もやることにしました。さて「ギバーの演技」とは何なのか?撮影現場などで自分の芝居がシーンから浮いてしまうことってありませんか?ちゃんと役作りして、気持ちも作って演じているのに。なぜ?それはもしかして「ギブの芝居」が足りてないのかもしれません
朝ドラ『虎に翼』見てますか?信じられないような神回が続いた第9週に唸らされまくり、泣かされまくり。そして月曜から第2部「裁判官篇」が・・・楽しみ過ぎます。最近周囲の俳優達にも「すごい芝居が毎朝15分見れるよ」と勧めまくってる私ですw。主演の伊藤沙莉さんのコロコロ変わる表情がメチャ魅力的ですよね~。秒単位でどんどん表情が変化してゆく・・・現実の人間でそういう人は見かけますが、俳優が芝居でそれを演じるのは至難の業です。それはもし俳優自身が意図的に表情をコントロールしてどんどん変えてゆこ
こんにちは!小林でびです。6月8日(土)に参加者公募の演技ワークショップを開催します。今回のテーマは、「役の人物としてシーンを生きる!」よく「役を生きる!」とか「役になりきる!」とか言いますよね。でもどう演じればそうなるのか、それは謎だったりしますw。俳優本人は「役になりきった」気持ちでも、観客から見えるのは役の人物ではなく、迫真の演技でノリノリのその俳優だけだったりしてw😅よく柄本明さんがインタビューとかで「役になんかなり切れないですよ」とか言ってたりするのですが・・・いやいや。映
映画『悪は存在しない』はあきらかに2024年前半の目玉ですね!いろいろ凄い映画なのですが、俳優視点で見て一番すごいと感じるのは、登場人物たちが「その人に見える」というか「ちゃんとそれぞれのコミュニティ(生活圏)の人に見える」ってことだと思います。それがまたよくある「田舎の人=善」「都会の人=悪」みたいな説明的なコミュニティ表現ではないのです。『悪は存在しない』のほとんどの人物が「本物」に見えたのは、その人物の居方、そして目線の動きなどの「反応」がまさに長年その生活をしてきた人のソレにな
『オッペンハイマー』いや~大変な映画でしたねw。バラバラな時系列がグチャグチャに入り組んでミックスされていて、登場人物も多くて人物紹介なしにどんどん出てくるので、3回くらい観ないとイミわからないよ!と皆に脅されて観に行ったんですが・・・意外とすんなり楽しめました。これは時系列がグチャグチャでも「人物の情感」がちゃんと繋がっているからか・・・もしくは『メメント』から『TENET』まで、時系列ぐちゃぐちゃな映画をたっぷり見せられまくりつつ、「時系列を頭で整理しようとするな。感じろ!」とい
キャスト募集の告知です。今年も映画オムニバス「おまめ映画菜」用に、4分間の“超”短編映画を撮影します。コメディで、作品タイトルは『ラップ現象の部屋』。監督はわたくし小林でび。登場する女性キャスト、2名を公募したいと思います。<A>ヒロイン・優菜(女性、20~30代)カラオケ教室に通う人妻。お酒大好き。カラオケ教室の先生にメッチャ口説かれてるが、まんざらでもない。そこはかとなくセクシー。<B>幽霊・RAP(女性、18歳~20代)カラオケの先生の部屋に棲む女性の幽霊。ラップ現象
演技で「自己を表現する」とは?俳優は演技で「自己を表現」をします。俳優自身の感情を解放し、役の人物を自分らしく、自分自身の個性で演じようとし、場合によっては演出家に「自分はこのセリフは言えません」とか「このセリフ、言いにくいのでこう変えてもよいですか?」などと言ったりすることも時にあります。活き活きと自分らしく演じるために!でもちょっと待ってください。そもそも俳優の仕事って何でしたっけ?それは「脚本に登場する架空の人物を演じること」・・・自分自身の身体と心を使って脚本上に存在する
クドカン最新作『不適切にもほどがある!』なんのかんの言いながら、最終回まで楽しく観ました!第1話はミュージカルシーンがちょっと説教臭かったので、わ、これ1980年代の人達が悔い改めたり、2020年代の人達が悔い改めたりする物語になっていったらイヤだなあ!と思ったりしてたんですが。『三体』冒頭の文革のシーンみたいに三角帽子をかぶせられて「自己批判せよ!」にはならずにw、ほんわかした最終回を迎えてホッとしました。だって1980年代に生きる人にとっての感じ方や価値観は、2020
映画『PERFECTDAYS』遅くなりましたが、ようやく観てきました。ラスト5分!あの役所広司さんの時空が歪むような芝居は、まさにカンヌで主演男優賞を獲るのにふさわしい演技でしょう。素晴らしかった。シーンとしては全く説明不足で「抽象的」。平山がいま何を思い出しているからとか、過去にどんな体験をしたからとか、そのあたりが一切観客に開示されていない。そんな「抽象化された表現」だからこそ観客ひとりひとりの人生とリンクして、心にズドンと届いてしまう。「それ、わかるよ!」ってなるんで
こんにちは!小林でびです。3月2日に参加者公募の演技ワークショップを開催します。(追記:参加希望者多数のため3/3も追加されました)テーマは「役の人物の衝動」で動く!昔から「役に寄せるか、自分に寄せるか」みたいな言葉がありますが、「役に寄せる」と芝居は説明的になり、「自分に寄せる」と芝居は脚本が意図するニュアンスから逸脱してゆくというジレンマがありますよねw。なんとなく役の人物になり切れていない違和感を感じながら役の人物のように見えるような動作や表情を演じて、演出家のオッケ
どうも小林でびです。俳優のみなさんは「セリフの間が気になるんで、間をあけないで喋ってください」と演出家に言われたことはありませんか?会話のシーンで、どうしてもセリフの出が遅れちゃう俳優さんって、じつは結構いるんですよね。相手のセリフが終わってから自分のセリフを喋りだすまでにひと間の「余計な間」があいてしまう・・・これって映像の現場ではアウトです。シーンを切り返しで撮影してる場合はこの「余計な間」をバンバン編集でカットして自然な間っぽく修正してゆくことができるんですが、ツーショットで撮
ちょっと時間がたってしまいましたが『首』、最高でした!いつも思うんですが、北野映画に出てる時の俳優さんって皆いつもの3割り増しくらい魅力がアップして映ってますよね。嬉々として役を演じることを楽しんでいるというか、それを北野武が自由自在に引き出しているというか・・・監督北野武の完全復活!も~最初から最後までわくわくニヤニヤしながら見てしまいました。(今回、ネタバレ満載ですw!)たけし=織田信長?面白かったのは、今まで『その男、凶暴につき』『ソナチネ』などの初期作品からず
ひさびさに朝ドラにハマってまして。毎朝『ブギウギ』を7時半の回と8時の回、2回づつ見ていますw。『ブギウギ』は音楽もステキだし、人間ドラマの芝居も面白いし、キャスティングも独特で、いろいろ面白いのですが、今回の演技ブログ「でびノート☆彡」では草彅剛さんの羽鳥善一先生の演技にクローズアップして書いてみたいと思います。草彅さんと言えば『ミッドナイトスワン』の演技が記憶に新しい、映画ドラマで主役を張るスターなわけですが、なんと今回の『ブギウギ』では脇に徹しているんです。そして彼の出てい
急激に寒くなりましたね。2023年もラストスパートになってまいりました。この年の瀬に俳優のみなさん、来年に向けてデモリールを撮りませんか?12/17(日)1/14(日)に御好評いただいてる「俳優のためのデモリール撮影ワークショップ」を開催します。デモリールを実際に撮影しながら、デモリールについて、そしてオーディション対策ついて学ぶワークショップです。やはりキャストオーディションに於いて、プロフィールに「デモリール」のURLやQRコードがついてる俳優さんは強いようです。過去の参加俳優
『セサミ・ストリートへ愛を込めてエルモに命を吹き込んだ人形師』というドキュメンタリーがNetflixにあって、チラ見するつもりがつい最後まで見て、つい涙まで流してしまったw。いや~人物を演じるって、表現するってこんなにも楽しくて、愛おしい!あまりに感動したので、今回はドキュメンタリーの主役ケヴィン・クラッシュの人形の役作りと人形の演技についてレポートします。世界中の子供たち、そして大人たちにも愛される「エルモ」のキャラクターはどのように生み出されたのか?俳優や声優も必見の
こんにちは!10月に参加者公募の演技ワークショップを開催します。テーマは「ギバーの演技!」。オーディション等で空回りしてしまうことってありますよね。自分だけ輝こうとしたり、爪痕を残そうとしたり・・・結果的にその必死のパフォーマンスが審査員によい印象が残さなかったりすることも多いんですが。じゃあどう演じればよいのでしょうか?じつはあたり前のことなんですが、大切なのは「自分が輝く」「爪痕を残す」ために演じることではなく、「芝居を面白くする」ために演じることなんです。芝居を面白
いつも演技ブログ「でびノート☆彡」読んでくださってありがとうございます!小林でびです。じつは演技ブログ「でびノート☆彡」のYouTube版をはじめまして。全7回で好評のうち完了したのでそのお知らせを🌼わたくし小林でびが、ミュージカル女優の平川はる香さんと、映画や米国ドラマの最新の演技についてあれこれマニアックに喋っておりますw。どれも10分弱の動画ですので空き時間にでも気軽に見ていただけると嬉しいです🌟気になるテーマから見ていただきたいので、内容の簡単な紹介を…。01【米国ドラマ・映画の
『バービー』・・・泣いた!グレタ・ガーウィグ監督作品は前作『わたしの若草物語』もその前の『レディ・バード』も、どちらも最高すぎて泣いたけど正直、今回の『バービー』が一番泣きました。いや~グレタ・ガーウィグ監督すごい!『バービー』はフェミニズムに関する映画だと言われていて、もちろんそうなんですが、ガーウィグ監督の視野はもっと広くて、これは「現代社会に生きる我々すべての人の人生」に関する映画だと感じました。だからこそクライマックスのグロリア(母)の長台詞シーンは男性社会に生きる女性だ
小林でびです。先日、都内某所で2日間にわたる7時間の演技ワークショップ『役の人物の目で世界を見る・役の人物として感じる』を開催しました。総勢20名の俳優さんが参加してくれて、2時間の座学と1時間のエクササイズ、4時間の演技、さらに3時間の打ち上げで、約10時間!(笑)延々と芝居について盛りあがり続けました。楽しかった!今回はそのWSのレポートと、後半の有料部分ではWS参加者に配布した「門外不出のテキスト」の一部を公開したいと思います☆彡「キャラ」「感情」「目的」を演じることを
小林でびです!宮崎駿の最新作『君たちはどう生きるか』観ましたよ。ドキドキしっぱなしでした。「物語」というよりは「体験」のような映画でしたねー。この映画に関してはネタバレしてしまうと申し訳ないので、内容には極力ふれずに書こうとは思いますが、なにがネタバレかは人によって尺度が違うようなのでw、未見の方は気をつけて。てゆーか早く映画館に観に行ったほうがいいと思いますよ。ぜったい劇場で見た方がいい映画だし、ロングランしない可能性も充分ある(!)作品なので。『君たちはどう生きるか』を見て、そ