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今日は、NHK文化センター青山教室でワークショップ。チェスキークルムロフの朝靄の貯水池をモチーフにして、空気の可視化を意識した雰囲気のある景色を演出してみよう。Googleストリートビューではこの辺り私が現地で撮った写真。赤枠でキャプチャーした。《StepbyStep》鉛筆下描きは最小限度。”ぬり絵”のための線画ではない。ファーストウォッシュで全体の空気感を大まかにつかんでおく。徐々に暗部細部を入れ遠
本日、私の個展が終了しました。毎年この時期に、1年の節目として開催している「笠井一男水彩画展」。原宿表参道にほど近い感性豊かな人々が多く集まる場所での展覧会は、私にとっても楽しみなパーソナルイベントだ。今や街を歩く人の半数が外国人(インバウンドばかりとは限らない)という自分がどこにいるのか分からなくなるようなこの街で、“水彩画”がどう受け入れられるか、10年以上続けて観てきた。必ずしも水彩画が盛り上がってきたとは言えないが、水彩画に興味を持つ人の幅が明らかに広がったと実
先週の名古屋に続き、横浜画塾のデモンストレーションデー。4月3日(水)at横浜画塾前回桜を描いたので、一足早く新緑の風景を描いて予習しておこう。画塾周辺に点在する竹林を入れながら、新緑の小径+木漏れ日の演出で描いてみよう。場所は港北二ュータウンの鴨池公園奥にある竹林保存地区。この辺は元々竹林が多かったので保存地区として残してある。私が現地で撮った写真。※右下に亡きアパッチ君が写ってた…。《StepbyStep》ファーストウォッシュ
毎月第1・第3水曜日の午後はデモンストレーションデー。次回が祝日となるため、早めに桜の風景の準備をしておこう。横浜市営地下鉄ブルーライン仲町台駅から徒歩5分のせせらぎ公園の写真を下に創作しながら描いてみる。横浜市都筑区のせせらぎ公園。Googleストリートビューではこの辺り。昨年、私が現地で撮った写真。《StepbyStep》ファーストウォッシュは空、桜、地面の下地の色を入れておく。徐々に暗い部分を入れていく
新緑の美しい季節。この新鮮な緑を、“鮮度”に注目して描くためのコツ。これは、透明水彩画のついて重要な要素と考えている。『“色の三要素”は聞いたことあるが、“色の四要素”は知らないなぁ』という人がほとんど・・・というか全員そうだろう。なぜなら、私が勝手に作ったから。(笑)一般的に色の三要素とは、色相(色合い)・彩度(鮮やかさ)・明度(明るさ)のことを言うが、水彩画に限って言えば、もう一つ、“鮮度”という重要な要素があると思っている。
年に4回のペースでやっている広尾アートアカデミーの一日ワークショップを行った。テーマは、①新緑の森(10:00~13:00)と②煌めく海(14:00~17:00)の二講座。①新緑の森ファーストウォッシュは、鮮やかな黄緑を下地として敷いておく。乾いたら次に暗いところ(中間トーン)を入れていく。この時明るい幹は塗り残しながら…。細部、暗部を入れて完成。"ForestBathing"51cm×36cm
グリザイユという手法が水彩画にも蔓延して久しい。一見、経験の浅い人には、明暗・バルールでとらえるのに便利な方法のように思えるかもしれないが…。本来のグリザイユは、フレスコや油彩のモノクローム(セピアなど)で簡素に描いたもののことを言っていたようだ。要するにデッサンの絵具版と言えるかもしれない。でもちょっと考えればわかるだろう?鉛筆でしっかりデッサンをして明暗を作っておいて、その上に淡彩で色を置いていくとそれなりに“サマ”になるとは思うが、いつでも鉛っぽい同じ
毎年個展を行うにあたり、“なぜ個展をするのか”についての再確認している。いつものことだが、備忘録としてここに記しておこう。私にとっての個展の意義(目的)とは■晒してなんぼ(自分へ)観ていただいてこそ次への方向性が見えてくる。観ていただいてこそ自分が“何者”なのかはっきりする。■塾長、絵描きやってます(塾生、水彩ファンへ)塾生や水彩ファンに作品と絵描きとしての活動を見ていただく。■元気にやってます(お世話になった方々へ)
私は、屋外でスケッチをする際、イーゼルを立て(座らず)立って描くようにしてる。理由はいろいろあるが、前後左右動きやすくスピード感や勢いを画面に伝えられそうな気がするのが一番大きいと思う。そのため、今まで屋外用イーゼルについては既成のものでは飽き足らず、改良に改良を重ね“最強のイーゼル”を自作してきた。過去には、あちこちのスケッチ愛好家に自作のイーゼルを自慢げに見せられたし、改良を重ねたものを量産してビジネスにしている人もいる。つまり、野外スケッチ愛好者にとって、イ
毎週第2・第4水曜日は、午前・午後のWデモンストレーションデー。新緑+木漏れ日の風景を題材にして、“夏休み”フレーバーで描いてみよう。《午前の部》北海道大学植物園の大木を描いてみた。現場で撮った写真。《StepbyStep》《午後の部》青森・十和田プリンスホテル敷地内の散歩道。私が現地で撮った写真。12日(金)か
お問合せを受けたので、再度掲載しておく。水彩画はたくさんの水を使う。紙は水を含むと伸びるので、どうしてもヨレヨレと波打ってしまいがち。それを防止して平らな画面のまま描くためには、水張りする必要がある。いろいろなやり方があるが、私が東京の美術予備校で初めて先輩の水張りを見て感動したやり方をご紹介しようと思う。今でも全く変わらず同じ方法でやっている。まず、木製パネルより一回り大きく紙を切る。それぞれパネルより1cm出るくらい。紙の裏にたっぷり水を塗り、紙
横浜画塾は、8月30日(月)〜9月4日(土)の期間まで休講延長とします。昨日予告していたニューヨーク、マンハッタンのパーク街のデモンストレーション。昔々、背後にPANAMビル(現MetLifeビル)がそびえたつマンハッタンの中心地として有名なTheHelmsleyBuildingの下のトンネルとイエローキャブの組み合わせ。ビルの隙間から差し込む陽がマンハッタンらしい!私が現地で撮った写真はこれ。どう切り取って、どう演出しようかな。
第3期水彩静物基礎講座の4回目。今まで勉強してきたスキルを活かして、白い花を描いてみよう。《StepbyStep》鉛筆下描きは最小限度。構図は意図そのもの。『納まりのいい』構図を探す前に、どんな絵にするのか、何を描きたい(見せたい)のかが先にあってこそ構図が決まってくる。“納まり”は優先度が低い調整事項だと思う。今回は基礎講座なので、使い方の説明をしながらマスキングも多用している。背景、花の陰、ベースとなる色調などをイメージしなが
個展初日、なんとか無事にオープンできました‼️お花まで頂き、ありがとうございました。😊🙏✨11:00に開場すると次々に生徒さんやお客様がいらっしゃって、一時会場が人で埋まってしまうほど‼️ビックリ‼️その後、食事の時間になって収まったものの、午後になると絶えることなく入れ替わり立ち替わりご来場頂き、たくさんの方々とお話できて楽しく過ごしました。オシャレなお花をいただき、ありがとうございます。センスの良さにみなさん感激していました。ギャラリーコ
このブログでも、「“上手い絵”と“良い絵”は必ずしも一致しない」と再三言ってきたし、「技術は後からついてくる」とも言ってきた。【関連記事】「“ヘタクソ”について」「技術は後から」ポール・セザンヌ“リンゴとオレンジのある静物”1895-1900年私は、セザンヌの絵について「いいなぁ」と思ったことはあるが、「上手い!」と思ったことはない。また、村山槐多や岸田劉生は「目が腐る」とさえ思う。美術史的に、あるいは作品価値的に高い評価の作品であっても、嫌いな
4月8日(月)第13回横浜画塾展盛況の内に無事終了した。総勢90名、350点を超える展示に、ご来場いただいたみなさんも、質・量ともに驚きと共に満足していただけたようだ。よかったよかった。全作品を閲覧気分で見ていただけるよう、お客さんのいない時間に一気にノーカット撮影してみたので、ぜひご高覧いただきたい。1階会場。月曜日~水曜日午前のクラス。2階会場。水曜日午後~土曜日のクラス。私としては、皆さんが1.それぞれの
構図について、どうしても伝えたいのに、なかなか伝わらないもどかしさ…。「構図に正解はない」とたびたび書いてきた。“正しい構図”があると思ってしまうと、自分の描きたい対象をその構図に無理やり押し込めて描くことになり、“自分らしさ”が薄まってしまう気がする。絵は、自らの“企み”や“企て”を実現するところに醍醐味があると思う。そのために構図、色、様々な演出等々、最善を尽くして取り組むのではないだろうか。※参考しばしば「こんな構図でいいですか?
毎月第2・第4水曜日は、午前・午後のWデモンストレーションデー。午前の部デモンストレーション作品午後の部デモンストレーション作品《午前の部》田植えの終わった田んぼに夕焼けが映り込む風景を描いてみよう。盛岡を出発して新幹線で移動中、車窓から見えた夕陽が田んぼに映ってきれいだったので。私が現場で撮った写真。赤枠でキャプチャリングした。《StepbyStep》今回は鉛筆下描きはいらないくらい。スァ
某都道府県知事の"学歴詐称”問題が再燃している。"肩書”に異常に価値を見出す国民には、学歴や経歴が説得力を持つからと言って、噓をついたり勝手に利用するのはアウト。どんな世界でもそれは同じ。絵描きなら絵で勝負すべきだろう。太い幹があってこその枝葉(えだは)だと思う。その作者の姿勢、絵に対する真摯な立ち向かい方があってこそ滲み出る表現にこそ説得力が生じるし、それを見抜く審美眼こそが価値を持つんじゃないのか。それらを軽視し、表面的な技法や“見せ方”ばかり
日本では、水彩絵具は簡単なスケッチ用の画材として軽く扱われてきたせいか、私の知っている限り水彩画の文化は欧米に比べて定着してこなかったように思う。近年、ガラパゴス的に流行した“淡彩”系水彩画も様式が先行した形で形骸化し、飽きられた感がある。しかし、世界の水彩の動向は印象派以降も途切れることなく連綿と受け継がれ進化していた。現在の世界的な水彩画の大きな流れをけん引しているJ・ズブクヴィッチ氏やA・カスタネット氏に至る前にも、欧米には素晴らしい巨匠たちがいたことは言うま
Foreveryoung-AudraMae-SonsofAnarchyこの曲はボブ・ディランの“フォーヴァ―ヤング”をアカペラで歌っている。ハーレーに乗って走っているのは決して若くはない“ワル”のおっさんたち。未だに大人になれないおっさんたちを、憂いをにじませながらしみじみと応援するかのようなこの曲と映像が以前から好きだった。"Foreveryoung"直訳すれば『いつまでも若く』という意味だが、この曲はボブ・ディランが子供が生まれた時に子供のために
“ウォッシュ”を生かして水面を描いてみよう!前回書いた基本技法を前面に使って煌めく水面を描いてみた。ポルトガル・リスボンのグルベンキアン美術館の庭にあった池の水面だけ切り取って描いてみる。Googleストリートビューではこんな感じ。多分この辺りだろうと思う。《StepbyStep》鴨の位置だけ下描きしておいて、ファーストウォッシュで一気にここまで進める。乾いたら細かい波と木の映り込みを入れ…細部・暗部を入れて完成。