ブログ記事2,555件
パースクイズ建築に携わった方には釈迦に説法ではあるが、風景画を描く人はここをきっちり理解していないと、様々な齟齬が出てくるので、改めて掲載しておこう。《Question》下の写真で、撮った時の私の目の高さを真ん中のエムパイヤステートビルに示したら、どこ?10数年前に行った時にロックフェラービルから撮った。まだこの時点では奥に見えるワンワールドビルは建設中だった。《ANSWER1》なぜなら
一昨日は根岸森林公園でスケッチ、昨日はNHK文化センター青山教室からオンライン講座と続いて少し疲れたので、今日はゆっくり休んでいる。たまたまTVCMで耳に飛び込んできたユーミンらしき曲がどこかで聞いたようなメロディーだったので気になって調べてみた。ユーミンはほぼ同世代で、若い時からその人心を鷲掴みにする曲作りと声に感心していたものだが、「某首相辞任の知らせに涙した」という事実を知ってからは一切聞く気さえしなかった。しばらく調べるうちにそれが七尾旅人の“サ
完成作品。私が現場で撮った写真。青森の十和田神社の参道はとても神秘的な空気が流れ、厳かな雰囲気が充満していた。今日はこの写真を下に雨でさらに鮮やかになった紅葉を描いてみようと思う。Googleストリートビューではこんな感じ。東急セミナーBEの最期のワークショップが無事終了した。私が初めて東急BEさんにお世話になったのは比較的遅く、2015年に渋谷東急プラザの建て直しで東急BEが自由が丘と二子玉川に移ってからすぐだった。私は水彩の絵描き
総合コースの第一木曜日は野外スケッチ。梅雨入り前、暑くなる前に外に出てスケッチをしようということで、薔薇が咲いていそうな港の見える丘公園に出かけた。横浜の最も横浜らしい場所の一つがここ港の見える丘公園。イギリス館、111番館、大佛次郎記念館などの洋館と薔薇を中心とした花壇で人気のスポット。最高の好天に恵まれ、すべてがキラキラ輝いていた…しかし、暑い。私は111番館のパラソルを中心に、下から見上げて描いてみた。Googleストリートビ
毎月第1・第3火曜日(午前)、第1・第3水曜日(午後)、及び第2・第4水曜日(午前・午後)はデモンストレーションデー※第1・第3水曜日の午前は新講座『静物デモンストレーションコース』残席若干名募集中午前の部静物デモンストレーション講座のデモ作品午後の部風景デモンストレーション講座のデモ作品《午後の部風景デモンストレーション講座》先日スケッチに行った横浜市都筑区の徳生公園で撮った写真を下に、木漏れ日の緑道を描いてみよう。
とても大切なことだと思うので、何度でも。私は、塾生に対して、よくこんなことを言う。『ただ写し取るのではなく、あなたがどんな絵にするか決めて、“自分の絵”にしなきゃつまらない。』『説明図を描いているのではないのだから。ディテイル(細部)描写のうまさは驚くに値しないでしょ。』『省略・簡略化、デフォルメ、にじみぼかし、筆さばき、自然な点景、さりげないパースぺクティブ…全て同時に勉強していくべきだと思うよ。』『描きゃいいってもんじゃない。描かないことを真剣に考
私は、遠景を描く際には絵の具を薄めたりしない。(透明水彩の中の)不透明系の色を混ぜて明るく濃い(白濁した)色を作って描く。霞んだ遠景は白濁しているが薄くはない。そうする事で空気の層を感じさせることができる。マンハッタンの摩天楼を描くことは、予てからの夢だった。遠景にはネイプルス・イエロー・レディッシュ(ジョンブリアンのような色)やラベンダーを混ぜて白濁させている。決して薄くはない。朝靄にかすむ遠景は乳白の中に見え隠れしている。薄
毎月第2金曜日の午後と第4金曜日の午前・午後は、NHK文化センター青山教室でデモンストレーション講座。今年の4月25日から第4金曜日午前・午後のデモンストレーション講座が始まった。渋谷ファッション&アート専門学校の公開講座閉講に伴う生徒さんの受け入れも兼ねて新設していただいた新規コースの2回目❗️今日は午前・午後共に鮮やかな新緑の風景を描いてみよう。午前の部デモンストレーション作品午後の部デモンストレーション作品
毎月第1・第3火曜日(午前)、第1・第3水曜日(午後)、及び第2・第4水曜日(午前・午後)はデモンストレーションデー※第1・第3水曜日の午前は新講座『静物デモンストレーションコース』残席若干名募集中午前の部静物デモンストレーション講座のデモ作品午後の部風景デモンストレーション講座のデモ作品《午後の部風景デモンストレーション講座》Googleストリートビューではこの辺り。私が現地で撮った写真
ネガティブペインティング(塗り残し)は、水彩画の基本技法である。輪郭の中を塗っていくのではなく、周りを塗って形を浮き上がらせること。そして、これは、昨日お話しした“鮮度”を保つのに最も有効な技法のひとつだ。明るいものを浮き上がらせるためには、その後ろにあるものを上手に使って前にあるものを塗り残す必要がある。言いかえれば、描くべきものに触らず、周りを描くことで浮き上がらせるということでもある。塗り絵でなく、塗り残し絵。なぜなら、透明水彩絵具は“透明”なの
紅葉を描くにあたって、いつも頭に浮かぶエピソードがある。心から納得し、私の脳みその深いところに刻まれた鮮烈な話。かつて、京都嵐山に“嵐峡館”という老舗旅館があった。聞くところによると、昔から歌舞伎役者の隠れ家的宿として有名だったらしい。2007年に休業状態となり、今は星野リゾート運営の“星のや”として復活している。“星のや”のオープン前、星野リゾートさんから「完成イメージを水彩画で」というオファーをいただき、リノベーション前の“嵐峡館”
以前ご紹介した時から多少色の入れ替えをしているので、改めて掲載しておこう。私はこれら16色を混色・重色・ウエットインウエットなどの方法で混ぜて使っている。そして、何色でも混ぜる。なので、『今の色は、何色と何色ですか?』と聞かれてもよくわからないので、『色々…。』とお答えしている。(~_~;)最近はほとんどシュミンケ・ホラダムのチューブを使用。左上から右へ(すべてシュミンケ・ホラダム)totherightfromtheupper
毎月第1・第3火曜日(午前)、第1・第3水曜日(午後)、及び第2・第4水曜日(午前・午後)はデモンストレーションデー※第1・第3水曜日の午前は新講座『静物デモンストレーションコース』残席若干名募集中午前の部静物デモンストレーション講座のデモ作品午後の部風景デモンストレーション講座のデモ作品《午前の部静物デモンストレーション講座》5月からスタートした新規講座。第1回目は『ひまわりとガラス』、第2回目は『雰囲気重
年に4回のペースでやっている広尾アートアカデミーの一日ワークショップを行った。テーマは、①新緑の森(10:00~13:00)と②煌めく海(14:00~17:00)の二講座。①新緑の森ファーストウォッシュは、鮮やかな黄緑を下地として敷いておく。乾いたら次に暗いところ(中間トーン)を入れていく。この時明るい幹は塗り残しながら…。細部、暗部を入れて完成。"ForestBathing"51cm×36cm
毎月第1・第3火曜日(午前)、第1・第3水曜日(午後)、及び第2・第4水曜日(午前・午後)はデモンストレーションデー※第1・第3水曜日の午前は新講座『静物デモンストレーションコース』残席1名募集中第1・第3火曜日午前の風景デモンストレーションコースは、新緑の近江八幡をモチーフに、光と水の表現について解説とデモを見ていただきながら実技指導を行った。Googleストリートビューではこの辺り。私が現地で撮った写真。舟から撮った写真なので、視点はかなり低い。
昔、“水彩画”というと鉛筆やペンでしっかりスケッチして薄い絵具を重ねてアッサリ仕上げる“淡彩画”をイメージしたものだ。最近は水を多用し、にじみ、ぼかし、グラデーションなどを生かした“雰囲気のある”水彩画が世界的に人気があるようだ。昔の水彩画の延長線上でこれをやろうとしてもうまくいかないだろう。なぜなら、根本的に考え方が違うので。透明水彩画で最初に塗る下地のことを“ファーストウォッシュ”という。必ずファーストウォッシュをしなければいけないということ
当塾から30秒で行ける都筑中央公園の奥に、紫陽花のきれいなスポットがある。都筑中央公園ばじょうじ谷戸今朝、通勤途中に寄ってみたら、まだ満開とは言えないが、見ごろ間近というタイミング!まだ7分咲きだが、そこは絵だから増やすも減らすも自由自在(´艸`)ガクアジサイもきれいに色づいていた。その前にある小さな棚田は田植えが終わったばかりで水面に周辺の樹々が映っていた。ということで、明日の総合コースの講座はここにス
総合コース(毎週木曜日)の第2木曜日は、モデルさんを描く人物画の日。先週木曜日には、”黒いワンピース”の着衣モデルに来ていただいた。とても清楚で上品な佇まいが印象的だったので、白いブラウスと肌の色、プラス“静かな動き“をポイントに描いてみた。背景とワンピースにはウルトラマリンとバーントアンバーをベースとした暗い"分離色"を使ってみた。正味約40分。F6ファブリアーノArtisticoExtraWhiteRough
静物デモンストレーションコース新設計画中風景画のデモンストレーションコースが大変好評につき、静物画のデモンストレーションコースを新設!【講座内容】■毎月第1・第3水曜日の午前の開催。■デモンストレーション+実技指導■”単品+α”のモチーフ(実物)■F4~F6の小さい画面にゆっくり描く【講座内容】デモンストレーション+手順の解説、透明水彩絵の具の特性解説、色の原理と混色の方法、形の捉え方、光と影の見方・考え方、質感(ガラスや金
まず最初に断っておきたいのは、私は、塾生の皆さんや文化センターなどのワークショップ受講者の方々を“弟子”と思ったことは一度もない。強いて言えば“同好の友”であり“ライバル”なんだと思っている。“笠井の弟子”はこの世にはいないということ。なので、私の名前を"営利目的”で無断使用する人がいたら、"ニセモノ”認定する。さて、その上で、“教える”ということや“学ぶ”ということについて思うことを以前書き留めておいたので再掲したいと思う。次の3つが
先日やっと手に入れたパレット“HandyPro16"に絵の充填完了‼️今までは基本的に16色で描いていたが、最近“グラニュレーション系”の絵の具を意識的に使うようになってきたので、HandyPro16は“特殊絵の具”用にすることにした。真っ黒に見えるが、それぞれ微妙な色味で、水に溶けると顔料が分離する絵の具を選んで新パレットに入れてみた。左;私の標準絵の具(CraigYoung)右;グラニュレーション系絵の具(CergioHandyPro1
友人の永山裕子氏のリクエストで開発されたシュミンケ社の新色“ラグーンブルー”を手に入れ、さっそく使ってみた。シュミンケホラダム永山裕子特別バージョンラグーンブルー(#989LagoonBlue)ラグーンブルーは、私の持っているヘリオターコイズとフタログリーンのちょうど間くらいかな。2色(ヘリオターコイズとフタログリーン)を混色してみたが、似た色は出来るものの乾いた時点でラグーンブルーの発色と透明感には到底及ばなかった。濡れている間にト
私の”心の師”、西丸式人先生の個展のお知らせ私が勝手に”心の師”として尊敬している西丸式人(NoritoSaimaru)先生の久々の個展が開催される。私が会社を辞め、水彩の絵描きとして再スタートした2002年の段階で、すでに"水彩画の神"としてトップの座に君臨していた西丸先生は、私にとっては雲の上の人だった。でも、初対面の西丸先生はとてもフランクで、駆け出しの水彩の絵描きに対してまるで友達に接するような気楽さで迎えてくれた。そして、インタ
風景に人物(点景)を入れるのはもう普通の事になってきた。日本の水彩画も変わってきたようだ。※過去何度もアップしているが、確認の意味で再掲しておく。風景の中に人物を入れると、ライブ感が一気に現れる。人物のいない風景もいいが、どこを描いても全く人がいないというのも不自然だよね。ただ、基本的な理屈を知っていないと人物(点景)はせっかくの絵を台無しにしてしまうこともある。水平線は目の高さ。と言われても『???』という方も多いと思う。まずはここが理解で
政治の世界や芸能界では"学歴詐称”問題がたびたび噴出する。"肩書"に異常に価値を見出す国民には、学歴や経歴が説得力を持つからと言って、噓をついたり勝手に利用するのはアウト。仮に嘘でなくても、作品そのものより経歴(受賞歴/師事など)や所属(公募団体/美術教会など)を肩書としてアピールするのはどうかと思う。絵描きなら絵で勝負すべきだろう。太い幹があってこその枝葉(えだは)だと思う。その作者の姿勢、絵に対する真摯な立ち向かい方があってこそ滲み出る表現にこそ説
最近続けて画塾でもNHK文化センターの講座でもこの話をして新緑を描いてきたので、ここでもう一度確認しておこうと思う。鮮やかなグリーンを、“鮮度”に注目して描くためのコツ。これは、透明水彩画のついて重要な要素と考えている。実は同じ内容を紅葉の時も書いているので、ご記憶の方の多いだろう。透明水彩絵の具の特性から、深緑(新緑)でも同じことがいえる。塾長の一言『透明水彩画は、薄い色を重ねて濃くする絵ではない』
友人の永山さんからお誘いがあり、アルバロ・カスタネット夫妻と会食の機会をいただいた!もうかれこれ10年来のファンであり、私にとってのヒーローでもある人と会食とあって、朝から超緊張状態。生徒さんから『今日なんか顔つきが違う』なんて言われたり。この年にして心は乙女…。(苦笑)食事が一通り終わったところでデモンストレーションで描いた作品を見せてもらった。裏に値段が書いてある…危険…。(笑)実物を手に取って見させてもらうと、勢いのあるブラシワーク、バルールの正確さ、エッジ
私は、ペインズグレイを影の色としては絶対に使わない。ペインズグレーを毛嫌いしているわけではない。ペインズグレー自体はとてもきれいで品のある色だと思う。陰(影)はそんなに単純な色ではないということ。同様に木々の緑を何でもかんでも“サップグリーン”や“オリーブグリーン”をベースに決めつけることも同じ。木の種類、季節、天候、地域…、そして描き手の気分によってすべて違うはずの葉の色を同じ色に決めつけるなんて信じられない。大事なのは、その時々の“感覚”を研ぎ澄まし、最
毎月第1・第3火曜日(午前)、第1・第3水曜日(午後)、及び第2・第4水曜日(午前・午後)はデモンストレーションデー※第1・第3水曜日の午前は新講座『静物デモンストレーションコース』残席若干名募集中午前の部静物デモンストレーション講座のデモ作品午後の部風景デモンストレーション講座のデモ作品《午前の部静物デモンストレーション講座》5月からスタートした新規講座の第2回目は、水彩絵の具の特性を活かして『雰囲気重視で薔薇を描いてみ