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読書日記2026-128したう小野寺史宜(著)[祥伝社2026年8月発行]あらすじ株式会社こだまは、主に塩化ビニル管をつくっている中小企業だ。社員数、二十四人。当然、皆が知り合いだ。社長は、二代目の小玉新一郎がつとめている。わたしは、新一郎の息子優一郎と同じ日に生まれた。偶然そのことを知った新一郎にもらわれてきた、柴犬だ。小鉄と命名されたわたしと優一郎は、こだまの社員に囲まれ、双子のように育った。わたしを散歩に連れ出してくれるのは、小玉夫妻だけではなかった。事務
「残火」を読む。のらりくらりと、真実を語らない容疑者と、そして、その口を開かせようとする捜査陣との攻防。十四年前に起きた産院放火事件の加害者遺族が、被害者遺族三人を誘拐するという前代未聞の事件が起こった。容疑者、湊川潤は、三人の監禁先を明かさない。「トリカゴ事件」でコンビを組んだ、羽山と森垣が湊川の取り調べを担当するが…。被害者遺族の誘拐に隠された真実とは。あまりに残酷な結末。人間の自分勝手な欲に翻弄される本当の、哀れな被害者は、一体、誰なのだろうか。残火A
新装版光文社文庫2024年1月初版第1刷発行解説・末國善己巻末エッセイ山口恵以子-作家として、妻として、母として339頁旨い肴と酒が胃の腑に沁みるだけでなく“夜鳴きめし屋”の人情は心を温めてくれる―本所五間堀の鳳来堂は長五郎が営む居酒見世夕方から朝まで開けていることから“夜鳴きめし屋”と呼ばれていますいわば江戸版・深夜食堂のこの見世には、母親譲りの腕前の肴を目当てに、大店の二代目、職人、武士から夜鷹まで、さまざまな客が訪れますある日、常連客のひとりで、かつ
【あらすじ】刑務所の医師、「矯正医官」にならないか、という誘いを受けた神志那士朗(こうじなしろう)。油断をすると危害が及ぶところは一般の病院と違う。受刑者を信用してはいけない、と言われてもどこか人情に熱いシロウ。看護師のゆなは冷めた感じで仕事をしている。シロウへの態度は冷たい。受刑者の中から重病患者があらわれるが、身内からの治療の許可がなかなか得られない。命に関わる状況にシロウがとった行動とは。【感想】今日買ったばかりの本ですが、一気読みして今これを書い
女性の多くは貧血気味だそうです。生理がある女性の9割は鉄欠乏というデータもあるそうです。しかも、鉄欠乏は健康診断のヘモグロビンの数値だけでは判断できないというではありませんか。それが、赤血球以外に貯蔵されているフェリチンという貯蔵鉄。女性は、思春期、妊娠・出産、更年期すべてのステージで鉄欠乏の影響を受けます。また、美容面、妊娠しにくい原因、脳内ホルモン、成長段階の子どもへの影響等々、とても多くの場面に鉄欠乏が関係しています。こんなことをわかりやすく、マンガも交えて説明
滝沢志郎さんの『咲良は上手に説明したい!』のレビューになります。こちらは今年読んだ本のなかでも超オススメしたい一冊!簡単に説明すると、テクニカルライターという、商品の取扱説明書を作成する職業に焦点を当てた物語になっています。◆あらすじ◆“説明のプロ”テクニカルライターの世界を舞台にした熱いお仕事小説台風で各路線が運休し、混乱する横浜駅。乗客対応に追われるアルバイト駅員の石川咲良の前に一人の女性――浅倉響が現れる。浅倉の端的でわかりやすい説明によって、乗客たちが納得していく姿に衝撃を
三部作『三四郎・それから・門』。三四郎は学生、『それから』の代助は独身ニートが親友の妻を自分のものにしたいという願望が儚くも砕け散る話でした。いずれも、あっけらかんと明るい、独りよがり。『門』の主人公、野中宗助、推定30才。東京で役所勤め。至って平凡な毎日を送っています。広島、福岡に転勤するくらいですから、今で云う国家公務員なのでしょうか。「平凡」を詳しく云うと、面倒くさがり、ものぐさ、惰性的、倦怠、無気力で、凡そ、野心、好奇心、覇気がない男。希望とか未来といったものと縁遠
こんばんはご訪問いただきありがとうございます夫婦仲に不安のある方に読んで頂きたい1冊です「みずいらず」染井為人様々な悩みを抱える夫婦の短編集なのですがなかなかリアルな夫婦間のストレスが描かれていますただ、各短編に出てくる登場人物による別の角度からの視点で語られるストーリーを読むと夫婦のことは当人にしか分からないし隣の芝生は青いし夫婦といえども、他人であり言葉に出さなくては伝わらないこと相手の立場になって考えるという人間関係の基本の大切さを痛感することができます元
城山真一『月曜のこない部屋』です。私の好きさレベル5段階評価の『4.5』です。\\祝!第9回細谷正充賞受賞作!//もう消えたい。でも出たい。就職難・8050・家族クライシス孤独と焦りを抱え続ける146万人のひきこもり。ひきこもり支援施設RS(リアルステップ)で交錯する、家族の闇と再生の物語。ベストセラー『看守の流儀』の著者が、家庭の内側に迫る社会派ドラマ!【著者からのコメント】「ひきこもりが長く続く原因は家族にある」
【目次】永遠の記憶第一部履歴るたどる永遠の記憶第二部終活るふりかえる【感想】読んでしまうのがもったいなくて、いつ読もうか悩み、ずっと手元に置いておいたのですが、意を決して読みました。読み始めたらわずか数時間で、その日のうちに読了。ついに読んでしまいました。読み終えてしまいました。満腹感はなく、心にぽっかりと空洞ができてしまったような感じになりました。何とも言いようのない、感慨深いものがありました。【印象に残ったフレーズ】内海薫が岸谷係長に言った言葉「正義とはいい
訳・柴田元幸河出書房新社2000年11月初版発行2005年11月11刷発行カギ鼻あたまのヘンな生き物がやってきたのは、ヴィクトリア朝の館とある一家の生活の中に、突然入り込んできて、そして、それから――ただ単に迷惑な客が家に居座るだけの話がなぜこんなに面白いのかわかりませんが、クスクス笑えますうろんな客とは誰なのかあとがきに書いてありますそれを知ったうえで何度も何度も読み返すことで何倍にも面白さが増します見開き左ページはに横書きの英文の下に縦書き
真山仁『フィクサー』です。私の好きさレベル5段階評価の『4.5』です。スキャンダルは甘い蜜。そして、フィクサー(もみ消し屋)にとっては、飯のタネ。大ベストセラー「ハゲタカ」シリーズの鷲津に続く、著者渾身の新たなるダークヒーロー誕生!スキャンダルが飯のタネである伊達正義は、スキャンダルをもみ消す「フィクサー」。政治家やセレブが巻き込まれたトラブルを始末、隠蔽する凄腕だ。国立競技場でのサッカーの国際試合の最中に、ロシア人と難民であるユーラシア人との間で乱
読書感想になります。「肝炎のはなし巨大感染症の発見とその克服の30年」医療系の書籍は、発達障害系以外は、あまり手を出さないんですが・・・まあ、なんでこんな本を手に取ったかは・・・アメ限参照。でも、意外と面白かったよ?お堅い医療本って感じではなかったです。肝機能の知見に関する歴史とか、神話まで遡るし?紀元前の有識者で、既に、肝臓の再生能力を知ってた人がいたんじゃないか?とか。そして、ウイルス性肝炎の歴史。著者の若い頃、大怪我をして入院してくる患者さん、元気に退
読書日記2026-127夏帆TheTaleofKAHO村上春樹(著)[新潮社2026年7月発行]あらすじ私はこの世界の出口を見つけなくてはならない――。女性を主人公にした初の長篇小説。「正直いって、君みたいな醜い相手は初めてだよ」26歳の絵本作家、夏帆は初対面の男にいきなりこう告げられた。とびきり美しくも賢くもなく、ただ少しばかり好奇心の強い彼女は、怒りよりもショックよりも、ただ純粋に驚いた。――この男はいったい何を告げようとしているのだろう?しかしそれ
【目次】第一章はじまりのスープ第二章とじないで、親子丼第三章ホワイトリリーの小豆シャーベット第四章作って食べて、力を抜いて第五章夏ゼリー【あらすじ】(前半のみ)主人公は、26歳独身の中森百合(リリー)。中学校に進学する直前に両親が離婚し、リリーは父と、2歳下の妹・花梨は母と暮らすことになった。母に選ばれなかったリリーと、選ばれた花梨。今でもリリーは、母に捨てられたという思いが心に深く刻まれている。リリーは子供の頃から父のために料理を作っていたので料理が得意だった
5A73「ブクログ」という読書アプリを使っていて、読んだ本はここに記録しています。そして読了後に5段階の星マークだけ付けるようにしています。久々に出ました〜〜★1それがこの本・・・TV番組で取り上げられたとの宣伝文句が付いていたし、あらすじを読んだらミステリーなのか、ホラーなのか、謎めいた設定が好みだったので読みました。途中、何度も寝落ちしました・・・疲れていたのかなあ?最近、すぐに目がショボショボして集中できなくなっているしなあ。それがそう
辻堂ゆめ『残火』です。私の好きさレベル5段階評価の『5』です。壊れやすい人の心を、形のままに取り出して見せた作品だ。真実が胸を刺す。――杉江松恋氏(書評家)「殺人事件の加害者家族と被害者遺族――一つ選べと言われたら、あなたはどちらになりたいですか?」14年前に起きた産院放火殺人事件。その被害者遺族3名を誘拐したのは、加害者家族一犯人の息子だった。刑事らが辿り着いた慟哭の真相とは。読みたい本ランキング第1位(単行本・週間2026/6/26
夏川草介「スピノザの診察室」水鈴社/文藝春秋2023年10月第1刷発行2024年5月第6刷発行287頁第12回京都本大賞受賞その医師は、最期に希望の明かりをともす雄町哲郎は京都の町中の地域病院で働く内科医三十代の後半に差し掛かった時、最愛の妹が若くしてこの世を去り、一人残された甥の龍之介と暮らすためにその職を得ましたが、かつては大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望された凄腕医師でした哲郎の医師としての力量に惚れ込んでいた大学准教授の花垣は、愛弟子の南茉莉
一色さゆりさんの「音のない理髪店」を読む。「日本で最初のろう理容師」だった祖父の半生を、孫である新人作家、五森つばめが描く。昔、ろう者がおかれた状況は、人間らしい扱いがされない、あまりにも過酷なもので、読みながら息をするのが苦しくなるほどだった。だが、焦点は、制度や社会の理不尽に絞られるのではなく、その中で、ろう者や関わる人々の、諦めなかった力、そして、見守る、支える愛に向けられたことがとてもうれしく、読み続ける力となった。「分かる」という言葉を、安易に使いたくはない。
西太后秘録下西太后秘録、下巻を読みました。上巻の感想はこちら。『読書感想西太后秘録上』西太后秘録上西太后は、ものすごく誤解を受けている人物なのかもしれない・・・かく言うわたしも、西太后のイメージが昔観た映画『西太后』なので、それはそ…ameblo.jpノンフィクションでありながら雰囲気は小説的であるとは上巻の時にも書きましたが、これは良いのか悪いのか・・・下巻は義和団事件を機に信用失墜してしまった西太后に、権力の回復と保持にかなり焦りが出ているよう
丸山正樹著『刑事何森逃走の行先』。三つの事件が描かれる。「逃女」ベトナム人技能実習生が、会社の上司を刺して行方をくらます。「永遠」ラブホテルで男が殺された。一緒にいたと思われる女性が姿をけした。「小火」公園の女子トイレのボヤ騒ぎと、とある飲食店からの通報。関係ないと思われていた事件が、ある人物と繋がっていた。定年間近の何森と、デフヴォイスシリーズの荒井の妻みゆきのコンビが、事件を捜査していく。外国人の在留問題や、非正規で仕事を転々としてる人、コロナ禍のあれこれなど…。日
続氷点(上)/三浦綾子『氷点(上)/三浦綾子』氷点(上)/三浦綾子戦後間もない旭川で病院を営む辻口夫妻。妻の夏枝は、夫の下で働く眼科医・村井とプラトニックな関係。ある日、夏枝は彼とふたりきりになりたいがた…ameblo.jp『氷点(下)/三浦綾子』氷点(下)/三浦綾子10代になり、美しく聡明な女性に育った陽子。夏枝は、そんな彼女に白雪姫の継母のごとく意地悪を繰り返す。陽子は、夏枝の態度に耐えながらも自分…ameblo.jp前作では自殺を計るも、一命を取りとめた辻口家の養女・陽子。
中央公論新社2025年1月初版発行97頁装画・挿絵:井出静佳大規模停電、強毒性ウィルスの蔓延、飛行機墜落事故などが立て続けに発生し、世界は急速に混乱に陥りましたこれらすべての原因は謎の人工知能『天軸』の暴走と考えられ、五十九彦(ごじゅくひこ)、三瑚嬢(さんごじょう)、蝶八隗(ちょうはっかい)の選ばれし3人は、人工知能の開発者が残したという巨大な樹の絵画『楽園』を手掛かりに、暴走する『天軸』の所在を探る旅に出ます78頁、2000年発刊「オーデュボンの祈り」の主役と
東野圭吾さんの小説『トキオ』のレビューになります。こちらの作品、旧題は『トキオ』というのですが、現在は『時生』に改題されているのでご注意を!◆あらすじ◆1979年、浅草。時を超えた奇跡の物語男は父親になっていく。「彼」との出会いによって。俺は、あんたの息子なんだよ、宮本拓実さん。未来から来たんだ。あと何年かしたら、あんたも結婚して子供を作る。その子にあんたはトキオという名前をつける。その子は17歳の時、ある事情で過去に戻る。それが俺なんだよ。簡単に言うと、息子が独身時代の父
講談社文庫創刊55周年、安価(550円)で気軽に楽しめる文庫本の企画「STORYINPOCKET」の1冊。本書は、過去の書籍に収録された村田沙耶香さんの短編を再収録された作品集。【目次】「変容」:『丸の内魔法少女ミラクリーナ』2023年2月(角川文庫)「コイビト」:「授乳』2010年4月(講談社文庫)「水槽」:群像2005年5月号「清潔な結婚」:『殺人出産』2016年8月(講談社文庫)【あらすじ】「変容」両親の世話のために会社をやめた「私(真琴)」は、近所のファミリーレス
古代の神話から始まって安倍政権までの日本史が一気に述べられている。大人になって、ざっくりでも日本の歴史を振り返りたい人におすすめです。細かくは書かれていませんが、日本史のおさらいとしては丁度いい。「この出来事は実はこういうことだったんだよ」と説明されていて、教科書では学べないことが多い。裏話的なものが多いような気がしますが、著者はもっと事実を発するべきだ、と言っています。でも難しいんでしょうね。それを発したことで簡単に国際問題になってしまいますから。著者の書く『日
読書日記2026-126ホルモー燦燦万城目学(著)[角川書店2026年6月発行]あらすじこのごろ都にはやるもの、決戦、助っ人、大茶会。ホルモー競いて幾時代、川の流れは絶えずして、因果は巡るよどこまでも。オニを追ってか追われてか、今宵も河原でひといくさ、今宵もタワーでふたいくさ。このごろ都にはやるもの、好敵手(ライバル)、テンシキ、古茶釜。古都の騒ぎを聞きつけて、天下に広がる動きアリ。落下上等下剋上。目指すはテッペン、ホルモーdeタァップ!妬みに、迷いに、友情に、
サマセット・モーム「世界の十大小説」の一つに挙げられている、世界的名作。作者作品作者国籍初出1フィールディングトム・ジョーンズイギリス1749年2オースティン高慢と偏見イギリス1813年3スタンダール赤と黒フランス1830年4バルザックゴリオ爺さんフランス1834年5ディケンズデイヴィッド・コパフィールドイギリス1849年6フロベールボヴァリー夫人フランス1856年7メルヴィル白鯨アメリカ1851年8
水難救助でのトラウトから、水恐怖症を発症した消防士を描いた『龍の守る町』の続編。【目次】第1話水に入れる生き物っていいね第2話泥臭く進むしかない第3話誰かの祈りがそこにあるから第4話ミサゴアイ第5話龍のまどろみ【あらすじ】主人公の消防士・秋月龍朗は5年前の大水害で義理の両親を救助できず、後悔と自責の念に加えて自身も水恐怖症になってしまった。現場では伝説の消防士と呼ばれるほどの優れた消防士だったが、現場から指令室への異動となり、その難
竜血の山/岩井圭也昭和13年、北海道の未開の土地で水銀鉱山が発見される。沸き上がる水銀の湖に、鉱山の専門家・那須野寿一は驚く。さらに彼を驚愕させたのは、その土地・フレシラに古くから住む"水飲み"と呼ばれる水銀を飲むことができる一族の存在。水銀中毒にらない特異体質の彼らは、高給取りの鉱夫として那須野寿一に雇われることになる。時代は、戦争へ向かう日本。軍にとって貴重な資源となる水銀がとれるフレシラは、東洋一の水銀鉱山として栄えていくが…。北海道の水銀鉱山の栄枯盛衰と、