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乃南アサさんの『マザー』のレビューになります。こちらは母親をテーマにした短編集。全部で5つあるので、さっそくですが以下にあらすじと感想を書いていきます。セメタリーアニメ「ちびまる子ちゃん」のような家庭で育った門脇岬樹は、コロナ禍の間に立てつづけに身内を亡くしてしまう。脳梗塞をしてから長年寝たきりだった祖母、認知症だった祖父、そして癌を患っていた父。しかし、高校を卒業してから一度も実家に帰ったことがなかった岬樹は、まさか「家」がこんな大変なことになっていたとは夢にも思って
読書感想になります。「海洋プラスチック汚染「プラなし」博士、ごみを語る」この本、以前借りて読みましたが、その時は感想とか載せてません。当時は出たばかりの本でした。レジ袋有料化する直前に出た本。この頃、ディズニーシーのイベントでヴィランズの手下キャラが活躍するショーがありまして、トランプ兵を格好良いお兄さんがやってたんですよ。一方でリトルマーメイドのアースラモチーフなタコのお兄さんがまた一癖も二癖もある面白い役で。この2人で、何か面白い二次創作を描きたい!と思ったので、その時に
早見和真『問題。以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい』です。私の好きさレベル5段階評価の『5』です。中学受験も、親友との関係も、家族のことも、絶対に後悔したくない。なのに小学校最後の夏休み、十和の感情は大爆発する。だから……!全力で受験に向かっていく。『店長がバカすぎて』山本猛店長(武蔵野書店吉祥寺本店)推薦「当店いち押しの感動作。私も大活躍しております!」【内容紹介】小学6年生の十和は、家族の幸せの形がわからない。楽しい母、やさしい父、
GunmetalGray505pMarkGreaney久々に古巣のハンドラーがついてお仕事の主人公。資金や装備の心配もなく、情報も提供されてさぞや働きやすくなったと思いきやハンドラーがクソでそりゃそうよね、全てを知ってそれで自身の昇進も考えた上で自らの手を汚してまで悪に転んだ人間だもん。こいつがマトモなわけなかったわこの巻ではやな女と純な女が出てきて、主人公をいろんな意味でキリキリ舞いさせるのが見どころかもしれません狭い場所での圧倒的多数の敵との死闘燃え落
読書日記2025-57猫のお尻が好きなんですななおん(著)[実業之日本社2014年10月発行]あらすじごく普通の飼い主とごく普通の愛猫は、ごく普通の毎日を送っていました。でも、ただひとつ違っていたのは…ふたりは変態だったのです。猫のお尻が大好きな著者が、愛猫「トト」との人には言えない変態行為の数々を赤裸々に描いた異色の猫エッセイコミック!!本編以外にも猫が登場している映画の気になるワンシーンを紹介したり、猫グッズや猫毛工作などのおまけページも満載です♪感想たまたま図書館の
新潮文庫2023年8月発行解説・諏訪敦387頁湖畔の介護施設で暮らす100歳の寝たきりの男性が殺されます捜査にあたった刑事・濱中圭介は施設で働く日下佳代と出会い、インモラルな関係に溺れていきます一方、事件を取材する東京の出版社の記者は死亡した男性がかつて旧満州で人体実験にかかわっていたことを突き止めますが、なぜか取材の中止を命じられます介護施設の殺人事件と旧満州の人体実験旧満州で起こった若い男女の死亡事件、神奈川県で起きた障がい者施設殺傷事件、と扱う事件は重みが
実は……こないだいきなりマイKindleがっ壊れましてありとあらゆる手を尽くしたんですが再び息を吹き返すことはなく……白がサイコーにかわいくてめちゃくちゃ気に入ってたのになーペーパーホワイト買いました💸NewKindlePaperwhite(16GB)7インチディスプレイ、色調調節ライト、12週間持続バッテリー、広告なし、ブラックAmazon(アマゾン)セール終了後だったから、割引はなかったけど(セール中に買った親友は5000円引き!)5000ポイ
その嘘を、なかったことには・・・できません!水生大海さんの『その嘘を、なかったことには』のレビューになります。どんでん返し系のミステリ短編集。てっきり最終的に嘘は暴かれちゃいますよ!というお話かと思ったら、真実を知った人も大変な目に遭うというお話でした。さっそくですが、あらすじと感想をどうぞ。あらすじ・感想公式のあらすじを引用しつつ、各作品の感想を書いていきます。妻は嘘をついている帰宅すると、自宅で見知らぬ男が死んでいた。あとから帰宅した妻に訊いても誰だ
伊岡瞬『追跡』です。私の好きさレベル5段階評価の『4』です。東京都武蔵野市で住宅一棟が焼ける火災が発生。焼け跡からは、その家に住む志村潔(69)とその息子夫婦と見られる男女三人の遺体が見つかる。単なる住宅火災に見えたが、夫婦と見られる遺体の死因は焼死ではなく、刺されたことによる失血死であった。しかも現場からは、この夫婦の子供と見られる小学生が消えていた。さらには、志村の経歴をたどると、〝息子〟がいた形跡がない。一体この火事で死んでいたのは何者だったの
5人のジュンコ真梨幸子木嶋佳苗をベースに、もっと醜悪にしたキャラ造形にちょい引き気味になった冒頭。甘かった読めば読むほど、ひどっ!金太郎飴みたいに!彼女らに操られるなんてどういうこと実例の木嶋佳苗は確かに目を引く容姿じゃないかもだけど、悪いことしそうにないですよ。お金だけじゃなく、生命まで奪うようには見えません。不潔でもないだろうし。このお話のメインジュンコは醜くデフォルメされたルックスに加えて不潔なんですよねえ話術でどうにかなるんでしょーか、そこそうだ気付
読書日記2025-56ばにらさま山本文緒(著)[文藝春秋2021年9月発行]あらすじ日常の風景が一転!思わず二度読み!痛くて、切なくて、引きずり込まれる……。6つの物語が照らしだす光と闇。島清恋愛文学賞、本屋大賞ノミネート『自転しながら公転する』の山本文緒最新作!伝説の直木賞受賞さく『プラナリア』に匹敵るす吸引力!これぞ短編の醍醐味!ばにらさま僕の初めての恋人は、バニラアイスみたいに白くて冷たい……。感想山本文緒さんの『無人島のふたり』の中でも本書の刊行を喜ばれ
日本経済新聞出版社2017年10月第1刷507頁1966年、丙午の同じ日に生まれた留津とルツパラレルワールドに生きる二人の女性は、いたかもしれないもうひとりの「自分」、無数の分岐点で無数の選択をしてきた自分、選び、進み、後悔し、また選ぶその時、隣にいるのは誰でしょう人生は、一度きりのとりかえしのつかないものだと、留津は思っていたでも、そうではなかったのだいくらでも、人生はとりかえることができるのだ現実にとりかえることができなかったとしても、想像の内でなら、い
【放課後ミステリクラブ金魚の泳ぐプール事件(1)】著者:知念実希人出版社:ライツ社ISBN:9784909044457発売日:2023年6月28日【作品紹介】本屋大賞ノミネート作家が書いた、9才から大人まで楽しめる本格ミステリ!あの知念実希人が本気で書いたシリーズがついに創刊!考えることの楽しさ、気持ちよさがわかる!「人生初の伏線回収」を子どもたちへ!「大人のミステリ小説とまったく同じ手法で書きました」by知念実希人依頼人は、先生。学校で
こんばんはご訪問いただきありがとうございます翻訳というお仕事に興味のある方外国語が好きな方お仕事エッセイが好きな方書くことが好きな方にオススメの1冊です「エヴリシング・ワークス・アウト訳して、書いて、楽しんで」村井理子翻訳というお仕事のほかエッセイも執筆されている村井さん子供の頃から本を読むことが好きで書くことが好きだったとのことよく言われることではありますが翻訳はその外国語の理解はもちろんアウトプットする日本語の知識量が大事だということがよく分かります翻訳が好
簡単に言うと努力はするなと、挑戦的なテーマを論じた本。テレビに出る人の視点本の著者が、芸能人を例え話に使うことは多いけど……テレビで見ただけなのに、分かったようなこと言うなって、言いたくならない?この本の著者の中野信子さんは、御自身もテレビに出てるから、読者が食いつく芸能人の話にも、説得力がある!プロ意識の塊みたいな明石家さんまさんが、努力はしない方がいいって語ったって話には、驚きと共感があるけど……元AKB48の高橋みなみさんが努力を語るのは、芸能人としてのセルフプロデュースだか
梶よう子『京屋の女房』です。私の好きさレベル5段階評価の『5』です。山東京伝とふたりの妻、そして江戸出版の黎明期を賑わせた重鎮たちが躍動する!2025年大河ドラマの主役で話題の蔦重が見出した江戸時代のマルチクリエイター山東京伝が主人公の長編小説!山東京伝には前妻と後妻、二人の妻がいた。後妻のゆりは少々浮世離れした夫との暮らしに戸惑い、「出来た前妻」の影に嫉妬を覚えながらも、完璧な妻を目指して奮闘していく。京伝と二人の妻にまつわる感動的な場面や、スカッとし
逃亡刑事中山七里強い!賢い!カッコいい!!!主人公に魅了されます。周りも随分と味わい深い、いいキャラがかためてるんですけどね。この主人公が素晴らしすぎて!導入から持ってかれるストーリー展開、そして映像作品なら子役?巻き込まれて話の核となる少年の台詞回しも秀逸でうるっときたりくすっと笑ったりハラハラしたりぶん殴りたくなったりいつもながら七里作品は感情が忙しくなるでもやっぱり七里さんいいなと思うのはアマゾネスと称されるほどの主人公彼女が美しいことですステキ大沢在
読書感想になります。「干潟に生きる小さな貝たち〜のどかで楽しい不思議な暮らし〜」表紙は貝の上に乗ってる貝ですね。著者と絵師さんのタッグ本になります。絵師さんも生き物好き。漫画の部分は、生き物好きの絵師が、さらにその上を行く著者にビックリする、ビックリを通り越し呆れたりな面白い内容です。要は、著者と絵師の2人で干潟を観察しつつ、絵師さんが著者に質問するわけです。絵師さんは生き物好きとはいえ著者に比べると素人。そこで著者の返答や行動に、マジか!?とドン引きしてる絵師さんが面白
【まんぷく沖縄】著者:てらいまき、松永多佳倫出版社:KADOKAWAISBN:9784040667270発売日:2014年5月9日【作品紹介】おじいおばあの集う店から絶景カフェまで!旨くてディープな厳選の31軒!(ブクログから引用)【感想】多分地元の人なら、「あー、ここか。」と思うお店ばっかりでびっくりしました。住んでる地域によっても知ってる、知らないがあるので、読むのが楽しかったです。行きたいなーと思うところもあったので、チェックして訪れたい!ここまで食いだおれで回
背筋さんの『穢れた聖地巡礼について』のレビューと考察になります。考察といっても、ほとんど自信がないので「~かも?」くらいに思ってください。穢れた聖地巡礼についてAmazon(アマゾン)評価3.5/5会話文が多いためオーディオで読むことをすすめる人が多いが、終盤にかけて物語が複雑化してくることを考えると活字向き。評価が低めなのは、単に私が理解しきれていないから。一言で表すなら、謎だらけの一冊。あらすじフリー編集者の小林が出版社に持ち込んだのは、心霊スポット突撃系
簡単に言うと日本経済の現在から、未来を考える本。文学と経済学賃上げ賃上げって、景気のいいことを叫んでるのは、東京の大企業だけで……地方の中小企業に、そんな余裕はないらしい……少子高齢化と人手不足で、彼らは労働力の奪い合いをしている……著者のインタビューに答える、中小企業のスポークスパーソンの話が、とても興味深かった!職場の人間関係が悪くて、次々に社員が辞めていくとか、そういう文学の題材になるような理由を、彼らが語るわけなくて……そういう文学的な事情がなくても、より良い待遇を求めて
青山美智子『遊園地ぐるぐるめ』です。私の好きさレベル5段階評価の『5』です。田中さんの作品を見て、小説を書きました。――青山美智子青山さんの小説を読んで、作品を作りました。――田中達也今まで見たことのない!最高に幸せなコラボレーション連作短編小説。青山美智子さん作品の装丁を数多く手掛けている田中達也さんのアート作品。今回は「田中さんの作品を見て青山さんが物語を執筆し、その物語を読んで田中さんがさらにアートを作成する」という、楽しさに満ちた小説で
レンズマンシリーズの「7」冊目!?E・E・スミス著ジャンルSFスペースオペラ本作『渦動破壊者』は後からレンズマンシリーズに追加された。本来はシリーズ外の作品だ。世界設定がほぼ同じなので、後付しやすかったのだろう。したがって、6巻までの本編に登場するレンズマンたちは誰も登場しないし、キニスンと通信する場面が一箇所だけ出てくるだけで、そのシーンすらいかにも後から書き足しました・・・という感じがして仕方が無い。なんだか、著者よりも出版社が無理くりシリーズに
東野圭吾先生で学園もの?と興味が湧いて、読んでみました。面白さ(コメディー要素)★☆☆☆☆作品としての面白さ★★★★☆読みやすさ(サクサク読めるか)★★★★☆隙間時間に読む★★★★★寝る前に読む★★★★★結末が衝撃的★★★★★読書感想文の書きやすさ★★★☆☆タイプとして、面白おかしく読む感じのストーリーではなかったです。サクサク読み進めやすいと思います。結末の衝撃度は、すごかった。読んで何年経っても忘れない結末だと思いますよ。読書感想文も、書きやすい話だと思います。特別
本日は大安なり辻村深月結婚式場の1日を複数キャラの視点で時間刻みで描き出すのですが、著者ならではの深みといいますか、独特の拗らせ具合が不穏さを奏でます。身勝手な理由で犯罪を犯す人間の典型みたいな「あたおか」も酷いっちゃ酷いんだけど、片割れを意識しすぎて不自然に早熟なイカれた感じの双子、ちょっと何したいのかよくわからないオレサマ女とかね。不快なキャラばっかり!だからこそ、純粋さの光る少年Mのけなげさの行方を見守る形で読み終えました。どんな結末になるのか、おもしろくはあったけど、
読書日記2025-55こぼれ落ちる欠片のために本多孝好(著)[集英社2024年11月発行]あらすじ真実を見抜き、罪を償わせる。たった、それだけ。それだけのことが、なぜこんなにも難しい――?マンションの一室で発生したある殺人事件の現場に向かった、県警捜査一課の和泉。そこで出会った女性警官・瀬良の第一印象は、簡単に言えば「最悪」だった。しかし、上の命令で瀬良とタッグを組み殺人事件を捜査することになり、和泉は彼女の類い稀な観察力を知ることになる。二人の懸命な捜査により、
【米粉100レシピ今だからこそ作りたい!パンとお菓子のベスト】著者:高橋ヒロ出版社:主婦と生活社ISBN:9784391158342発売日:2022年11月18日【作品紹介】健康的な食材へのニーズの高まり、小麦粉価格の高止まりなどによって、米粉の人気はますます盛り上がっています。アレルギー対策はもちろんのこと、最近ではよりヘルシーなパンやお菓子を作りたいという理由で、米粉を求める人も増えています。そんなときにおすすめしたいのがこちらの本。米粉料理の第一人者・高橋ヒロさん
佐野広実『氾濫の家』です。私の好きさレベル5段階評価の『4.5』です。「お前のためを思って言っている」「お前は黙って従っていればいいんだ」「誰のおかげで食ってこられたと思ってるんだ」これ、うちのことじゃんーー全国の書店員さん騒然!郊外の住宅地に住む五十代の専業主婦、新井妙子。ある日、隣の家で殺人事件が起きる。被害者の隣人が著名な大学教授だったこと、一人息子がいたことを、妙子は事件を通じて初めて知る。平穏そうに見えた隣家で何が起きていたのかーー事件はや
青木祐子著『これは経費で落ちません!』。石鹸や化粧品などを扱う天天コーポレーションの経理部で働く森若沙名子。仕事ぶりは真面目で信頼できると評価されているが、接点のない同僚からは怖がられている。社内から持ち込まれる様々な領収書から見えてくる人間模様が面白く描かれていた。そして、天真爛漫な営業部の山田太陽と沙名子の今後がどうなるのか楽しみ。ずっと読みたかったシリーズ。たまたま図書館に一作目があったので手に取りました。早く続きが読みたいけど、予約本がきたので、少しずつ読み進めたいです。
この本は、わたしが毎回楽しく見ているYouTubeチャンネル、「好井まさおの怪談を浴びる会」の書籍版です。YouYube見てるからいいかな、、と思いつつも、どうにも気になって買ってしまった。大体、動画に出てきた聞き覚えのあるお話でしたが、文字にするとまた一際違った怖さがありますな。。それに本に収録されているお話が、動画で見たときにめちゃめちゃコワかったお気に入りのものばかりだから、永久保存版みたいで嬉しかったな。このチャンネルはゲストの方が来て怖い話をされていったり、好井さんご自身が話す