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アタシは木版画家であり、陶芸家である。どちらの作品も世間様には認めてもらえず、それならばと近ごろは小説を書いている。一昔以上前、松本清張賞の公募に応募し900編程の中の14編に選ばれた時代小説があった。しかし、出版には至らなかった。そんなアタシが写楽の小説を書いたが、これを色々な出版社の公募に応募しても選外が続いた。今まで日本のどこにも無かった時代小説、しかも木版画家が書いた写楽。ぜひこれを本にしたいもんだと、版画芸術という版画専門書の出版社へ原稿を持ち込んだ。その版画芸術の編
先日我が家へ雑誌の編集者がやって来た、その前日には客人を迎える準備。アタシの書いた時代小説、写楽を何とか本にしたいと去年美術書を発行している出版社へ行った。その時話をした、版画芸術の編集者が家にやって来たのである。我が家に来るとき、別の部署の炎芸術と言う名の雑誌の編集者に声をかけ、二人で我が家に来るように連絡をした。てんで、客人は二人だろうと思い、長い事使っていなかった座布団を引っ張り出し、日に当てた。10年以上圧縮布団袋に入れたままだったので、その時出来たしわがとれない。
膝の怪我は思ったより重症で、年内は自宅で大人しくしておかなければ後遺症が残りそうで、医者に言われるまま、どこにも行かずに本やビデオばかりの日々を過ごしています。最近は何かに突き動かさるようにカメラを手に外に出て鳥や飛行機の撮影ばかりでしたから、自宅でゆっくり本を読んだりする時間を少しも持てずにおりました。もっと忙しくしていた現役時代には、少ない時間の中でも週に1~2冊くらいは様々なジャンルの本を、教養を高めようと読んでおりましたから、今はあり余る時間を逆に持て余しているのかもしれません。
先日の彼岸の墓参りには、西陣の紬に形見の道行を着て出かけた。墓参りには汚れても良いように、紬の着物を着る。先日も万筋の様な細かい縞の着物を出し、これに合う羽織はどれだんべ?と探していた。すると、重ねた羽織の一番下から、道行が出てきた。これに袖を通したのは40年以上昔、渋谷東急デパート本店での個展の時。以後、袖を通していない道行。墓参りには丁度いいやと、この道行を着ていくことにした。これは我が家の近所に一人で住んで居た呉服屋の形見。一年中着物のこの御仁は、品のある顔
小説天つみ空に~遊廓(くるわ)の恋~第三話白妙菊の約束売れ妓松風花魁が抜けた後、遊廓花乃屋の楼主陣左は焦っていた。―早く松風の代わりを見つけなければならねえ。そんなある日、女衒に連れられた幼い少女が花乃屋に買い取られ、新しい禿となる。いずれも将来は花魁になるべく大切に育てられる少女たちだ。だが、そんな遊女見習いの少女には既に将来を言い交わした恋人がいて―。廓で最も禁忌とされる「足抜け」。わずか11歳の遊女がまさか足抜けをするとは誰も想像だにしなかったのだが。その夜半のこ
前回の物語『群青と真紅69【大公子テヒョン】』前回のお話『群青と真紅68【不穏な風が吹く】』前回の物語『群青と真紅67【YinYangの二人】』今回の物語に出てくる、陰陽太極図(太陰太極図)…ameblo.jp物語の続きが始まります✨✨✨【〜颯〜】テヒョンは風を切って駆け抜けていく。心が急くその先にいるのは、心を揺さぶられる魂の持ち主。初めて交流を交わした後、また直ぐに会いたくなって、今ではすっかり通い慣れたこの道を馬に乗って疾走らせた。『ちょうど1年前のあの日と
いやー疲れた!疲れた!疲れた!長時間労働ウィークを乗り切った自分おめでとうという理由で、ブログを放置していたのでした。来週はもっと楽しく過ごせたらいいなあ。これ、楽しみにしていた新刊。面白かったのでサクサクと読んでしまいました。が、内容はかなり凄惨です。幕末土佐の武市半平太と岡田以蔵の師弟関係は、なんか歪んでいるというか背徳的というか、謎に満ちているところがダークな魅力だと思います。(※個人の感想です)有名な二人なのでいろんな物語に書かれているのですが、この作
いやー。すっごく濃厚な長編を読みました。とっても満足。おもしろかったです。大正時代の横濱を舞台として、上州の養蚕業から成り上がった大富豪の一族を描いたミステリーです。ミステリーとも言えるし、一端の大文学とも言えるような・・・とにかく、重厚な本でした。好き嫌いはあるとは思いますが、わたしの好み的にはかなりどストライク。出てくるのが大正時代のお嬢様、没落華族、謎の軍人などで、情景描写および交わされるセリフが大正時代の雰囲気たっぷりなのです。現代に執筆される時代ものって、モノによっ
前回の物語『群青と真紅70【〜truth〜深まる絆】』前回の物語『群青と真紅69【大公子テヒョン】』前回のお話『群青と真紅68【不穏な風が吹く】』前回の物語『群青と真紅67【YinYangの二人…ameblo.jp物語の続きが始まります✨✨✨【二人の憩いの時間】ソレンティーノ伯爵を見送った後、テヒョンとジョングクはパックスを連れて散歩に出た。チョン伯爵家の厩舎で、この年の春に産まれた仔馬を見るために、放牧場に向かう。「あ、あの子ですよ、テヒョン様。」放牧場
前回の物語『群青と真紅68【不穏な風が吹く】』前回の物語『群青と真紅67【YinYangの二人】』今回の物語に出てくる、陰陽太極図(太陰太極図)みなさん既にご存知ですよね意味について詳しく知り…ameblo.jp物語の続きが始まります✨✨✨【テヒョンの生い立ち】「ジョングク様!大丈夫でございます。キム公爵は大丈夫でございますよ!」ジョングクはテヒョンの上で泣きじゃくったまま離れようとしなかった。収拾がつかない状況に、ハンスは従僕を呼ぶと、「すぐにキム公爵家へ向かい、
私は、気晴らしというか時間つぶしというか、時代小説を手にすることも多い。ストーリーそのものはもちろんだが、料理に関する記述にも関心を持ってしまう。特に江戸時代の町場を舞台にした小説の楽しみの一つは間違いなく、ざっかけない居酒屋や煮売り酒場での飲み食いの様子だし、もう少しましな酒亭でのやりとりなども楽しい。この手の小説に食い物の話は欠かせない要素だとすら思っている。「時代小説と料理」とくれば、ほとんどの人がまず思い浮かべるのが、池波正太郎氏の作品群に登場する料理だろう。「鬼平犯科
2023年発表の第169回直木賞と第36回山本周五郎賞のダブル受賞作です。受賞作品というだけでなく、タイトルや装幀も魅力的で、ずっと気になっていたので、読んですっきりしました。【全部ネタバレしますので、これから読むつもりの方はスキップしてください。先に結末を知るのはお勧めしません】今回は、心に残る良い話だったので、珍しくあらすじをフルで書きます。長くなりますので、悪しからず。◆第1幕芝居茶屋の場「どざい、とーざい。赤穂浪士も曽我兄弟も、仇討物語は数多かれど、まことその
「三屋清左衛門残日録」2016年2月6日公開。時代劇専門チャンネルによるドラマシリーズ第1作(登場篇)。原作:藤沢周平「三屋清左衛門残日録」脚本:ちゃき克彰監督:山下智彦制作:時代劇専門チャンネル、BSフジ(HD版)、スカパー!キャスト:レギュラー:三屋清左衛門:北大路欣也三屋又四郎:須賀貴匡(1)→松田悟志(2-)里江:優香平松与五郎:渡辺大黒田欣之助:岡田浩暉中根弥三郎:栗塚旭茂吉:田井克幸佐野:伊東
北方謙三〈南北朝〉三部作。第1弾『悪党の裔』、第2弾『道誉なり』、第3弾『楠木正成』。あるとき宇城シティーモール内蔦屋書店にて第2弾『道誉なり』が目についた。北方謙三の名前ぐらいは知っているが、一冊も読んだことがない。だから北方謙三の名前でこの本を手にしたわけではない。まさしく『道誉なり』を見て、手にしたのである。佐々木道誉については、安部龍太郎『道誉と正成』、『義貞の旗』を読み、足利尊氏、足利直義、高師直については、岡田秀文『足利兄弟』を読んだ。足利尊氏が鎌倉幕府を倒し、後醍
この誰もたどり着けないブログも『SHOGUN将軍』の感想を書いたおかげで一時的にアクセス数が増え、舞い上がっておりました。まあ、いいねは増えないので共感してくださる人は少ないんだろうと思っていたらコメントが3件もついた唯一の記事で、その方々も面白くなかったというものなので、時間がたった今、もう一度考察してみます。エミー賞を史上最大数獲得した次の日のワイドショーは大騒ぎでした。で、そのときのコメントのほとんどが「こだわりがすごい」「7割以上日本語の作品」というもので、内容についてはほぼ触れ
平賀源内の殺人??平賀源内て、エレキテルの人?ところでエレキテルって何だったっけ?と、疑問だらけで手に取った本。江戸、老中田沼意次が権勢を誇る時代。けっこう取り上げ方としてはマイナーなのでは・・・ちなみに、表紙はやたら格好良く書かれていますが、物語内の平賀源内はなかなかの変人です。そしてヘタレ。平賀源内はいちおう高松藩の侍なのですが、自分から辞職を申し出て今は浪人(つまり無職)、本業は本草学者なのですがあまり有名ではありません。ペンネームをいくつか持っ
2022年6月PHP研究所刊新シリーズ『きたきた捕物帖』の第2弾。前作の記事↓『宮部みゆき『きたきた捕物帖』』PHP研究所2020年6月刊時代小説ミステリーにちょっぴりオカルト風味を加えて、主人公は元気いっぱい、育ち盛りの少年と、宮部みゆきのお得意をたっぷり詰め込ん…ameblo.jp第一話子宝船文庫屋として独立した北一は文庫づくりの作業場を構える。青海新兵衛から引札(ちらし)作りを勧められたり、おみつから赤子の祝いに使える文庫を提案されたり。貸本屋の村田屋
見逃し・同時配信-大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」-NHK吉原に江戸っ子の人気を取り戻すために大文字屋のだんなの肝入りで祭りを開催することに。この祭りの目玉は『俄(にわか)』です。『俄』とは当時の流行りで芝居の出し物を即興でお座敷で披露する芸です。蔦重の地本問屋加入の件で、吉原の旦那衆が二分してしまいました。蔦重推しの大文字屋と江戸市中に版権を持つ西村屋などの地本問屋を推す若本屋。大文字屋は前回、大門の外に出たことのない女郎たちに意気を感じてくれた浄瑠璃の馬面太夫を
孤児から大名になり、93歳まで戦に出た大島光義の話。実在した人物だった。すごい弓が時代遅れと言われる中、頑なに弓にこだわり戦場に出た光義。光義が頑固者すぎて読みやすかった!頑固者の光義と、飄々としてる小助の二人のかけ合いのテンポが良い。小助のおかげで光義の良さが分かる。光義はたくさんの人に仕え、信長にも好かれていた。その信長にも弓を射たことがあるのは面白い。でも元恋人の父であり弓の師匠を自分の弓で殺したかもしれず、戦場というのはなんとも…金ヶ崎の退き口でも、朝倉の
おはようございます!ブログを読んでくださりありがとうございます今日は読書レビューです「おもみいたします」おもみいたします[あさのあつこ]楽天市場1,760円久しぶりに小説を読みました盲目の揉み師が主人公の時代小説ですがファンタジーやミステリー要素もあり話に引き込まれる瞬間が何度かあり読みやすくて面白かったですもともと小説好きなので小説もいろいろ読みたいと思っている今日この頃です
<完本>初ものがたり(PHP文芸文庫)Amazon(アマゾン)172〜4,200円この作家さんの「きたきた捕物帖」では、「初ものがたり」に登場した、「稲荷寿司屋の親爺」の正体が明らかになるとあった。謎の親爺の正体は、「初ものがたり」では明かされず、いつか解き明かされるのかと、待っていたのだが…。それが、ここへ来て、全く違う捕物帖シリーズで、その正体があかされるということで、小躍りした。ま、「きたきた」では、それらしい人物は現れなかったのだが。喜多次の
☆今週の読書☆去年読んで面白かったサロン・ド・浪花昨今は江戸ブームなので蔦谷重三郎!大河ドラマ『べらぼう』見てますか?ファミリー層が離脱しているそうですね源内先生が「小せえケツの穴に俺の壮大なイチモツは収まりっこねぇ」とか言うたしな。しかも、横浜流星の目線もなかなかリアルやった平賀源内は男色家で有名ですママ、さっきのお嬢の発言にピーーッって入れといてください福ちゃん的には放送禁止?でも、令和のNHKはいいみたいよ…『華の蔦重』浮世絵師の喜多川歌麿と、
久し振りです。先週の土曜日道路に向って駆け出すチャッピーちゃんを追いかけて派手にコケた顔面と左膝から出血出血が止まらない。病気が病気なので救急車を呼んで搬送ちょっと調子がよくなったので昨日からPCの前に座ってカチャカチャしてます今日は妻の誕生日本当は生クリームたっぷり、イチゴが沢山のメッセージを付けたホールケーキで祝ってあげたいが私が生クリームもイチゴもNG食材なので購入したお店ご近所さんです。岐阜では結構有名県外にも名をとどろかせてい
図書館の新着資料のコーナーをみていて、うん?これどんなんかな??って目に止まりましてシリーズの3でしたので読むなら最初からということで遡って1を読んでみました。表紙やらなんやらが、、、漫画みたいなもんってことか??おふざけやら軽ーいノリとかのお話を覚悟して読み始めましたこれが、なかなか面白いのですねえ確かにノリは軽いですけれど、なんていっても令和のアラサーのお化粧オタクが北政所様の生きている時代にどういうわけかいっちゃって山内一豊と千代の8歳の娘な訳でで、まあ、得意なお化
2023年11月のテーマ「いっぱいあるぞ!時代小説」第三回は、「燃えよ剣(上)(下)」司馬遼太郎著、新潮文庫、1972年発行燃えよ剣全2巻完結セット(新潮文庫)Amazon(アマゾン)燃えよ剣(上)(新潮文庫)Amazon(アマゾン)燃えよ剣(下)(新潮文庫)Amazon(アマゾン)司馬遼太郎「燃えよ剣」文庫本上下新潮文庫【中古】楽天市場${EVENT_LABEL_01_TEXT}燃えよ剣上(新潮文庫
桜ほうさら(上)(PHP文芸文庫)Amazon(アマゾン)きたきた捕物帖(PHP文芸文庫)Amazon(アマゾン)子宝船きたきた捕物帖(二)Amazon(アマゾン)「桜ほうさら」を再読し、「きたきた」シリーズを読み進めながら、やっぱり、これは、セットで読むべき、と、あらためて思う。いや、桜ほうさらも、きたきたシリーズの一部だと。そして、きたきたは、「ぼんくら」シリーズの続編だとも。桜ほうさらの中で、富勘は頻繁に出てくるのだ
新装版鬼平犯科帳(17)(文春文庫)Amazon15巻の「雲竜剣」に次ぐ特別長編、一冊丸ごと「鬼火」というエピソードの連続短編です。「雲竜剣」の出だしもドラマチックでしたが、こちらも同様。やはり長編ならではの醍醐味&1連載分ごとの山場の盛り上がりがワクワク夢中にさせます^^。では、17巻の出だし部分ちょこっと引用します。Q:その日。その夜。その、小さな居酒屋へ、火付盗賊改方の長官・長谷川平蔵が立ち寄らなかったら、事件は別のかたちで進行し、おそらく平蔵の目にも耳に
えっと中島久枝さんのは書き下ろし知野みさきさんのはこのお話から『深川二幸堂菓子こよみ(三)』『深川ニ幸堂菓子こよみ(一)(ニ)知野みさき』ふむ。この前読んだものよりずっと面白かった。『江戸は浅草知野みさき』今年、初の読書記録。リブログした投稿…ameblo.jp篠綾子さんのはこちらから『江戸菓子舗照月堂篠綾子』時代小説を読んできて、ずいぶんとお菓子屋さんを扱ったものにお目にかかってきた。田牧大和さんの藍千堂中島久枝さんの日本橋牡丹堂西條奈加さんの〜〜お店の名前は?
まいまいつぶろAmazon(アマゾン)第13回「本屋が選ぶ時代小説大賞」受賞第12回「日本歴史時代作家協会賞作品賞」受賞●週刊ダイヤモンド(2023年6月10・17合併特大号)書評掲載(評者:昼間匠[リブロプラス商品部])●読売新聞(2023年6月13日付)書評掲載(評者:川村律文[読売新聞文化部])●日経新聞(2023年6月15日付)書評掲載(評者:縄田一男[書評家])●週刊現代(2023年7月1日・8日号)書評掲載(評者:東えりか[書評家])●ダ・ヴィンチ(2023年9月号)
BOOKデータベースより「第100回オール讀物新人賞を満場一致で受賞した著者が、満を持して送り出す初の作品集。選考委員の村山由佳氏が”読み終えるなり「参りました」と呟いていた”と選評に記した受賞作「をりをりよみ耽り」の世界を5篇の連作で展開する。物語の舞台は、文化年間の江戸浅草。女手ひとつで貸本屋を営む〈おせん〉の奮闘を描く。盛りに向かう読本文化の豊饒さは本好きなら時代を超えて魅了されることでしょうし、読本をめぐって身にふりかかる事件の数々に立ち向かう〈おせん〉の捕物帖も