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高岡藩主井上正則(いのうえまさのり)は、生まれて半年にもならない後嗣(こうし)、清三郎(せいざぶろう)を喪った。まず何より、無嗣改易(むしかいえき)は避けなくてはならないとの考えが、関係するすべての人にあった。正紀に側室を、という話から始まり、このような時に起きる、ほとんどすべてのことが起こった。好意からの話も多かったが、必ずしも、そうは言えない、と感じる話が幾つかあった。やがて、謀略であったと分かる話も含まれていた。本作に描かれているのは、敵と対峙する話の流れだけで
大阪府箕面市のラジオ局みのおエフエムで私が担当させていただいているコーナー「今村翔吾の翔語録」で昨年ご紹介した『茜唄』上下巻を読み終えました。『茜唄』は『平家物語』をベースにした時代小説です。楽天ブックス(送料無料)茜唄(上)[今村翔吾]楽天市場1,980円${EVENT_LABEL_01_TEXT}茜唄(下)[今村翔吾]楽天市場1,980円${EVENT_LABEL_01_TEXT}茜唄(上)【電子書籍】[今村翔吾]楽天市
山本周五郎作品にハマってきたので「柳橋物語」を読んでみました。柳橋物語・むかしも今も(新潮文庫)Amazon(アマゾン)152〜3,920円感想・・・・★★★★★満点です。泣けます。が、辛い、辛すぎるストーリーです。どうして作者は、主人公にこんなつらい経験ばかりをさせるのか・・・というくらい、辛い。以下、ネタバレありです。主人公の「おせん」は、病弱な母と気難しい父親の元で育ち両親亡き後は祖父に引き取られます。大工の「杉田屋」は、子
前回の物語『群青と真紅69【大公子テヒョン】』前回のお話『群青と真紅68【不穏な風が吹く】』前回の物語『群青と真紅67【YinYangの二人】』今回の物語に出てくる、陰陽太極図(太陰太極図)…ameblo.jp物語の続きが始まります✨✨✨【〜颯〜】テヒョンは風を切って駆け抜けていく。心が急くその先にいるのは、心を揺さぶられる魂の持ち主。初めて交流を交わした後、また直ぐに会いたくなって、今ではすっかり通い慣れたこの道を馬に乗って疾走らせた。『ちょうど1年前のあの日と
早朝はお天道様が顔をのぞかせて、部屋の中まで陽が射しこんでいましたが、急に雲が出て、雨か雪!になるとの予報です。明日まで寒いのだとか、栄作さんがいってます。・・・・・毎度、涙ちょちょ切れのストーリー小説を書いてくれる浅田次郎さんの感涙必至の時代小説「流人道中記」。上下巻あわせて665ページをじっくり味わわせていただきました。時代は幕末、万延元年。大老・井伊直弼が主導した「安政の大獄」で、幕府の政策に異を唱える有力大名や、尊王攘夷の識者・活動家などが大量処分されたことに対する反発で、井
見逃し・同時配信-大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」-NHK地本問屋から市中の販売の締め出しを食った蔦重。起死回生の花魁の日常を描いた浮世絵の豪華本。花魁も絵師も何もかもが豪華なので価格が高く売れません><新たな一手を講じなければ、廓の旦那衆に顔が立ちません。おまけに吉原の廓の中でも仲間割れが起き蔦重の細見(吉原のガイドブック)は置かないという店まで出ることに。。。この膠着状態を破る一手を大文字屋の旦那が提案します。それは48年ぶりの日光社参を眺めているとき
宮部みゆきさんの、三島屋変わり百物語シリーズ新刊。嬉しいな!てっきり、もう続きは出ないかと思っていた。語り手がおちかちゃんから従兄弟の富次郎さんにバトンタッチしてすでに三冊目?かな?おっかなびっくり、何かヘマをしでかさないかとドキドキしながら聞き手役をやって来た富次郎さんですが、そこそこ板について来たようですよちなみにこの本の装丁、カワイイ。ほのぼのしたイラストに心癒されますね〜などと考えていたら、中身はけっこう怖かった!!(いつも通り。)このシリーズ、入れ替わり
前回の物語『群青と真紅68【不穏な風が吹く】』前回の物語『群青と真紅67【YinYangの二人】』今回の物語に出てくる、陰陽太極図(太陰太極図)みなさん既にご存知ですよね意味について詳しく知り…ameblo.jp物語の続きが始まります✨✨✨【テヒョンの生い立ち】「ジョングク様!大丈夫でございます。キム公爵は大丈夫でございますよ!」ジョングクはテヒョンの上で泣きじゃくったまま離れようとしなかった。収拾がつかない状況に、ハンスは従僕を呼ぶと、「すぐにキム公爵家へ向かい、
中学生の子を持つお母さんと話をしました。高齢者となったメタボ和尚は思うんです。勉強は大切、スポーツも大切、友達も大切、すべて、ごもっともです🙇されど人間力・・・この人間力が特に大事だと思うんです❗人間の器ですが、元々備わっているような吾人も中にはいるようです、しかし、器の大きな人は、様々なことにチャレンジして数多くの失敗を重ねてきた経験が積み重なって、その経験を納める器が経験と共に大きくなっていく・・・こんな風に思っています😁かといって、誰にでも大きな出来事にチャレンジ出来
見逃し・同時配信-大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」-NHK前回の記事を複製して、ブログを書いたときにうっかり複製ジャーなくて編集で上書いてしまうことがあるのですが、この回は見事に乗っけちゃいました身請けしてもらって、良い家に入るようにと江戸の婦人画報みたいな冊子を渡されて、あまりの鈍さに胸が痛い瀬川(花の井)。。。ところが実際に1,400両で検校の鳥山から身請けの話が来たことを知ると、居ても立ってもいられない。自分のもとから、吉原からいなくなるとは考えてもみなかったの
アタシのブログの特徴は、ネタ・誤字脱字が豊富な事と、登場人物が多い事・・・。近所の顔見知りのアンちゃんは、アタシがどんな親父か分からない。てんで、近所のスーパー会った時、「オイラの書いた本、読むか?」と問うと、驚いた顔をしていた。そこで、家に戻り本の後ろにサインを書き、そのアンちゃんに持って行った。暫くして「本、読んだか?」と問うと、最初の方を少しと答えた。「どうだ、面白いだろ?」と尋ねると、面白いと答えた・・・。京都一保堂から茶が届いた、前回からワンランク下
*こちらで書いているお話はフィクションです。登場人物は実在の人物の名をお借りしていますが、ストーリーは作者の創作によるものです。赤い耳飾りミニョンとユーリ。肩を寄せ合い、小高い丘の坂道を下りていく。その後ろ姿をユノとチャンミンは感慨深く見つめていた。ユノとミニョン。チャンミンとユーリ。互いに浅からぬ縁があった者たちは、不思議な運命の糸に結ばれていた。「これも…ヒチョルさんが仕組ん
藤沢周平『蝉しぐれ(1988)文藝春秋』この作品は、海坂藩普請組(いわゆる下級武士である)牧助左衛門の養嗣子である牧文四郎と、幼馴染の隣家の娘お福との淡い交情を織り込みながら、石栗道場で空鈍流の剣術を学ぶ仲間小和田一平と、後に藩校の学監に大成する島崎与之助らの青春小説で、『山形新聞』夕刊に1986年7月9日から1987年4月11日まで連載された。映像化は内野聖陽(文四郎)水野真紀(お福)の配役で2003年NHKでドラマ化、市川染五郎と木村佳乃(2005)で映画化され話題になり、藤沢周平作品
織守きょうやさんは、昨年読んだ『花束は毒』が初読みだったのですが、あまりにも強烈などんでん返しを味わったため、次の織守作品を選びかねていました。どれ読んでも見劣りしそうで・・・(^^;)そこで見つけたのが本作。時代小説で目先が変わっているし、短編集だし、ブロ友さんたちの評判も良く、読んでみることにしました。男たちの意地。女たちの覚悟。執念と因縁が渦を巻く。新婚早々殺された妻と消えた夫、犯行現場に二十四文の銭を残す辻斬り、寿命が尽きる寸前に殺された男…。駆け出しの岡っ引
BY青山文平文藝春秋です。本売る日々Amazon(アマゾン)出版社WEBでは,柴田錬三郎賞&中央公論文芸賞受賞の著者、最新刊!時は文政5(1822)年。本屋の“私”は月に1回、城下の店から在へ行商に出て、20余りの村の寺や手習所、名主の家を回る。上得意のひとり、小曾根村の名主・惣兵衛は近ごろ孫ほどの年齢の少女を後添えにもらったという。妻に何か見せてやってほしいと言われたので画譜――絵画の教本で、絵画を多数収録している――を披露するが、目を離したすきに2冊の
数日前に読み終わった本大河ドラマとは違い、潰れた地本問屋を店主ごと買い取り日本橋にも耕書堂を開くところから物語が始まります。物語はその地本問屋店主の小兵衛さん目線の蔦屋重三郎の生き方が描かれています。写楽、歌麿が生きてきた時代背景もわかり、大河ドラマ参考書的な役割で読みました。今回の大河は珍しく「商人」が主人公。始まる前は期待していなかったけど、結構面白くてハマってます。さて、実は今日は出勤日。でしたが。。。昨晩夜中からお腹が痛くて目を覚まし、そ
まいまいつぶろAmazon(アマゾン)第13回「本屋が選ぶ時代小説大賞」受賞第12回「日本歴史時代作家協会賞作品賞」受賞●週刊ダイヤモンド(2023年6月10・17合併特大号)書評掲載(評者:昼間匠[リブロプラス商品部])●読売新聞(2023年6月13日付)書評掲載(評者:川村律文[読売新聞文化部])●日経新聞(2023年6月15日付)書評掲載(評者:縄田一男[書評家])●週刊現代(2023年7月1日・8日号)書評掲載(評者:東えりか[書評家])●ダ・ヴィンチ(2023年9月号)
黒牢城こくろうじょう文庫本Amazon(アマゾン)祝第166回直木賞受賞!本能寺の変より四年前、天正六年の冬。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。動揺する人心を落ち着かせるため、村重は、土牢の囚人にして織田方の智将・黒田官兵衛に謎を解くよう求めた。事件の裏には何が潜むのか。戦と推理の果てに村重は、官兵衛は何を企む。デビュー20周年の集大成。『満願』『王とサーカス』の著者が辿り着いた、ミステリの精髄と歴史小説の王道。【受賞・ランキング入
図書館で大人気の時代小説シリーズ。何人もの利用者さんに「続きは?」と訊かれ、しかしシリーズのサブタイトルで複数巻あったりして順番がなにげに複雑。図書館では背に通巻テプラを貼ってみたものの、データと利用者さんの求めている巻を結びつけるのは難しい、という…何がそんなに読者を惹きつけるのか知りたい、それに順番を頭に入れるのには読んでみるのが一番、と読んでみました。なるほど、納得。これは続きがきになる…2014年9月発行家禄三百五十石の旗本五月女家の次男坊、角次郎。婿に入ったのは、本所元町にあ
寝転んだまま見上げた窓から、黄金色に輝く見事な月が見えた。一体いつから出ていたのか、全く気付きもしなかった。歳三は起き上がると矢立と句帳を取り出した。句ができそうだと思ったのである。筆先を舐めながら句作に夢中になっていると、「何をなさっておいでですか?」と、いきなり声が飛んだ。いつからそこにいたのか、たまきが背後から歳三の手元を覗き込んでいる。歳三は慌ててそれらを仕舞い込んだ。「別に隠さなくてもよろしいのに」たまきはクスクス笑った。「あなたが句作をな
※※この本を読んで一言※※「本格」かどうかは個人の感じ方だと思いますし、思うところはいろいろあります。しかし久しぶりに「推理小説」というものを堪能できたような気がします。※※※※※※※※※※※※※※※芦辺拓さんの作品は初めて読みます。表紙は見るからに重厚で「本格推理小説」を感じさせます。明治から昭和にかけて大阪の商家を舞台にしており、その当時の世相やそこで生きる人たちの生活をリアルに感じることができました。その中で起こる連続殺人は、まさに「正統な推理小説」を感じさせるも
いやー。すっごく濃厚な長編を読みました。とっても満足。おもしろかったです。大正時代の横濱を舞台として、上州の養蚕業から成り上がった大富豪の一族を描いたミステリーです。ミステリーとも言えるし、一端の大文学とも言えるような・・・とにかく、重厚な本でした。好き嫌いはあるとは思いますが、わたしの好み的にはかなりどストライク。出てくるのが大正時代のお嬢様、没落華族、謎の軍人などで、情景描写および交わされるセリフが大正時代の雰囲気たっぷりなのです。現代に執筆される時代ものって、モノによっ
明治の日本とラフカディオ・ハーン小泉八雲(こいずみやくも、1850年-1904年)という小説家をご存じであろうか。小泉八雲は明治時代の日本に来日したギリシャ生まれの新聞記者であり、そのまま日本に帰化して随筆家、小説家、日本民俗学者として多くの作品を書き残した。少年期に受けたキリスト教の教義を嫌い、極東日本の精神文化を深く愛しただけではなく、日本の風俗伝承をベースに怪談話を英語でまとめた『怪談』を出版したことでも知られるように日本特有の神秘主義的精神風土に強い関心を持ち続けた。彼の多
☆今週の読書☆去年読んで面白かったサロン・ド・浪花昨今は江戸ブームなので蔦谷重三郎!大河ドラマ『べらぼう』見てますか?ファミリー層が離脱しているそうですね源内先生が「小せえケツの穴に俺の壮大なイチモツは収まりっこねぇ」とか言うたしな。しかも、横浜流星の目線もなかなかリアルやった平賀源内は男色家で有名ですママ、さっきのお嬢の発言にピーーッって入れといてください福ちゃん的には放送禁止?でも、令和のNHKはいいみたいよ…『華の蔦重』浮世絵師の喜多川歌麿と、
小説天つみ空に~遊廓(くるわ)の恋~第三話白妙菊の約束売れ妓松風花魁が抜けた後、遊廓花乃屋の楼主陣左は焦っていた。―早く松風の代わりを見つけなければならねえ。そんなある日、女衒に連れられた幼い少女が花乃屋に買い取られ、新しい禿となる。いずれも将来は花魁になるべく大切に育てられる少女たちだ。だが、そんな遊女見習いの少女には既に将来を言い交わした恋人がいて―。廓で最も禁忌とされる「足抜け」。わずか11歳の遊女がまさか足抜けをするとは誰も想像だにしなかったのだが。白妙菊(
今日のおみくじは大吉でした。奇想天外な体験ができるそうです。何でしょうか。目の前にある本を読むべしとあるので、読みかけの時代小説の最終回を読みたいと思います。今日のランチは週末のプレミアムランチ洋食の海の幸のパイ包み焼きウニソースです。海の幸をサクサクのパイで包んで、そこにクリームのウニソースがかかっているので、いつもとても美味しいです。今日も楽しみです。
<完本>初ものがたり(PHP文芸文庫)Amazon(アマゾン)172〜4,200円この作家さんの「きたきた捕物帖」では、「初ものがたり」に登場した、「稲荷寿司屋の親爺」の正体が明らかになるとあった。謎の親爺の正体は、「初ものがたり」では明かされず、いつか解き明かされるのかと、待っていたのだが…。それが、ここへ来て、全く違う捕物帖シリーズで、その正体があかされるということで、小躍りした。ま、「きたきた」では、それらしい人物は現れなかったのだが。喜多次の
こんにちはLakeですご覧いただきありがとうございますもうほとんど春ですが…今年の冬私は寒い中を歩く気持ち良さにすっかり目覚めてしまい冬の散歩にハマりました。どの季節も外を歩くと気持ち良いですが冬は寒いので例外これまでは散歩なんてしなかったのに…空気が冷たくて日差しも控えめでそれが好き。冷たく澄んだ空気を肺いっぱいに吸い込んだり冷たい風が頬に当たるのが心地よくてそれが好き。心地良すぎてすっか
この誰もたどり着けないブログも『SHOGUN将軍』の感想を書いたおかげで一時的にアクセス数が増え、舞い上がっておりました。まあ、いいねは増えないので共感してくださる人は少ないんだろうと思っていたらコメントが3件もついた唯一の記事で、その方々も面白くなかったというものなので、時間がたった今、もう一度考察してみます。エミー賞を史上最大数獲得した次の日のワイドショーは大騒ぎでした。で、そのときのコメントのほとんどが「こだわりがすごい」「7割以上日本語の作品」というもので、内容についてはほぼ触れ
時代小説は肩が凝らなくて時間つぶしにはちょうどいいでもあまりバカバカしいのは読みたくありません私の好きなの時代小説作家は辻堂魁他にも何人か好きな作家がいますが上田秀人もおもしろい集英社文庫上田秀人の「布武の果て」を読みました本体価格1100円とちょっとお高いさらに信長ものはもういいやという感じもありましたこの小説斬りあいの場面も合戦の場面もありません堺の商人同士が「だったそうですよ」みたいな情報交換で堺の町を守ろうとする話です明智光秀が柴田