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埼玉県秩父郡長瀞町の総持寺に立つ宝篋印塔です。埼玉県北部から群馬県の利根川流域(支流の鏑川・烏川・吾妻川を含む)に特徴的にみられる須弥壇型宝篋印塔(二重宝篋印塔)と呼ばれる形式のものです。塔身1つ・笠1つが一般的な宝篋印塔ですが、塔身が2つありその間に須弥壇(初層笠・中台)と呼ばれる部分が挟まっています。この2基は夫婦のものと思われる逆修供養塔(生前供養塔)です。基礎部には(東面・嶋田弾正忠満の逆修供養塔)北面大日本国武蔵州秩父郡白鳥郷東面下野村住嶋田
明徳元年(1390年)の銘が彫られた須弥壇型宝篋印塔(二重宝篋印塔)で、群馬県の利根川流域と埼玉県北部のみに分布します。高さ290cmで群馬県最大級の宝篋印塔です。台石に下記のように彫られているのですが、風化して読み取れませんでした。一結衆等逆修我らの成仏のために明徳元年庚午十月日1390年かのえうまの10月明徳は北朝の年号なので、当時この地は北朝の勢力範囲だという事が分かります。この須弥壇型宝篋印塔は戦乱の南北朝末期にこの地を治める地侍一党が死後の安寧を願っ