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5月5日は、端午の節供の日です。「端午」の意味については、「端」は初、ということから5月最初の午の日を表します。菖蒲の節供ともいい、菖蒲は邪気を祓うと考えられてきました。もとは、田の神に対して田植えが始まる前に早乙女(さおとめ)と呼ばれる、田植えを行う女性が田植えの前に家にこもって自身のケガレを祓い、身を清めるという日でもありました。その後、ショウブが尚武に通じるということもあって男の子の節供とされましたが、もとを考えると、男女問わず、邪気を祓う日としてと
小雨が降り、少しジメジメした土曜日でした。「今日は自転車に乗れないから、30分掛けて歩いて来ましたー」「来る時は車で送って貰ったけれど、帰りは歩きます」長靴で来て、黒いフォーマル靴に履き替えている生徒も居ました。伝統文化を学ぶ尊い気持ちを持った小学生ばかりで、感心してしまいます。さて、本日の八千代伝統文化親子教室は、礼法講座といけばな講座が其々初回を迎えました。礼法講座今日は、生気体を学びました。頭のてっぺんから指先まで、気持ちを行き届かせます。入ったばかりの生徒は緊張の面持ち
1840年パリ生まれの印象派画家、クロード・モネの絵画は、祖母(小笠原日英)が大好きだったこともあって、見ているだけで懐かしい気持ちになります。出張の折、宿泊先のホテルに向かう途中で大阪中之島美術館前を通り、「モネ連作の情景」が開催されていることを知りました。上野の森美術館でも今年1月末まで同じ展覧会が開催されていましたが、足を運ぶことができず残念に思っていたこともあり、約30分の限られた時間ではあったのですが、中之島美術館へと向かいました。積みわらや睡
過日、京都で久しぶりに訪れたあるお店の方が「甘いもの、お好きですか」と尋ねてくださったので、「はい、大好きです」と笑顔でお伝えいたしました(笑)すると、「この近くに、とってもかわいらしくて美味しいたい焼きのお店があるので、是非いらしてください」と、丁寧にそのお店までの道順を教えてくださいました。歩くこと約5分、路地の奥にお店を発見したのですが、あいにく店内の席は満席だったので、外のベンチでいただきました。今川焼きのように丸いかたちのたい焼きで、皮はふっくら
関西でお世話になっている方々が作ってくださっている会は、小笠原流礼法をお伝えした後に皆様とお食事をご一緒しながら、様々な貴重なお話を伺うこともでき、私にとって大切なお集まりです。最近は北新地にある日本料理店にお世話になり季節感あふれるしつらえを楽しみながら美味しいお食事をいただいています。今回は端午の節供にあわせた、鍾馗様のかけ軸を拝見することができました。中国において、鍾馗様は疫病神を追い払い、魔を除くという神で、玄宗皇帝の夢に現れ、皇帝の病気を治したという進士鍾馗
過日、東京日本橋プロバスクラブの会員の方からのご依頼により、30分ほど礼法についてお伝えいたしました。プロバスクラブとは、ロータリークラブをリタイアもしくはセミ・リタイアした方々のために、親睦と相互交流の目的で創立されたクラブとのことです。礼儀作法とは何か、あいさつに込められている意味、扇子の作法、金子包み(祝儀袋・不祝儀袋)に関してなどのお話をし、最後には「様」の文字の使い分けについてもご説明いたしました。「通常、私たちが使用している『様』の右下は、『水
昨日、午前中は聖徳大学附属小学校、午後は光英VERITAS中学校・高等学校での入学式に伺いました。小学校では祝辞を述べる機会をいただき、次のことをお伝えいたしました。おともだちの「とも」は、漢字で「友」と書きます(「友」の字を拡大して印刷したものを持参して見ていただきました)。この字は、二つの手が重なりあっている、あるいは握手をしている、という意味を表しています。これから新しいおともだちをつくることができるように、まわりにいる人がいつも楽しい気持ちになって、自分
お釈迦様の誕生日と考えられている4月8日は、仏像に水を注ぎ洗い清めることをいう灌沐(かんもく)を行う仏教の儀式の日で灌仏会と呼びます。一般的には花まつりといい、仏生会(ぶっしょうえ)、降誕会(こうたんえ)、浴仏会(よくぶつえ)と表現されることもあります。お釈迦様が降誕なさったさい、竜王が香水を注いだという伝説にちなんで、花御堂(はなみどう)の中に誕生仏を安置し、灌仏偈(かんぶつげ)を唱えながら香湯または甘茶を注ぎます。また、誕生仏は右手で天を、左手で地
出張の折、久しぶりに熱田神宮をお詣りすることができました。熱田神宮の創祀は、三種の神器の一つである「草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)」の鎮座に始まり、境内の広さは約6万坪あるそうです。祭神は熱田大神、すなわち草薙神剣を御霊代(みたましろ)としてよらせられる天照大神です。手水舎で清めた後は本宮をお詣りし、樹齢1000年を越える大楠を拝見することもでき、清々しい気持ちになりました。今回は時間に限りがあったため、次回はゆっくり熱田の杜に伺いたいと思います
本日は4月1日、新しい年度が始まりました。さて、4月1日は何の日、と聞かれたら何とお答えになりますか。エイプリルフールの日、とお答えになる方が多いかもしれません。その通りなのですが、今日は四月一日と書いて「わたぬき」と読むことについてご紹介したいと思います。小笠原流礼法の伝書には「卯月一日より五月四日まで袷(あわせ)を本とするなり。卯月一日を衣替というなり」と記されています。卯月一日とは4月1日のことですが、防寒として綿を入れていた着物から、この日
会食の席で、「梅干しに紫蘇が添えられているのは、赤い色をつける役割だけなのだろうか」というお話になりました。紫蘇の葉は漢方において、紫蘇葉(しそよう)あるいは蘇葉という名で、咳を抑えたり、解熱や発汗などの効果もあります。よって、梅を赤く色づけるための着色剤という役割だけではないことがわかります。また抗酸化作用が期待されるβ-カロテンの含有量が緑黄色野菜の中でも高く、アンチエイジングにも役立つといわれています。さらに、紫蘇はもともと、魔除けの植物ともされ
小笠原家発祥地、南アルプス市の教育委員会と長清公顕彰会からのご依頼により、先代の頃より現在に至るまで続いている小笠原流礼法講座の一環で、毎年3月は和食または洋食の作法について、お食事をしながらご指導しています。新型コロナウィルスの影響でしばらく開催できず、過日は久しぶりに皆様とお食事をご一緒しながらの講座となりました。毎回、門下の方々が甲府駅にお迎えにいらしてくださるのですが、今回は会場に向かう途中、加賀美遠光公廟所見学に連れて行っていただきました。
過日、しばらく体調を崩していた母の希望で久しぶりに家族旅行をいたしました。行き先は、時折お世話になっている湯河原にある旅館です。湯河原に向かう途中、恒例となっているのは小田原でお蕎麦を食べてから、ういろうを購入することです。息子は必ず大盛りを注文しますが、写真の通り、かなりのボリュームです(笑)お店の方の笑顔がお蕎麦の美味しさを増してくださいます。ういろうは、頭痛、腹痛、歯痛、疲れた時、あらゆる症状に効くので外出のさいは必ず常備しています。
お彼岸は春と秋、年2回あります。春は、春分の日を中心として前後3日間、あわせて7日間、今年は3月17日から23日までがお彼岸の期間です。この日、太陽が真西に沈みますが、阿弥陀様がいらっしゃる極楽浄土は真西にあるとされていることより、先祖の成仏を願って供養するようになりました。また、昼夜の時間が同じになることから、現世の迷える世界である此岸(この世)と、悟りを開いた世界である彼岸(あの世)の距離が最も近づき、先祖への思いが伝わりやすいと考えられたことも先祖供養の
3月14日は、ホワイトデーです。老舗菓子店がバレンタインのお返し用にと、チョコレートをマシュマロで包んだお菓子を考案して3月14日をマシュマロデーとしたことに由来する、という説があります。また、全国飴菓子工業協同組合が、ホワイトデーを発足したのという説もあります。ホワイトデー、という名の起源については、白は純真さや清らかさを表す、マシュマロに限らず他のものを贈ってもよいようにとマシュマロデーから変更した、などともいわれます。いずれにしても、相手の好みを念
春の皿には苦味を盛れ、ということわざをお聞きになったことはありますか。私自身、春になると春野菜のてんぷらをいただきながら、適度な苦味や香りを楽しみたいという気持ちになります。春野菜を食べることは、身体にとっても大切な意味があるのです。春野菜の特徴である苦味には、ポリフェノールや植物性アルカロイドなどが含まれています。ポリフェノールは抗酸化作用に加え、新陳代謝や血行を促進し、植物性アルカロイドは体内の不要物や余分な水分を排出する作用があるといわれています。
3月6日は、光英VERITAS高等学校の卒業式に伺いました。3年前の2021年4月から共学化がスタートしてからの1期生である今年の卒業生ですが、ひとことで表現すると「凛とした姿」という印象でした。各々が勉強やクラブ活動等に打ち込み、仲間との友情を育みながら、ご自身の努力によって成長なさったからこその素晴らしい笑顔を卒業式で拝見できたことも光栄でした。午後は、カフェテリアでの謝恩会のお招きにもあずかりました。その折、高校卒業時に生徒の方々が取得する礼法許状を
おにぎりは、どのかたちでお作りになりますか。というのも、直門のお稽古のさい、おにぎりのかたちについて話すことがありました。山形や仙台にお住まいの方々は、コンビニエンスストアに売っているおにぎりは別として、円形のおにぎり以外のかたちはほとんど見ることがない、とのことでした。また、幼い頃にお祖母様が作ってくださったおにぎりには生味噌が塗ってあり、それを見た関西在住の友人が驚いていた、とも伺いました。関西でおにぎりにお味噌を塗る場合は生のままでなく、焼きおにぎりにするから
3月3日はお雛祭りの日、五節供の一つである上巳の節供です。雛人形の段飾りで、男雛と女雛の次の段には、三人官女を飾ります。この三人官女はそれぞれ何を持っているかについて、触れてみたいと思います。向かって右の女官の持ち物は、長柄(ながえ)です。本酌とも呼び、この長柄から盃にお酒が注がれます。向かって真中の女官の持ち物は、島台または三方です。島台は州浜台とも呼ばれ、州(しま)の海辺のさまを表しています。島をかたどった台の上に蓬莱山、さらにその上に松竹梅、鶴
アーティスティックビリヤード世界チャンピオンのスペインのカタルーニャ人のシャビエル・フォネジョッサ選手です。◎Catalán(カタラン)👉カタルーニャ人。◎Campeónmundial(カンペオン・ムンディアル)👉世界チャンピオン。⦿Campeóndelmundo(カンペオン・デル・ムンド)👉世界チャンピオン。◎Billarartístico(ビジャール・アルティスティコ)👉アーティスティック・ビリヤード(写真:AZCorporation)日本撞球道を支えた昭和の
京都出張の折、お世話になっている方からのご配慮により、九頭竜大社に伺うことができました。九頭竜大社は、1954年に創建され、京都市内から八瀬を通り大原へと向かう大原街道(鯖街道)沿いにあります。主祭神は様々な災いや厄を祓い福徳を授けてくださる九頭竜弁財天大神様です。八瀬はお水が清らかであると聞いたことがありますが、龍の口から出る手水舎のお水は一層、神聖に思えます。こちらの神社では、二礼四拍手をし、「南無九頭竜弁財天大神様(なむくずりゅうべんざいてんお
聖徳太子は2歳の時に東に向かって手を合わせ、「南無仏」と唱え、手を開くと仏舎利を感得した、という伝説があります。大阪の四天王寺などでは、その姿の太子二歳像の前で毎年2月15日、22日などに「太子二歳まいり」が行われます。聖徳太子の高い知恵にあやかりたい、との願いから、この日は大勢の親子連れの参拝者でにぎわうようです。2歳にかぎらず、聡明さを身につけられるよう、祈祷を受けることもできるとのことです。今日は、こどもの健やかな成長を祈る日、として過ごしてみたい
「お蕎麦を食べるときの作法として、すする音を出すほうがよいのですか」「お蕎麦は、すする音を出さないで食べるほうが好ましいのですか」などと尋ねられることがあります。食事の心得として、すするだけでなく、ものを噛むときの音など、音は人の不快感につながると考えられています。和食だけでなく、西洋料理も、スープをすする音は好ましくありません。では、なぜお蕎麦は音を立てて食べてよい、とされているのでしょうか。すすることで、お蕎麦の香りを豊かに楽しむことができる。すす
2月14日といえば、バレンタインデーです。先程、門下の方からの贈り物を拝受致しました。箱を開けると素敵なチョコレートが入っていて、まるで宝石箱のようです。そのおかげで、幸せな気持ちで過ごしております。さて、バレンタインデーについて、日本では女性から男性へチョコレートを贈る日、といわれてきましたが、お世話にになっている方、友人、知人、家族、または自分へのご褒美にと普段よりも少し高価なチョコレートを購入する人が増えている、とも聞きます。もとは「兵士が大切な
2月の最初の午の日、全国各地の稲荷神社で五穀豊穣を願って行われる祭事は、初午祭と呼ばれています。京都の伏見稲荷大社の御祭神である宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)が、和銅4年(711年)2月初めの午の日に稲荷山に降臨されたことに由来します。最初の午の日ということについては、2月12日に午の日がくると、次の午の日は2月24日ということになり、ひと月の間で多い時は同じ十二支の日が3回めぐってくるわけです。また稲荷とは関係なく、土地によって様々な行事があります。
2月8日と12月8日は、事八日、事始めなどと呼ばれています。お正月を中心に考えて12月8日を御事始め、2月8日を御事納めとする、または農業を中心に考えて2月8日を御事始め、12月8日を御事納めとするところがあります。この日は一つ目の怪物がくるので、目数の多い籠やざるなどを竿先に掛け、軒先に立てて怪物を退散させるなどの行事があります。このような行事は、物忌(陰陽道の禁忌の一種で、一定期間食事や行動を慎み、不浄を避けて家内にこもることで災いから免れる)から発したもの
昨日2月4日は2020年2月以来、4年ぶりに小笠原流礼法宗家本部新春交賀会を開催いたしました。関東のみならず、北海道、東北、東海、近畿、中国、四国と全国から門下の方々が出席してくださいました。以前は毎年都内のホテルで行っていたのですが、様々なことを鑑み、今年は神保町にある学士会館のお部屋を拝借いたしました。学士会館は竣工から100年近くが経過し、耐震補強の実施と共に本格的な全館改修を行うために今年12月をもって一旦、営業を終了して2029年に新たビルが建つとの
2月3日の節分の日、豆まきをするよりも恵方巻きを食べる、という方が多いのではないかと思います。一方、この時期に百貨店やスーパーなどで豆を楽しそうに購入なさる方のお姿を拝見すると、どこか嬉しい気持ちになります。以前のブログでも触れましたが、2月3日までは二十四節気の大寒の期間であり、明日の立春からは春の始まりとして大切にされてまいりました。つまり、立春前日の節分の行事はお正月の前日、すなわち大みそかの行事である「追儺(ついな)」なのです。追儺は、鬼やらい、なや
1月27日、「エンジン01in市原」というイベントに参加させていただきました。エンジン01文化戦略会議とは、各分野の表現者・思考者たちが日本文化のさらなる深まりと広がりを目的に参集したボランティア集団で、会員として所属させていただいてから20年以上経ちます。帝京平成大学に100人以上の講師が集まり、1時限から4時限までの1コマ約75分の講座を20の教室を使用して実施、計80ほどの講座が開催されました。その中で、3時限目は「世界が注目!日本人の知恵」、4時限目
聖徳大学附属取手聖徳女子高等学校3年生に向けての礼法授業を行いました。毎年、授業の最初に礼法に関する感想を伺っています。「着付けを学べるとは思っていなかったので、着付けを身につけることができてよかった。また一人でゆかたを着た姿を家族に褒められてとても嬉しかった。お箸の持ち方が正しくなかったので、きちんと持てるようになり、自信を持って食事ができるようになった。テーブルマナーを学ぶことができ、これからも活用できると思う。このように、授業で学んだことを実