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「天使すぎる」を認知言語学的に分析した論文を見つけた。好きでない研究者が引用されていて、まだ読んでいない。世間には、こんな役にも立たないことをして食えるなんていい、などと言う世間知らずな人がいる。こんな研究をしても食えるはずがない。英語とか、語学教師になって初めて食えるのである。言葉の森から出られない:言語学のよろこびAmazon(アマゾン)
レバランの帰省に関してのブログ、多分あと一回くらいで終わりますが今日はちょっと別の話題を。【レバラン帰省2024シリーズはこちら】『レバラン帰省2024①』アメブロに戻ってまいりました。レバランの帰省中、ブログ書けたら、と言っていましたが、やはり更新できず・・・インスタストーリーとXでは毎日数回主に写…ameblo.jp『レバラン帰省2024②』こちらの記事の続きです『レバラン帰省2024①』アメブロに戻ってまいりまし
【言語学】ディズニー映画内の言語使用。おはようございます。英語を教えながら英語の先生の先生をしています、ミツイです。私の大学院での卒業論文は"EffectsofPresenceandAbsenceofDialectsinDisneyMovies"(ディズニー映画での方言の有無の効果)でした。日本語でも標準語や方言があるように英語にも標準語や方言があります。アメリカ英語、イギリス英語、カナダ英語…など国単位でみても、「英語」って様々ですよね。ただ、英語の
スペインの大部分では"z"と後に軟母音が続いた場合の"c"の発音が英語の"th"に近い音になります(スペイン語の話です)いわゆる舌を歯で挟むあるいは舌の先を上前歯に当てる音ですいや、もしかしたら英語のthよりもがっつり舌を歯に挟むかもしれません以前、テレビを見ていたらこんなシーンがwwwHacesol.晴天ですというフレーズをスペインの人たちが発音するシーンこの発音の現象がよくわかると思いますスペイン語のzの発音については語学
ふと迷ってしまった言葉・・・割合は大きい?多い?高い?それとも・・・疑問に思ったら考えている暇はない調べよう!ということでいろいろな例文を調べてみました(写真は写真ACよりoldtakasuさんの作品をお借りしました)もちろん辞書も調べましたそんな中で数研通信95号(2019年10月)に掲載された北島かおるさんの論文に面白い解説を見つけましたその論文はこちら「割合」は,「高い」か「多い」か「大きい」か(北島か
今、超絶スローペースで、野矢茂樹著『語りえぬものを語る』っていう本を読んでいる。哲学の魅惑!内容は――ウィトゲンシュタインの転回について、相対主義、論理空間と行為空間‥‥‥、なんだなんだ…って感じなんだけれど、著者が読者の手をひいてガイドをしてくれている感じなので、私みたいな初心者にも分かりやすく書かれている(著者にそんな気はさらさら無さそうではあるが…)。まだ序盤なんだけれど、言語に関することも書かれてあり、今の資格を取る前にそういえばこんな実験をしたなぁ、、、という
文学部授業「日本語コミュニケーション論」では教科書『新版・日本語語用論入門』を用いて講義を行っています。各章の章末にある練習問題を小テストとして行い、模範解答を示して解説を行います。通信教育部からの受講生のためにも、今日は4月に遡って第1章「語用論の基礎」の練習問題の模範解答と解説をここに再掲します。第1章語用論の基礎[練習問題]p.36「俺にはあんなど真ん中に投げる勇気はないな」この発話はプロ野球のある試合のあとに監督が、ホームランを打たれた敗戦投手について新聞記者に語
皆様、ご機嫌YOです!世界の言語において日本語は人称代名詞が極めて多彩な言語です。他国は一つ、多くても数個ていどしかありませんが日本語は(方言まで含めると)本当に多いです。今回は主に一人称に焦点を当てた日本語の人称の変化について一緒に見ていきましょう。傾向として昔は高貴な人も使っていた人称、もしくは目上に使っていた人称が時代が下るにつれ、砕けた感じで使われるようになっているのがお解り頂けると思います。例えば今でこそ砕けた一人称である「おれ」も大昔は天皇も使っていましたし、二人称に
文字通りの東奔西走で激務の8月があっという間に過ぎました。ブログに書きたいことは山ほどありましたが、ありすぎて書けませんでした(苦笑)。ちょっと時間差になりますが、8月の備忘録を取捨選択しつつも少しは書き残したいと思います。まず、8月上旬の東北大学での集中講義の続編です。学生からの感想文の中に「配慮表現はたしかに興味深いテーマだが、外国人留学生にどのように説明すれば理解が進むかが難しい」というのがありました。講義でも副詞「毛頭」や形容詞「滅相もない」は日本人学生は少なくとも聞いたことがある
今日は東京都知事選挙の投票日です。もう夕刻となり、ほとんど大勢も決しているような時間帯になりましたので、一つの所感としてこの文章を公開します。政治の世界の非難合戦私たちは通常の対人コミュニケーションでは他者の非難を公然と言うということはあまりありません。密かに陰口をたたくことはままありますが(笑)しかし、政治の世界は別です。特に選挙戦は激しいですね。有権者の支持を得るために対立候補に非難を浴びる光景もよく見ます。それ自体は悪いことではなく、民主主義社会の健全な姿とも言えます。ただし、私た
10月31日(水)「日本語コミュニケーション論」では教科書『新版・日本語語用論入門』第3章「関連性理論」の2回目をやりました。前回の講義終了後に、「表意と推意の違いがわからないので、もう一度教えてください」という質問がありました。今回の講義では板書でも説明しましたが、本書を補う意味で改めてここで整理して説明します。表意と推意とを対比的に説明するとしたらこんな感じになります。「表意」(explicature)とは、当該発話の想定を確定するために必要な情報を文脈から呼び出して明示したもの「
文学部授業「日本語コミュニケーション論」では教科書『新版・日本語語用論入門』を用いて講義を行っています。今回は第7章「日本語の配慮表現」の章末の練習問題への模範解答と解説を記します。第7章日本語の配慮表現[練習問題]p.177「たしかに僕の言い方にも問題があったかもしれない。ただ、君のせいにするつもりなんか毛頭ないんだ」という発話に含まれている配慮表現をすべて説明しなさい。[ヒント]7.5の語彙群に記載されているものが4つありますので、探してみましょう。見つけたら、それぞれの表
文学部授業「日本語コミュニケーション論」では教科書『新版・日本語語用論入門』を用いて講義を行っています。各章の章末にある練習問題を小テストとして行い、模範解答を示して解説を行います。通信教育部からの受講生のためにも、今日は第2章「協調の原理」の練習問題の模範解答と解説をここに再掲します。第2章協調の原理[練習問題]pp.52-53次に示すのは、A、Bという二人の人物の会話です。この会話をグライスの協調の原理を用いて説明しなさい。A「今度の日曜にいいクラシック音楽のコンサート
私は1992年に創価大学文学部に着任し、講師5年、助教授7年を経て2004年4月に創価大学文学部教授を拝命しました。そして、本年(2024年)4月に早いもので教授就任から満20周年を迎えました。この間、多くの方にお世話になりました。またさまざまにご迷惑をかけたことも思い起こします。この20年の感謝を中心に振り返ってみたいと思います。2度の海外長期滞在2004年は教授就任早々、在外研究を模索しました。言語学者としてのライフワークを形成するうえでどうしても必要だったのがアメリカでの