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近ごろ金の価格が高騰しているようですが、金色に輝く装身具は今も昔も人々のあこがれの品でした。日本では、古墳時代の中ごろ(5世紀)に朝鮮半島から金色の冠や首飾り、耳飾り、帯、履などを身に着ける装いが伝わります。このうち、銀や銅に金メッキを施した空玉〈うつろだま〉の首飾りは、はじめ河内(大阪府)や大和(奈良県)に暮らす渡来系の人たちの間で用いられていましたが、古墳時代の終わりごろ(6世紀)になると奈良県藤ノ木古墳の被葬者のような有力者にも広まります。それとともに、メノウやコハク、水晶などで作った石
今年は奈良県の藤ノ木古墳が発掘されてから40年目にあたります。法隆寺の近くにあるこの古墳は6世紀後半に築かれた径40mの円墳で、未盗掘の横穴式石室からは竜山石製の家形石棺とともに国宝となった豪華な副葬品が見つかっています。この家形石棺では男性?2体の人骨が確認されましたが、追葬〈ついそう〉の痕跡は認められず、同時に葬られたと考えられています。このように、一つの棺に複数の人骨が確認された事例は、墳丘に石を組み粘土で密封した箱式石棺でも多く知られています。その中には、人骨の一部が人為的に動かさ