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太古の昔から人間の暮らしに欠かせない動物の1つである馬。今でこそ競馬場などに行けばいつでも見ることができるが、そもそも日本に馬はいなかったらしい…馬は4世紀末に朝鮮半島から九州にやってきたとされるが、Wikipediaによると3世紀末には朝鮮半島の百済王から送られたという。実際に今も日本には在来馬をはじめ沢山の馬が生息し、古墳からは馬型の埴輪が沢山発掘されているので、古墳時代には日本に一定数の馬が生息し飼育されていたことは事実だろう。歴史の探索において史料に信憑性が乏しい場合は、発掘調査
ある春の一日、岡山県南東部の瀬戸内市にある寒風〈さぶかぜ〉窯跡群を訪れました。飛鳥時代(7世紀)に須恵器〈すえき〉や陶棺、鴟尾〈しび〉などを生産した窯跡で、昭和61年(1986)、国の史跡に指定されました。その一角にガイダンス施設として整備された寒風陶芸会館には、窯跡のある土地を買い取って調査・保存に尽力した人物の陶像が置かれています。私はその姿を見て遠い記憶が蘇りました。私が考古学を学んでいた岡山大学では、毎年4月に開催される考古学研究会の総会にあわせて、考古学資料館(通称赤レンガ)を一
愛知県春日井市上条城址で行われた発掘調査現地説明会に行ってきました。上条城は当地の土豪・小坂氏の城で、天正十二年(1584)の小牧長久手の戦いでは、羽柴方の池田恒興軍が数日滞在した城といわれています。小雨の中の説明会でしたが40人ほどの方が参加しており、地元でも関心の高い城址だったことが伺えます。いろんな説明があった中、印象的だったポイントは次の3つです。小石の層がある理由土塁を切って断面の説明がありましたが、小石などを含んだ礫層(れきそう)について。これは土塁の強度を