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あくまでも公式ブログなので、特定の薬剤についてあれこれ書くのは禁じ手であると思ってはいるが、面白い薬なので今日はルトラールとデュファストンについて語ってみようと思います。黄体ホルモンには、投与経路の分類では、膣坐薬、筋注、内服の3種類があり、内容的には①天然型プロゲステロン製剤と、②合成黄体ホルモン類似物質に大別されます。ここで、黄体ホルモン剤については、こちらの過去ログを再掲します。①天然型黄体ホルモン(プロゲステロン)製剤基礎体温は上昇し、P4の検査結果として反映します。【膣
リプロダクションクリニック東京公式ブログをご覧いただきましてありがとうございます。当院へまだ通院されていない方もおられると思いますので、メール等でよくご質問いただく内容についてQ&A形式で回答します。①当院は土日祝日も含めて、毎日診療しております当院は、年末年始の数日以外、原則として土、日、祝日も含めて毎日診療しております。曜日による診療制限もありません。お仕事をされている方が通院しやすいように、また、その方にとってのベストの日に診察を行うためです。祝日を除く火~金は、最終予約時刻1
昨日に続いてこんばんは。前編はこちらホルモン補充周期と自然周期の凍結胚移植はどちらが妊娠率が高いかさて、昨日は、実は結論を出さないまま、その方に合った治療方針を選択するべきだ、とだけ書いて、結論を書いておりません。やや題名を変えて、結局どうしたらよいのか、ということについて、それぞれのメリット・デメリットをもとに考えてみましょう。①ホルモン補充周期・利点、得意ポイント卵胞発育や排卵日を一切気にしなくてよい(何しろ排卵しない!)黄体機能不全を気にしなくてよい日程
みなさん、こんばんは。早いもので4月になりました。関東のお花見は卒業シーズンですが、北日本はこれからが見頃ですね。毎年、日本は縦に長いなあと思う瞬間です。さて、今日は胎児の心拍についてです。前回の記事(妊娠週数の数え方)では、妊娠週数の数え方についてご説明しましたが、一般的に胎児の心拍が確認できるのは、妊娠6週半ば~7週にかけてです。ものすごく成長が早くて妊娠5週末に心拍がかすかに見える方、妊娠8週になってやっと心拍が見える方、それぞれおられますが、いずれも頻度は少なめです。胎児の心拍は
以前のブログで、理論上ではこうであるというようなことは必ずしも実測統計と一致しない(理論が実態を忠実に示すとは限らない)、ということを説明しました。理論的にはこうなるはずなんだけど、実際にには、そうではない、ということは医療に限らず世の中いくらでもあります。もちろん、実測統計も、その統計の取り方によって簡単に結論がフラフラしますので、実測統計が常に真実というわけでもありません。例えば、吉野家と松屋はどっちが美味しいか、セブンイレブンとファミマはどっちが人気があるか、スーパードライと一
よくあるご希望に、「(胚移植において)2個移植はできますか」というものがあります。特に日本においては、単一胚移植を是とする流れが強い傾向にあります。体外受精が始まったばかりの黎明期において、凍結技術がまだなかったり、あっても未熟だった頃は、技術的に未熟で妊娠率も高くなかった時代的背景と移植も凍結もできない胚は廃棄するしかなかったこともあり、2個はもちろん、3個、4個移植などは当たり前のように行われていました。筆者が産科で研修をしていたころは、ふたご、三つ子、四つ子、五つ子の妊婦さんが
子宮腺筋症とか生理のことについて書いていたら止まらなくなってしまいました笑過去ブログこちら『子宮腺筋症についても検索魔!』『37歳。10年以上不妊治療をしていました。まずはわたし史から。』現在37歳。10年以上、お腹の中に大きな大きな子宮腺筋症を飼いながら不妊治療を続けてきました…ameblo.jp『子宮の大きさってどれくらい?MRIだとよく分かる!』『37歳。10年以上不妊治療をしていました。まずはわたし史から。』現在37歳。10年以上、お腹の中に大きな大きな子宮腺筋症を飼いながら不妊治
非侵襲的着床前診断(Noninvasivepreimplantationgenetictesting:niPGT-A)とは通常の着床前診断(PGT-A)は胚盤胞生検で行われるものが主流です。この方法は将来胎盤になる細胞(TE)の一部を採取(生検)して染色体解析を行うため、胚へのダメージが少なからずあることや、低グレードの胚は生検自体が行えないとの報告もあります。胚盤胞生検についての詳細な記事はこちらそこで胚盤胞になるまで培養に使用していた培地中のDNAを解析して胚の核型
こんばんは。今日はアンタゴニスト(セトロタイド、ガニレスト)の使い方です。とりあえず基本的なことから。アゴニストとかアンタゴニストというのは、それぞれ「作動薬」「拮抗薬」という意味で、アゴニストは生体内の受容体に働きかけて、神経伝達物質やホルモン作用を働かせる薬剤、アンタゴニストは、その作用を妨げる薬剤のことで、何に対するアゴニストなのか、何に対するアンタゴニストなのかということが本当は重要です。生殖医療においては、通常、アゴニストといえば、GnRHアゴニスト、アンタゴニストと言えば、Gn
排卵してしまったのでしょうか、というのは外来で時々聞かれる質問です。排卵の兆候として皆さまがお感じになるのは、「おりものが増えた」「お腹が痛い」「(排卵誘発中の場合など)お腹の張りがラクになってしまった」などです。では、これらは本当に排卵の兆項なのでしょうか。「おりものが増えた」は、体内のE2(エストロゲン)が増えたことを反映しています。卵胞発育→E2増加→排卵、という流れがありますので、おりものが増えたあと排卵という流れは間違いではありませんが、排卵と直接関連があるわけではなく、あ
浅田レディース品川クリニックが開院し、1年経ちました。早いものです。まだまだ認知度も低いですが、今後、妊娠を希望するより多くの患者様に、当院の正しい不妊治療を提供させていただきたいと考えています。この1年、品川クリニックの立ち上げに伴い、電子カルテの導入をはじめ色々なことにチャレンジしてきました。採卵と胚移植の時間を変更し、働き方改革にも挑んできました。品川クリニックで導入したフリーアドレス的な待合室は、今年、名古屋駅前クリニックの新診療フロアにも導入されました。また、品川クリニックで
ダイレクト分割とは、通常1つの割球が分裂して2つの割球になるところを、1つの割球から3つ以上の割球に分裂する分割様式のことで、染色体数の異常が考えられます。今回ご紹介する論文は、2-3細胞期でダイレクト分割(DC2-3)した胚の移植結果を検討したものです。本論文では、5,225個の胚のうち715個(13.7%)でDC2-3胚が確認されました。移植は初期胚移植(受精後2-3日の胚)されました。移植された胚は合計1,659個でこのうち109個(6.6%)がDC2-3胚でした。非DC2
9月1日から着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)が臨床研究でなくなることに伴い、適用が変わります。検査の対象は、・反復する体外受精胚移植の不成功の既往を有する不妊症の夫婦.・反復する流死産の既往を有する不育症の夫婦.です。反復する体外受精胚移植の不成功は過去に2回以上移植の不成功があれば、直近の2回連続でなくても良いことになりました。また、反復する流死産の既往を有する不育症は、過去に2回以上の流・死産がある場合で、今まで必要であった夫婦染色体検査や抗リン質抗体症候群の検査は
今日は、リプロダクションクリニック東京の卵巣刺激についてご紹介いたします。リプロは刺激周期、とお思いの方も多いと思いますが、意外かもしれませんが、低AMH・高FSHの方に対する採卵、低刺激採卵、いわゆる刺激周期(低刺激に対して高刺激ともいう)は、同等の三本柱です。何でもやっている百貨店状態だと逆に専門店的な的な感じを感じられないとお思いと思いますが、低AMHでもふと調子が良い周期も存在し、そういう時は途中からでも刺激周期に切り替えて勝負をかけると良い卵子がたくさん取れることもあります。ある
先週に引き続き、カルシウムイオノフォアによる卵子活性化のお話です。カルシウムイオノフォアの新たな作用・・・カルシウムイオノフォアが顕微授精後の卵子活性化を誘導することはすでに報告されていましたが、近年カルシウムイオノフォアについて新しい作用が期待される論文がありましたので、紹介します。TreatmentwithCa2+ionophoreimprovesembryodevelopmentandoutcomeincaseswithpreviousdevel
皆さんこんばんは。よくある質問は、生殖医療解説シリーズ番外編に分類していましたが、独立したテーマとして書いていきたいと思います。Q7)採卵周期中に出血がありました。生理でしょうか、大丈夫でしょうかA7)採卵周期中の出血は、①ホルモン剤の筋肉注射(プロギノンデポー、ペラニンデポー)を打ったあと②エストロゲン製剤を使っていたがやめた③卵胞がなかなか育たないまま2週間以上たったのいずれかであることが多いのですが、そもそも卵巣と子宮は別臓器であり、卵巣とは別の子宮からの出血は、全て、
夏の気配が近づいてきましたね春の心地よい風と気温が感じられる時期から、夏の暑さへとガラッと季節感が変わる5月、6月。植物は色味を増し、紫陽花が綺麗に咲く情景が美しい季節ですが、お天気が不安定な日も多くなりますね季節の変わり目というのは、体や心もついて行くのが大変体のダルさや、浮腫、気圧の変化による頭痛を感じやすい時期でもあります。そんな季節を乗り越えられるよう今月はスッキリ爽やかなおすすめブレンドをご紹介します今月のおすすめブレンド〜ペパーミント、レ
みなさん、こんばんは。ふと、生殖医療解説シリーズを半月も書いていないことに気づきました。最初からこのブログをお読みではない方もおられると思いますが、このブログは一定の更新頻度を守るのではなく、筆者が心から書きたいと思った題材ができた時に書き始め、納得のいく記事ができた時だけアップする、というスタイルで行きたいのです。が。半月はちょっと長いです。これでは読者離れしてしまう。どうしよう。ということで、今日はニーズな高そうな題材に挑戦してみました。過去記事でも類似記事は書きましたが、今日の題材は
5月になりました生殖補助医療が保険適用開始されてひと月経ちます。現在当院では9割ほどの患者様が保険適用で体外受精・顕微授精、そして胚移植を行なっておられます。助成金の申請が残っておられる患者様は少なくなってきた印象です。先日保険適用で採卵を終えられた患者様とお話しする機会がありました。以前の自費治療時に支払っていた金額とは比べものにならないほど安かったので、本当にありがたいとのお言葉でした当院の保険診療は、自費での治療と殆ど変わらない内容になっています使用する薬剤量や、種類も同
今日から9月ですね暦の上ではもうすでに”秋”ですが、まだまだ暑い日が続きそうですが・・・今日からは台風の影響で秋雨前線が活発になるようですね💦みなさま大雨にはくれぐれもお気を付けくださいませ。さて、これからの季節に美味しくなるのが、梨ですね個人的にも大好きです日本の梨は、夏頃から、新水、幸水、豊水、長十郎、二十世紀、新高と品種を変えて1月頃まで出回るそうです。みさまんはどの梨がお好きでしょうかさて、今日は2022年8月に多く読まれたハナブロ記事をご紹介したい
アロマルームよりおすすめ商品のご紹介!~ハーブコーディアルローズヒップ¥2160/税込~甘酸っぱいラズベリーとブレンドされた爽やかな酸味があるハーブドリンクです「ビタミンCの爆弾」と呼ばれるほどビタミンCを豊富に含んでいるローズヒップには、美肌を保つ効果や、免疫機能を高める効果が期待されます暑さで食欲が落ちている時などにもスッキリと飲みやすく、炭酸水で希釈するのもおすすめです暑い夏、少しでも快適にお過ごしいただくためにも、アロママッサージを
お久しぶりです総務部です今月も岩﨑豊惠さんにお花を生けて頂きましたのでご紹介致します鮮やかに仕上げて下さいました向日葵が、夏の訪れを思わせる今にピッタリですね〇フサスグリ〇シダ〇向日葵〇ケイトウ〇グラジオラス〇リューカデンドロン以上6種類のお花を生けてくださってますでは、今回も2つほどお花をご紹介したいと思いますフサスグリ分裂葉がついているのがフサスグリと呼ばれる落葉低木です「新しい経験」「珍しさ」「幸せの訪れ」「私はあなたを喜ばせる」
KissFMKOBEの【Kissホームドクター】に副院長の岡本先生が出演します放送日は11月11日(木)と25日(木)の10:50-10:54になりますそれでは収録当日の様子を少し、、、お話のお相手はサウンドクルーの宇田満里子さん収録の前に”入念”な読み合わせ収録中はとても和やかな雰囲気でした宇田さんも等身大の女性として、生殖医療に興味を持って頂けたようです収録
お久しぶりです総務部です今月も岩﨑豊惠さんにお花を生けて頂きましたのでご紹介致します春らしく華やかに仕上げて下さいました〇スカシユリ〇ドラセナ〇スイートピー〇ソリダコ〇スターチス以上5種類のお花を生けてくださってますでは、今回も2つほどお花をご紹介したいと思いますスカシユリスカシユリの大きな特徴は、上向きに花が咲くことです。一般的にユリを想像してみて下さい多くの方が、下向きに咲いたユリを想像したことでしょう。しかし写真にある通り、スカシ
聞きたいけど…なかなか聞けない…そんな経験ありませんか?ジネコでは、妊活中の方、不妊治療に悩まれている方、そんな皆様を応援するために毎月、無料のオンラインイベントを開催しています。今月は英ウィメンズクリニックにしのみや院院長の江夏国宏医師が、皆様から寄せられた悩み、不安、疑問に回答します!江夏国宏先生といえば、英ウィメンズクリニックYouTubeチャンネルでもおなじみですね日時は3月16日(木)19:00〜20:00です!アーカイブ動画はこちらから
お久しぶりです総務部です今月も岩﨑豊惠さんにお花を生けて頂きましたのでご紹介致しますカラフルで可愛らしく生けてくださいました〇もも〇グロリオサ〇トルコ桔梗〇スプレーカーネーション〇マトリカリア〇レモンリーフ〇菜の花以上7種類のお花を生けてくださってますでは、今回も2つほどお花をご紹介したいと思います菜の花黄色の菜の花といえば元気が溢れるような様子が想像できませんか春の訪れを告げる菜の花が咲くと人々の心が明るくなることから、【快活な愛
以前に「胚移植の技術」について書いたところ、「いいね」が100を超えたので、気をよくして今日は採卵の技術について書いてみようと思います。過去ログはこちら。『胚移植の技術』松林医師のブログや、他の医師ブログで解説されているこの記事ですが、以前よりこうしたデータはありましたが、なかなか信じていただけません。少し解説を加えていきたい…ameblo.jp採卵は、容易に卵巣が描出でき、膣から卵巣までの間に子宮や膀胱などのが入り込んでいなければ、比較的容易な技術です。回収そのもののイメージは、中
今回ご紹介する論文はイソフラボンについてです。アンケート調査によって、大豆食品の摂取頻度、摂取量から4つのグループに分類し、受精率、妊娠率、出生率などを摂取していない群と比較検討したものです。対象は315人の女性、520周期で、平均年齢は36±4歳でした。年齢、BMI、喫煙状態に有意差はありませんでした。結果:大豆食品の摂取量は受精率と正の相関があり、大豆食品を摂取した女性の受精率は、摂取しなかった女性と比較して6%高かったと報告されています。(77%v.s.71%;
みなさん、こんばんは。今日は妊活と食事についてお話しします。巷には、〇〇が妊娠にいい、〇〇がダイエットにいい、という情報が溢れていますが、食べ物に限らず、情報の取捨選択は本当に難しい。まず第一に、その情報の信憑性自体が疑われる場合があります。例えば、ある栄養素を絶賛し、様々な角度から根拠を示したかのように見えるサイトがあったとしても、一番下に、「でも食べ物から取るのは大変、そんなあなたに、〇〇社の△△サプリ!今なら1ヶ月分無料進呈!」とか書いてあったら、まあ一応ウソではないんでしょ
当院では診療とともに、生殖医療の発展に向けてさまざまな研究にも取り組んでいます。今回は、当院の医師部門の江夏徳寿らが2022年にReproductiveMedicineandBiology(RMB)に発表した論文を紹介したいと思います。タイトルは「Anovelsystembasedonartificialintelligenceforpredictingblastocystviabilityandvisualizingtheexplanation」「人工