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2025年6月12日昼の部(祝い幕はティファニーから…上手寄りにロゴがあるのだが、入らず…)🌹元禄花見踊出雲阿国をけんけんこと尾上右近、名古屋山三を中村隼人。この二人は恋仲だったとかそうじゃないとかいろんな説がある。なんにしろ創成期の歌舞伎にとっては重要な二人です。山三は天下の美男武将。けんけんと隼人、美男美女で目が喜び、襲名披露に相応しい華やかさでした。何も考えずに観られるのが踊り演目のいいところ。🌹菅原伝授手習鑑車引きこちらは六代目菊之助のご披露。イヤホンガイ
松竹創業百三十周年を記念して三大名作を一挙上演している今年の歌舞伎座。今月はその大トリ、『義経千本桜』が通しで上演されています。通常の昼夜の二部制ではなく三部制、しかも、Aプロ、Bプロの二通りの配役での上演とあって、どちらで観ようか悩ましいところでしたが(もちろん、両方観るのがいちばんですが、時間にもお財布にも余裕が、ね)、私はまず、第一部と第三部を團子さんが主役を勤めたAプロで鑑賞。そして第二部は、このお方が主役のBプロを14日㈫に観てきました。
歌舞伎俳優名の漢字字体については、このブログでも何回か書いています。今回は「片岡」の「片」の字についてまとめます。この漢字については、いくつかの異体字があります。「異体字」は漢字の意味は変わらないけれども、形が少し異なる漢字やかなのことを言います。「片」の異体字は、いろいろありますが、ひとつは、4画目が、Tのようになるもの、もうひとつは、Tの真ん中の線が下で曲がるもの、そして、4画目が丁になるものなどです。明治時代以降の印刷されたもので見ると、歌舞伎俳優の名前に使われる「片岡」はこ
(ネタばれあり)醍醐の花見鴈治郎の秀吉に、扇雀の北の政所。平成29年歌舞伎舞踊としての初演はこのお2人だったそう。北の政所が舞う後ろで、淀殿(孝太郎)に寄り添って酌を受ける秀吉。政所が振り返りそうになると慌て離れてみせる様子が鴈治郎さんらしく可笑しい。少しふくよかな進之介さんが我當さんに似てこられた…。一條大蔵譚壱太郎のお京に、愛之助の鬼次郎のやり取りで始まる檜垣。息の合った2人で良い緊張感。幸四郎の大蔵卿の声がかん高く聞こえて作り阿呆との切り替えに違和感。七之助の常盤御前に、福助の面
歌舞伎座での「仮名手本忠臣蔵」の通し狂言、昼の部は三段目に続いて四段目です。幕が開く前から厳粛な雰囲気、いつしか静まり返る中、判官切腹の「通さん場」の始まり。すっと現れた、勘九郎の判官。家臣と民を思いやる優しい領主が、藩の誇りのために刃傷に及ぶ。無表情の中には、悔恨もなく、憤りもなく、恨みもなく、ただ由良之助に後を託した潔さ。勘九郎が深い。それがわからず、責め立てるのは、彦三郎の薬師寺。こういうお役が合いすぎるのは、うれしい悩み。判官に寄り添う石堂は、少し醒めた梅玉。
當る午歳吉例顔見世興行東西合同大歌舞伎尾上菊之助改め八代目尾上菊五郎襲名披露尾上丑之助改め六代目尾上菊之助襲名披露第一醍醐の花見(だいごのはなみ)中村鴈治郎丈、片岡孝太郎丈、中村虎之介丈、中村鷹之資丈、中村荅玉丈、上村吉太朗丈、上村吉弥丈、片岡進之介丈、中村扇雀丈ほか出演。第二一條大蔵譚(いちじょうおおくらものがたり)檜垣奥殿松本幸四郎丈、中村七之助丈、中村壱太郎丈、嵐橘三郎丈、松本錦吾丈、市川高麗蔵