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「で?彼が泣いたあと松本さんは優しく抱きしめたのかなあ?」ニヤニヤと笑って聞いてくる相葉君に、言葉が詰まる。「…それは街中過ぎて出来なかったけどティシュは渡せた」それなりに人通りの多い街中だったし、以前に無理な話だ。ぽろぽろと涙をこぼした君は、でもすぐに泣き止んで『今日はもう遅いから帰ろう』にこりと微笑んだんだ。決まってしまうとスタスタと前を歩く櫻井君に自分の気持ちを伝えられた嬉しさと反面、寂しさも感じた。「オッケーもらったんでしょう?…その『櫻井君』って人に。櫻井君は嬉しくて泣いた
いよいよ、来週から開催になった。一つだけ心残りがあるとすれば、2人をモデルにした作品だ。結局、個展には間に合わなかった。と、言うより途中からから早々に諦めたのだけど。迷って迷って夜通し篭ってた時。ここ数年は規則正しい生活をしてたのに、ここ最近の連日の徹夜を心配した翔君がアトリエに覗きに来たんだ。「…それ抜きでも良いんじゃない?もしくは出来次第追加って形でも」「でも…なんて言うか、個展て目玉的なものが必要でしょ?これにしようと思ってたんだけど」「…あれは?出さないの?」「あれって
ああ、やはりよく似ている。彼に似た彼は俺が造った作品を見ていて、俺は少し離れた場所からその横顔を眺めていて。好きな人に似てる彼はもはや他人とは思えず、なんとも不思議な気がした。「翔君、ほら…あの人。海辺の絵を眺めてるのが…ってアレ?」すぐ隣いるのは愛する彼。ではなく、マネージャーのニノだった。少し薄笑いしてる顔が、なんともムカつく。「翔さんなら、さっきどっか行きましたよ」なんだよ!さっきまで横にいたのに。少し目を離すとチョロチョロと動き回るんだから。「んな事、俺に言われ
電車の中で見つけた君。なぜだか目が離せなくて、ずっと見つめていた自分がいた。ベージュのアウターに淡いブルーのストール。ドア付近に立って本を見ている君は、別世界の人のようにも感じた。もしかしてこれが一目惚れってやつだろうか?通学で毎日同じ電車に揺られているが、今まで見かけた事はないと思う。そりゃ車両を変えたならあり得ない話ではないが、こんなに目を奪われてるのに今まで見つけないって事ってあるだろうか?もう一度そっと君を見る。ずっと手にしてるものは本ではなく、スケジュール帳だとわかった
電車に揺られながら外の風景を見ていた。あと何駅か先で、櫻井君は降りてしまう。離れたくない。でもどうしたらいいだろうか?「あ、あの…」思い切って話しかけるも返事はない。横を見ると彼はすーすーと寝息をたて眠っていた。左手にはあの赤い手帳。眠ってて意識が為、落ちそうになっていた。電車がガタンと揺れ、案の定それが足元へ落ちた。手を伸ばそうとすると櫻井君は「あ!いいから!」と言って慌てて拾った。「それ手帳?初めて会った時も思ったけど、熱心に読んでるよね?手帳というより、教科書かな
潤翔です!BL表現あり。無理な方は回れ右で!素人が自己満足に書くフィクションです。ご了承の上、先にお進みください。初めましての方はこちらやっと書き切りました✨️――――――――――――――――――――――――――可愛いリスを思う存分に堪能した翌朝。意識を飛ばした間も貪っていたから、眠りは短かったはずなのに、寝起きはとってもスッキリしてた。寝ている間に後処理をして、体を拭いて、寝床を掃除して。