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たった今までその白い首を彩っていたネックレスは、悲痛な音をたてて一瞬で無残な姿になりはてた。「これでいいんだろ!」ドンっと怒りに任せて引きちぎられた鈍く光るそれは、無造作にテーブルにたたきつけられ、持ち主はそれと同じく乱暴な音を立てて外へ飛び出して行った。いつもちゃんと決まった場所にきっちりとまるめて置かれるそれは、通常の整然とした見た目には程遠い。意外に几帳面な彼の仕業とは思えないほどだ。乱雑な広がり方でテーブルに波打って横たわっていて、留め具の部分のかわいそうな姿に胸が痛んだ。誰
大きなキャンパスからなかなか出れないでいる翔君から「ちょっ、見てないで引っ張ってよ」と声をかけられ我に返った。「ご、ごめん。でも俺が手を出してもいいもんなの?」「…あーそっか。じゃあちょっと待って」と言うと、せーのと自分に声をかけ、ジャンプするような仕草を見せた。「え?ちょっとあぶない!」飛び出してきた翔君を受け止めきれず、しりもちをついてしまった。「翔君、大丈夫?」「大丈夫、ありがと」翔君は照れ臭そうにしている。彼が目の前に。自分の腕の中にいるのが信じられない。「やっと来れ