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2025.01.06一日一季語雑煮(ぞうに《ざふに》)【新年―生活】髪染めぬ母の雑煮の味なりし梅田津句集猫舌序猫舌の妙味老父母を完全に描き上げている。梅田さんは若くても男性の作家で、必要以上に言葉を尽さない。ずばりご言って最小限の表現で饒舌をつくさない。内容の面白さより、具象のおもしろさでなっとくさせる力をもっている。「沖」の作家でありながら「沖」とは一味違った写生から発して、無味乾燥に終わらない俳句の面白さを醸し出す作家に成長したことを欣びたい。平成5
2025.1.1一日一季語初富士(はつふじ)【冬―地理―新年】初富士の裾野入れたる海の音中原道夫平成一〇年「銀化」創刊主宰この句の景は、初富士の大きかりける汀かな富安風生大正時代から昭和後期にかけての俳人・富安風生(とみやすふうせい)の作品を意識しているように感じる。どちらの句も、壮大な富士の姿が目に浮かんでくる。⇒画像をクリックするとブログ記事が読めます。【関連季語】初筑波(はつつくば)初浅間(はつあさま)初比叡(はつひえい)【季
小寒二十四節気23番目1月5日~1月19日-寒さが厳しくなり始める頃-二十四節気では小寒大寒立春小寒よりも大寒が寒い、と思いきや実際は小寒の方が寒さが厳しいこともあるそうです寒の入りと明け2025年は小寒=寒の入り1/5寒の内(寒中)小寒の始まりの日~大寒の終りの日1/5~2/2立春=寒の明け2/3通常、小寒から立春の前日までが「寒の内」又は「寒中」と言い、1年で最も寒い時期になります【寒四郎】小
2023.11.11一日一季語鷹(たか)【冬―動物―三冬】鷹翔つや上昇気流つかまへて赤羽正行北アルプスの山裾、長野県の西部にある白樺峠。切り開かれた山の斜面に大勢の人が集まる。その目的は大空を飛ぶ、タカ。渡り鳥のタカがエサを求めて東南アジアへ向かう毎年秋、この峠を通過。絶好の観察スポットになる。春から秋にかけて日本で繁殖したタカ類は、秋のある時期になると朝鮮半島や東南アジアなどの暖かい地域に向かって旅立つ。このようにタカたちが一斉に旅立つ現象をタカの渡りという。タ
令和2年(2020年)4月19日:投稿皆さん、こんにちは!シュミネ茶道教室の西田宗佳です。《宗佳の歳時記》シリーズ、春の京都の風物詩「都をどり」についてお届けしています。前回の「前編〉都をどり~①甥っ子との思い出」に続き、こちらは「後編〉都をどり~②団子皿」です。~~~~~~~~~~~~~~~■私の団子皿コレクション都をどりに行くたび、お茶席で頂く「団子皿」が集まります。色は「緑・赤・青・茶・白」の五色。どの色のお皿が来るか選べませんので、五色揃うま
2020.12.11一日一季語火の番(ひのばん)【冬―生活―三冬】寒柝の音月光をさかのぼる藤田湘子寒柝(かんたく)は、寒い冬の夜に打ちならされる拍子木の音のこと。「火の用心」と子供の声と、拍子木の音は、数年前までは、実家でも聞いたものだった。大火が頻発した江戸時代には火の番小屋が設けられていたそうです。火災防止のための見回りが始まったのは、幾度も大火に見舞われた江戸時代。1648年(慶長元年)の町触れで、町役人による見回りが記されている。1718年(享保3年)、8代
七草に無病息災思いこめ2025/01/07備忘録(歳時記@七草粥)一年の無病息災を願い正月のおせちやお屠蘇の食べ過ぎ飲み過ぎで弱った胃を休めるためとも七草はセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ地域によってはいろいろな食材があるようです我が家の食卓カブのお漬物豆腐とワカメのお味噌汁松前漬けごちそうさまでした今日もみなさんにとってよき日となりますように
2021.4.25一日一季語茶摘(ちゃつみ《ちやつみ》)【春―生活―晩春】茶摘前狭山の丘の明るさよ島崎勇作「色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす」と謳われる狭山茶は、熟達した製茶法と「狭山火入」と称する古来の火入の真髄を発揮し、丹念に選りすぐった自然の風雅が、深みのある濃い味わいとなって、私たちの心をやさしく和ませてくれます。講談社が出版する月刊誌BE・LOVEに連載中の「この恋、茶番につき!?」は、入間市在住の山中梅鉢先生が描いています。作品の舞台は、
2021.4.29一日一季語昭和の日(しょうわのひ《せうわのひ》)【春―行事―晩春】一桁の昭和生れの昭和の日池田啓三私の両親が昭和一桁。未だに、今年は昭和90何年などと、昭和で数える母。家事も未だに全てこなしています。昭和の日への思いは、一段と深いものがあるようです。⇒画像をクリックするとブログ記事が読めます。【季語の説明】四月二十九日。昭和天皇の誕生日だったが、平成元年に「みどりの日」に変わり、平成十九年から昭和の日となった。激動の日々を経て復興を
2024.12.17一日一季語雪折れ(雪折れ)【冬―植物―三冬】来し方は雪折れ竹のごと撓み沼田布美句集瑠璃色の潮沼田布美序星野高士跋文角谷昌子この句の景は、心象のようだ。しかし、雪折れ竹の実景をしっているからこその句であろう。句集の中で、自分史という句もあるように、作者の人生に、俳句が寄り添っているように思えた。⇒画像をクリックするとブログ記事が読めます。【季語の説明】降り積もった雪の重みで,木や竹の枝や幹などが折れること。雪
2019.01.15一日一季語小正月(こしょうがつ《こしやうぐわつ》)【新年―時候】野道からぬかるみが消え小正月藤田湘子雪や雨でぬかるんだ野道。かつては成人の日であった1月15日は、晴れの特異日といえるかもしれません。(気象庁のデータで、東京都千代田区は、過去30年間、80%晴れ)晴着の新成人も素晴らしい門出となるように思います。我が母校、工学院大学新宿校舎の玄関には、卒業生などの著名人のコーナーがあり、藤田湘子の名前がある。1945年、工学院工専(現工学院大
2024.5.2一日一季語栗の花(くりのはな)【夏―植物―仲夏】花栗のちからかぎりに夜もにほふ飯田龍太栗の花は、「アレ」とそっくりの臭いがする。特徴的なにおいは、スペルミンという成分が原因ではないかといわれていた。スペルミンは人間の体液にも含まれている成分。そんな事を思うと、この句の夜もにほふに、エロスを感じてしまう。⇒画像をクリックするとブログ記事が読めます。【傍題季語】花栗(はなぐり)、栗咲く(くりさく)【季語の説明】白に近いクリーム色の花
2025.01.04一日一季語破魔矢(はまや)【新年―生活】海に向く鳥居の高き破魔矢かな石井清吾関東で海に向いている鳥居というと、大洗磯前神社が有名。境内に建つ虚子三代の句碑は、俳人なら見逃せない。高浜虚子と、その長男年尾、そして年尾の二女稲畑汀子の三代の句が、各一句、御影石に刻まれて、ひとつの碑にはめこまれている。ここの鳥居の一つが、大洗海岸の荒波が砕ける岩場の突端に建つ鳥居。日本を代表する日の出の名所。海岸が真東を向いている為、鳥居越しに美しい朝日を見ること
2025.01.07一日一季語人日(じんじつ)【新年―時候】人日の粥に土の香ありにけり水上陽三1月7日は「七草の日」。春の七草を入れた御粥(おかゆ)を食べ、無病息災を願う風習。芽が出始めたばかりの春の野草を摘む「若菜摘み」の風習は、古くから日本にあった。中国には1月7日の「人日(じんじつ)」に7種の若菜を熱々の吸い物にして食し、邪気を払うという風習がある。日本古来の若菜摘みの風習が結びつき、1月7日に七草を食べるようになったと考えられている。人日の粥とは、上手い表現。私
2022.12.25一日一季語注連飾る(しめかざる)【冬―生活―暮】解体と決まりし家に注連飾る渡辺やや注連は正月の歳神(としがみ)が来臨する神聖な区域であることを示すもの。長く住んだ愛着の在る家なのでしょう。しめ縄・しめ飾りは、本来は12月13日のすす払い(大掃除のルーツ)が終わり、年神様をお迎えするのにふさわしい場になってから飾るものだた。現代では、大掃除が終わり、年神様を迎える準備が整ってからしめ縄・しめ飾りを飾るのがよいそうだ。クリスマスが過ぎた25日以
昨日、福岡市南区の西鉄大橋駅15時45分の福岡タワー行きのバスに乗車した。昨日は、いつも愛用のカシオの電子辞書をカバーから外して持って行くことにした。↓カバーを外すこうすると、コートのポケットにも何とか収まる。バスの中でうとうとしていた。天神北のバス停で降りて、左のコートに入れた筈の歳時記に使っている電子辞書がないのである。慌てて、西鉄バスのお客様センターに忘れ物がないか?調べてもらった。2時間くらいして、もう一度忘れ物が見つかったか?聞いてみた。見つからないという。悶々とし
令和4年(2022年)1月22日:投稿皆さん、こんにちは。シュミネ茶道教室の西田宗佳です。本年もよろしくお願いいたします。先日1月15日(土)・16日(日)と、二日間に分けた【西田社中初釜】を、いつもの教室にて執り行いました。前回(昨年)はコロナ禍で開催はできず、稽古初めとしての雰囲気だけでしたが、今回は実に2年ぶりとなる初釜。まだコロナ禍が続いているため、例年のように会場を借りて一堂に会すことはせず、稽古場で二日間に分けたお茶事形式での行事となりました。社中全員で集
2021.12.29一日一季語餅搗(もちつき)【冬―生活―仲冬】遠き日の賑はひをのせ餅届く井口初江年末の一大行事の1つである「餅つき」、昔はそれこそ12月の「風物詩」とされていました。小学校の頃には、子供会などで餅を搗くこともあったのだが、流石に近年は、こうした行事は私の周りでは見かけなくなった。母方の親戚は栃木の方がいて、茶色のちょと甘みのある丸い餅などが珍しく思った。この句でも、こうした田舎などから届くお餅を前に、一家団欒の賑わいがあるのでしょう。⇒画像をクリッ
2025.01.08一日一季語寒の水(かんのみず《かんのみづ》)【冬―地理―晩冬】寒の水飲んで体に芯とほす今村恵子一年で一番寒いこの時期の水は質が最も良く、寒の水は柔らかな味でいつまでも腐ることなく、保存出来ると信じられてきた。とりわけ「寒九の水」は寒九に汲む水のこと。滋養に富み、湯茶などの飲用や服薬水によいとされる。さらには、お酒を造るにも、向いている。寒九に降る雨は「寒九の雨」と呼ばれ、豊年の兆し。この句からも、寒の水のありがたさが伝わってくる。⇒画像をク
2018.01.01一日一季語初春(はつはる)【冬―時候―新年】初春や歌舞伎座前の人通り中村吉右衛門中村吉右衛門(なかむらきちえもん)は、歌舞伎役者の名跡。江戸時代中期に佐野川屋系が二人、明治以降に播磨屋系二人がいる。今日ただ「中村吉右衛門」というと、通常は播磨屋系の吉右衛門を指す。屋号は播磨屋。定紋は揚羽蝶、替紋は村山片喰。三代目中村歌六の長男を祖とする家系。「吉右衛門」は初代の母方の祖父・小川吉右衛門の名に由来する。初代中村
2021.2.10一日一季語麦踏(むぎふみ)【春―生活―初春】麦踏むや赤城越えくる雲迅き木山白洋麦を丈夫に育てるための麦踏みを子どもたちが体験する催しが、群馬県玉村町で行われました。この催しは玉村町の農家や地域のボランティアが、農業への理解や関心を深めてもらおうと町内の麦畑で開き、小学生や保護者などおよそ60人が参加しました。(NHKニュースより引用)2021.2.9NHKの放送でこの景が流れていました。麦踏みは体力がいらず簡単にできる農作業であることから、昔か
はろー!くりーむそーだです!今日は、1月7日そう!七草粥の日ですというわけで、作りました!スーパーで七草セットを買いました。ひとつ550円ほどで正直高い、、、と思ったのですがこれで今年1年の無病息災がゲットできるなら安い!と自分に言い聞かせて無事購入すずしろこと、ミニ大根かわいいちなみに【せり・なずな・ごきょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ】でお馴染みの七草じゃなくても、七種類の野菜を食べればいいんだそうもちろんソースは桜井識
2021.1.2一日一季語淑気(しゅくき《しゆくき》)【冬―時候―新年】寂庵の机上にもののなき淑気鷹羽狩行年末に片付けをして、綺麗な机上なのでしょうね。曼陀羅山寂庵(まんだらさんじゃくあん)は、瀬戸内寂聴が開いている寺院です。鷹羽狩行の本『俳句一念』”姫はじめなき寂庵の乱れ籠”ー江國と鷹羽狩行の対話から生まれた句。寂庵の玄関に、瀬戸内ファンのために常備してあるらしい署名本が各種何冊も、立派な乱れ籠に載せてあった光景に、鷹羽が<姫はじめなき寂庵の・
2020.1.31一日一季語天狼(てんろう)【冬―天文―三冬】凍る闇シリウス光千変し相馬遷子冬の夜の早い時間帯に、どの星よりも明るい光を放つ青白い星を見つけたら、それはおおいぬ座の1等星「シリウス」と思ってまずまちがいないでしょう。しかし、西暦150年頃の古代ローマの天文学者トレミーは、「赤く」輝く恒星と表現していました。しかし、実際のシリウスは青白く発光しています。天文学上の論争もあったようです。シリウスが地平線の近くにあると、レイリー散乱と呼ばれる、大気
2022.2.28一日一季語蛇穴を出づ(へびあなをいず《へびあなをいづ》)【春―動物―仲春】蛇穴を出ればざらつく別れかな河西志帆冬眠をしていた間に、世の中が様変わりしている景は、この季語の取り合わせでよく使われる。3月ともなると、卒業のシーズン。別れ。この句からは、そんな卒業シーズンの季節感を感じます。蛇と聞くだけでも、何やら気味の悪さもあり、それが、ざわつくに表されているようにも思いました。⇒画像をクリックするとブログ記事が読めます。*2022ポンペイ展
大晦日!除夜の鐘なぜ108・・?松原照子さんの本日の世見より大晦日の除夜の鐘なぜ108・・?12月31日の松原照子さんの本日の世見より「大晦日2024年12月31日(火曜日)暦・歳時記大晦日になってしまいましたね。この「晦日」というのは、各月の最後の日のことを言うのですが、一年の最終日の今日は、この晦日に「大」を足して「大晦日」というのですよ。年を越える境目が「除夜」。今は除夜の鐘の音がうるさいという近隣の人の苦情で、やめてしまったお寺さんもあるといいます。108の鐘
節分から一夜明けて2月4日、本日は立春でございます。暦の上では、今日から「春」の季節となります。節分の室礼から立春の室礼へ…早変わり❣️〜立春大吉〜盆果椿、文旦、福豆、お多福のお面、五色紐(赤白)盛り器枡、長板、花器立春大吉の言葉を見立てで…〜お多福のお面〜このお多福のお面は、土佐和紙製❣️以前、高知県の土佐和紙の工房にお邪魔した時にひとめぼれして購入致しました。〜立春大吉〜立春大吉とは厄除けのお札のこと。昔、立春
人日の節句🌱春の七草🌿七草粥で無病息災🌱身体健康祈願🍀2025年令和7年の初節句
開運編令和7(2025)年1月節の考察です。1月節はどの様な傾向のある月なのでしょうか?1月節は1月5(日)の小寒から2月3(月)の立春までになります。月盤は丁丑(ひのとうし)の3(三碧木星)です。3(三碧木星)が中宮する月になりますので3の影響を受けた月となって来ます。3(三碧木星・定位は東)の持っている意味(1)象意元気。活気がある。若い。新しい。掛け声ばかりで、内容がない。驚く。地震。雷。爆発。音楽。電気
2024.1.3一日一季語初夢(はつゆめ)【新年―生活】初夢の中初夢を見てをりぬ仲寒蟬「初夢」という言葉は『山家集』(鎌倉時代)に初めて登場するという。鎌倉時代は立春が新年の始まり。節分から立春にかけての頃に見る夢のことを言っていた。今日では元日の夜から二日にかけてみ見た夢を「初夢」と言う。江戸時代に確立された、七福神の宝船の絵に(長き夜の遠の眠りのみな目覚め波乗り船の音の良きかな)という回文の歌を書いて、枕の下に置いて寝ると良い夢が見られる、という習慣。令和の初夢は