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2026.4.23一日一季語鞦韆(しゅうせん《しうせん》)【春―生活―三春】夜のぶらんこ揺らして帰るだけのこと藺草慶子第65回俳人協会賞受賞第五句集『雪日』(せつじつ)*以下は、ふらんす堂ホームページ抜粋師・斎藤夏風を失い、父を失い、敬愛する先輩俳人の黒田杏子を失った。本句集は、日本の伝統行事に取材しつつそれらを闊達に詠む一方、亡き人を追悼する句集ともなった。生き生きと作句の現場を活写する俳句にわたしたちは驚きつつ、一方愛する人たちとの別れなど生死の陰翳が詠まれ
2026.4.22一日一季語ネモフィラは急ごしらへの丘にある板倉ケンタ第一句集『一花一虫』。跋・佐藤郁良、帯・櫂未知子、解説・村上鞆彦。「群青」・「南風」会員。「若書きの句集でありながら、全く浮ついたところがないのは、ケンタ君自身が自分の目で見たものを書き留めてきた蓄積だからであろう。」佐藤郁良氏の跋より例年4月~GWごろにかけて満開期を迎えるネモフィラ。“青いじゅうたん”が織りなす絶景は、国営ひたち海浜公園や国営昭和記念公園など、特に、国営ひたち海浜公園は、約
俳句を嗜む人の、言葉の豊かさにはいつも感服している。朝日俳壇を読んでいると、毎週必ず知らない言葉に出会う。今日(23日)の俳壇には、こんな句ばあった。高山れおな氏選第4席である。気嵐ぬけ漁船黄金に輝けり(横浜市鈴木正明)「気嵐」を、わたしは知らなかった。調べてみた。「けらん」と読むらしい。ウィキペディアでは、「蒸気霧」の項にこのように説明されている。冷気が温かい水面上に流れてきたときにできる霧である。冷気中に起こった微風が温かい水上の水蒸
2025.04.23一日一季語霾(つちふる)【春―天文―三春】黄砂降り貝塚にある猿の骨松野苑子「貝塚」からは食料の残骸だけではなく、人骨・装身具なども出土している。ゴミ溜めというよりも、なんらかの精神的な意味のある場所だったのかもしれない。貝塚は縄文時代の様子を知るための貴重な遺跡大森(おおもり)貝塚の「貝層剝離断面標本」(東京都品川区)。貝塚の発見者・モース博士が詳細な発掘場所を書かなかったため、品川区と大田区の2カ所に「石碑」がある。その後の調査により、初発掘は
2025.05.08一日一季語薄暑(はくしょ《はくしよ》)【夏―時候―初夏】鯛捌く包丁に射す薄暑光森田純一郎角川俳句2025年5月号作品12句鯛捌く森田純一郎鯛は、一説によると、日本各地にある縄文時代頃の遺跡からもその骨が見つかっていることから、日本人が食用として親しんできた最古の魚。「古事記」「日本書紀」「万葉集」など名だたる日本の歴史書物に名前が載っている鯛は、日本において古来から重用されてきた。そんな鯛を捌くには、先ず、尾から頭に向けて包丁の背をすべ
2025.05.06一日一季語罌粟の花(けしのはな)【夏―植物―初夏】花罌粟や顔にすぐ出る昼の酒戸栗末廣先日、東京都薬用植物園で、真っ赤な罌粟の花を見てきた。あかくさくのはけしのはなしろくさくのはゆりのはな~この歌詞が頭に浮かんだ。東京都新宿区の花園神社境内にあるのが『圭子の夢は夜ひらく』歌碑。『圭子の夢は夜ひらく』は、藤圭子の3枚目のシングルレコード。作詞の石坂まさをとコンビを組み大ヒットとなった曲。⇒画像をクリックするとブログ記事が読めます。
2025.06.29一日一季語穴子(あなご)【夏―時候―初夏】穴子裂く目打ち一本残りをり広渡敬雄角川俳句2025年7月号作品12句阿弓流為よりアナゴを捌く際には目打ちをしてから捌く。長いアナゴだとまな板の長さが足りず尻尾の方まで捌けないなど問題が起こる。魚種捌きの難易度特徴骨切りの必要特殊な処理穴子やや難しい柔らかく小骨があるが比較的処理しやすい基本不要頭を固定して捌くウナギ難しい骨が太く、活
俳句作メモ33吟行と嘱目1.吟行とは吟行とは、もともと「詩歌を口ずさみながら歩くこと」を指していた。それが、現代では、和歌や俳句の題材を求めて、名所・旧跡などに出かけることを意味するようになった。ただ、俳句に絞って考えれば、名所・旧跡に限らず、近辺を散策しながら草花の変化を見て回るのも吟行に含めて良いだろう。そう考えれば、吟行は大きく3つに分けることができるのではないかと思う。*以下の分類はあくまでも私見に基づくもので、一般的に認められているものではない。念のため。
2026.4.21一日一季語春の暮(はるのくれ)【春―時候―三春】家路とは歩きゆく道春の暮片山由美子第25回俳句四季大賞句集『水柿(みずがき)』(ふらんす堂)自選12句より「香雨」創刊以来六年間の作品を収める第七句集。最も大切なのは俳句の格調ということだと思っています。それを今後も作句の指針にしていくつもりです。(あとがき)⇒画像をクリックするとブログ記事が読めます。【傍題季語】春の夕(はるのゆう《はるのゆふ》)春夕べ(はるゆうべ《はるゆ
2025.04.30一日一季語暮の春(くれのはる)【春―時候―晩春】さまざまの情のもつれ暮の春高浜虚子晩春のこと。これを普及させたのは、かの高浜虚子だという。春の暮は「暮春」のことをいひ、秋の暮は「秋の夕」のことをいふとの説がある。古人の作には其意のものがあるかも知れぬ、併し今は春の暮・秋の暮共に夕方の義であると定めて置く。春の夕。春夕(『新歳時記』虚子編三省堂1934年(昭和9年)11月15日刊)*2025.4.27青淵文庫青淵文庫(せいえんぶん
2025.09.08一日一季語蓑虫(みのむし)【秋―動物―三秋】蓑虫を此奴と呼びし青畝大人中岡毅雄大人=うし師匠や先生を敬っていう言葉。特に、江戸時代に国学者が使用した。青畝阿波野青畝(あわのせいほ、1899年(明治32年)2月10日-1992年(平成4年)12月22日)は、奈良県出身の日本の俳人。本名は敏雄。旧姓・橋本。原田浜人、高浜虚子に師事。昭和初期に山口誓子、高野素十、水原秋桜子ととも「ホトトギスの四S」と称された。「かつらぎ」主宰。
2025.12.26一日一季語冬の滝(ふゆのたき)【冬―地理―晩冬】凍滝の全長光る木霊かな松野苑子漢字の表記としては、「滝」は常用漢字であり、「瀧」は旧字体。冬は滝の水量が減り、かすかな音を立てて落ちるさまは心細げ。水量がへるり凍結することも。周辺の岩にかかったしぶきも凍りつき、神秘的な姿を呈する。木霊(こだま、木魂、木魅)とは、樹木に宿る精霊、またはその宿った樹木自体、樹木の魂のこと。山や谷で音が反射して遅れて聞こえる現象である山彦(やまびこ)は、この精霊の
2026.2.9一日一季語春の夜(はるのよ)【春―天文―三春】春の夜の寡黙の人の駅舎かな栗山豊秋WEP俳句年鑑2026自選七句より春の夜は、静けさと暖かみが共存し、月明かりや星の瞬き、遠くから聞こえる声や音もすべてが優しく感じられる。俳句では、春の夜の落ち着きや幻想的な美しさを詠むことが多く、日常の中にも春の移ろいを感じさせる豊かな表現が用いられる。⇒画像をクリックするとブログ記事が読めます。【傍題季語】春夜(しゆんや/しゅんや)夜半の春(よはのはる/よ
2026.1.23一日一季語寒稽古(かんげいこ)【冬―生活―晩冬】迷ひなく突き出すこぶし寒稽古清水陽子月刊―俳句界2026年2月号シリーズ推薦注目・期待する俳人寒稽古は、冬の厳しい寒さの中で行われる武道や芸事の稽古。寒さの中で行われる真剣な稽古の様子や、その中に漂う清々しさ、稽古後の静けさや満足感が詠まれる。⇒画像をクリックするとブログ記事が読めます。【傍題季語】寒中稽古(かんちゅうげいこ《かんちゆうげいこ》)【季語の説明】「寒中
2025.05.09一日一季語母の日(ははのひ)【夏―行事―初夏】母の日の手紙に混じる鏡文字仲里奈央鏡文字とは、上下はそのままで左右を反転させた文字。鏡文字で文章を綴る際には文字の進行方向も言語本来の進行方向に対して左右逆。鏡に映すと正常な文字・文章が現れる。鏡像文字とも。救急車などの緊急車両には、緊急車両前方の車両の運転手がバックミラーなどで緊急車両だと判別しやすくするため、車体前面に鏡文字で「AMBULANCE(救急車)」等と書かれている場合も多い。⇒画像をクリ
2026.4.4一日一季語夏蜜柑(なつみかん)【春―植物―晩春】そのことはきのうのように夏みかん坪内稔典第26回現代俳句大賞自選三十句より名前に「夏」とついているが、夏みかんの食べごろは春から初夏にかけて。秋ごろに実るが、その時点では酸味が強いため、冬を越してから収穫されたり、収穫後にしばらく置くことで、食べやすい味わいになる。しっかりとした酸味とほろ苦さが感じられる、さっぱりとした味わいが特徴。現代俳句2026年4月号には、QRコードから、佐藤日和太氏の鑑
2026.3.11一日一季語東日本大震災の日【春―行事―仲春】三・一一転がりたがる万年筆安倍克詠現代俳句2026年3月号風を詠む秀句を探る小松崎黎子感銘の一句三・一一の東日本大震災は、この三月で十五年を迎えた。だんだんと記憶は薄れていくが、その日が近づいてくると、平成二十三年当日の映像が甦ってくる。「転がりたがる」の措辞で揺れを感じ、三・一一にひきもどされる。*鑑賞文一部引用⇒画像をクリックするとブログ記事が読めます。【傍題季語】東日本大震災忌、三
2025.06.14一日一季語虎魚(おこぜ)【夏―動物―三夏】添削句鬼虎魚煮るや鍋蓋鳴りにけり大島好美四季別俳句添削教室宮津昭彦・山田弘子より引用原句鬼虎魚鍋蓋鳴らし憤慨す作者は、おそらく魚好きなのでしょう。ぐつぐつと煮えR鍋のそばに付いているのかもしれません。(中略)そのさまを作者は、鍋の中の鬼虎魚が憤慨している、と見たのです。鬼虎魚の風貌から「憤慨」という言葉を得たのでしょうが、結果として一句を面白くさせ過ぎました。語りすぎたともいえるのです。
2026.2.22一日一季語猫の子(ねこのこ)【春―動物―晩春】命名の由来聞きつつ抱く子猫金子敦子子子子子子子子子子子子(ねこのここねこししのここじし)は、日本の言葉遊びである。「猫の子仔猫、獅子の子仔獅子」と読む。この問題を考案したのは嵯峨天皇、解いたのは小野篁であると伝えられている「子」という漢字には、「ね」(訓読み、十二支から)、「こ」(訓読み)、「し」(音読み、呉音及び漢音)、「じ」(「し」の変化形)の4通りの読み方がある。このため、このような読み方が可能と
2025.12.13一日一季語水涸る(みずかる《みづかる》)【冬―地理―三冬】水涸れて京都市内に入りけり松本てふこ「水涸る(みずかる)」とは、冬の寒さや乾燥によって川や池の水が涸れてしまう様子。この現象は、自然の力強さや季節の移ろいを感じさせる。涸れた川底や静けさ、観光地京都。秋から冬にかけて、静まりかえる感じなのであろう。水の少ない冬の景色は、自然が静まりかえり、厳しさと寂寥感を感じる。*首都圏外郭放水路2022.3.1地下神殿「調圧水槽」の見学にて
2025.12.09一日一季語寒風(かんぷう)【冬―天文―三冬】ひん曲がる迄寒風に晒されむ斎藤信義冷たさ・厳しさを表したい寒風冬らしさ・季節感を出したい北風格式高い文書寒風一般向けの挨拶北風⇒画像をクリックするとブログ記事が読めます。【傍題季語】寒風(さむかぜ)【季語の説明】冬の寒い風のこと。北風にかぎらず、寒さがひとしお堪える。【例句】寒風や土手の真下の狼煙跡遠藤和彦寒風や野鳥群
2026.1.16一日一季語冬菜(ふゆな)【冬―植物―三冬】冬菜漬く信濃の空も重石とし菅原健一月刊―俳句界投稿欄兼題信高橋将夫特選信州冬菜は、寒さに強く、冬から早春にかけて収穫される栄養価の高い野菜。伝統野菜信州雪菜(善光寺冬菜)などともある。栽培地域は、信州で広く栽培されており、特に北信地方や飯田市での栽培が盛ん。雪菜(ユキナ)などとも呼ばれている、固有の冬の菜物のことか。冬型の気圧配置における北陸地方及び長野県北部の雪の降る量は多くなり、中部・南部では
2025.08.06一日一季語原爆の日(げんばくのひ)【夏(秋)―行事―晩夏(初秋)】広島や卵食ふ時口ひらく西東三鬼角川俳句2025年8月号特集昭和100年戦後80年時代を詠んだ句・体現する句戦争はいかに詠まれたか田島和生原爆投下の広島。顔も失せたような人が白い茹で卵を食う。その時、位口が開く。リアルな表現で、怖い。―戦後八十年。原爆で今も苦しむ人がいることを忘れてはならない。*2025.4.27北区北トピアにて⇒画像をクリック
2025.06.25一日一季語涼し(すずし)【夏―時候―三夏】涼しくて赤子の眼よく動く黛まどか月刊―俳句界7月号句集「北落師門」を読む甲斐睦朗汗まみれの日々から涼しくなると、乳児も周りに興味がわいてあちこちを視るようになる。泳者も乳児の表情に目が吸い寄せられる。⇒画像をクリックするとブログ記事が読めます。【傍題季語】朝涼(あさすず)夕涼(ゆうすず《ゆふすず》)晩涼(ばんりょう《ばんりやう》)夜涼(やりょう《やりやう》)涼風(りょうふう《
2026.4.2一日一季語柳の芽(やなぎのめ)【春―植物―仲春】バーガーを噛めば具がずれ柳の芽若林哲哉月刊―俳句界2026年4月号北斗賞受賞作家競詠よりやわらかな枝に生まれ、太陽の光を浴び、風に吹かれ、雨に濡れて、育っていくたくさんの柳の新芽。強くたくましく、しなやかに育っていく姿は、希望を胸に大きくなる幼い子どもたちのよう。移動販売のキッチンカーのハンバーガーを外で食べている親子のようにも感じる。佐保姫の糸染め掛くる青柳を吹きな乱りそ春の山風平兼盛『詞花
マイクロエースの1/32昭和の思いで風物詩シリーズから空地を購入しました。有井製作所から昭和の時代に販売されていた昭和の歳時記シリーズの庭先と、、焼いも屋をまとめたような構成のキットになっています。有井製作所時代からの金型は古いのでパーツはバリまみれで、、フィギュアなども昔のプラモデルらしいユルい感じの再現になっています。前回の街角同様にデカールでは無く紙を切って貼るスタイルで、、説明書と一緒に入っている塗装指示と各解説も昭和っぽくて泣かせます。ベースには鉄道模型様の茶色のパウ
2025.05.23一日一季語桐の花(きりのはな)【夏―植物―初夏】桐の花共に見ているだけとする岡田耕治私は先日(5月21日)、埼玉県の秩父市へ車で向かった。先月までは紫色の花は、山藤であったが、この日は、桐の花が盛ん。しかし、車を駐めることができないなど、近くで見ることはできず、写真も撮れなかった。今回初めて気づいたのは、花札。あのデザインの絵。何が書かれていたのかやっとわかった。*この図柄、鳳凰だったのか~⇒画像をクリックするとブログ記事が読めま
お陰様で、七歳と三歳の孫娘の七五三を迎えることができました。今日まで無事に育った感謝とこれからの孫たちの健やかな成長を願い、七五三の日に神社⛩️にお参りして参りました。〜水引細工の鶴の髪飾り〜孫たちのママ(お嫁さん)のリクエストで、七歳の孫の髪飾りには、昔、私が作成した鶴の水引細工を使ってもらいました💕〜室礼でも使った花簪〜そして、三歳の孫の花簪は、私が室礼で使う為に持っていた花簪を…お嫁さんの発案に感謝です💓〜花簪と水
2026.4.19一日一季語花水木(はなみずき《はなみづき》)【春―植物―晩春】花水木泣くときもある笑ひ皺髙田祥聖第43回兜太現代俳句新人賞ゐしころ50句より1912年、日米友好の印としてアメリカ合衆国にソメイヨシノの苗木を寄贈した返礼として、北米原産であるハナミズキの苗木が日本に贈られた。この中の原木1本は、百年越えたた今でも東京都立園芸高校に生き続けている。⇒画像をクリックするとブログ記事が読めます。【傍題季語】アメリカ花水木(あめりか
5月5日は「端午の節供」。古代中国から伝わったこの行事の起源は、菖蒲と蓬の香りで邪気を祓う行事だったとか…昔は、宮中を中心として行われていたこの行事もやがて、庶民にも広まり、長い年月を経て、邪気を祓う菖蒲と尚武(武事、軍事を重んずること)が、同じ「しょうぶ」という読み方から武家の行事の要素が入り、兜や鯉のぼりを飾り、男児の無事の成長を願う行事になったそうな…先日の室礼のお稽古からのご報告でございます。〜端午の節供〜盆果