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診察室へと呼ばれた。その先生の名前は聞き覚えがある。自分の主治医のチームにはいなかったが、違うチームにいる先生だということは入院中から知っていた。休日の担当医は様々な部門の先生が交代で担うものだから、必ずしも血液内科の先生にあたるとは限らない。しかし、今日のその先生がいたことは自分にとってはかなりラッキーだった。お互い自己紹介を終えたら、まずは血液検査の結果を見る。そこには明らかに違和感のある数字が2カ所に記されていた。1つ目は白血球の値。最近は5000くらいで推移していたもの
アナヅラさま四島祐之介アナヅラさま(宝島社文庫『このミス』大賞シリーズ)[四島祐之介]楽天市場あらすじ顔にぽっかり穴の空いたバケモノが人を攫って、穴の中に呑み込んでしまう。そのバケモノの名前は「アナヅラさま」。ある地方都市で女性が相次いで行方不明になるなか、そんな噂が囁かれるようになった。行方不明者の捜索依頼を受けた探偵の小鳥遊穂香は、都市伝説の裏に連続殺人鬼がいると睨み、調査を進めるが…一方、「アナヅラさま」と呼ばれる一連の事件の犯人は、想定外の事態に陥っていた。感
今頃、月に1回の通院くらいになっているはずだったが、いまだに週1回の通院。退院してから5カ月近く経つのだが、なかなか思い通りにならないものだ。今日の外来は明らかに長くかかりそうな気がしている。というのも、まず3カ月に1回くらいの頻度で行われる、LTFU=ロングタームフォローアップと呼ばれる診察がある。その名の通り、長期に渡って病院がケアをしてくれるサービスで、看護師さんおよび担当医師から色々とヒアリングを受ける。これが1時間くらいかかるので、その時点で長期戦に覚悟を
病気になって1年が経過し、骨髄移植をしてから半年が経過した。仕事は、会社の厚き配慮と共に退院してから半年間まで休職の猶予をいただいたから、もうすぐその期限となる。病気とは言え、1年間も利益を生み出さない社員を保持し続けてくれる会社には、感謝してもしきれない。よし、じゃーボチボチ復帰すっか!ってなれば良いのだが、正直、心身はまだそんな状態にない。だいぶ体の調子は復調してきたが、皮膚のGVHDはとにかく痒いし、肩が痛けりゃ、足は象。心臓に水が溜まっているらしく、肺機能も低下。
「本当は。あたしまだまだ田舎に住むって現実わかってないのかもしれない、」帰りは初音が運転して家に戻った。真緒はぼうっと窓の外のどこまでも続く緑を見ながらぽつりと言った。初音は彼女の言葉に特に動揺することもなく「それは。当たり前です。ぼくは子供の頃からずっと住んでいるから、それこそ『もう死ぬかも!』くらい怖いことも経験したし。それは色々経験してきたからこその諦めもありますが・・やっぱりこの自然をずっと見ているとそれも忘れてしまう。理屈でなくもう居場所になっているから。」
その時、急に強い風が吹いた。「わっ!」ひなたはスカートがめくれそうになって慌てて抑えた。柚はひなたの膝のサポーターが目に入ってしまった。「ケガ、してるの?」と聞くと「え?あ?膝?これは去年前十字靭帯切っちゃって。手術2回したんです。キレイに縫ってもらったけどー・・やっぱ跡が残っちゃって。でも制服のスカートあんま長くするとダサいし、チアダンスのユニも短いから・・いつもサポーターしてるの、」ひなたは普通に明るく言った。「手術を、2回も・・」柚は
「子どもって、すごいよな。」成は伸びをしながらつぶやいた。「え?」もう小和も加治木も天音も帰ってしまいさくらと二人だけだった。受験で忙しいこの時期、葦切に仕事を都合してもらってここ1週間はホクトのフレックスタイムを利用して一楓の保育園の迎えや世話を頼んでいる。「赤ん坊の成長もすごいだろうけど。中学生の3年間の間でもすっごく変わる。伸びるって言うのかな。海斗はおれが担当したころはあんまりしゃべるのも得意じゃなくて。おとなしくて。自分の気持ち出すこともできなかった。あの
昨日頑張った疲れなのか、とりあえず責任は果たした達成感なのか、夜中に目覚めたその体はとんでもなく重かった。熱は少し下がったような感覚があった。ビショビショになった体を洗いたく、サッとシャワーを浴び、久しぶりのご飯を少し食べる。思ったより食べられた。食事が取れるようになったということは、回復に向かっている証拠だろう。再び布団に戻り、目を閉じる。目を覚ましたのは6時。少し明るくなってきた外の景色に目をやりながら、体を起こそうとすると起こせない。それどころか、またもや猛烈な寒気が襲
気合いで勝利を掴んだはずだったが、弱ってる人間が無理をしても良い結果にはならないのか。悪化はしてないけど、咳やら鼻水やら結局ダラダラと体調不良は続いている。あの日のどさくさ紛れは、きっとただのアドレナリンによる勘違いだったのだろう。こうもずっと体に重いモノがのしかかったままだと、いささか嫌になる。今日も子ども達を追い出したら、2㎡の秘密基地に籠る。仕事まで少し体を休めようと、パソコンを眺めながらボーっとする。あっという間に1時間、2時間と時間は経過し、そろそろ仕事の
わぁぁあ!ちょ、、すみません。なんか少ないなと思ったら!青天シリーズを入れ忘れていました少々お待ち下さい落花有意流水无情シリーズの下に徐々に追加していきますすみません!誤ってまとめを消してしまいまして…再度作成しています。。まぁね、カテゴリー『春花秋月』でも見れるんですけども。それでもここにまとめててさ、、私の可愛い春花ちゃんと秋月✨凄くショックが大きかったです…ってなった。天雷一部之春花秋月その後物語1天雷一部之春花秋月その後物語2天雷一部之春花秋月その後物語3天雷一部
拷問依存症櫛木理宇拷問依存症(幻冬舎文庫)[櫛木理宇]楽天市場あらすじ廃墟と化したラブホテルで、男性と思しき全裸の遺体が発見される。所持品はなく、指は切断され、歯も抜かれ、身元の特定は難航。検死の結果、全て被害者が生存中の所業だった。あまりの惨忍さに「せめて怨恨であってくれ」と願いながら捜査に当たる高比良巡査部長らだったが、再び酷似した事件が発生する。これは復讐か、または連続快楽殺人か。感想櫛木理宇さんの依存症シリーズ四作目。『殺人依存症』殺人依存症櫛木理宇あらすじ息子を
監禁依存症櫛木理宇監禁依存症(幻冬舎文庫)[櫛木理宇]楽天市場あらすじ性犯罪者たちの弁護をし、度々示談を成立させて来た悪名高樹弁護士の小諸成太郎。ある日、彼の九歳のひとり息子が誘拐される。だが、小諸は海外出張中。警察は過去に彼が担当し、不起訴処分となった事件の被害者家族を訪ねるが…。この誘拐は怨恨か、それとも身代金目的か。ラスト一行まで気が抜けない、二転三転の恐怖の長編ミステリー。感想櫛木理宇さんの依存症シリーズの第三弾。第一弾はとても胸糞悪くて次回作を読むのを
[Sside]潤のファンクラブ開設の準備が出来て、会社のホームページで告知すると、『嬉しい❗️』『待ってました❗️』という声が沢山事務所に寄せられて、社長は上機嫌。ほら、だから言っただろ?潤は本人が思うよりもずっと世間の人たちから求められてるんだよ。でも、そうは言っても、実際にファンクラブに入ってくれるかはまだ分からないし、、、ホント潤は心配症だなぁ、でも大丈夫、心配するな。俺には既に、潤の握手会に大行列が出来ているのが見えてるから👍・・・( ̄^ ̄)勘が鋭い
[社長side]潤のファンクラブが動き出し、ファンクラブイベントの第一回目として行われた握手会には、思った以上に沢山のファンが参加してくれて、しかも、潤を見た瞬間泣き出す子もいたりして、そんな泣き出すファンの子を見て素直で泣き虫な潤も、『ありがとう』って言いながら涙。勿論、その様子はカメラマンの和がバッチリ押さえていて、後に、その時撮った写真を潤に見せると、もう💢泣いてる写真なんか撮らないでよ、恥ずかしいでしょ!イヤイヤ、この涙ポロリの潤の顔、めちゃく
するとずっと黙っていた柚の父が「私も。涼成と同じ考えだ、」と静かに口を開いた。「お父さん、」柚はぼんやりと父を見た。「そんなに簡単に決めないで欲しい。もちろん今すぐ、というわけではないだろうし特別養子縁組はハードルも高い。結婚したばかりのおまえたちはまだ認められないだろう。だけど・・人ひとりの人生を一生背負うこと。それは自分の子供でも同じことだけれど、血のつながりがなければさらにその覚悟は大きい。世の中には不幸にして親と暮らせず愛も受けられない子たちがたくさん
それから少しして、車がベイエリアを抜けた。するとそこには、徐々に赤い鉄骨が姿を見せてくる。――――『ゴールデンゲートブリッジ』学生時代、ここには何度か訪れたことがあった。夕暮れの光に照らされたその姿は、久しぶり目にするとやっぱり圧倒される。車から降りて、ビジターセンターの周辺を懐かしむように歩いた。世界中から集まった人々が、思い思いのポーズで記念写真を撮り、興奮した声が飛び交っている。橋の象徴的な朱色と、対照的なサン
「え・・ここ・・?」二人が休みの良く晴れた秋の日。紅葉でも見に行こうかと成に誘われ柚も出かけた。そして黙って彼の行く先についてきて到着したのは。都内のとある教会だった。少し意外そうな表情の彼女に「こっち、」成はにっこり笑って教会の横にある格子の扉を開いて中に入って行った。「え・・」入った先には広い庭が広がり大きな大きな銀杏の木がわっさと黄金の葉を湛えものすごい存在感で立っていた。「・・すごい、」「樹齢500年くらいらしいよ。すごい
骨髄移植をしてから半年以上飲み続けている免疫抑制剤(プログラフ)も、ようやく1日1回の1包まで減った。次回の外来でついに0になる可能性が高い。免疫抑制剤が無くなる。これすなわち、今までずっと課せられていた飲食の制限が解除される瞬間である。生魚、生肉、納豆、キムチ、漬物、ヨーグルトなどなど。私の大好物な食べ物たちが帰って来るかもしれない。そう思うと、なんだかワクワクしてくる。とは言え、キムチ、漬物、チーズ、柑橘系などのグレーゾーン的な領域には、制限中に足を踏み入れてし
二十歳の原点高野悦子二十歳の原点(新潮文庫たー16-1新潮文庫)[高野悦子]楽天市場あらすじ独りであること、未熟であることを認識の基点に、青春を駆け抜けていった一女子大生の愛と死のノート。学園紛争の嵐の中で、自己を確立しようと格闘しながらも、理想を砕かれ、愛に破れ、予期せぬうちにキャンパスの孤独者となり、自ら生命を絶っていった痛切な魂の証言。明るさとニヒリズムが交錯した混沌状態の中にあふれる清冽な詩精神が、読む者の胸を打たずにはおかない。感想二十歳の大学生の女の子が
かの有名なOmbneyDacco氏。オンブニー氏は、自分を過信しないことやできるだけ他人を頼ることを推奨し、令和における他力本願を貫く第一人者でもある。40歳を過ぎてから白血病にかかり、一度はもうダメだとあきらめかけたこともあったが、持ち前のしつこさでどん底から這い上がってきた。今なお闘病中である。オンブニーは、もともと体が強くなかったから、しょっちゅう風邪をひいたり体調を崩したりしていた。でも、負けず嫌いで頑固だから、去勢を張りながら無理をして生きてきた。しかし、病気になっ
夜も更けた頃。「そうか。出来上がったか、」初音は父に電話を掛けた。「・・ありがとう。ほんま・・もう、びっくりしたわ、」口を開くだけで泣けてきそうだった。「おまえがいつか結婚式をする時は。風太に衣装作ってもらおうって、ずっと思ってたんや。」「さすが風太や。おれの趣味も全部わかってる。めっちゃ・・カッコええヤツや、」「そうか。」父の笑顔が浮かんでくる。「それで。明日婚姻届け役所に出してくるわ、」「・・うん。それがええ。明日は大安やしな。お嬢
年末に胃腸炎の欠片っぽいものをもらったような気がして胃がチクチクしていたけど、結果的に大事にはいたらなかった。むしろ、今年に入って最近は調子が良いので、このまま春まで突っ走ってくれと願う。しかし、そうは問屋が卸さないのが我が家の伝統的お家芸。キャピキャピしているところに突如として魔の手がやってくるのだ。我が家最強の菌を持っている者としては息子がその最先端を行く。いつでも外から菌をもらってきては、家庭内にバラまいて自分は楽しそうに鼻水垂らしながら騒いでいる。その菌に触れると
人間標本湊かなえ人間標本[湊かなえ]楽天市場${EVENT_LABEL_01_TEXT}あらすじ人間も一番美しい時に標本にできればいいのに。ひどく損壊された6人の少年の遺体が発見されると、社会はその時間の異様さに衝撃を受けた。大学の生物学科で蝶の研究をする榊史郎は、蝶の世界を渇望するあまり、息子を含む6人の少年たちに手をかけたと独白する。蝶に魅せられ、禁断の「標本」を作り上げたという男の手記には理解し難い欲求が記されていた。耽美と狂おしさが激しく入り乱れる慟哭のミステ
「え、」その申し出に母は驚いた。「お母さんの洋裁はプロレベルって思ってるから。高校生まで私の服を作ってくれたでしょう?私がファッション誌を持ってきてこういうのを作って、と言うとちゃんと作ってくれて。友達にも羨ましがられた。・・あたしのドレス、お母さんに作って欲しいの。もうデザインも決めてる、」柚は静かに、それでいてしっかりと言った。「ゆーちゃん、」「それでね。あたし・・乳房再建手術やめようと思って、」続けて話し始めた柚の言葉に親たちは驚いた。「どう、して
「わあ・・素敵なお店ね、」「昼間はカフェだそうですよ、」「ホクト関連のホテルのレストランカフェだからね。まだできたばっかりなんだよ。あの大きな窓からライテイングして夜でもすごくきれいに見える、」成と柚はカフェレストラングラン・シャリオに、お互いの両親を招待した食事会を計画した。店内はお客さんの人数や要望に応えて自由にパーテーションで半個室にレイアウトできるようになっている。6人はレストランの隅のテーブルについた。「ホント、もっと早くこうして
爆弾呉勝浩爆弾(講談社文庫)[呉勝浩]楽天市場${EVENT_LABEL_01_TEXT}あらすじ東京中に爆弾。怪物級ミステリ-!自称・スズキタゴサク。取調室に捕らわれた冴えない男が、突如「十時に爆発があります」と予言した。直後、秋葉原の廃ビルが爆発。爆破は三度、続くと言う。ただの“霊感”だと嘯くタゴサクに、警視庁特殊犯係の類家は情報を引き出すべく知能戦を挑む。炎上する東京。拡散する悪意を前に、正義は守れるか。感想お酒に酔っ払って自動販売機を蹴り飛ばし、それを
16.「手首が痛い」*TFCC*「清流先生、お仕事が船員で、手首が痛い方が来られています」手関節は、人体という構造物の中で、単位面積あたりに詰め込まれた病名の数が異常に過密な部位だ。だから、患者さんからの訴えだけでなく、押す、捻る、引っ張るなどのテストで兆候を拾い上げる必要がある。それはまるで、クラシックカーの微かに響く異音を、あちこちに耳を当て、指の第二関節でトントン叩き、揺さぶり、押し引きして、どこにぐらつきがあるかを探る作業に似ている。レントゲンはもちろん、CT、MRI、あ