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「だったら…恐竜を自分の思い通りに、訓練することも出来るんだろうか?」「さぁ~どうだろうなぁ」さすがに、そこまで出来るかどうかなんて、やってみないと颯太にもわからない。「じいちゃんって…すごいんだなぁ」ジュンペイが船に近付くと、早速乗り込もうとする。どうやら、岸に板を渡して、この島に上陸したようだ。「さっきのオジサンって…何しにここに来たんだろう?」颯太が、ボソリとつぶやく。「じいちゃんが、呼んだんだろ」ジュンペイが、さして思い入れのなさそうに、ボソリと言う。「で
2人は広場に戻り、写真の提出を完了する。《写真提出完了》《参加報酬、スノーフレーク・チャーム(小)を獲得しました》《結果発表:12月25日》「へぇ、結果はクリスマス当日なんだ」「期間イベントですからね。審査があるのでしょう」「そっか。じゃあ、それまではお楽しみだ」報酬として、小さなスノーフレーク・チャームが追加される。派手ではないが、きらりと光る装飾だった。「参加賞っぽいけど、これはこれでいいね」「はい。記念になります」クエストが一区切りつき、い
いつも拙作をご覧頂き、本当にありがとうございます。本日は諸事情につき、小説連載はお休みさせて頂きます。また、明日、お逢いさせて頂くのを楽しみにしております。
「おい、そっちには行くな!」オジサンが、アキに鋭い声を上げる。「そうだ、そっちは地獄だ」さらにオジサンが、おどろおどろしい声を出す。「こいつの言うことなんて、聞く必要はない」今度はガブ君が、アキに向かって言う。「一体、どっちが正解?」二人に向かって、アキが声をかける。「さぁて、それはどうかなぁ?」どっちが、正解だと思う?逆にオジサンが、聞き返した。「いいから、この人たちのことは無視して、こっちに来て!」少女の声が、さらにかかる。この少女だって、ニセモノかどう
ふたりが出会って5ヶ月が過ぎ季節は冷たい北風が肌を刺す冬へと変わっていた周がちひろの働くバーに現れるのは、決まって金曜日の午後8時過ぎただ、その間隔は2週間の時もあればひと月以上空くこともある「連絡先、交換しようか?」なんどか周にそう聞かれたが、ちひろは決して首を縦に振らなかった「そんなことしたら、絶対に奥さんに気づかれますよ」「ちひろは心配性だな」「水上さんが楽観的過ぎるんです。今まで通り、会えたら会うで良いじゃないですか」つまりそれは周がちひろの働くカクテルバーに来なくな
2度目の逢瀬「ちひろ?ちひろちゃん」「ちひろでいいです」「じゃあ、ちひろ…いい子だからそれを離して」口での愛撫に夢中な彼女を制してゴムをつけると、男は自身を温かく湿った秘所に押し込んだ「あっ…っん!」たくしあげたキャミソールとブラからこぼれたピンク色の果実を甘噛みすると、ちひろは男の背中に爪を立て細い太ももを痙攣させる「…っ、やばいってそれは」男はちひろが達したのを確認してから、薄い膜越しに熱い欲液を放出したふたりでバスルームに行き汗を流すと、再びシーツの海に潜り込み、心ゆくま
寒空のした暖を取る訳でもないライターを取り出し火を守りながらも煙草に灯りを灯す。満点の星空にプカプカと煙で空を汚す。「はぁ.....」『小虎(ことら)。不機嫌そうだな』「あー?」『機嫌悪い時いつもタバコ。してるからさ』「ん。.....ふっ。潮音(しおん)、いるか?」『いらねー』「なんで、銘柄一緒だろ。ほら逆立ちしてるおっさんの絵」『禁煙したんだよ。』「ふーん。......あそ。」『....守れたんだから。良いだろ。ぼくらは良くやった方。』「ちっ。これ以上ムカつきたく
茨城県小美玉市(おみたまし)、茨城空港。プライベート・ジェットエリア。麻衣達の乗るイスロのプライベート・ジェット機…………ガルフストリームG600も、ここに駐機されていた。ガルフストリームG600。米国ガルフストリーム社製。2019年に初号機初飛行。長距離巡航マッハ0.85/時の速度で、6,600海里(12,223km)の距離を航続可能、日本から中米まで無給油で飛ぶことができる。このG600という機体の操縦に必要なライセンスと資格としては、基本として事業用操縦士または定期運送
さくらがずっと黙っていたので成がふっと目をやると、ハンカチを顔に充てている彼女がいた。「え、泣いてんの??」びっくりした。「もー・・やめてよー。なんか母になって子供の話になるとなんか泣けちゃうんだよね・・テレビで子供が一生懸命何かやってるの見たりするだけで。」さくらは鼻をすすった。「いやおれの知ってる鉄の女じゃねえのか、もう。」成はお気楽に笑った。「柚さんは。強いね・・なんかその境地に至るまでどれだけ泣いたんだろって思う。ナルだって、」メイクが落
残念ながら窓際の部屋はいっぱいだった。ま、いっか。あきらめも早く、しかし昔の病室より広い気がして、そこまで居心地は悪くなかった。ずっとここにいるかのように、看護師さんが当然のごとくルーティンをこなしてくれる。両腕から血液培養を採られたかと思えば、点滴用の針をぶっ刺される。しかし、昔から思っているけど、この点滴が皆さんなかなかうまくいかない。それだけ技術を要するものなのか、はたまた私の腕が取りづらいのかは不明だが、今回もブスブスと2回刺され結局うまく行かず。最終的には大ボス
「はっ?何を寝ぼけたことを、言っているんだよぉ」すぐに裕太が、「あ~っ」と声を上げる。「そっかぁ~あの竜かぁ」「そっ!確か一番、じいちゃんになついた竜だよ」ボクたちを、この島に連れて来た竜の名が、ミチオ…だとしたら?「え~っ、だったら、じいちゃんたちが作ったのが…ミチオ?」「そうだよ、きっと」「だけど…そう簡単に、出来るんだろうか?」裕太はずっと、気になっていた。じいちゃんたちは、クローンを作ったんだって…「理論的には、可能なんだろうなぁ」颯太が、裕太の疑
雪を集め、丸め、転がす。作業は単純だが、2人でやると不思議と楽しい。「ねぇセイ、これ、どれくらいの大きさがいいかな?」「……そのくらいなら、安定すると思います」「ほんと?じゃあ、このくらいの大きさで作るね」転がすたびに雪玉は少しずつ大きくなり、セツナはそれを見て満足そうに頷いた。次は表情作り。淡く光る雪を使うと、雪だるまの顔がほんのり輝く。「これ、かわいくない?」「はい。……とても」「でしょ?私もそう思う」満足そうにそう言いながらセツナが笑う。そし
星の子今村夏子文庫星の子[今村夏子]楽天市場${EVENT_LABEL_01_TEXT}あらすじ林ちひろは中学三年生。出生直後から病弱だったちひろを救いたい一心で両親は「怪しい宗教」にのめり込んでいき、その信仰は少しずつ家族のかたちを歪めていく。大切な人が信じていることを、わたしは理解できるだろうか。一緒に信じることができるだろうか…。感想林家の次女として産まれたちひろ。生まれつき体が弱く、ちひろを健康にしてやりたいという親の思いから新興宗教にのめり込む。ちひろが元気
「さぁ~覚悟を決めなさい」女の子が、やけに厳しい口調で言う。(本当のところは、少女ではないんだろうなぁ)アキはそう思う。(だったら、何者?何のために、私たちに近付くの?)さらに疑問で、アキの頭がパンパンになる。フワッと、白い光が揺れると…それが徐々に形をなして、花子さんの姿が見えてきた。「さぁ、こっちよ」ものすごいスピードで、女の子がアキの二の腕をつかむ。「あっ、ちょっと!どこに行くの?」グィッと花子さんに引っ張られて、その勢いに思わずアキは、一歩前に踏み込む。
「子どもって、すごいよな。」成は伸びをしながらつぶやいた。「え?」もう小和も加治木も天音も帰ってしまいさくらと二人だけだった。受験で忙しいこの時期、葦切に仕事を都合してもらってここ1週間はホクトのフレックスタイムを利用して一楓の保育園の迎えや世話を頼んでいる。「赤ん坊の成長もすごいだろうけど。中学生の3年間の間でもすっごく変わる。伸びるって言うのかな。海斗はおれが担当したころはあんまりしゃべるのも得意じゃなくて。おとなしくて。自分の気持ち出すこともできなかった。あの
「ホントだったんだ」疑っていたわけではないけれど、それでもそんなに、大きな船が、あるわけがない…とあんまり期待はしていなかったのだ。「店員は、何名だ?」冗談めかして、ジュンペイが言う。「そうだなぁ~どのくらい乗るかなぁ」裕太が頭をひねる。「あっ、小さいのなら、乗せられるよ」何も全部の竜たちを、乗せなくてもいいはずだ!それに、1回で済ませなくても、いいはずだ。「とりあえず、船は作らなくてもいいかぁ」淡々と、颯太が言う。「そうだあ」「その分、他の事に、時間がかけられるよ
セツナが受注ボタンを押すと、2人の周りに光が広がった。《冬の創造祭:雪だるまコンテスト(初級)》《報酬:マネー+スノーフレーク・チャーム(小)》受注の表示が浮かび、淡い雪のエフェクトが2人を包む。ノースエリアの雪原は、一面の白に包まれていた。踏みしめるたびに、雪が小さく鳴る。「わあ……きれい」セツナがそう言って、ゆっくりと周囲を見渡す。「冬イベント用に、景観も少し調整されているみたいですね」「なるほど〜。だからこんなに雰囲気いいんだ」クエス
「消えた?なんで?」ポカンとするアキに向かって、「だから、言ってるでしょ?ここは、何でもありの、ゴーストタウン。何があっても、おかしくはないの!」イラついた、女の子の声が響く。なんで?アキにはまったく、何が起きているのか、頭がついてはこない。「早く、助けに行きたいんでしょ?だったら、こっちの方よ!」さらにせかすように、女の子の声が響く。何でそんなに、あわてているのだろう?「そりゃあ、もちろん、そうなんだけど…」それに、この声の主が、本当にアキたちの味方なのか
(つづき)神川はセブンイレブンの駐車場で待っていた。約束の時間までまだ10分ある。すると、水木さんが大きなバックとセブンで買ってきたであろうポリ袋を抱えて店から出てきた。「水木さん、おはよう。今日はみんなキャンセルになっちゃって、二人だけになったけど、よろしく!」「あ、いいえ。こちらこそ私だけになっちゃって、かえって申し訳ないです。」「あっ、いいんですよ。僕も独り身だから休みの日は暇を持て余しているんです。ドライブも誰かと一緒の方が楽しいですから。」さぁ、じゃ、出かけましょう♪。
「知らない駅(後編)」駅は会社から五分くらいの場所にあった。昼のホームは、人が少ない。電車がゆっくり入ってくる。凪が言う。「ねえ」「どこ行く?」朝倉は路線図を見る。知らない駅の名前が並んでいる。毎日この街にいるのに、知らない場所ばかりだ。指を止める。「ここ」凪がその名前を読む。「……知らない」少し笑う。「いいね」電車が止まる。扉が開く。二人は乗る。がらんとした車内。窓の外で街がゆっくり流れていく。会社のビルが少しずつ遠くなる。凪が窓の外を見る。
「知らない駅(前編)」昼休みの終わりを知らせるチャイムが鳴る。会社のフロアは、また同じ音で動き始める。キーボード。電話。コピー機。まるで何も変わっていないみたいに。でも朝倉の心臓は、いつもより少しだけ速かった。廊下の奥で、白石凪が小さく手を振る。「こっち」声は出さない。口だけで言う。朝倉は周りを見た。誰もこちらを見ていない。みんな画面を見ている。みんな数字を見ている。誰も、人を見ていない。「行こう」凪が言う。二人はエレベーターに乗る。ボタンは一階。その
凪がぽつりと言う。「取り上げられるの早かったね」その言い方が、少しだけ寂しそうだった。朝倉は紙を見る。ただの扉。でも昨日まであそこに空があった。「ねえ」凪が言う。「朝倉くん」初めて名前で呼ばれる。胸が少しだけ跳ねる。「うん?」凪は少しだけ迷ってから言った。「外、行かない?」「外?」「うん」廊下の奥を見る。まるで誰かに聞かれるのを気にしているみたいに。そして小さく言う。「この街の空」「屋上じゃなくても見えるでしょ」その言葉を聞いた瞬間、朝倉は初めて
胸の奥が、少しだけ冷える。「うそだろ」小さく呟く。そのとき、後ろから声がする。「やっぱり」振り向く。白石凪が立っていた。「ダメだった?」「うん」紙を見る凪。少しだけ笑う。でも、その笑いは昨日の屋上の笑いじゃない。「怒られたのかな」「俺たち?」「かもね」沈黙。会社の廊下は相変わらず同じ音で動いている。キーボード。電話。足音。誰もこの扉を見ない。ここに空があることを知らないみたいに。
その言い方は、冗談みたいだった。でも、目は笑っていない。「家?」湊が聞く。凪はうなずく。「帰るとね」少しだけ沈黙。「音がするんだよ」風が吹く。凪の髪が揺れる。「怒鳴り声とか、物の音とか」空を見る。「あと、謝る声」湊は何も言えない。言葉が、軽すぎる。凪は少し笑う。「変な話だよね」「会社のほうが、まだ静か」湊の胸の奥で、何かが少しだけ動く。怒りでも、悲しみでもない。もっと静かな何か。「だから」凪が言う。「ここ、好き」屋上を見回す。「誰も怒らないし
「ねえ」彼女が言う。「そういえばさ」フェンスの向こうを見たまま続ける。「名前、なんだっけ」「え?」「会社って苗字しか呼ばないじゃん」少し笑う。「思い出せなくて」彼は少しだけ困った顔をする。「…湊」「朝倉湊」彼女はその名前を一度繰り返す。「みなと」少しだけ考える顔。「港の湊?」「うん」彼女は小さくうなずく。「いい名前だね」それから少し間を置いて言う。「私は凪」「白石凪」風が吹く。「風が止まるって書くやつ」「帰りたくない場所」夕方の屋上は、昼より少
しばらくして、彼女がぽつりと言う。「私さ」フェンスの向こうを見たまま。「家、あんまり好きじゃないんだよね」声は軽かった。でも、その軽さが逆に重かった。「帰ると、静かすぎて」少し笑う。「怒鳴り声のあとって、静かになるでしょ」彼は何も言えない。言葉が浮かばない。彼女は続ける。「だからさ」少しだけこちらを見る。「会社のほうが、まだマシ」その言葉に、胸が少し痛くなる。会社がマシな家。そんな場所があるんだと、初めて知った。風がまた吹く。彼女の髪が揺れる。
ー屋上ー屋上の扉を押すと、重たい空気が一気に外へ逃げた。代わりに、風が入ってくる。ネクタイが揺れる。「…風、強いね」彼女が小さく笑う。ビルの中とは別の世界みたいだった。下を見ると、人が小さく動いている。スーツ。スーツ。スーツ。みんな同じ方向に急いでいる。さっきまで自分もあの流れの中にいたはずなのに、ここから見るとまるで別の生き物みたいだった。「なんか…」彼はフェンスにもたれながら言う。「世界、小さくない?」彼女が横に並ぶ。少しだけ距離が近い。「う
診察室へと呼ばれた。その先生の名前は聞き覚えがある。自分の主治医のチームにはいなかったが、違うチームにいる先生だということは入院中から知っていた。休日の担当医は様々な部門の先生が交代で担うものだから、必ずしも血液内科の先生にあたるとは限らない。しかし、今日のその先生がいたことは自分にとってはかなりラッキーだった。お互い自己紹介を終えたら、まずは血液検査の結果を見る。そこには明らかに違和感のある数字が2カ所に記されていた。1つ目は白血球の値。最近は5000くらいで推移していたもの
「何言ってるんだよぉ」裕太と颯太に反対されて、ジュンペイはムッとする。「手っ取り早く、いけると思ったのになぁ」ブスッと言うと、「それは、残念だったなぁ」裕太はポンと、ジュンペイの肩を叩く。ザッザッと草をかき分けて、歩いて行くと、ようやく海が視界に入って来た。「入り江だ」何しろここは、小さな島だ。一周するのも、おそらくそうキツくはないはず。「船!どこにあるんだ?」「どのくらいの大きさかなぁ?」何しろ、竜たちを乗せるのだ。あんまり小さくても、意味がない。だが、
広場のクエストボードには、冬イベントがいくつも並んでいた。雪のアイコンが舞うように表示され、そのどれもが少し楽しげに見える。「ほんとに増えてるね。冬って感じ」セツナがそう言って、いくつかを眺める。雪だるま制作、氷彫刻、探索系のクエスト。どれも魅力はあるが、彼女は少し迷っている様子だった。「ねぇ、セイはどれがいいと思う?」少し考えてから、セイは答える。「……セツナさんが、楽しそうだと思えるものがいいと思います」その言葉に、セツナは小さく笑った。「じゃあ、雪だ