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こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・専門知識ポーラーロウ(ポーラーロー)は、問題文の冒頭にありますように、日本付近では冬季において寒冷渦(寒冷低気圧)に伴い、特に日本海で多く発生する中規模の擾乱で、寒気場内小低気圧ともよばれています。ではその具体的な特徴について(a)~(d)の内容を検討しながら見ていきましょう。(a)(第42回試験・専門知識・問11の気象衛星画像より)寒冷渦は上層において強い寒気を伴っていますので、これが相対的に暖か
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第18回試験・専門知識今回は、対流不安定について説明した文中の下線部の正誤を判断する問題です。途中補足を加えながら読んでみたいと思います。(第1段落)「下図のように未飽和で安定な気層[P1-Q1]全体が上昇し、気層全体が飽和する場合を考える。ただし、気層[P1-Q1]の下部は湿潤で上部は比較的乾燥しているとする。」とあります。図を見ますと、気層[P1-Q1]という傾きが乾燥断熱減率より小さい温度減率の安定した気層があって、これが
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・専門知識(a)大規模な地形の効果や熱帯における積乱雲群による凝結熱の放出などによって発生する大規模な大気の波動のことを「ロスビー波」といい、特に停滞性のロスビー波のことを「定常ロスビー波」とよんでいます。(左:気象庁HP「エルニーニョ/ラニーニャ現象とは」より)(右:気象庁HP「海洋の健康診断表」>「総合診断表第2版」>「2.3エルニーニョ現象」より)次に、エルニーニョ現象発生時では
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・専門知識(a)設問の予報区Aと予報区Bの表を、分割表に書き換えてみました。設問は、予報区Aの2日の予報は、〇(1mm以上の降水なし)か●(1mm以上の降水あり)のどちらかということですが、問題の冒頭では、「この期間の予報区Aの見逃し率が予報区Bの見逃し率と等しいとき」とあります。「見逃し率」とは、予報を発表した回数に対して、「現象なし」と予想したのに、実況では「現象あり」となった回数の割合で、すなわ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第50回試験・専門知識(a)予報期間が長く1か月を超える場合、大気と陸面の状況・海面水温が互いに影響を及ぼすことから、本文にありますように、予測結果を求めるためには大気と海洋の相互作用が無視できなくなります。そこで図にありますように、大気の数値予報モデルと海洋の数値予報モデルを一体とした大気海洋結合モデルを気象庁では、2010年から、3か月予報・暖候期予報・寒候期予報の作成に導入されています。したがって、下線部の内
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・専門知識(a)解析雨量と速報版解析雨量は、気象庁・国土交通省が保有する気象レーダーの観測データに加え、気象庁・国土交通省・地方自治体が保有する全国の雨量計のデータを組み合わせて、1時間の降水量分布を1km四方の細かさで解析したものです。解析雨量は30分ごとに、速報版解析雨量は10分ごとに作成されます。例えば、9時の解析雨量は8時~9時、9時10分の速報版解析雨量は8時10分~9時10分の1時間雨量となります。解析雨量や
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・専門知識まず、ア〜ウの鉛直分布の細実線で示されている、「飽和相当温位」とは何か、簡単に触れておきたいと思います。ある空気塊が水蒸気で飽和していると仮定して求めた相当温位のことを「飽和相当温位」といいます。例えば、ある空気塊の相当温位と飽和相当温位との差が小さいほど、その空気塊は飽和に近いことを表しています。(a)本文で「およそ6時間後に周辺でダウンバーストと思われる突風が観測されている。」とあることから、発達した積乱
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・専門知識今回は、本文を読みながら、下線部の正誤を考えてみます。まず、「図Aでは、太平洋赤道域かの中部から東部の海面水温が(a)平年より高く、エルニーニョ現象発生時に見られる特徴が予想されている。また、インドネシア付近からインド洋東部にかけては平年並みかやや低い予想となっている。」とあります。図Aの、海面水温平年偏差予想図のインドネシア付近からインド洋東部付近に着目しますと、海面水温の平年偏差は0℃前後、あるいは若干の
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・専門知識今回は、本文を読みながら、下線部の正誤を考えてみます。(a)まず、「太平洋高気圧は亜熱帯高気圧の1つで、(a)東西方向の水平スケールが3000km程度の総観規模現象である。」とあります。太平洋高気圧は季節によって勢力圏の大きさが異なりますが、盛夏期における太平洋高気圧は、ハワイ諸島付近を中心にアメリカ西海岸から日本付近にかけて北部太平洋を広く覆い、その水平スケールは3000kmを上回ります。した
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・専門知識(a)まず、領域Aの雲域ですが、北緯49°東経119°付近の中心気圧988hPaの低気圧の前面に位置しており、本文にあります通り、可視画像では灰白色、赤外画像では灰色で、上層雲ほど輝度温度が低くなく、霧または層雲ほど暗くないことから乱層雲などの中層雲あるいは中・下層雲と判断されます。したがって、本文の内容は正しいということになります。(b)次に、領域Bを見ますと、可視画像では灰色に写っており、赤外画像では領域全
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・専門知識(a)まず、図Aの月平均500hPa高度・平年偏差図から見てみます。平年偏差とは、等圧面高度が平年値からどれくらいズレているか、ということで、図の下にスケールが示されており、暖色が濃いほど正偏差が大きい、つまり平年値よりも等圧面高度が高く高温傾向を表し、逆に寒色が濃いほど負偏差が大きい、つまり平年値よりも等圧面高度が低く低温傾向であると読み取ることができます。本文に述べられている通り、アリューシャン列島の東と
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・専門知識(a)「数値予報モデルの系統誤差」の例として、「モデルの地形表現の不完全さ」によって生じる誤差が挙げられます。これによって生じた降水が多めに出たり、あるいは少なめに出たりといった一定の条件の下での傾向が規則的に現れる誤差について、原因が特定できるため、天気予報ガイダンスでは補正することができます。一方、初期値の誤差に起因する誤差、例えば、台風の進路予測の位置のズレや、前線の位置のズレといった時間的
こんにちは、リキュウコートです。#271今回も動画の解説を行います。今回の動画は、多くの方が磨きで苦労するという「トヨタ202ブラック塗装」をウールバフによる一発磨きを行う動画です。※№204の動画でご確認下さい。これまでも、チャンネル内で様々なメーカーの塗装を磨いて紹介してきましたが、202ブラックソリッドカラーは初めて紹介します。世間ではこの202ブラックカラーの磨きや手入れでお困りの方が多く居る事は承知しておりましたが、都合よく年月が経過し汚れも堆積した202
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・専門知識(a)まず、気象衛星観測における水蒸気画像とは何か、ということですが、地上や大気から放射される赤外線のうち大気中の水蒸気よく吸収される6.5μm〜7.0μmの波長領域を観測して得られた気象衛星画像のことを言います。下の図にありますように、画像の明暗が対流圏上・中層の水蒸気の多寡に対応している部分は正しい内容です。一方、「大気の窓」につきましては、一般知識の大気における放射で学習した内容ですが、赤外線のうち
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・専門知識まず初めに、「外向き長波放射量(OLR)」の概要について触れておきたいと思います。一般知識の大気における放射の学習内容を振り返ってみますと、「一般気象学」p128図5.17『地球のエネルギー収支』にありますように、地球の大気上端から宇宙空間へ出ていく長波放射(地球放射)がありますが、これを「外向き長波放射」とよんでいます。気象衛星で地球を観測したとき、対流活動が活発な地域では、それにより発達
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・専門知識今回は、霧について、地上気象観測における「霧」の定義とは何か、霧の種類の中で、放射霧・上昇霧・移流霧はそれぞれどのような機構で発生するのか、という内容です。早速(a)から見ていきます。(a)大気中に浮遊しているごく小さな水滴や塵などの微粒子が浮遊していますと光がその中を通過する際に散乱してしまうため、遠くまで届かなくなることにより、視程、すなわち水平方向の見通しが悪くなります。この中で、本文にあり
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・専門知識(a)表面雨量指数とは、短時間強雨による浸水危険度の高まりを把握するための指標です。降った雨が地中に浸み込みやすい山地や水はけのよい傾斜地では、雨水が溜まりにくいという特徴がある一方、地表面の多くがアスファルトで覆われている都市部では、雨水が地中に浸み込みにくく地表面に溜まりやすいという特徴があります。表面雨量指数は、こうした地面の被覆状況や地質、地形勾配などを考慮して、降った雨が地表面にど
こんにちは、リキュウコートです。#111今回も動画の解説を行いたいと思います。今回の動画は、初心者にも簡単に扱えるDIY用サンダーを使って、「ヘッドライトのクスミを磨く」動画の解説です。https://youtu.be/cJTCUQ2GLJw今回、磨きに使用するヘッドライトの症状は、10年以上経過した汚れやクスミが自然に経年劣化したという重症には至らない状態です。実際に、磨いた変化は十分に感じられるものでしたが、どうしても動画や画像では著しい変化が無いと、判りにくい面
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第46回・専門知識A破線で囲った領域内において、南北の走向に線状の雲域が何本も等間隔に並んでいて雲列を形成していています。この雲列の最も西側をよく見ますと、東北地方を南北に連なる奥羽山脈に沿っていると考えることができます。また、可視画像で灰色に見える特徴から、この雲列は積雲または層積雲といった下層雲で構成されていると読み取ることができます。これらのことから、この雲列は、奥羽山脈の山越え気流の風下にできる波状雲であると考
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・専門知識(a)「一般気象学」p238、図8.32の「鉛直断面内における大西洋西部のハリケーンの動径速度分布の平均」を見ながら考えてみます。先日の第63回試験・一般知識・問9(b)において、「動径速度は高度950hPa付近で最大、つまり大気境界層の中で最大になっていることがわかります。これは地表面摩擦により、風が等圧線を横切り、中心に向かって吹くことによるものです。」と述べました。この中心へ向かう風の流れによ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・専門知識今回も本文を読みながら、下線部の正誤を考えていきます。(日本海寒帯気団収束帯:JPCZ第44回試験・専門・問9より。朝鮮半島の東岸から山陰沖を経て北陸に達する帯状の雲域がJPCZ。)(a)まず、「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)は、冬の日本海で、寒気の吹き出しに伴って形成される、(a)長さが1000km程度の収束帯である。」とあります。冬の日本海では、高度約1kmにおい
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・専門知識(a)まず本文では、日本海北部の低気圧に伴う雲域について、「中心付近には中下層の雲渦がみられ、その北側にはバルジ状の厚い雲域がある。」とあります。文の後半にある「バルジ状の厚い雲域」が存在していることから、日本海北部の低気圧は発達期またはそれ以降の閉塞期(最盛期)のいずれかに絞られてきます。さらに、今度は水蒸気画像に着目しますとわかりやすいのですが、低気圧の中心に向かってその後面から暗域が入り込ん
こんにちは、リキュウコートです。#86前回の記事に続き、今回は途中からブログを見る方にも理解しやすい様に、原点に戻り市販の商品との違いを例に挙げ解説します。市販品のコンパウンドの能力で違いを説明したいと思いますが、前回も説明した通り、コンパウンド役割は研磨剤の粗さによって使用目的は変わりますが基本は研磨(削る)能力のみで、持続的な傷を埋める能力はありません。しかし、一時的な仕上がりを良く見せる油分やシリコン・ワックス等が配合されています。特に仕上げ用コンパウンド(極細や
こんにちは、リキュウコートです。#186今回も動画の解説を行います。今回は、これまで2回に渡り解説してきた、ディラーで商品化された中古車のコーティング施工の完成編についての解説です。※№124の動画でご確認下さい。冒頭から愚痴を言って申し訳ありませんが、動画の編集とブログの解説に疲れ果てているのが現状です。実際の磨き・コーティング作業の方が余程楽です。気分を持ち直して最後のスポンジ仕上げとガラスコーティング施工の解説を行います。前回の動画までに、一番重要
こんにちは、リキュウコートです。#263今回も動画の解説を行います。今回の動画は、今から2年以上前に配信した「ランダムサンダーの特性・磨き方」を再編集し、前回よりも分かり易く音声にて詳しく解説する動画です。(№105動画)※№196の動画でご確認下さい。私事ですが「リキュウコート商品」を紹介する為に、動画の作り方も全く解らない状態から配信を始めて約3年になりますがが、現在も動画の向上を目指し新たな編集ソフトに挑戦し音声での解説を習得している段階です。今回リメイクした
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・専門知識(a)まず初めに、「高解像度降水ナウキャスト」は気象庁が気象レーダー観測のデータを利用して、250m解像度で降水の短時間予報を行う予測のことです。この「ナウキャスト」とは現在起こっている気象状況をすぐに把握し、それに基づいて少し先の予測するという意味があります。気象庁は全国に20か所の気象ドップラーレーダーを設置して、日本全国のレーダー雨量観測を行っています。このドップラーレーダー観測網は、局地
こんにちは、リキュウコートです。#77今回は新車のガラスコーティング施工の依頼があったので紹介したいと思います。今回の車は国産車ではなく外車です。ボディカラーはブラックメタリックです。※ガラスコーティングが完成したフロントフェイス皆さんご存知ですか?新車の塗装って何処のメーカーも同じだと思っていませんか?最近では各国産メーカーも同じようになって来ましたが、以前は新車でもそれぞれ塗装の個性を感じ取れる事がありました。同じ塗料メーカーの塗料を使用しても、
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・専門知識(a)大雪特別警報は、数十年に一度の降雪量となる大雪が予想される場合に発表します。具体的には、府県程度の広がりをもって50年に一度の積雪深となり、かつ、その後も警報級の降雪が丸一日程度以上続くと予想される場合を発表指標としています。また、大雪特別警報は、積雪量だけでなく、表層なだれの切迫なども視点に加えた基準及び運用として、積雪深に加え降雪量の予測も加味して発表します。具体的には50年に一度の積雪深を
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・専門知識(a)まず初めに、「北極振動(AO:ArcticOscillation)」とは、北緯60°を境にしてその南北の領域において、高気圧と低気圧とで逆の関係になる現象のことをいいます。図Aですと、北緯60°以北の北極域で高気圧が見られる場合、逆に北緯60°以南の中緯度域で低気圧が見られるという関係となり、この場合を「負の北極振動(AOマイナス)」、またこの逆で北緯60°以北の北極域で低気圧が見られる場合、
こんばんは。まず、英文で書かれている台風の実況から読み取ってみます。台風2017年第21号ラン(台風の名称)中心気圧:970hPa中心位置:北緯13.0°東経132.3°台風の中心位置の確度:ほぼ正確進行方向:北8ノット中心付近の最大風速65ノット最大瞬間風速95ノット今後24時間以内に中心付近の最大風速が85ノット最大瞬間風速は120ノットに達する見込み中心から50海里以内では風速50ノット以上(暴風域)中心の南側半円の300海里以内とその他の半円(北側