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こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・専門知識:@:まず初めに、「天気予報ガイダンス」について、簡単に概要を述べておきたいと思います。天気予報ガイダンスの目的は大きく2つあり、一つは①「天気翻訳」、もう一つは②「誤差修正」です。①天気翻訳数値予報において数値予報モデルの各格子点の物理量が計算された結果、予測値すなわち数値予報プロダクトが出力されるわけですが、これは天気そのものを予測しているわけではなく、これと実際の天気との関係を見いだし、両者を結び付
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・専門知識(a)「一般気象学」p247図8.40「1983年7月29日15時、本州中部における(a)地上(海面高度)気圧と(b)地上風の分布」を見ながら考えてみます。熱的低気圧(ヒートロウ)とは、結論から言いますと本文の通りですが、春から夏の晴れた日などの日射の強い日に昼間の地表面が加熱されるに伴い中部山岳地帯などの内陸部に発生する局地的な低気圧のことをいいます。なお、日中の日射の影響がなくなる夜間には熱的低気圧は
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・専門知識(a)まず、台風に伴う風の接線成分と動径成分について、一般気象学p257、図8.30「台風に伴う接線速度と動径速度の2成分に分解する」の右側、「(b)下層の風」を見ますと、接線成分は、台風の中心を中心とした円周に接した成分、一方の動径成分は接線成分に対して直角で台風の中心に向かう成分のことをいいます。これを踏まえて、まず、風の接線成分について、一般気象学p238、図8.31「風の接線成分の鉛直断面図」を
こんにちは、リキュウコートです。#198今回も動画の解説を行います。今回の動画は前回の動画の続きで、雨染みだらけのボンネットを「塗装を削らない磨き」により除去し完成される動画です。※№135の動画でご確認下さい。前回の解説では、この様な状態になった経緯と材質や手磨き・機械磨きによる仕上がり具合について解説しました。また、前回の検証により手磨き・機械磨きにおいても磨く材質により、不純物の除去やコート成分(樹脂成分)の浸透力が大きく変わるという事が判ったと思います。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・専門知識今回は、本文を読みながら、下線部の正誤を考えてみることにします。(a)まず、「寒冷低気圧は、偏西風帯のジェット気流がほぼ東西方向に流れているときに形成される。」とありますが、寒冷低気圧(寒冷渦)は、偏西風帯のジェット気流の蛇行が大きくなり、切り離されることによって形成されます。偏西風帯から切り離されるため、移動が遅く、ほぼ停滞したり、反時計回りに回転するように移動することもあります。形成の過程から
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・専門知識(a)気象衛星画像では、同じ雲でも、可視画像と赤外画像とで写り方が異なることを利用して雲型の判別を行うことができます。ちなみに気象衛星画像から判別した雲の種類を「雲型」、地上から観測された雲の種類を「雲形」と使い分けられています。気象衛星センター2002:「気象衛星画像の解析と利用」p8図1-3-1可視画像と赤外画像による雲型判別の概念図に加筆そこでこの図も参考にしながら下線部を考えてみます
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・専門知識(a)と(b)冬型(西高東低型)の気圧配置のとき、大陸からは冷たく乾燥した季節風が日本海に向かって吹き出します。日本海の海面水温は暖流である対馬海流が流れていることから、季節風の温度に比べて高いため、海面から、顕熱と水蒸気の供給が海面に接する下層から進んで、相対的に暖かく湿った空気に変わっていきます。このメカニズムを「気団変質」とよんでいます。海面に接した空気が下層から暖かく湿った空気に変わってき
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・専門知識(a)(b)まず、ラジオゾンデとは何かといいますと、気象要素を直接観測するセンサおよび測定した情報を送信するための無線送信機が搭載された高層気象観測に使用される測器のことをいいます。気象要素の測定には、温度計と湿度計がラジオゾンデから突き出たアームに取り付けられており、白色の発泡スチロールでできたラジオゾンデの本体には、無線送信機、電池等が搭載されています。気象庁で使用しているラジオゾンデは、高度の計算や風向
こんばんは。早速ですが考えてみたいと思います。まず500hPa高度・渦度解析図の見方を簡単に説明しますと、「500hPa高度」とは、高度が何メートルのところで500hPaの気圧となるかを等高度線で結んで表現しています。実線は60mごと、太実線は300mごとに引かれています。500hPa高度が高い部分は高圧部、逆に低い部分は低圧部となります。一方、「渦度」というのは大気の流れの回転するありさまを数値化して表現した量をいいます。図の網かけ域は反時計回りの回転を示す正渦度域で北半
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・専門知識今回は、北半球の偏西風帯におけるジェット気流について、亜熱帯ジェット気流と寒帯前線ジェット気流の2種類のジェット気流の特徴や前線帯との対応などに関する問題です。早速、(a)から見ていきます。(a)まず初めは、ジェット気流の風速が下流ほど強くなっている領域、すなわち、ジェット気流が加速している領域と、ジェット気流の風速が下流ほど弱くなっている領域、すなわち、ジェット気流の風速が風下ほど減速している領
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・専門知識まず、初めに、アンサンブル予報の概要について触れておきたいと思います。数値予報の計算における数値予報モデルの初期値は客観解析から作成されていますが、この初期値には、観測誤差などの影響でわずかな誤差が含まれています。このため、仮に数値予報モデルが完全なものであるとしても、その初期値に含まれるわずかな誤差が時間とともに増大し予測結果に大きく影響してしまいます。この結果、総観スケール現象の予測可能な時間は2週
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第46回・専門知識A破線で囲った領域内において、南北の走向に線状の雲域が何本も等間隔に並んでいて雲列を形成していています。この雲列の最も西側をよく見ますと、東北地方を南北に連なる奥羽山脈に沿っていると考えることができます。また、可視画像で灰色に見える特徴から、この雲列は積雲または層積雲といった下層雲で構成されていると読み取ることができます。これらのことから、この雲列は、奥羽山脈の山越え気流の風下にできる波状雲であると考
こんにちは、リキュウコートです。#183今回も動画の解説を行います。今回の動画は、ホワイトソリッド(単色)カラーのフェンダーパネルを使った磨きの動画について解説します。※№121の動画でご確認下さい。劣化が激しく殆ど光沢を失った塗装を、何処でも購入出来て誰でも扱えるワックスポリッシャーと、DIY用ランダムサンダーを用いて専用ウレタンバフとウールバフによる3種類の磨きを検証するという動画です。勿論、磨く液剤にはコンパウインドは使用しないで、いつもの塗装を削らない「
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・専門知識(a)(気象庁HP:知識・解説>雷ナウキャストより)(気象庁HP:知識・解説>雷>雷監視システムより)まず、本文では、雷ナウキャストについての概要についての正誤が問われています。「雷ナウキャスト」は、雷の激しさや雷の可能性を1km格子単位で解析し、その1時間後(10分~60分先)までの予測を行うもので、10分毎に更新されています。また「雷監視システム」とは、雷により発生する電波
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・専門知識(a)まず初めに、「北極振動(AO:ArcticOscillation)」とは、北緯60°を境にしてその南北の領域において、高気圧と低気圧とで逆の関係になる現象のことをいいます。図Aですと、北緯60°以北の北極域で高気圧が見られる場合、逆に北緯60°以南の中緯度域で低気圧が見られるという関係となり、この場合を「負の北極振動(AOマイナス)」、またこの逆で北緯60°以北の北極域で低気圧が見られる場合、
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・専門知識(美浜(和歌山県日高郡美浜町)のウィンドプロファイラ「美浜のウィンドプロファイラへゆく」2019.02.04より)(a)本文の内容の通りですが、ウィンドプロファイラは、地上から上空の5方向に向けて電波を発射し、大気中の風の乱れなどによって散乱され戻ってくる電波を受信・処理することで、上空の風向・風速を測定する観測機器です。地上から上空の5方向に向けて電波を発射され、再び地上に戻
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第58回試験・専門知識(a)まず、「一般気象学」p208の図8.4「積乱雲の生涯における各発達段階の特徴」を見ながら考えてみます。図中の高度5km付近の気温0℃および、高度9km付近の気温-40℃の、特に(a)成長期と(b)成熟期における鉛直方向の気温分布を見ますと、本文にあります通り、成長期で積乱雲が上方にのびていくとき、積乱雲の内部は、0℃の等温線が上昇流に伴って上方に盛り上がっていることから、雲の中の温度が周囲よりも高いこと
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・専門知識(a)(b)まず、「一般気象学」p192、図7.24『冷気が暖気の下にもぐりこみ、位置のエネルギーが減ることを示す模式図』を見ながら考えてみます。温帯低気圧の発生・発達に結びつく約数千km規模の偏西風帯の波動のことを「傾圧不安定波」とよんでいます。この傾圧不安定波がもしも起こらないとしますと、ジェット気流を挟んで赤道側では吸収する太陽放射エネルギーが宇宙空間へ出ていく地球放射エネルギーよりも大きく
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・専門知識(気象庁HP:知識・解説>解析積雪深・解析降雪量、降雪短時間予報より)今回は、本文を読みながら、下線部の正誤を考えてみます。まず、「解析積雪深は、解析雨量や数値予報モデルの気温や日射量などを積雪変質モデルに与えて積雪の深さを計算し、(a)アメダスの積雪深計の観測値で補正することにより作成される。」とあります。(気象庁HP:知識・解説>気象の専門家向け資料集>予報技術に関する資料集>新たに
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第42回試験。専門知識数値予報では、格子間隔より小さいスケール(サブグリッドスケール)の現象は直接取り扱うことはできません。このため、格子間隔より小さいスケールの現象による効果を見積り、格子点値で表現することを「パラメタリゼーション」とよんでいます。今回の設問では、一覧に挙げられている数値予報の物理過程で用いられているパラメタリゼーションの中から、「雲のない晴天時に地上の気温が上昇する過程の計算するために用いられているも
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・専門知識(a)一般気象学p242の図8.34「海陸風に伴う気温・等圧面・流れの分布の模式図」を見ながら考えてみます。陸面と海面が同じ日射を受けても、その粗度や熱的な性質が異なるため、表面温度の日変化に違いが生じます。すなわち、図の左側の昼の場合、陸面の温度は海面の温度よりも高くなり、その上の大気境界層の温度をより高温にすることで、陸上の気圧は、海上の気圧よりも低くなり、海上から陸上に向かう気圧傾度力が生じて、海から
こんばんは。早速ですが考えてみたいと思います。(a)客観解析は解析値の第一推定値、すなわち前回の計算によって得られた予報値を新たに得られた観測データによって修正する処理です。したがって用いられるのは「前回の計算によって得られた予報値」であり、気候を表現する気象統計である「気候値」は用いません。数値予報では、このように客観解析で得られた解析値から重力波ノイズを除去して初期値化を行い、その初期値から数値計算を行なって予報値を求めて、その予報値はまた新たな観測データによ
こんばんは。早速ですが考えてみたいと思います。第58回試験・一般知識(a)問題の冒頭にありますが、中高緯度偏西風帯のジェット気流が大きく南北に蛇行・分流し、その状態が概ね一週間以上の長い期間にわたって続くときに、大規模な高気圧が発生し、停滞することがあります。このような現象のことを「ブロッキング」といい、これに伴って発生する高気圧のことを「ブロッキング高気圧」といいます。このブロッキング高気圧は背が高く温暖な高気圧で、発生しますと、周辺を含めて同じような気圧配置が長期間続き、長雨
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・専門知識(a)数値予報プロダクトの格子点値は格子の中心に対応する地点の値をピンポイントで表しているのではなく、格子に対応する水平の2次元あるいは水平と鉛直の3次元の格子点周辺の領域を代表する値を表しています。したがって、本文の内容は誤りということになります。(b)全球モデルにおける計算領域は地球全体を対象としていますので、境界がなく、大気の流れを全体的に取り扱うことができるわけですが、メソモデルは日本とその近海の限
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・専門知識(a)大雪特別警報は、数十年に一度の降雪量となる大雪が予想される場合に発表します。具体的には、府県程度の広がりをもって50年に一度の積雪深となり、かつ、その後も警報級の降雪が丸一日程度以上続くと予想される場合を発表指標としています。また、大雪特別警報は、積雪量だけでなく、表層なだれの切迫なども視点に加えた基準及び運用として、積雪深に加え降雪量の予測も加味して発表します。具体的には50年に一度の積雪深を
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・専門知識(a)数値予報の計算における数値予報モデルの初期値は客観解析から作成されていますが、この初期値には、観測誤差などの影響でわずかな誤差が含まれています。このため、仮に数値予報モデルが完全なものであるとしても、その初期値に含まれるわずかな誤差が時間とともに増大し予測結果に大きく影響してしまいます。この結果、総観スケール現象の予測可能な時間は2週間程度といわれており、予報には限界があることになるわけです。この
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います・第61回試験・専門知識(a)(気象庁HP:令和5年度数値予報解説資料集p45)より)地球大気において、風向・風速、気圧、水蒸気量などといった物理量は流体をなしており、連続的な分布をしています。しかし、数値予報を行うにあたって、この状態ではコンピュータで取り扱うことが困難です。そこで地球大気をコンピュータでどのようにして表現するのかというところで、「地球大気中において数多くの値が連続的に分布している」と考えて、東西・南北・鉛直の3
こんばんは。早速ですが考えてみたいと思います。第58回試験・専門知識まず、本題に入る前に、水蒸気画像とはどういう気象衛星画像なのかについて、簡単に触れておきたいと思います。(気象衛星センターHP:画像活用>観測画像の特性>水蒸気画像の特徴より)水蒸気画像は、波長6.2μm〜7.3μm(バンド8(6.2μm)、バンド9(6.9μm)、バンド10(7.3μm)の)赤外線を観測して得られた画像で、対流圏中・上層における水蒸気量の多寡の領域の分布がわかるという特徴が
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第45回試験・専門知識数値予報では、数値予報モデルによって将来の大気の様子を計算で求めて「数値予報プロダクト」という予測値を導き出します。しかし、これは数値予報モデルにおける各格子点の物理量のデータであり、天気を予測するためには、数値予報プロダクトと実際の天気との間の統計的な関係を得て、これを使って天気予報を作成する必要があります。また地形の表現の不完全さや物理過程の不完全さといった数値予報モデルの特性によって生じる誤差(
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・専門知識今回は、数値予報プロダクト(天気予報ガイダンスに加工される前の格子点値)の利用にあたって留意すべき事項について述べた文の正誤を判断する内容の問題です。天気予報ガイダンスに加工される前の格子点値、すなわち数値予報モデルの計算によって得られた段階で、これから予想天気図などに加工される前の段階における予想値のことを「数値予報プロダクト」といいます。それでは(a)から見ていきます。(a)数値予報プロダクト