今の中年以下の世代には縁遠いことであろうが、1980年代後半から1990年代初頭にかけて、日本はいわゆる「バブル景気」に沸いた。そのバブルの真っ最中の1988年に、鉄道業界においてもバブルを象徴するような列車が運行された。オリエント急行である。正式には「日立オリエント・エクスプレス’88」(以下単に「オリエント急行」という)。フジテレビ開局30周年の記念行事の一環としてのイベントであり、日立製作所が協賛した。それはヨーロッパからワゴン・リ(CIWL)の客車編成を持ってきて、日本国内各地を周遊する