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三次創作小話「忘羨その後」(121-14)(山門にて)「ウェイの若君ですか?ますます精悍になられましたね。お久しぶりです」邪除けの腕輪を見せて、笑顔になった。「ああ、あなたはあの時の※」並んで歩きながら、「母が昨年亡くなりまして、これが形見になりました。たいそう喜んで大切にしてました。毎晩磨いて、おかげで、こんなに艶々です」ウェイインはその男を雅室に案内した。「あまり時間がないので、失礼だが、手短かにお願いしたい」「はい、これを」と言って、懐から書状をとり出した。「本来な
三次創作小話「忘羨その後」(111-4)(寒潭洞にて)「結界は、まだ、破られていない」ウェイインとランジャンは、中へゆっくりと入って行く。刺激しないように。「ウェイイン、陳情は?」「持っていないが、また眠らせてみせるさ」一見、何事も起こっていないように静かだが、水面が微かに振動している。すると、水面は揺れ始め、さざ波が起こり、ゆっくりと陰虎符が浮上し、水面上でぴたりと静止した。ランジャンは文机に琴をのせ、奏で始め、ウェイインは口笛を吹き、誰が主(あるじ)か、分からせようとする
創作小説『戦国サイコパス』〜迷の九〜天正15年(1587)水野勝成(23)は、豊臣方が九州征伐を終えた九州肥後国の未だ流血乾かぬ荒廃した地に入っていた。九州征伐で戦功を挙げた佐々成政(51)が豊臣秀吉(50)から肥後国を預けられ、この地を治め始めていたからだ。しかし、佐々成政は病気を抱えており先行きを焦っていた。成正の、秀吉に一矢報いたい想いは消えていなかったのだ。それで佐々成政は諸将、浪人、雑兵の召し抱えに熱心で、特に武勇の在る志士を好んで仕官させていた。正攻法による「武力の頂」