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三次創作小話「忘羨その後」(121-15)(静室にて)ジンイーが藍先生と連れ立って現れた。すると、前庭いっぱいに人だかりができている。二人は呆然とした。何が起きているのか、皆目見当がつかない。外縁*に、ウェイインとランジャンの姿があった。二人の腕の中には、ユンユンとファファが。ジンイーはそれに気づくと、顔を輝かせて拳を突き上げた*。ユンユンもファファも屈託のない笑顔で、ウェイインもランジャンも満面の笑みを浮かべていた。藍先生が「おっほん」と咳払いすると、皆、ゆるゆると出て
三次創作小話「忘羨その後」(121-14)(山門にて)「ウェイの若君ですか?ますます精悍になられましたね。お久しぶりです」邪除けの腕輪を見せて、笑顔になった。「ああ、あなたはあの時の※」並んで歩きながら、「母が昨年亡くなりまして、これが形見になりました。たいそう喜んで大切にしてました。毎晩磨いて、おかげで、こんなに艶々です」ウェイインはその男を雅室に案内した。「あまり時間がないので、失礼だが、手短かにお願いしたい」「はい、これを」と言って、懐から書状をとり出した。「本来な
三次創作小話「忘羨その後」(121-13)(孤児院にて)☀️「とにかく、怪しんでいるのは確かです。ユンユンたちを隠して、スーチン殿が病に伏せるふりをする。今日一日、お願いします」「彼が疑いを持ったなら、遅かれ早かれ気づかれます。引き会わせましょう」「師弟*とハイユンを?いいのですか?」「ワンジー殿が目覚めるには、何かきっかけが必要なのでしょう?」「はい、目覚めるには、何かしら事由があるはずです。事実、奇跡のような出来事を聞いています」「命の方が大事です。ワンジー殿の回復を待って
三次創作小話「忘羨その後」(111-4)(寒潭洞にて)「結界は、まだ、破られていない」ウェイインとランジャンは、中へゆっくりと入って行く。刺激しないように。「ウェイイン、陳情は?」「持っていないが、また眠らせてみせるさ」一見、何事も起こっていないように静かだが、水面が微かに振動している。すると、水面は揺れ始め、さざ波が起こり、ゆっくりと陰虎符が浮上し、水面上でぴたりと静止した。ランジャンは文机に琴をのせ、奏で始め、ウェイインは口笛を吹き、誰が主(あるじ)か、分からせようとする
三次創作小話「忘羨その後」(121-7)(静室にて)その日は一晩中、ウェイインと沢蕪君とで、霊力を注ぎ込み、ランジャンの回復を待った。早朝、スージュイと黄ヨウが静室を訪れた。沢蕪君は藍叔父からの伝文を受け取ると、寒室に戻って行った。「霊脈も力強いです。霊力はもう必要ないでしょう」ウェイインは、黄ヨウの言葉に安心して、仮眠をとろうとするが、気が立って眠れない。ランジャンの手を握りしめ、声をかける。「早く起きて、俺の相手をしてくれよ。今まで悪かった。お前を放って置いて。また、二
三次創作小話「忘羨その後」(121-8)(寒室にて)ジンイーは、動揺を抑えきれない。「縁側から落ちただけでですか?超人のような強靭な肉体と精神力を持った方が?数々の修羅場*をくぐり抜け、危急存亡*の時も生き延びてきた方が?」「今は待つしかない!」沢蕪君に似合わぬ強い口調に、はっとして、「すいません」(言ってもせんない事を)と、ジンイーは身を縮こませた。ジンイーは、ヤク家での一部始終を沢蕪君と顧シアンに語った。・・・・・・・・「藍先生は、ユンユンに、『含光君とウェイ師兄に会