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今回のベルリン滞在のハイライトは「フェストターゲ2024」の唯一のコンサートであるメータ指揮・シュターツカペレ・ベルリンのブルックナー第8番(以下、ブル8)です。この交響曲は筆者が好きな交響曲トップ3に入っており、大曲なので、やたらに聴かずに厳選して鑑賞することにしています。コロナ禍では大編成のオケは制限されていましたので、なかなか聴く機会がなく、前回は2019年11月の同じメータ指揮・ベルリンフィル来日公演(サントリーホール)まで遡ります。この時のメータは杖をついて歩いていて、歩行困難だったの
北欧のBISレーベルで、初稿を含む交響曲&管弦楽全集録音を残しているオズモ・ヴァンスカ/ラハティso他によるシベリウス/管弦楽曲集の中の1枚。タイトル曲「森の精」の交響詩&メロドラマ版、ナレーションを含む「孤独なシュプール」、劇付随音楽「白鳥姫」を収録。そのうち3曲が世界初録音となっている。シベリウスは昔それなりに聞いてきた作曲家である―当盤は現在コレクション中唯一のシベリウス・アルバム―。一番よく聞いたのは「ヴァイオリン協奏曲」だったと思う(ムローヴァ&小澤征爾盤
指揮者:高橋勇太R.ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」より前奏曲とイゾルデの愛の死マーラー:交響曲第1番ニ長調「巨人」◇◆毎度おなじみの女子会・・という名の女子不在のおじさんとおばさんの会にて、音楽話に花を咲かせながら、汗かき夫の分も一緒に2枚のチケットを中野さんから強奪して聞きに行きました!ワーグナーはいいとして、マーラーかあ・・・あまり聞き慣れないというのと、確かむか~し聴いた記憶(ん十年前・・><)だととにかく長くて(なんと1時間!
バイロイトの祝祭劇場バイロイト音楽祭から2/11がチケット申込の締切日というリマインドのメールがきました。10年以上前はバイロイト音楽祭のチケットは争奪戦で、数年以上待ちの人がほとんどでしたが、今では基本はオンライン申込で、チケットも直前でも余っていることがあり、昔に比べてだいぶ行きやすくなった印象があります。そこで、今回は、欧州の夏の3大音楽祭であるバイロイト、ルツェルン、ザルツブルクの音楽面以外の部分、【アクセス】【ホテル】【観光】【食事】【ショッピング】の5つのカテゴリーで、私見を交えな
宝塚花組公演観てきた。なんだっけ?「巡礼の年」と「fashionableempire」寝た頭カックンしたコロナ前後、寝ないで観劇した演目あったか、記憶ない。「エリザベート」初演と「鳳凰伝」初演、「ロミオとジュリエット」を始めて観劇した時、目を爛々と頭ガンガンと衝撃受けたほどの演目にお目にかかっていない。まあまあ面白かった演目はあるにはある。が、ほぼ寝てる。もはや宝塚イコール脳内スイッチ「寝る」になってきた感じあり。新幹線代払ってまで何やってんだか…衣装が良ければ良いんだ!とな
コロナが5類になってはじめての花見シーズンのためか、昨日の上野周辺が花見客で大変混んでいて、さらに文化会館の1階のトイレが花見客で大行列で混乱気味でした。そのため、今日の「ワーグナー・指環・ガラ・コンサート」に行くのをやめて、家内のパソコンを借りてネット配信で見ることにしました。この公演は今回の春祭の中でもかなり人気の公演で完売に近かったそうです。しかし、春祭の「20周年記念」と書いている割には、曲数も少なく、歌手も地味だと思っておりました。指環の各幕のフィナーレ部分を4曲セレクトされていますが
バイロイト音楽祭2019、ワーグナー「タンホイザー」(2019年新演出、バイロイト祝祭劇場、8月17日)。演出:トビアス・クラッツァー指揮:ヴァレリー・ゲルギエフ領主ヘルマン:シュテファン・ミリングタンホイザー:ステファン・グールドヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハ:マルクス・アイヒェヴァルター:ダニエル・ベーレビテロルフ:カイ・スティーファーマンハインリッヒ:ホルヘ・ロドリゲス=ノートンラインマル:ヴィルヘルム・シュヴィングハマーエリーザベト:リーゼ・ダヴィドセ
今日は、ヤノフスキ指揮の春祭のマイスタージンガーに行きました。N響のマロさんと白井さんが辞任してから、マイスタージンガーのコンマスはどうなるのか不透明でしたので、当初は行く予定はありませんでした。キュッヒル教授が今年に入ってから急遽、コンマスになることが決定してから、行くことにしました。この大曲は演奏時間が長い上に、マイスタージンガーと言ってるだけあり、役者が揃わないとなかなか実現するのは難しい作品です。日本ではマイスタージンガーを鑑賞したことがないですが、ウィーン(ティーレマン指揮)やMET(
大学の時のドイツ語クラスの教授から「ワーグナーはドイツ語圏で観なさい!」と言われて、学生の当時は「?」でしたが、日本でのワーグナー上演の物足りなさを感じて、師の教えの通り、「トリスタンとイゾルデ」だけはドイツ(バイロイト、ミュンヘン、ベルリン)とオーストリア(ウィーン)でしか鑑賞してません(2000年のアバド指揮・ベルリンフィルと01年のメータ指揮・バイエルンの来日公演は例外です)。この先生は名門ウィーン大学出身でオペラ好きなのですが、とても厳しい先生で、夏休みの課題は「モーツァルトの『魔笛』を
今日は「ベルリン・フェストターゲ」の一環で、P.ジョルダン指揮・チェルニアコフ演出「ニーベルングの指環」(再演)の「ラインの黄金」に行きました。前回は2022年10月(新制作)にバレンボイムの代役でティーレマンが指揮をして大成功を収めました。この時の「ラインの黄金」のみが、最近、ヨーロッパや日本でDVDが発売されたので、もしよろしければご覧ください。↓下記のリンクにダイジェスト映像が見れます。【映像】ティーレマン&ベルリン国立歌劇場/ワーグナー:『ラインの黄金』|クラシック日本語字幕付き。20
こないだシューベルト大先生の事をモテない小男と揶揄したが・・・ロマン派の男たちの身長ってどのくらいなんだろ???とふと思った!で調べてみたら・・・グリーグ155cmシューベルト155cmラヴェル157.5cmベートヴェン157.5cmモーツァルト162.6cmワーグナー165.1cmショパン167.6cmドヴォルザーク180.3cmリスト182.9cmプロコフィエフ190.5cm
ベルリン州立歌劇場のイースター期間のフェストターゲの「ニーベルングの指環」の第2サイクルを1番前の席(22年10月とほぼ同じ席)で鑑賞し、これについて簡単な感想のまとめをしたいと思います。【演出】演出面は既に書きましたが、鬼才演出家のチェルニアコフによる時代読み替え演出で、さまざまな設定アイディアの中から化学研究所を舞台とすることで、ニーベルングの指環の神話の世界を現代に置き換えることができると構想したのだと思います。1度目ですと、音楽・歌唱・演技(エキストラ含む)・舞台・字幕・指揮者のモ
こんにちは。今日はいいお天気だったので、すこし早めに家を出て散歩しながら職場のバレエ学校へ。花ってほんとかわいい。バンベルグ交響楽団の演奏を聴く機会に恵まれました。ドイツの楽団、ドイツ音楽のプログラムで頭の中はドイツへトリップしてしまった。ワーグナー大好きだった昔がまた蘇ってきたり。ブラ
東京春祭ワーグナー・シリーズvol.15《トリスタンとイゾルデ》(演奏会形式/字幕付)を、東京文化会館大ホールにて。指揮:マレク・ヤノフスキトリスタン(テノール):スチュアート・スケルトンマルケ王(バス):フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒイゾルデ(ソプラノ):ビルギッテ・クリステンセンクルヴェナール(バリトン):マルクス・アイヒェメロート(バリトン):甲斐栄次郎ブランゲーネ(メゾ・ソプラノ):ルクサンドラ・ドノーセ牧童(テノール):大槻孝志舵取り(バリトン):高橋洋介若い水夫
(『ラインの黄金』開演前のベルリン州立歌劇場)先週月曜日までベルリン州立歌劇場の「ニーベルングの指環」(P.ジョルダン指揮)を鑑賞し、この20年間くらいではベストな歌手陣だったと思います。今日の先々週からの鑑賞日記のWrapupも含めて、タイトルのようなテーマで書いてみようと思います。ベルリン州立歌劇場活躍で活躍し、史上最高のワーグナー指揮者と言われたフルトヴェングラーは若い頃はワーグナー作品が長くて退屈と言うことで嫌いだったようですが、「ニーベルングの指環」を観て、考えを改めて、ワーグナ
昨日に引き続き、ベルリン州立歌劇場の「ワルキューレ」に行きました。22年秋の新制作の「指環」の再演てすが、今日のキャストはヴォータンがコニエチュニーになった点とフンディングがルネ・パーペ(前回はミカ・カレス)になったのが大きな変更点で、昨日のコニエチュニーは独特の声質で素晴らしく、パーペのフンディングも楽しみです。前回のティーレマン指揮の2サイクルの「指環」は完売していましたが、今回のジョルダン指揮の指環は2サイクル共に少し空席があり、これはドイツのインフレ下で節約志向に入ってあるからなのか、再
今日は東文で、春祭《トリイゾ》(演奏会形式、2日目)を聴きました。初日のほうが良かった印象ですが、今日も楽しかった!以下は主要歌手5人に対する感想。初日は男声陣(スケルトン、ゼーリヒ、アイヒェ)が暗譜で歌ったのに対し、女声陣(クリステンセン、ドノーセ)は譜面噛り付き。今日も女声陣は譜面台を置いて歌いましたが、ブランゲーネ役のドノーセはできるだけ譜面を見ないように歌っていて好印象。その分、声もよく飛んでいたように思います。イゾルデ役のクリステンセンは初役のせいか
みなさんこんにちは😃雨が降っていたと思えば急に晴れて今では20°超え。春が近づいているとはいえ暑すぎますね…コートなんか着た日には汗だくになります。さて本日ですが2日前より特集を組んでいますヤノフスキとベルリン放送響によるワーグナーオペラ全集最後を飾る「ニーベルングの指環」より「ジークフリート」をご紹介していきます。ついに折り返しではありますが演奏時間は3時間46分と中々に長いです。「神々の黄昏」までもう少し。ベルリンフィルハーモニーにて行われた最良の「ジークフリート」をご紹介してい
東京の花粉飛散は例年より酷いので、薬を2倍以上にしていますが、今日から沖縄におりまして、こちらでは薬は要りません。先程、N響のコンマス体制が発表されまして、現在のゲスト・コンマスの郷古さんが第1コンマスに、川崎さんがゲスト・コンマスで、昨年からの流れ通りの結果です。今年2月の定期演奏会のコンマスは全て郷古さんだったことを当ブログでは異例であると指摘していましたが↓、この時点で第1コンマスは決まっていたのでしょう。『2/3井上指揮NHK交響楽団』世間では「二八(ニッパチ)」と言われる時期で
読売日本交響楽団第634回定期演奏会をサントリーホールにて。指揮=セバスティアン・ヴァイグレヴァイオリン=ダニエル・ロザコヴィッチワーグナー:歌劇「リエンツィ」序曲ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61(ソリスト・アンコール)バッハ:ヴァイオリンのためのソナタ第1番より第1楽章R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」作品30旧東ドイツ出身のヴァイグレが振るドイツの名曲プロ!1月はめぼしいコンサートが少ないゆえ、ついポチッとチケットを
東京春祭合唱の芸術シリーズvol.11ブルックナー《ミサ曲第3番》生誕200年に寄せてを、東京文化会館大ホールにて。指揮:ローター・ケーニヒスソプラノ:ハンナ=エリーザベト・ミュラーメゾ・ソプラノ:オッカ・フォン・デア・ダメラウテノール:ヴィンセント・ヴォルフシュタイナーバス:アイン・アンガー管弦楽:東京都交響楽団合唱:東京オペラシンガーズ合唱指揮:エベルハルト・フリードリヒ、西口彰浩曲目ワーグナー:ジークフリート牧歌ブルックナー:ミサ曲第3番ヘ短調W
2019年6月のベルリン州立歌劇場のトリスタンとイゾルデワーグナー作品で別格な扱いなのは、リングとトリスタンなのですが、リングは昨年秋にティーレマン指揮のリングを鑑賞しましたが、トリスタンは2019年の6月のベルリン州立歌劇場での公演以来で、この時はバレンボイム指揮、シャーガー、カンペ、パーペ、ウルマナと完璧なキャスティングでした。2019年の6月のベルリンは暑かったので、バレンボイムは半袖で指揮してました筆者の近年のトリスタン鑑賞歴は、2014年のベルリン(バレンボイム指揮)、2015年
みなさんこんにちは😃ゴールデンウィークが始まりましたね。と言っても今年は出掛けるということ自体は難しいので仕事の日以外は自宅にこもる形となっています。自宅にいてすることは以前と何ら変わらないのですが、いつもより多くいる分たくさんのことをすることができます。今回ご紹介していくものもこんな時だからこそ聴けた名盤かもしれません。さて、その名盤とは?数あるワーグナー・オペラの中でも大作とされる楽劇「ニーベルングの指環」。当ブログでも「指環」に関しては前回ヤノフスキとベルリン放送響のワーグナ
リサイタルが終わりました。終了後もすぐに他の仕事で歌っておりましてバタバタしており、やっと静かに、冷静にリサイタルを振り返ることができています。当日券も多数出るほど、多くのお客様に来て頂きました。それが何よりも有り難く、私は幸せな歌手だと感じています。ご来場頂いた皆様、誠にありがとうございました!(絶大なる信頼を寄せるピアニストの久保千尋と!)お客様にとって特に印象に残った曲が皆様それぞれで、ハイドンが良かった、シェーンベルクが綺麗だった、特にワーグナーは聴き入った、などと仰って頂き
今日はベルリン州立歌劇場の「ジークフリート」に行きました。ジークフリート役は現在、ワーグナー歌手として売れっ子のアンドレアス・シャーガーです。今年のバイロイトではトリスタンとパルジファルを歌う予定で、シャーガーはワーグナー作品では必要不可欠な存在になってきました。「ジークフリート」は物語としての劇的な変化が少なく、音楽も他の3作品に比べると地味な音楽なので、「指環」の中で1番苦手な作品なのですが、今日は第1幕や第2幕で多少のダレを感じましたか、第3幕でブリュンヒルデが登場すると盛り返してきまし
みなさんおはようございます☀未だに天候が不安定で梅雨なのか夏なのかよくわかりませんが世間一般では「花火」や「お祭り」など夏の風物詩が出揃い夏休みシーズン到来となりました。2年前までは夏休みがありましたが今では夏休みなどという言葉を一切口にしなくなりました。というか夏休み自体ありません…さて「夏休み」といえばもう一つ。いろいろな場所で「青春」が垣間見える季節でもあります。「一夏の思い出」など「恋」にまつわる話も多い季節、クラシック音楽にも「恋」にまつわる長編大作がありまして今回はその名盤をご
東京春祭歌曲シリーズvol.40オッカ・フォン・デア・ダメラウ(メゾ・ソプラノ)&ソフィー・レノー(ピアノ)を、東京文化会館小ホールにて。ブラームス:わが恋は緑op.63-5調べのように私を通り抜けるop.105-1永遠の愛についてop.43-1失望op.72-4ベルク:私の両眼を閉じてください(1907)《4つの歌》op.2より眠ること、眠ること、ただ眠ること眠っている私を運ぶ今私は一番強い巨人を倒した森の日差しマーラー:
英国ミステリードラマ『主任警部モース(InspectorMorse)』。昨日、ラスト・エピソード「悔恨の日(TheRemorsefulDay)」を観ました。モースは事件の真相を突き止めた後、心臓発作で亡くなってしまいます。印象的なシーンは、夕日を背景にルイスと語り合うところ。ワーグナーを引き合いに、次のように言います。"It'saboutimportantthings.Lifeanddeath,regret."更に、ハウスマン(Alfred
昨夜は東文小で、ダメラウのリート・リサイタルを聴きました。共演はソフィー・レイノー。前半はブラ4曲、ベルク《4つの歌》を含む5曲、マラ《リュッケルト歌曲集》(5曲)。後半はマラ《若き日の歌》より2曲、ワーグナー(リスト編)《イゾルデの愛の死》(Pfのみ)、《ヴェーゼンドンク歌曲集》(5曲)。楽しかった!4/13ブル《ミサ3》の評判がイマイチで心配しましたが、1曲目(ブラ《わが恋は緑》)から確り声が出ていて、調子は全く問題無さそう。立派な体格で声量もありますが
東京・春・音楽祭のワーグナー《トリスタンとイゾルデ》はヤノフスキとN響が主役だった。長年春祭でN響を聴いているが、今日はその中でも最高の出来だったのでは。メトロポリタン歌劇場管弦楽団のコンサートマスター、ベンジャミン・ボウマンのリードも良かった。N響のヴァイオリンに艶と色彩が加味され、ゴージャスな音が特にヴァイオリンから生まれていた。ボウマンの第3幕でのソロはまさにその証明だった。第3幕では吉井瑞穂がオーボエ首席として入り、圧倒的な表現力で「憧れの動機」を吹き、N響にさらなる色彩と奥行きと