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ヨンが夜明け前に呼び出されて、王宮へ出仕した日。いつ帰って来れるかと、心配でモヤモヤ待っていたら、ヨンは昼過ぎには帰って来て、翌日には出陣するって言って——慌ただしく準備が進む中、私は部屋でヨンが鎧をつけるのを手伝った。「ヒジェ達防衛軍は、日頃からしっかり備えているはずです。双城のソンゲにも知らせを遣りましたから、あいつの方が先に義州へ到着するでしょう」「うん…」私は、出来上がった鎧姿のヨンの背中へ、黙って身体を預けた。ヨンはしばらく動かずにいたけど、やがて身体を捻って私と向き合った
「「夫婦の閨より始まる。口つけを何度も繰り返し身体を横にさせ後ろより重ねていく。大きい腹に負担にならない方法をとる。離れがたいと二人は抱き合い続けた。」」ウンスは勢いつけて書いていく。「汗をかきだるそうに夫人は目を閉じている。離れがたいのは同じ気持ちだ。「この子は大丈夫だろうか」ふとそんなことを考える。父上のせいでねむれてないはず。ぐったりと横になったまま乱れた息を整えていた。これ以上は2人に負担がかかるので離れていく。汗ではりつく髪を武骨な指先ですいていく。「大丈夫か」甘
何故だ…こんなはずでは——チェ•ヨンに斬られた腕の痛みが、夢ではなく現(うつつ)だということを、否が応にも知らしめてくる。わしは流血する腕を押さえながら、闇の中を逃げ、駆けていた。いつからこうなってしまったのか——王様とアン•ドチと……元で共に耐え忍んだ長き日々。耐えて待って…ようやく叶った祖国への帰還。即位された現王の側近として、栄華を極めるはずだったのに。——あの男が。名家に生まれながら、わざわざ赤月隊などという胡散臭い集団に身を投じ、あげくその仲間を見捨てて時の王に擦り寄
興王寺(フンワンサ)への夜詣。本殿から聞こえる僧達の読経は、地響きの如く、寺を囲む塀の外まで続いていた。高い塀の上から覗くように焚かれている、数百本の松明。その灯りの下、座して頭を垂れ、祈りを捧げる人々。それを護る大勢の兵士達が、微動だにせず、塀を背に立ってい——その異様ともいえる光景を直に目にし……俺は大いに溜め息を吐いていた。天界では、“むーぶめんと”というのだそうだ。高麗の跡継ぎと国母の為、ひいては国の安寧の為に、民が集い祈る——確かに、この絵面が真にそうであるなら、素晴ら