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KingCrimson/Larks'TonguesInAspicキング・クリムゾン/太陽と戦慄1973年リリース◆ソリッドでダイナミックレンジにあふれるアンサンブルへと変貌した究極のアルバム◆1971年発表の前アルバム『Islands(アイランズ)』発表後のツアー終了と共に、一旦解散したキング・クリムゾンがロバート・フリップを中心に再度メンバーを集めてレコーディングされた通算5枚目となるアルバム。メンバーにジョン・ウェットン、ビル・ブルーフォードを迎え、前作までのフリージ
Renaissance/AshesAreBurningルネッサンス/燃ゆる灰1973年リリース◆エレガントなアニーの声を際立たせたシンフォニックロックの名盤◆スタジオアルバムとしては通算4作目であり、アニー・ハズラムが加入した第2期ルネッサンスの2作目にあたる作品。本アルバムはピアノを中心としたトラディショナルフォーク系だった第1期ルネッサンスの時代から、よりシンフォニックに推し進めたアンサンブルと5オクターブの声域を持つアニー・ハズラムの澄んだヴォーカルを活かし、エレガント
Osanna/Palepoliオザンナ/パレポリ1973年リリース◆エキセントリックな持ち味が発揮されたイタリアン・プログレッシヴロックの金字塔◆メンバー全員がテクニシャンでありながら、太古の儀式を思わせるような怪しい雰囲気の中で、奇抜ともいえるメイクや衣装、実験的なステージが特徴のオザンナのサードアルバム。本アルバムはローマ帝国以前にイタリア南部の土着/民族性に根差したという謎の都市“パレポリ”をモチーフとし、うねるようなフルートや重厚なメロトロン、攻撃的なギター、パワフルなサ
EmersonLake&Palmer/PictureAtAnExhibitionエマーソン・レイク&パーマー/展覧会の絵1971年リリース◆EL&Pの驚異のパフォーマンスが披露されたロックライヴアルバムの最高峰となった名盤◆18世紀のロシアの作曲者であるモデルト・ムソルグスキーが作曲した、ピアノ組曲『展覧会の絵』をモチーフにしたエマーソン・レイク&パーマーが1971年にリリースしたライヴアルバム。本アルバムはキース・エマーソンのハモンドオルガンやムーヴシンセサイザーを駆使
Kaipa/IngetNyttUnderSolenカイパ/セカンドアルバム1976年リリース◆北欧の伝統と風土に根差した抒情美と構築美が溶け合った奇跡的な名盤◆英国のジェネシスやキャメルの影響を受けながらも、独自のアイデンティティとオリジナリティを兼ね揃えた北欧屈指の名グループ、カイパが1976年にリリースしたセカンドアルバム。すでにファーストアルバムにて甘美で豊穣なメロディを紡ぎだした完成度の高いアルバムだったが、本アルバムは20分を越える組曲を中心とした抒情美と構築美が
Brainticket/Cottonwoodhillブレインチケット/コットンウッドヒル1971年リリース◆その実験性の高い楽曲で脳幹を刺激するスイスのサイケデリックロック◆クラウトロックに分類されるスイスのサイケデリックロックグループ、ブレインチケットのデビューアルバム。ファズの効いたギターとオルガン、加工されたヴォーカルをベースにした特徴的なフレーズを延々と繰り返し、様々な効果音やノイズ音、機械音、女性の叫び声などが飛び交う実験精神にあふれたサイケデリックな楽曲になっている。
Kansas/Monolithカンサス/モノリスの謎1979年リリース◆カンサスが新たなる道を模索し始めた1970年代最後のアルバム◆大ヒットアルバムとなった『永遠の序曲』、『暗黒の曳航』に続く、古代インカ帝国のモノリスの伝説をテーマにした1979年リリースのカンサス6枚目の作品。スタジオ作ではグループ初のセルフプロデュースであり、コンパクトながらもドラマティックなプログレッシヴハードとなっており、普遍的なメロディが散りばめられた非常に完成度の高いコンセプトアルバムになっている。
Refugee/Refugeeレフュジー/レフュジー1974年リリース◆マルチキーボーディストであるモラーツの作曲能力が冴えた華麗なるシンフォニックロック◆元ザ・ナイスのリー・ジャクソンとブライアン・デヴィソン、そして元メインホースのパトリック・モラーツによるキーボードトリオが、1974年にリリースした唯一のアルバム。華麗なるモラーツのキーボードを中心に、ザ・ナイスをアップデートしたかのようなスリリングで躍動感のある演奏となっており、本格的とも言えるプログレッシヴな作品となってい
Boston/Bostonボストン/幻想飛行1976年リリース◆アメリカの音楽シーンを塗り替える驚異の大ヒットとなったボストンのデビュー作◆アメリカで1,700万枚、全世界で2,500万枚以上を売り上げ、デビュー作では異例の大ヒットを記録したボストンのデビュー作。マルチプレイヤーであるトム・ショルツがほぼ1人で作り上げたというそのサウンドは、分厚いギターサウンドによるハードな音作り、それでいてポップで聴きやすいメロディ、そして爽やかなコーラスワークなど、デビュー作とは思えない完成
Cressida/Asylumクレシダ/アサイラム1971年リリース◆オルガンやストリングスを中心に確かな技巧で繰り広げられる英国らしい気品に満ちた名盤◆ヴァーティゴレーベル屈指の人気作であり、ジャケットアートはキーフの最高傑作のひとつと評価されるクレシダのセカンドアルバム。前作の英国然としたオルガンロックを継承しつつ、本作ではギターの存在感が増し、大胆にストリングスを導入しているなど、全体的に起伏に富んだメリハリのあるドラマティックなプログレッシヴロックとなっている。全員の確か
KingCrimson/Redキング・クリムゾン/レッド1974年リリース◆プログレッシヴロックの最終進化形であり未来への予言となった歴史的名盤◆ロバート・フリップ、ジョン・ウェットン、ビル・ブルーフォードの3人を核にレコーディングを行った、キング・クリムゾンの1970年代最後のスタジオアルバム。そのアルバムはライヴで培った超絶技巧の演奏力と即興から生み出される緊迫感、それでいて哀歌にも似たメロディがドラマティックに交差する、非の打ちどころのない威厳さと力強さが備わった究極のサ
Tantra/MistériosEMaravilhasタントラ/神秘組曲1977年リリース◆異国情緒が感じられる独特の作風が魅力のシンフォニックロックグループ◆ヨーロッパ最西端の国、ポルトガルから誕生したシンフォニックロックグループ、タントラのデビューアルバム。主にジェネシスから影響されたと思われるシアトリカルな作風が特徴となっており、南欧特有のミステリアスな雰囲気が漂う会心の作品となっている。そのユニークなサウンドとステージパフォーマンスはポルトガル国内で評判を呼んだものの
HatfieldandtheNorth/HatfieldandtheNorthハットフィールド&ザ・ノース/ファースト1974年リリース◆英国然としたユーモア感覚と緻密に構築されたアンサンブルが絶妙なHF&N鮮烈のデビュー作◆スティーヴ・ミラー、フィル・ミラー、ピップ・パイル、リチャード・シンクレアらが中心となって活動していたデリヴァリーというR&Bグループに、ディヴ・スチュワートが加入したことで結成されたハットフィールド&ザ・ノースのデビューアルバム。そのサウンドは
BrianAuger'sOblivionExpress/Sameブライアン・オーガーズ・オブリヴィオン・エクスプレス/ファースト1971年リリース◆荒くれハモンドオルガンをフィーチャーした豪快なファンキー系ジャズロック◆1970年にブライアン・オーガー主宰のグループ「ザ・トリニティー」を受け継ぐ形で結成された、ブライアン・オーガーズ・オブリヴィオン・エクスプレスの記念すべきデビューアルバム。そのアルバムはこれまでのハモンドオルガンをフィーチャーしたジャズロックに、よりヘヴィ
Artcane/Odysséeアートケイン/オデッセイ1977年リリース◆キング・クリムゾンの影響下にある畏怖を音像化した漆黒のフレンチプログレ◆プログレが終焉しつつあった1977年に唯一のアルバムを残したフランスのプログレッシヴロックグループ、アートケインのデビューアルバム。そのサウンドはロバート・フリップ並みの硬質なギターや手数の多いドラミング、独特のラインを描くベース、そして変調のシンセサイザーが融合したダーク系テクニカルプログレとなっており、キング・クリムゾンの『太陽と戦
コロナ時期も止まらず自主イベントを積極的に開催し、今までずっと走り続けて来ました。作品も2作品もリリースできました。今は作曲活動に集中しています。振り返れば腰据えて作曲する時間はなかったので、日々の時間が流れる感覚をゆったりと感じながら作曲しています。音楽をゆっくり聴く時間もなかなかなかったので勉強では無く音楽を楽しみながら聴いています。今はわざとドラムから離れて生活しています。表現したい事は完全にあって美学も構築できている。しかし、闇雲にスティックを握るとか意識が上がらない。やはり
Colosseum/ValentyneSuiteコロシアム/ヴァレンタイン組曲1969年リリース◆構築美と圧倒的なパワーの対比が生み出した英国ジャズロック史上最重要アルバム◆ジョン・メイオール&ザ・ブルース・ブレイカーズのアルバムにも参加し、英国でもっとも知名度の高いドラマーだったジョン・ハインズマン率いるコロシアムのセカンドアルバム。本アルバムはこれまでの英国ブルースから脱却し、ブリティッシュロックの概念が変化しつつあった時代にいち早くプログレッシヴな構築美とビッグバンドジャ
PinkFloyd/AtomHeartMotherピンク・フロイド/原子心母1970年リリース◆前衛性を含む複雑かつ抽象的な楽曲構成、プログレの要素を全て集約した歴史的名盤◆ロジャー・ウォーターズ、リチャード・ライト、ニック・メイスン、デヴィッド・ギルモアの4人編成となって、5枚目にして全英1位を獲得し、音楽的にも商業的にも成功を収めたピンク・フロイドの歴史的なアルバム。デビュー時の1960年代はサイケデリック色から脱却したものの、アンダーグラウンドで実験的要素の強い難解な
Yes/TalesFromTopographicOceansイエス/海洋地形学の物語1973年リリース◆楽曲のテーマの難解さと長大さが増したスケール感あふれる世界を描いた傑作◆『こわれもの』、『危機』のアルバムで一躍トップグループとなったイエスが、ビル・ブルーフォードの脱退、アラン・ホワイトの加入を経て、イエス史上もっとも挑戦的で野心的な作品となった6枚目のスタジオアルバム。そのアルバムはパラマハンサ・ヨガナンダの「あるヨギの自叙伝」の一節、生命や宗教に関する4つの記述を基
Kestrel/Kestrelケストレル/ファースト1975年リリース◆効果的なメロトロンによるメロディセンスが光るプログレッシヴポップ◆英国紳士風の男性の鼻にクチバシを着けた、ユーモラスなジャケットアートが目を引くケストレルの唯一作。そのサウンドはメロトロンを効果的に使用した極上のポップになっており、溜息が漏れるほどの抜群のメロディセンスが光ったブリティッシュプログレッシヴポップの最高傑作と言われている。ケストレルは中心メンバーだったデイヴ・ブラックが、デヴィッド・ボウイのバッ
Pavlov'sDog/PamperedMenialパブロフス・ドッグ/禁じられた掟1975年リリース◆卓越した演奏と常人離れしたヴォーカルによる孤高のメロディを生み出した傑作◆条件反射の実験で有名な「パブロフの犬」をグループ名に持つ、アメリカのプログレッシヴロックグループ、パブロフス・ドッグのデビューアルバム。本アルバムはメロトロンを含む2台のキーボードとヴァイオリンをフィーチャーしたシンフォニックなサウンドと、何よりもデヴィッド・サーカンプの常人離れした個性的なヴォーカル
Camel/TheSnowGooseキャメル/スノーグース(白雁)1975年リリース◆ポール・ギャリコの短編小説『白雁』の物語を一大絵巻のごとく奏でたキャメルのサードアルバム◆グレート・マーシュと呼ばれる沼地に銃によって傷ついた白雁を抱いてやってきた優しい少女フリーザと、それを介抱する孤独な画家ラヤダーの美しくも悲しい交流を描いた、ニューヨーク生まれの小説家ポール・ギャリコが1941年に発表した短編小説『TheSnowGoose(白雁)』をモチーフにしたキャメルのサードア