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私が三、四歳の頃だろうか。夕暮れをバックに、同い年ぐらいの女の子と二人並んで三輪車に乗っている写真を見つけた。でも、その女の子の記憶はない。幼稚園にも小学校にもいなかった。家の押し入れを片付けているとき、アルバムの古い写真の中に見つけた一枚。懐かしい団地の背景にオレンジ色の夕暮の空。幼い頃の自分とその隣りに白いワンピースの女の子。二人とも同じようにカメラを見て笑っている。「この子、誰?」母に聞くと、写真を見たまま首をかしげた。「近所の子じゃない?」「名前は?」「……どこの
こんにちは。お肉屋のふじ子ちゃんの水日社長です。今日はちょっと本の話。星新一さんのショートショート『肩の上の秘書』知っていますか?この作品、今読み返すと「え、これChatGPTの話じゃない?」って思うくらい、時代を先取りしすぎてるんです。発売は昭和36年です。肩に乗る“インコ型ロボット”物語の舞台は未来。人々はみんな、肩の上にインコ型のロボットを乗せて生活しています。このインコ、何をするかというと…本音を、建前に変換して喋ってくれる秘書たとえばセールスマン。
【紹介】今回は,星新一さんの小説「ボッコちゃん」の紹介です。星新一さんと言えば,SFを中心としたショートショートで有名です。短編小説としては、日本を代表する作家の一人と言えます。私の大好きな作家です。今回紹介する「ボッコちゃん」は,星先生の代表作で,初期の作品が多く所収されています。刊行は1971年ですが,表題作は1958年に発表されたものです。時代が時代だけに,設定や表現が古く感じますが,そんな古さに違和感を感じないくらいにのめり込める作品です。ボッコちゃん(新潮文庫
【演劇フェス出演者募集】京王線・千歳烏山駅のPaperbackStudioで開催される演劇イベント「PaperbackPick→Play→Partyvol.02」WEEK2に参加するので出演者を募集します。https://www.paperbackstd.com/pick-play-party02出演者上限5人で持ち時間60分の企画です。普段は自主企画でリーディングやモノローグなどの公演を不定期で開催していますが、今回は演劇イベントへの参加ということで、これまでに上演した作品
高校生のとき、父が再婚した。相手は30歳をすこし過ぎたばかり。当時40代なかばだった父には、若いともいえる女性だった。わたしは17歳だったので、新しい母親とは15歳程度しか離れていない。そして、2年前に父と別れた母のことも忘れられない。そんな理由もあって、わたしは継母と、すぐには仲良くなれなかった。朝、顔を合わしてもこちらから挨拶することはなく、食事のときも言葉を交わすことはない。継母のほうは、なんかと話しかけようとするが、わたしは完全に無視するような状態だった。ただ、わたしは
現代のショートショートの名手・田丸雅智さんの2017年の書籍に「俳句でつくる小説工房」という一冊があります。双葉社の文芸WEBマガジン「カラフル」での読者の方がお題に沿った俳句を投句、それを俳人の堀本裕樹さんが選句して、優秀作のうちから特に田丸さんがインスパイアされた二句をもとにショートショートを書きあげる「五七五の小説工房」という企画が書籍化されたものです。「弾き蛙」「地蔵顔の男」「都会のビーチ」「桜桃神社のさくらんぼ」「銀魚」「ムクドリ合唱団」「お見舞い保険」「ペーパー
回文ショートショートオリジナル回文をショートショートとともにお送りします今年はウルフカットがブームなの、ファッションのお店なんだから流行にはちゃんと敏感に反応してよね!娘「ただいま~」母「おかえり。あら、その髪型素敵じゃない、なんていうカットなの?」娘「ウルフカットよ」母「ウルフカット!?そんなのウルフカットじゃないわよ!ウルフカットっていうのはね、もっと野性味あふれるもので、アバンギャルドっていうか挑発的っていうか反骨心があるっていうか、そ
【紹介】今回は,筒井康隆さんの小説「笑うな」の紹介です。筒井康隆さんは,星新一さん,小松左京さんとともにSF御三家と呼ばれ,ショートショートだけでなく,中長編も多く執筆しています。今回紹介する本は,1975年刊行の短編集です。先日紹介した星新一さんの「ボッコちゃん」と発刊年が近く,時代の雰囲気も似たものになっています。笑うな(新潮文庫つー4-11新潮文庫)[筒井康隆]楽天市場【あらすじ】電気工事士の斉田が,タイムマシンを発明したと言う。友人
講談社文庫創刊55周年、安価(550円)で気軽に楽しめる文庫本の企画「STORYINPOCKET」の第2弾。本書は、既に発表された作品を再収録し、書き下ろしを加えたショートショートストーリー集。【目次】アパートの貴婦人密室絶筆桃太郎の最期雪女ちょっとした賭け星を見る人卒業式白鳥の歌余裕幻の恐竜妻の味お札くずし昼下りの魔法使い猫の手うそ幸せな嘘いきさき帰り道の行先は十字路あとがき───────────────────【出典】「アパートの貴婦人
ハローどうも、黒うさぎと暮らすNAGIです『おとぎカンパニー妖怪編』読了と感想田丸雅智さんの『おとぎカンパニー妖怪編』読了しました。おとぎカンパニー妖怪編[田丸雅智]楽天市場◾️あらすじ◾️雪女が営む美容クリニックに、ぬりかべ代行サービスって一体……!?河童や座敷童子、かまいたちなどおなじみの妖怪たちが現代社会を舞台に大活躍!!おとぎカンパニーの、第三弾。今回は、子泣き爺やぬりかべのような、妖怪を題材にしたお話でした。よくまぁ、こんな話思いつくな、と感心します。
町内会の集まりだった。七十代くらいの男性が、何気ない会話の流れの中、目を丸くして驚いたように、そしてどこか人を見下すように、大きな声で言った。「ええ?暗渠(あんきょ)って言葉も知らないの?」二十代の青年は、(「変なおじさん」だな……)と思いつつも、穏やかに答えた。「はい。初めて聞きました。」男性は鼻で笑った。「ははっ。今の学校じゃ、そんな基本的なことも教えてないのかねぇ。お兄さん、大学も出てるんでしょ?もっと賢いのかと思ったなぁ……」男性の大きな声につられた周囲からも、パラパラ