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こんばんは。早速ですが考えてみたいと思います。第53回試験・実技2・問2(図1)(図2)図1は前問の問2(2)で持ち上げ凝結高度・自由対流高度・平衡高度を求めたときの図、図2は露点温度が18日9時と変わらないとしたときの18日の最高気温が30℃になる場合の持ち上げ凝結高度・自由対流高度・平衡高度を新たに求めた図になります
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第33回試験・一般知識前回の問題では、模式図を用いて考えてみましたが、今回は問題文で与えられた条件の空気塊を自分でエマグラムを操作しながら相対湿度と持ち上げ凝結高度を求める、という内容です。「一般気象学」などのテキストを読んで理解したつもりでも、本当に理解できたかどうかは自分でエマグラムを操作できるように練習して慣れておく必要があると思います。今回はその理解力が問われている問題の一つと考えられます。まず、空気塊の条件とし
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験1・問1(3)まず初めに、「温暖前線面」とはどの部分を指すのかについて触れてみたいと思います。前線面とは、異なる気団が接する面のことをいい、その前線面が地上に接しているところを前線と呼んでいます。上に温暖前線面について簡単な模式図を描きましたが、左側の図の青い矢印でそれぞれ示しているところです。では、これを状態曲線(エマグラム)で見た場合、温暖前線面はどの部分にあたるかを示したのが右側の図になります
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技2ショワルターの安定指数(SSI)とは、850hPaにある空気塊の気温と露点温度によって持ち上げ凝結高度を求め、さらにその空気塊を湿潤断熱線に沿って500hPaまで持ち上げたとき、実際の500hPaにおける気温から、その500hPaまで持ち上げた空気塊の気温を差し引いた値のことで、大気の鉛直安定度を求める方法の一つです。値が負であれば不安定、正であれば安定となりますが、正の値であっても+2℃以下であれば雷の
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技1・問2図5によりますと、秋田付近では温暖前線の降水に伴う降水エコーが観測されているが、図1の地上天気図では秋田の現在天気は観測されていないのはなぜか、という設問です。図5で秋田付近の降水強度を見ますと、凡例の下から2番目、0.1~2mm/hと降水強度が弱いことがわかります。一方、図4では600hPa付近にある温暖前線に対応する逆転層から下層では湿数が大きく、空気が乾燥しており、また秋田上空の温暖前線か
こんばんは。前問で初期時刻から12時間後の20日21時の予想図を基に前線の解析を行いました。今度はその20日21時に実際はどうだったのかをエマグラム・赤外画像の実況資料から検証してみましょう、というのが今回の問題です。第45回試験・実技試験・問4からです。問4図10のア~ウは,20日21時に観測された潮岬,松江(島根県),名瀬のいずれかの状態曲線と風の鉛直分布である。また,図11は同時刻の気象衛星赤外画像および松江(X)と潮岬(Y)間の気象衛星赤外画像の輝度
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・実技1・問2(1)まず、逆転層の種類として、問題文の下枠の「接地逆転層」、「沈降性逆転層」、「前線性逆転層」について、一般知識のおさらいとして簡単に振り返ってみたいと思います。《接地逆転層》夜間の放射冷却によって地表に接する空気が冷やされて、その上にある空気より気温が下がる場合に、形成される逆転層です。特に冷気が溜まりやすい山地に囲まれた盆地で発達しやすいのが特徴です。《沈降性逆転層》高気
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問2大気の静的安定性につきましては、大気の熱力学、図として一般気象学p71の図3.13「湿潤大気の静的安定性」で学習しましたように、気温減率が湿潤断熱減率より小さい、すなわち立っている状態であれば「絶対安定」、乾燥断熱減率より大きい、すなわち寝ている状態であれば「絶対不安定」、乾燥断熱減率より小さく、湿潤断熱減率より大きければ「条件付き不安定」ということでした。(A)これを踏まえて(A)の状態曲線から
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験1・問1(3)問1(1)の⑩では、図1の右下の別枠になっている東京の実況から、気温が3℃で天気は国際式天気記号を読み取って弱い雪であることがわかっています。では、気温が0℃以上であるにも関わらず、雪となる要因は何か、というのが今回の問題になります。改めて図5に着目しますと前問の(3)①では、0℃となる高度について、970hPaと地上に近く、高度が低いという特徴が見られます。次に、湿数において、970hPaの高
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験1・問1(4)今回は、これまでの考察で見てきましたオサン(韓国)における8日9時(図5)の逆転層上端の高度が3039mであることがわかっており、この時刻に対馬海峡にある低気圧(図14)に伴う前線について地上低気圧の中心~オサン間の平均の勾配の大きさを1/Fで表すときの分母Fにあたる数値を答えよ、という問題です。すなわち、底辺の長さが地上低気圧の中心~オサンまでの距離、高さが逆転層上端の高度の3039
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験1・問1(3)今回は、問1(3)②③の解答に基づき、図5の14日09時に観測された状態曲線(エマグラム)の地点は、名瀬、鹿児島のどちらか判断せよ、という内容です。まず初めに、問1(3)②において、14日09時に位置していたと判断される東経130°における850hPa面の温暖前線の緯度は北緯29°または北緯30°ということでした。名瀬の位置を改めて図1で確認しますと、先ほどの850hPa面の温暖前線の
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験2・問3(2)今回は、図13の輪島における状態曲線(エマグラム)についての最後の問題で、高度690hPaから430hPaにかけての大気の鉛直安定性を見る内容です。高度690hPa~430hPaにかけての大気の鉛直安定性につきましては、この間の温度分布の気温減率、細実線の乾燥断熱線、太実線の湿潤断熱線を比較して考えます。まず、一般気象学p71、図3.13「湿潤大気の静的安定性」の図で一般知識
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2まず、図8の3つの状態曲線が、秋田、館野、松江のいずれかは現時点で不明であるものの、(A)の状態曲線において、気温と風向の鉛直分布から判断される最下層から2つ目の前線面の高度は何hPaか気温分布から考えてみます。前線面では、寒気の上空に暖気が流れ込みますと、暖気と寒気の接する部分に遷移層が形成され、その中では気温減率が小さい気層、すなわち安定層が見られます。また場合によって気温の逆転が見られ逆転層が見
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・実技2・問1《館野の雲頂高度》エマグラムでは、実線が気温の鉛直分布、破線が露点温度の鉛直分布を表しているわけですが、問1では北海道から近畿地方にかけて概ね晴れている中、関東平野は雲に覆われていることについて、雲はどの範囲の高さにあるのか、その目安として、湿数(気温-露点温度)の値が3℃以下の湿潤域の鉛直分布で概ね推測することができます。エマグラムでの見方として、湿潤な状態ですと、気温と露点温度との差が
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第50回試験・実技1・問4問題では、950hPaの空気塊を凝結が発生する880hPaの高さまで上昇させた場合のその後の鉛直方向の動きはどうなるのか、ということで図12のエマグラム上で確かめてみたいと思います。まず、元の空気塊の位置は、太い実線で示されている実際の気温と950hPaとの交点にあります。ここから、880hPaまで空気塊を持ち上げるのですが、凝結するまで持ち上げるのですから、この間は乾燥断熱線、すなわちエ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験1・問1今回は、図5の高度700hPa付近にみられる逆転層の下方と上方それぞれ厚さ100hPa程度の気層内の平均的な風を比較し、風向と風の強さに関する相違点を40字程度で述べる記述問題です。僕が初めて実技試験の勉強を始めたとき、記述問題に対してどのような切り口から書けばいいのかというところで大きな壁に阻まれたのですが、このような問題では、大きく2種類のタイプに分けられると考えています。一つは図に示さ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技2・問2まず初めに、一般知識の「大気の熱力学」で学習する、持ち上げ凝結高度、自由対流高度、平衡高度(中立浮力高度)から復習してみることにします。地上のある未飽和の空気塊が断熱的に上昇することを考えます。気温においては、未飽和の状態で上昇していく際、乾燥断熱線に沿って気温が下降していきます。一方の露点温度においては、空気塊が未飽和である限り、すなわち空気塊の中で凝結や蒸発といった相変化が起きない限りは、空気塊の混
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技1・問2(2)まず始めに、秋田と850hPaの温暖前線との水平距離を求めてみます。図2において、風が南南東50ノットの矢羽の根元に位置する秋田から、太破線に沿って12℃の等温線に沿っている温暖前線までの図上の距離を測りますと、1.2cmとなります。一方、緯度10°を図上で測りますと、4.0となります。緯度10°は約1,110kmとしますと、求める秋田と850hPaの温暖前線との水平距離は、4
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験2・問3今回は、図11の名瀬における状態曲線と風の鉛直分布を用いて、①では、図に見られる2つの前線性逆転層のそれぞれについて、逆転層の上端の高度およびその高度の上層50hPaから下層50hPaの範囲における温度移流の種類を、②では、750hPa〜550hPa、および550hPa〜450hPaにおける温度移流の状況について、温度移流が明確な場合はその方向を示して簡潔に答えよ、という内容の問題を2問まとめて考えてみま
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験2・問3(4)今回は、28日21時における地上の前線の位置から館野までの距離を260kmとしたときこの前線面の勾配の大きさを分数値1/Fとしたときの分母の値Fと、地上の前線位置から館野までの転移層の厚さは一定と仮定した時の地上における前線帯の水平幅を求めよ、という内容の問題です。まず、地上の前線の位置から館野までの距離を260kmとしたときこの前線面の勾配の大きさから求めてみます。問題文だけではわか
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験1問題では、図4の福岡の観測では、華中から東シナ海にのびる停滞前線の転移層がみられる、とあります。この「転移層」とは何かと言いますと、前線面において、寒気と暖気が接している気層のことで「遷移層」とも呼ばれていて、先に解答を述べることになりますが、下端650hPa〜上端630hPaかけて高度が上がるにつれて気温が上昇している部分がそれにあたります。ここで一般知識の大気の熱力学で学習した大気の静的安定度について
こんばんは。2021年1月31日に行われる第55回気象予報士試験の受験申請が始まりました。12月4日までとなっていますが、受験される方は早めに申請を済ませておきましょう。それでは問題を考えてみたいと思います。第54回試験・実技1・問2(1)空気塊が地上から乾燥断熱線に沿って持ち上げ凝結高度に達し凝結が始まりますと、今度は湿潤断熱線に沿って上昇することになります。今回の名瀬のケースでは、空気塊が960hPaで持ち上げ凝結高度に達して湿潤断熱線に沿って上昇するときに、
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験2・問2まず、(A)について見ますと、湿数は全層にわたって湿潤で、図6(上)の予想においても湿数3℃以下の湿潤域と700hPaと一致していること、また地上における風向については、図4(下)の等圧線の走向から北から北西と推定され、状態曲線でも地上付近で弱い北から北西の風向となっていることから、秋田と判断されます。したがって、(A)は秋田となります。次に(B)について見ますと、(2)でも考察しましたように、風向が全層
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。状態曲線(エマグラム)では、鉛直方向の気温(実線)と露点温度(破線)の分布が描かれています。(受験時代のノートより)露点温度とは何か、大気の熱力学の復習です。図は受験時代のノートから引っ張り出したものですが、縦軸に水蒸気圧、横軸を温度、曲線のグラフは、飽和水蒸気圧の値を表しています。簡単のため、気圧は一定として考え、未飽和の状態である温度Bの実際の水蒸気圧を持つ空気から冷却していくことを考えます。温度Bの未飽和の空気を
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問2(3)今回の問題では、950hPaから500hPaまでの風向および風速の鉛直分布の特徴を述べよ、ということで、該当する高度間の風の鉛直分布に着目しますと、まず風向は全体的に西南西の風となっており、温度移流の特徴がわかる大きな変化が見られないことがわかります。次に、風速はどうか見ますと、弱いところで950hPa付近の30ノット、500hPa付近で35ノット、その他の高度では45ノットが多い
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・実技1・問4(1)今回は図5(下)の29日9時および、その12時間後の図10の21日21時における館野のエマグラムを用いて、前問の①で解答した逆転層の上端付近の気温および850hPaから地上にかけての気温を比較して、それぞれの時間変化の特徴を述べよ、という問題です。問題文は短いですが、本文から2つの論点について解答に盛り込む必要があります。それは、①逆転層の上端付近の気温について、この12時間の時間変
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験2・問3今回は、図12の状態曲線(エマグラム)において、この図に見られる逆転層は前線の転移層であることに関連し、28日21時における館野の転移層の上端の気圧と厚さを求めよ、という内容です。問題文だけを読みますと、ややこしいですが、解答欄を見ますと、上端の気圧(hPa)、上端の高度(m)、転移層の厚さ(hPa)、転移層の厚さ(m)をそれぞれ答えよ、という内容になっていることがわかります。まず、上端の気圧(hPa)
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験2・問1(4)まず、エマグラム上において、温暖前線面では、気温と風にどんな特徴が見られるか考えてみます。エマグラムの観測点である潮岬では、対馬海峡付近の低気圧に伴う温暖前線の前面に位置しています。つまり、温暖前線はまだ潮岬を通過する前ですので、寒気の中にある、ということになります。温暖前線面においては、寒気の上空に暖気が流れ込み、寒気の上を滑昇する形となり、寒気と暖気とが接する部分に遷移層ができ、この遷移
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問2今回は、図8の鹿児島の状態曲線(エマグラム)から自由対流高度を求めてみます。図8の右側に「エマグラムの右下枠内の拡大図」が抜き出されており、求めやすいように配慮されていますので、これを用いてみましょう。地上の空気塊は飽和するまでは乾燥断熱線に沿って上昇しますが、持ち上げ凝結高度まで上昇して空気塊が飽和し、水蒸気が凝結し始めますと、空気塊は湿潤断熱線に沿って上昇することになります。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第50回試験・実技1・問5①図14のエマグラムを用いて、富山で露点温度が最低を示す時刻の空気塊が、山岳の影響によりどの高度まで上昇した後下降したか、2時の気温に着目して50hPa刻みで答えなさい、ということです。問題文では、2時の気温に着目とありますが、図13では露点温度と風速の情報しかありません。しかし、(2)の冒頭で、「気温と露点温度は、山越えする前は図13の2時の富山の観測値と同じものとする」とありますので、2時