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本日は子宮温存のLSC(LaparoscopicSacrocolpopexy:腹腔鏡下仙骨腟固定術)を行いました。琉球大学の先生や婦人科の先生も見学にいらしてくださり、関心の高さを感じました。子宮温存のLSCが日本で珍しい理由日本では、子宮体部を切除する術式が依然として主流です。しかし、私は手術侵襲度や術後感染リスクの観点から、子宮を温存する術式の方が好きです。子宮に異常がある場合には切除を検討すればよいのであり、すべての患者さんに子宮摘出が必要とは考えていません。今回の手術の
LSCに関する情報LSCを受ける方のために(1)腹腔鏡下仙骨膣固定術(LSC)はどんな手術?子宮脱、膀胱瘤、直腸瘤などの骨盤臓器脱に対して図のような2枚のメッシュを膀胱・前膣壁間と直腸・後膣壁間に埋め込み、メッシュ本体を膣壁と子宮頸部にしっかりと縫い付けて、その脚を仙骨の前面に縦に走っている前縦靭帯というしっかりした組織に縫い付けて、臓器が下垂しないように保持する手術です。初期には子宮を摘除したあとの膣断端脱に対して行われていましたが、間もなく子宮の存在する症例にも行われるように