ブログ記事5件
ブログを書き始めて約5年が経過したので、改めて初心に帰る観点から、以下の文章を書きました。ここから何回か、お付き合いいただければ幸いです。Ⅰはじめに私は、DV・虐待の加害当事者です。そして、DV加害更生プログラムの参加者です。今から数年前、妻と当時保育園に通っていた娘は、私のDV・虐待が原因で、当時三人で住んでいた家から出ていきました。そのことがきっかけで、私は、自分がDV・虐待の加害行為をしていたと自覚するに至り、DV加害更生プログラムで学び始めました。私は、プログラムで
Ⅰ《娘さん》の今年の一文字は、「尊」だそうです。自分が先輩に対して尊敬の念を抱いたように、後輩から尊敬されるような人間になりたいという願いが込められているそうです。とてもステキな文字だなと思います。これを契機として、「私自身にとっての一文字は何だっただろうか」と想像してみました。Ⅱ小さい時の私であれば、「優秀」の「秀」という言葉を挙げていたと想像します。努力を重ね、他人よりも「秀でた」自分でありたい、という発想で生きていたからです(「優しさ」という言葉もある「優」ではなくて、「
Ⅰ私はDV・虐待をしていたころ、自分は「良い親だ」と思って(思い込んで)いました。その理由の一つは、自分は休日になると、毎週のように《妻さん》と《娘さん》を様々な場所に連れ出していた(外出していた)からです。Ⅱ《妻さん》はそんな私に対して、「そんなに無理して毎週どこかに行かなくても、たまには家でゆっくり過ごしても良いと思うよ」と伝えてくれていました。しかし私は、《妻さん》からの言葉を聞くと、激高したり不機嫌オーラを出したりしていました。「オレは休日も家族のために外出してあげている
Ⅰ最近、《妻さん》と《娘さん》の影響で、ディズニー映画をたくさん観ています。先日は、『美女と野獣』を観ました。その中で、なるほどと思った一節があったので紹介します。呪いによって姿を変えられてしまった野獣は、お城に閉じ込めたベル(美女)を夕食に誘いますが、「お腹すいていないの」とすげなく断られます。これに対し、野獣は「じゃあもういい!」と激高し、部屋に戻ってしまいます。(←ここらへんの描写は、自分が犯してきたDVと通じるところが多く、胸が痛みました。)しばらく後に、冷静さを取り戻し
Ⅰこのブログで何度も強調して書いていますが、DV加害更生プログラムの目的は、自らのDV加害行為を手放すことです。パートナーとの関係修復が目的ではありません。だから、(結果として自分がDV加害行為を手放すことでパートナーとの関係がより良いものになる可能性はありますが、)DV加害更生プログラムに通い続けてDV加害行為を手放す営みを続けたとしても、パートナーから離婚を求められることもあります。ⅡDV加害更生プログラムに通っている方の中には、離婚が現実化する(例:パートナー側から離婚を切り
前回のブログで、自分がビールを断つことにしたことを書きました。ところで、DV加害更生と断酒は、メカニズムが似ているといわれることがあります。認知行動療法が有効な方法の一つとされていたり、グループでの学びに一定の意義が認められたりなどです。私は、ビールを断つことについては初心者なので、両者の類似性を詳しく論じることはできません。ただ、つい先日からビール断ちを始めた自分が、DV加害更生との関係で似ているなと(身をもって)感じていることが三点あります。第一は、きちんと認めることの大切
例えば、仕事からの帰宅時。スーパーでビールを3本買って、「今日は3本にしよう」と決意したとします。けれども、飲んでいる途中でもっと飲みたくなり、また近所のスーパーに出かけて、追加で2~3本買ってきて飲む、ということが何度もありました。そしてその翌日。飲みすぎた昨日の自分を後悔し、「今日は飲まないようにしよう」と決意して出勤します。でも、仕事で疲労を感じたり、何か心にモヤモヤしたものがあったりすると、帰りがけにビールを購入している自分がいました。また、あるいは。私は毎日日記を書い
Ⅰ私の仕事上のクライアントには、秘書さんが付くような役職の高い方が複数いらっしゃいます。最近、そうしたクライアントと対面で会う機会が増えているのですが、気になったことがあります。それは、クライアントによって、秘書さんとの関係性に雲泥の差があるということです。Ⅱ例えば、秘書さんともフラットな関係性を築いていて、秘書さんの意見にきちんと耳を傾けたり、秘書さんの仕事の忙しさに配慮して業務を依頼したりする方もいます(Aさんとします)。一方で、矢継ぎ早に指示を投げつけ、それに応えられない