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DNAは、二重らせん構造がほどけて一本鎖に分かれたそれぞれが相手を新しく合成して増えていきます。これを「半保存的複製」といいます。DNAは、塩基、糖、リン酸からできたヌクレオチドの仲間からできています。生物で働くヌクレオチドはたくさんあるけど、DNAヌクレオチドはちょっと特殊で、普通だったらリボースという糖が使われるのに、ディオキシリボースが使われています。ディオキシリボースはリボースから作られます。リボースのーOHであるところから酸素Oが抜き取られ、ーHに変えられる
高校生物の酵素反応ところをプリントにまとめたので、今日はそのご紹介です。まず、酵素の性質と働きについてイメージを共有しましょう。最近はややこしい形をした酵素の画も増えてきたけど、よくあるパックマン見たいな画でいいです。反応も分解だけにします。酵素は基質と活性部位で結合し、酵素基質複合体を形成すると触媒として機能します。生物基礎でも習いますね。応用科目生物では、これに阻害剤が二種類、追加で登場します。到達目標は阻害剤がある場合の酵素反応のグラフまで理解することです。阻
※この記事の内容は、高校生向けの解説であることをお断りしておきます。「呼吸の反応」は難しいけど、「高校生物」の教科書ではちゃんと高校生に分かるレベルに簡単にしてあります。ただ、簡略化しすぎてかゆいところに手が届かないもどかしさはあります。だから、こんな鉛筆描きの落書きでも受験生の役に立つかもしれない。今日は、クエン酸回路を取り上げます。呼吸は、解糖系、クエン酸回路、電子伝達系の3つの反応系に分けて理解するので、2番目になりますね。解糖系については、過去記事の「解糖系を分か
前からずっと描こうと思っていた、「解糖系」の学習プリントです。やっとできました。化学の構造式に慣れていないうちは、この図が役立ってくれるはずです。うまくいけば、「解糖系」の反応は、高校生物のレベルなら、屁の河童になります。キャラクターをよく見たら下に進んでください。ブドウ糖が呼吸基質として細胞に入ってきたところから始めましょう。「解糖系」の目的は、「ブドウ糖」を「ピルビン酸」に変えることです。まず、ATPがブドウ糖を分解していきます。(お断り炭化
☆高校で学ぶ細胞の種類が知りたい方原核細胞と真核細胞その1-細胞の理解に歴史あり-原核細胞と真核細胞その2-真核細胞の種類と起源-高校生物学習教材ウイルスと細菌の位置づけ☆ミクロメートルとナノメートルの理解に苦しむ方細胞の大きさと形ーミクロとナノを使いこなそうー☆生物基礎の発展は学ぶべきなのか細胞の多様性ー生物基礎ででてくる「発展」についてー☆群体と細胞群体の違いはなに?細胞の多様性ー単細胞生物にみられる細胞の特徴ー細胞の多様性ー単
タンパク質を学ぶ最初で出会う障壁。タンパク質をつくるアミノ酸。ごちゃごちゃした構造式と、呪文のような名前にびっくりして慌てふためき、学習を諦めてしまう人も多いのです。そんな人にぴったりの、素敵な学習教材はないかしら。探しても、探しても、まだないみたいです。なんとか作ってみたいなあと思いました。アミノ酸やタンパク質でお困りの方がいたら、ご一読ください。思い切って、アミノ基(NH2)を右手に、カルボキシ基(-COOH)を左手にしてしまいます。さらに、
高校生物では、「タンパク質を主成分とする酵素は、高熱を加えると変性して働きを失う(失活する)。」、と教わります。タンパク質の変性とは、生卵がゆで卵になるときとか、肉を焼くと味も見た目も全然違うものになるときなどに起きています。そして、成分は変わらないはずなのに、もう元に戻すことができないのです。つまり、変性すると化学的な性質が変わってしまうということなのですが、こうした現象を簡単に説明できないかしら、と、思って、たとえ話を作りました。まずタンパク質は生体を構成する
先週の土曜日が学校公開日で出勤だったので、今日は代休でした。もう、ね、この日を楽しみに2週間ずっと頑張ってきたんです。で、朝6時に起きて、今までずっと、「カルビン・ベンソン回路」の学習プリントを描いていました。出来上がったので記事にして、花の月曜代休を締めくくりたい。前の記事の「チラコイドで起こる反応を分かりやすく」の続きです。高校生物の範疇での説明になることをお断りしておきます。チラコイドで起こる反応によって用意されたものは、ATP18分子と、NADPHと
「動物の系統」の学習プリントを作成しました。これで授業が楽になるはずです。動物は、襟べん毛虫という原生動物を共通祖先に持っています。この考え方は疑っている生物学者はいないくらい信頼されていて、DNA解析による研究からも裏付けられています。襟べん毛虫というのは、精子に首飾りがついたような単細胞生物です。集まって群体を作って過ごしているものもいますが、単細胞生物として扱われます。この襟べん毛虫が進化して、多細胞性の動物として扱われる海綿動物になったという考えは昔
「光合成の授業」をすると、どこから話そうかなぁ、とか、どこまで説明しようかなぁ、とか、迷います。それだけ話が複雑なのです。植物が不思議でならない人類は、なんと紀元前から光合成の研究を始めていますから。しかも、ここ最近、急に研究が進んで教える内容が増えたのなんの。頼みの教科書にも、よく見ると正直、「生物基礎」だと特に、苦し紛れなところがあって、「あとは、先生たちで何とかしてね」、みたいな、編者の放り投げた感が漂います。私たちの目の前には、キョトンとした目をした生徒たちがい
※高校生物のレベルでの解説になります「電子伝達系」は呼吸の反応の最終段階です。前段階の「解糖系」と「クエン酸回路」は、何のために起きているのかが分かりにくいけれども、「電子伝達系」の幕で最後のオチまで聞くと、呼吸のストーリーの全容が分かってようやく腑に落ちます。「ミトコンドリアはこれがやりたかったんだ…」、と、いうのは「ATP合成酵素を回す」ことなんですよねー。だったら最初からATP合成酵素の話をしてくれりゃあいいんですが、教科書や参考書の紹介は最後です。まあ、順に説明す