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オルテガを「保守思想の水脈」という思想史の中に位置付ける論者は沢山います。いや、ほとんどがそうだと言えるかもしれません。代表的なのは西部邁でしょう。それまで選良主義のレッテルを貼り、学者の書庫で埃をかぶっていた『大衆の反逆』をきちんと読み直し、オルテガのいう「大衆」社会がこの現代日本でこそ開花しているとし、ジャーナリズムで評論し、紹介した功績ははかり知れません。「オルテガの大衆社会批判に学ぶべし」という主張は、私も大きく首肯するところがあり、出来るだけ多くの人に実際に『大衆の反逆』を手にと
本日5月16日(木)毎日新聞夕刊芸能欄に濱田元子先生が5月4日に行いました能楽堂貞鏡傳の演芸評論をしたためて下さいました誠に光栄至極でございます…!!🥲✨是非ご高覧いただけましたら幸甚に存じます🥰よろしくお願い申し上げます
高校から始まる本格的な評論文読解の基礎力養成に最適!■改訂方針新たに選定したのは、近年(東日本大震災後)の文章、理系(自然科学系)の文章、女性作家の文章、グローバルな視点をもつ文章。検定教科書に先んじた文章も選びました。■本格的に論理的文章を読む第一歩として生徒に身近で普遍的なテーマを扱った、論理構成および論旨が明快な文章を精選。中学校高学年でも使われるほど親しみやすい教材は、評論入門に最適です。■主体的に考える姿勢を養う現代社会の抱える様々な課題について説く
ご訪問頂き、有難うございます。1930年代に書かれた魯迅の作品に、「運命」と題した一文があります。現代にも通じる内容かと思うので、以下に要約して紹介します。詳細は、WEBサイト[魯迅]さんから、ご覧ください。ここに「貧乏人哲学」という言葉が登場します。これは貧乏を受け入れるようにと諭すもので、その根拠は「運命」であると。しかし、貧乏に甘んじなかった貧乏人も「結局」決して少なくはありません。「智者千慮、必ず一失あり」という、ここの「失」とは、棺を蓋(おお)うた後でなければ、一人の
第一回全統記述での現代文第1問が個人的に面白かったです。矢野智司「越境する動物がもたらす贈物」という題材で、人間と動物の境界線についての論だったのですが…なるほどなぁと。「なぜ人間は知的だと言えるのか、それは動物(文中では異類の物)と比較して初めて出せる結論である。」たしかに、人間が今の人間として存在できているのは他者がいてこそですよね。同じ仲間とは言えないけど人間が人間であることを教えてくれたのは他でもない動物なんだなって。もし人間のみの世界だとしたら「知的である」や「人は二足歩行動物
たんたん評論「返歌の作り方Ⅱ」ブログ主は前回、2014年4月14日付けたんたん評論「返歌の作り方~NHK短歌2014年4月13日」において、返歌の作り方についてちょっぴり説明した。なお、その際に取り上げた元歌が和歌であったから、返歌も和歌に詠んだものである。ただし、現代短歌で「君がスキだ!」と告白されれば、「私もよ!」と返事するだろう。また、ブログ主の作る現代和歌における返歌にも、現代語を普通に使う。しかし、愛憎を書くだけでは相聞歌としては余りにも寂しいことだ。そ
たんたん評論「折句の作り方Ⅱ」児童生徒のみなさん、こんにちは。ブログ主(ぬし)は「詩歌(しいか)」を読んだり、作ったりするのが好きです。その中でも「短歌(たんか)」が大好きです。ただし、ブログ主は自分の作るものを「現代和歌(げんだいわか)」と呼んでいて、普通(ふつう)の現代短歌(げんだいたんか)と区別(くべつ)しています。なお、二つの違(ちが)いを説明(せつめい)するのはとても難(むずか)しいので、ここには書きません。さて、みなさんは小学校の国語の授業などで、俳句
たんたん評論「返歌の作り方」2014年4月13日(日)早朝にNHKEテレで放送された「NHK短歌」の選者は斉藤斎藤(1972-)であり、ゲストは津田大介(1973-)であった。それぞれの活躍するフィールドにおいて、些か特異な存在感を漂わせている同世代の二人が、当日の番組において話した内容は凡そ次のようなものであった。「短歌はメディア(=記録)である。例えば、小倉百人一首は当時の暮らしを短い言葉で記録し、後世に伝える役割を果たした。そして、短歌をツイッターに擬えれば、現代の様相
本日は映画『哭声/コクソン』の感想を書いていきます。まとめると「壮絶なるオカルト風の韓国映画」でした。あらすじhttps://www.youtube.com/watch?v=QEL_GJJ5Izk平和な田舎の村に、得体の知れないよそ者がやってくる。この男についての謎めいた噂が広がるにつれて、村人が自身の家族を残虐に殺す事件が多発していく。そして必ず殺人を犯した村人は、濁った眼に湿疹で爛れた肌をして、言葉を発することもできない状態で現場にいるのだ。事件を担当する村の警官ジョングは、ある
車馬鹿日記いつもブログを読んで頂きありがとうございます。新しい物好きの私はこの24年間でHONDACITYCBに始まり→BENZ190E→JeepGlandCherokee(3台)→VWGolf5→AUDIA5SB→AUDIA7SB→MaseratiGhibriS→PORSCHE911Carreraと、24年間で述べ10台の車に乗り換えて来たました。購入価格ベースだと総額5,907万円、いわゆる車馬鹿です。嫌いだった自動車評論家国沢光宏と西川淳ですが..
はじめにインディ・ジョーンズの最終作を観た。インディ・ジョーンズはハリソン・フォードをトップスターに押し上げた出世作であり、40年以上も世界中のファンに愛され続けた傑作だ。インディ・ジョーンズとはどんな人物だろうか。彼は考古学教授という一面を持ちながら、世界征服を企む邪悪な組織から古代の秘宝を守り、あるべき場所に戻す世界を救うヒーローである。一般的なヒーローとインディを比べてみると、決定的な違いが見えてくる。代表的なヒーローとして007やスーパーマンを例に挙げたい。彼らは頭脳明晰で