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紙の月Amazon(アマゾン)最近、宮沢りえさん主演で二回目の映像化がされた、角田さんの柴田錬三郎賞受賞作。お話はですねぇ。平凡な主婦梨花は、子供がおらず暇を持て余し、銀行の契約社員になる。やがて多くの顧客を持ち、その内の一人の孫と付き合う様になり、彼との付き合いの果て、累積一億円近くを横領した。タイまで逃亡する梨花。…だいたいこんな感じです。タイトルの「紙の月」とは、見る立場によって満ち足り欠けたり無くなったりする、紙幣の隠喩ですな。梨
ロック母(講談社文庫)Amazon(アマゾン)『父のボール』角田光代家族ってなんだ親ってなんだ家族だからこそ、なかなか人には話せない、そんな主人公の心の動きを、なんともいえない気持ちで読み進めた。人間って、結構、残酷なもの。その残酷さを、ポツポツと語る角田節で、ゆっくりと主人公の心に入っていく。人間の残酷さもオブラートに包むわけではないのに、その残酷さに共感してしまう角田さんの世界に引き込まれました。角田さんのこんな考え方が好き。あとがきよりあ、迷ったかも、と
紙の月あらすじ一見、裕福な家の妻であるイファ(キム・ソヒョン)だが実は夫に無視されていて家庭に虚無感を抱いている。あるきっかけで銀行に勤める事となったイファはVIP顧客担当となり、細やかな性格と几帳面な仕事振りで成績を上げていく。そんな中、VIP顧客の孫ミンジェ(イ・シウ)と出会い、学費や家賃で悩む彼を助けるために顧客のお金に手を出してしまい、ミンジェとの生活のためにより大胆な手口で銀行のお金を横領していく。原作は直木賞作家・角田光代氏の同名作見どころ
「京都の暮らし*日常に喜びが!文学・読書・旅・自然・グルメ・スポーツ・膝のリハビリなど興味は尽きず幸せに生きるblog」にようこそご訪問ありがとうございますはじめましての方はこちらからこのブログについて*メロハモ・プロフィール☆♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆♪この前、WOWOWの連続ドラマW『坂の途中の家』を見ました。https://www.wowow.co.jp/dramaw/sakaie/前に録画していたのを、一気に見たわけですが、このドラマは、角田光代さんの同名小説を原
息子小学6年生。夏休みが終わります。スイミングで四泳法最後の級に合格したり、体操では大会に参加したり、とても頑張っておりました。夏休みの宿題も計画を組んで終わらせ、毎年恒例のおじいちゃん(私の父)との工作合宿もずーっとひたすら集中して取り組んでおりました。息子に携わってくれる皆さんに感謝の夏休みでした。共働きで一人っ子の夏休み、のんびり過ごせた日も沢山ありました。仕事の休憩時間にバタバタ家に戻ったある日、丁度息子はブタメン(ミニカップラーメンみたいなん)にお湯を注いでおりました。昼ごは
忌野清志郎スーパースター烈伝サワコの朝もう終了して2年くらいたつのかな、『サワコの朝』、阿川佐和子さんが様々な分野の著名人ゲストと対談する番組で、日曜日の朝、放送していました。私、この番組が好きでよく見ていました。阿川さんのお人柄なんでしょうね、休みの日の朝、とても安心してほっこりしながら見られる番組でした。番組の中で、阿川さん毎週必ずゲストに「記憶の中で今もきらめく曲」を聞いていたのですが、清志郎の曲を挙げる方が案外多いような気がしていました。そこである時、暇
こういうのを震撼と呼ぶのでしょう。銀行員による横領事件はつい最近もニュースになったばかりだが、犯行に至った経緯は表に出ない。「女の犯罪は男が絡んでいる」などと知った顔で云うフシもあるが、そんな単純なものではないことを本作は説明してくれている。41歳の子なし専業主婦。夫は出世欲が強く、家庭よりも仕事優先。そんな夫の「妻を養ってやっている」という意識に甘えられず、それでいて夫に何も言えない妻。こんな夫との関係にあって、妻が幸せを感じるはずがありません。夫のカネで生活していることの罪悪
2004年、直木賞。泣けます。本作のテーマは、「なぜ私たちは年齢を重ねるのか」(だと思う)。<過去>葵とナナコ、共に15歳<現在>葵と小夜子、共に35歳。葵の視点で語られる<過去>、小夜子の視点で語られる<現在>、20年間の時空を超えた二つのストーリーがパラレルに進行し、<過去>が<現在>に追いつくかたちで、最後に一緒になる。<過去>いじめられっ子だった葵。高校時代にはナナコと失踪・自殺未遂事件も起こす。以来ナナコは音信不通。折角勇気を振り絞って、自由を求め
こんなに書くつもりなかったのですが、すっかり長くなってしまいました!最後なので、おつき合いいただければ幸いです。少しまとめてみました!それぞれの作家さんの感想も一部だけ載せてみました!あとで自分で見返したときに分かるようにリンクも貼りました!※ヒマ人とか言わないよーに!江國香織→『女生徒』・・・するすると読める甘やかな文体のうしろに手さばきの余裕が見えるところも好き。太宰を、軽やかな作家だなあと思う。角田光代→『恥』・・・太宰作品にしかない魅力のひとつに、読み手が「私自
【対岸の彼女】著者:角田光代さん★★★★☆あらすじ(裏表紙)専業主婦の小夜子は、ベンチャー企業の女社長、葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始めるが…。結婚する女、しない女、子供を持つ女、持たない女、それだけのことで、なぜ女どうし、わかりあえなくなるんだろう。多様化した現代を生きる女性の、友情と亀裂を描く傑作長編。第132回直木賞受賞作。心に残ったフレーズ◆ひとりでいるのがこわくなるようなたくさんの友達よりも、ひとりでいてもこわくないと思わせてくれる何かと出会う
17日配信終了の為……Hulu、2014年、ほぼ2時間5分の長編です。バブル崩壊後の1994年、夫と2人で暮らす平凡な主婦の梅澤梨花(宮沢りえさん)は、銀行の契約社員として働く。綿密な仕事への取り組みや周囲への気配りが好意的に評価され、上司や顧客から信頼されるようになる。一方、自分に関心のない夫との関係に虚しさを抱く中、年下の大学生の光太と出会い不倫関係に陥っていく。彼と逢瀬を重ねていくうちに金銭感覚が麻痺してしまった梨花は、顧客の預金を使い始めてしまい……ずーと観てなくてやっとです
対岸の彼女角田光代2018/11/18★ひとことまとめ★人を信じることの難しさ、悲しさが伝わってきます↓以下ネタバレ含みます↓作品読みたい方は見ないほうがいいかも【Amazon内容紹介】結婚する女、しない女。子供を持つ女、持たない女。それだけのことで、どうして女どうし、わかりあえなくなるんだろう。ベンチャー企業の女社長・葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始めた専業主婦の小夜子。二人の出会いと友情は、些細なことから亀裂を生じていくが……。多
私が子どもの頃(90年代)、ノストラダムスの大予言や心霊番組が流行っていました。おそらくまだ”信じられることが多い年齢のうちに”オカルト系エンタメが流行ったギリ最後の世代かもしれません。その後はテレビから不安を煽るインチキは一掃され、携帯電話の登場を機に「十人に転送しないと呪われるチェーンメール」やなりすましメール、さらにスマホの登場でフェイク動画やSNSによるデマの拡散(集団ヒステリーから個人プレイ)へと発展していきました。ただ、それらはあくまでもエンタメです。オカルトはエンタメ。そ
近所では今日やっと蝉時雨の音が止みました。蝉の子供は地中で5年程過ごし、やっと地上に出ても1週間でその一生を終える・・・。そう子供の時に習いました。蝉の一生は何て儚いのだろうか・・子供の頃から大人になってもそう思っていました。映画「八日目の蝉」を初めて観た時に・・蝉が八日生き続けた時、仲間は既に7日目で寿命を全うしていて自分だけ八日目を迎えた蝉は倖せなのか?不幸なのか?いまだに自分の中で答えを見出せないテーマのひとつになっています。邦画の中で自分の心を揺さ
おはようございます!小豆島は時々です。予想最高気温8度です。今日から明日にかけて雨模様な小豆島です。せっかく早咲きの桜が咲き始めたのに..週末はお天気大丈夫そうです。さて、今日は久々に「八日目の蟬」の話題です少し前に、本屋大賞実行委員会はJR西日本協力の元ほな西へいこか本大賞を実施しました。これは、"読むと西エリア(関西・北陸・せとうち・山陰・九州)のどこかへ旅にでかけたくなる日本の「文庫本」小説"を決定する文学賞です。その「ほな西へいこか本大賞」に角田
2023年キム・ソヒョン主演のドラマ。全10話4話まではこちら『「紙の月」4話まで韓国らしさ炸裂!』2023年キム・ソヒョン主演(Leminoプレミアム)あらすじ銀行員の夫と2人暮らしのユ・イファ。不妊治療に非協力的で金銭面でも生活費は渡すがモラハラ…ameblo.jp8話まではこちら『欲望が膨れあがるよ「紙の月」8話まで』当たり前ですが、8話現在っ、まだ!まだ横領はバレてませんっもう!ドキドキのハラハラです。全10話なのか?そこんとこもよくわからないLEMINOです4話ま
角田光代さんの本は過去に映像化されている作品も多いようです。話題になった映像化作品もあって、2011年の「八日目の蝉」は井上真央ちゃん主演(永作さん凄みあったなぁ~)や2014年の「紙の月」は宮沢りえさん主演で、横領する様子が狂気でした。こっちも「女性って怖い~」を思わせました。どちらも映画化の時に本も読ませてもらいました。『角田光代さんの「紙の月」を読む(映画は現在公開中)』所要で関東に日帰り。持ち込んだ本の一つがこの角田光代さんの「紙の月」です。現在本屋で縦積みになっている時には、こん
こんばんは⭐️💫今日も一日お疲れ様でした😃角田光代さんの「坂の途中の家」読みました😊いえ、オーディオブックの聴き放題で聴きました😊これは、平凡な専業主婦が裁判員裁判の補充裁判員になったことから起こる自分自身に対する変化が描かれてました。と、思います。読み出して、最初はホントにつまらなかった。専業主婦の平凡な毎日がつらつらつらと綴られていて、読むのやめようかなと思ったくらい。ところが、母親による児童虐待の裁判の補充裁判員になったところから俄然、面白くなり出しました。
図書館から借りた角田光代の「平凡」を読み終わった。短編6編からなる。6編とも平凡ではない。2編目の「月が笑う」が印象に残った。奥さんから離婚を切り出され、奥さんの浮気が原因だとわかる。不倫同士で相手が離婚が成立する月には離婚届にサインを、と詰め寄られる。自分は離婚しないとしていたが、子どもの時に交通事故に遭って、ケガは打ち身ですんだが、自分をはねた運転手を許すか許さないか、と警官に聞かれ、許す、と答えた事を思い出し、離婚届にサインをする、といった内容。