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西村賢太「苦役列車」(「文藝春秋」2011年03月号)西村賢太「苦役列車」は、書き出しに驚いてしまった。曩時(のうじ)北町貫多の一日は、目が覚めるとまず廊下の突き当たりにある、年百年中糞臭い共同後架へと立ってゆくことから始まるのだった。いきなり「ことば」から始まるのだ。もちろん小説(文学)だから、それが「ことば」でつくられていることは承知しているのだが、しかし、私は驚いてしまうのである。「曩時」って何?私はこんなことばはつかわない。広辞苑で調べると「さきの時。むかし。以前。曩日
○まずはこちらをご覧いただこう◇アニメ『ゴールデンカムイ』最終章ED主題歌くぅ~~、カッケェ~・・ッ!なんて挑戦的な映像表現、独創的なキャラの動き・・ッ!・・んん、絵コンテは原作者の野田サトル自身が書き下ろし?「不死身の杉元」こと主人公・杉元佐一の作品開始時からの身体動作を切り取り、旧い日本家屋の中でコンテンポラリーダンスのように激しく踊らせている。一部意味不明な動きは、原作ファンならニヤリとする場面の再現だ。なんか独特の雰囲気に引き込まれて録画とか動画を何度も見返して
資料として保存。読売新聞より。胸中の人、石原慎太郎氏を悼む…西村賢太2022/02/0205:00石原慎太郎氏の訃報に接し、虚脱の状態に陥っている。私ごとき五流の私小説書きが、かような状況下にあることを語るなど痴愚の沙汰だ。実におこがましい限りの話でもある。しかし十代の頃から愛読していた小説家の逝去は、やはり衝撃の度合が違う。これでもう、私が好んだ存命作家は唯の一人もいなくなってしまった。十六、七歳の頃の、日雇い労働後の娯楽はもっぱら読書であった。古本屋の均一台でカバーの
先日高松へ旅行した時に読んだ。西村の作品は面白く、また文庫本なら薄いのも多いので携行に最適。これは西村作品でも人気の高い一編らしい。久々に読んだので忘れていたが、秋恵は子供を授かりにくい事情を身体に抱えていたようである。貫多と別離後、子宝に恵まれたであろうか?秋恵のその後の幸せを願わずにいられない。その秋恵に対し、貫多は絶対言ってはならない言葉を吐いている。こういうことを言う人間は孤独になって当然。仮に私が秋恵と知り合いだったら貫多と別れるよう助言する。私の周りにもこの種の人間が何人かいた