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■23:12俺は、完全に欲情していた。タクシーに押し込まれて、雅紀の部屋を目指している事はわかった。わかっていたのは、それだけ。なぜこんなふうに。いつこんなふうに。どちらから、なにがきっかけで。いま起きてるこの出来事の理由は、きっと時が経てばいくらでも言い訳はできる。次にあの非常階段であったときに。いつか同じチームで仕事をする機会があったときに。「あの日はどうかしていたよね」そう言ってお互いに笑い合うのもいい。もしかしたら話題にもせずに昨日までの2人の距離感を続け
櫻葉・相櫻小説です苦手な方はこちらで回れ右ー、お願いします大丈夫な方、お付き合い頂けたら嬉しいですよろしくお願いします•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆「…空…?」「???」雅紀は自分の体をあちこち見回し、自分の体にそっと触れた後に真っ直ぐ空の事を見ると、空に向かって手を広げた。「空っ!!ママよっ!!」「…マ…マ…??」「おいで…空っ!!ママにあなたの事、思いっきり抱きしめさせてちょうだい…。」何が起きてるんだ…??そ、そんなドラマのような
「しょぉくん?」…寝ちゃってる。ありがたいことに仕事がめいっぱいででも急遽、翌日が午後からになった日。しばらく会えてなかったから思い切って食事に誘ったら二つ返事で来てくれた。疲れてるとこ、悪かったかなぁ…。仕事の連絡が入ってちょっとだけ抜けるはずが思ったりよりもヒートアップしてしまって、結構な時間が過ぎてたみたいで。個室に残した彼が気になりつつ、「ゆっくり飲んでるから気にするな」って言ってくれたお言葉に甘えて電話を終えて戻ったら。「フフ…くち、とんがってるよ」起こすの
エレベーターに乗り込んで静かに唸るモーターの音を2人で聞いている。ドラマみたいに我慢できないとばかりにキスで溺れるのもいいけれどオレたちはそれをしなかった。潤くんも熱い瞳で見つめてくれる。手を繋いで手の甲を親指でゆっくりとなぞって。お互いにそれ以上のことはしない。エレベーターを降りてから潤くんがオレの手を引いて立ち止まる。そのまま部屋まで続く薄暗い廊下でふんわりと触れるだけのキスをする。この先をどう過ごすか確認をする瞬間。きっと2人とも同じく想ってる。……つながりたい
「……って…………いきなりそんな事言われても困りますよね」真っ直ぐに俺を見ながらそう言って、はにかんでこめかみをポリポリと掻いてるその子の姿を見ていると、何故だか本当に心が締め付けられる気がする。何も言えずにまた見つめてしまうけど、不意にその子の手首に光る物に目が惹かれた。「……そのブレスレット………」無意識にその子の手を掴み、確認しようとまじまじとそのブレスレットを見た。見覚えのあるそれは、シルバーの光沢を少し鈍らせたシンプルな物。そして……小さく刻まれた言葉。LIEN(リアン)の文字。
■22:15「しょーちゃん、今日は急な誘いに付き合ってくれてありがとうね」「うん。誘ってくれてめちゃくちゃ嬉しかったし、ホントに楽しかったよ。」「ふふ、良かった!貝の会、忘れないでね」「お、雅紀こそ、覚えてたとは意外」「ちょっとー!そんなすぐ忘れないよ!?」「まぁ、明日になればわかるよ、酔っ払いの約束は当てになんないからな(笑)」「だからー酔ってないってー」「はいはい(笑)」駅までの途中。街路樹がイルミネーションに彩られて、ゆったり酔い覚ましに歩くには雰囲気のいい道。基本
『好きだよ』という言葉が自分でも信じられない程に自然に出た。言って欲しいとせがまれて言うことは過去にはあったけど、自分から想いを伝えたいと思ったのは初めてだった。その感情の先に体の関係があって当然だと思う。好きな者同士が一緒にいてそうなることは極自然。そしてそれは俺たちだって例外ではない。「朝まで寝かせてあげられないかもしれないけど、いい?」『やっちゃう?』とあえて軽めに言った俺に、相葉がそう言った時にふたりで見た時刻は日を跨いでいて「オッケ」お試しの1週間の最後の日になっていた。
翔さんに入れたメッセージに既読がつくのはもっと後かと思っていたのに。玄関を出てすぐに返事が来たことを知らせる音が鳴った。〝潤さん、マジか〟〝マジだよ!だから飯でも食ってくる!〟〝今から?〟〝今から!って翔さん仕事は?〟今日は仕事なのは知っている。だけどこんな時間にやり取りができるなんて事は今まで無かった。ここまでメッセージのやり取りをして、大丈夫だったら電話しちゃおうかな、なんて思っていたら自分の電話が着信を知らせた。「翔さん!仕事は?終わったの?」……ん。なんか早くあがれたんだ
■23:28どれだけ長い時間だったかしれないがふと視界に入った料金メーターがそれほどの長時間でないことを知らせる。「しょーちゃん、降りるよ?」「・・・ん」運転手に礼を言う様は、穏やかできっと多くの人間から好かれていると、誰もがそう感じる振る舞い。・・・俺はこの男の二面性を知っている。そう思うと、震えるような興奮が湧き上がった。タクシーで散々と弄ばれ、熱を昂らせた俺を何事もないかのように雅紀は自身の部屋へ導く。エレベーターの中、密室。タクシーのアレのお返しをしてやりたい。
部屋の鍵を開け、ざっと様子を確認してから掃除を始めた雅紀に対し、和也はじっと雅紀の背中を見ていた。「今から布団干してシーツ洗っても大丈夫かなぁ?埃臭かったらゴメンネ?」あえて和也の様子を気にする事もなく、何処からともなく掃除道具を取り出してせっせと掃除する雅紀。しばらく無言だった和也が、ボソッと口を開いた。「聞かないんですか?」「何を?」「どうしてワタシがここに居るのかって」「カズが聞いて欲しいんなら聞くよ?」「…………」掃除の手を休め、くるりと和也の方に体を向けて、雅紀は笑いか
今日もしょーちゃんが可愛い。可愛くて可愛くて仕方ない。スーパーの裏って言ってんのにスーパーと逆方向に歩き出そうとするからどさくさに紛れて手を繋いだ。汗かいたからハグしないって昨日カッコつけて言っちゃったし。でも近くにいたらもっとくっついてハグしてグリグリしたーい!ってなるじゃん。だから。咄嗟に手を引っ張ったら離せなくなって、しょーちゃんはちょっと焦ってたけど何食わぬ顔ですっとぼけてお店まで手を繋いで歩いた。しょーちゃんの手はすべすべして柔らかくて触り心地が良い綺麗な手だった。「あー
sideS潤が帰ったあと・・・しばらく震えが止まらなかった。菊池から舐められた乳首をシャワーで流し潤からされたキスもボディーソープで唇を洗った。悔しい気持ちが強かった。それと同時に嫌悪感も。触れられたくない。誰にも。気持ち悪くて嫌になる。菊池からも潤からも・・・あんなことをされたくない。俺に触れていいのは雅紀さんだけ。雅紀さんだけだから。そう俺は13才で21才の雅紀さんに犯された。犯されたフリをした。本当は嬉しかった。泣き叫び、やめてと懇願して嫌がるのを演じ
服を脱がされながら無意識に大きく呼吸をしていた。苦しいと思う余裕も無かったふたりからのまさに浴びるようなキスは恐らく、上手く呼吸をすることが出来ていなかったんだと思う。「オレも脱ご」長い足の間に俺を座らせての後ろからの密着は正直それだけで興奮するには十分だった。服を着ていてもそうだったのに、お互いの肌を肌で感じると尚更する興奮は相当。「やば、すげぇいいかも」相葉君の言葉に思わず頷きそうになる。シャツを脱がされてまたすぐにされた潤からのキスが無ければきっと、俺も相葉君と同じ言葉を口にしただ
雅紀さんに気持ちを伝えて、そのままじっと見つめていると、雅紀さんはふっと笑って「ありがとう。翔の気持ちを聞かせてくれて」そう言って俺を抱き寄せてくれた。俺も雅紀さんの背中に手を回して「俺も。気持ちを聞いてくれてありがとう」「翔。改めてだけど、僕は翔を愛してる。僕と生涯をともに過ごしてください」「はい。不束者ですがよろしくお願いします」俺たちは顔を見合わせてふふふと笑い合って。「そうだ、指輪買わないと」「ふふ。そうですね」「どんな指輪がいいかなぁ。そうだ、これから買いに行こう
sideM「雅紀さんっ!・・・雅紀さんっ!」遠くのほうで翔の声が聞こえて来た。「ん・・・」「雅紀さんってば!起きてください!」「あれ?・・・俺・・・」翔をベッドに運んで髪を撫でてたら、そのまま横で眠ってしまってたみたいだ。翔がすごい顔をして俺を起こしてた。「朝・・・?」「違いますよ!夜中3:00です!」翔はベッドから下りるとひざまずいて俺に布団をかけてきた。「雅紀さんどうして俺を看病するみたいにして寝てるんですか!雅紀さんが風邪引くじゃないですか!!!なんでこんなことを!
櫻葉・相櫻小説です苦手な方はこちらで回れ右ー、お願いします大丈夫な方、お付き合い頂けたら嬉しいですよろしくお願いします•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆お風呂に入り、夕飯を食べた後に3人でケーキを食べた。「おいちーーい!!」「空くんのリスさんのケーキ、可愛いね♡」「うん!!ちゅっごくかわいくて、ちゅっごくおいちい♡♡」「雅紀先生のチョコレートケーキも、すっごく美味しいよ!!」「ちあわちぇだねぇ〜!!」「くふふ、ホント幸せだね♡」「まさきせん
その日はそのまま寝て次の日。目が覚めて少し落ち着いたというか冷静な気持ちも戻ったというか。今俺がもうひとりの『雅紀』の住んでた場所に行こうにも、かなり遠いその場所へ行く交通手段も交通費も俺には無い。それに学校があるから時間も無い。……少しだけ、しょーちゃんに会ってみたいとは思ったけど。だからこの話は、手紙の内容は俺の心の中だけにとどめておこうって思った。だけど念のため、お父さんやお母さんに手紙が読まれないように、あの内容は誰にも知られない方が良いって思ったから隠した。すごく念入りに。俺
「雅紀さん、今日、うち来ない?」潤くんとキスをしたあの日から。何度となく昼にも会い店でも顔を合わせ3人で出かけることもしばしば。変わったことといえばしょーちゃんとだけではなく潤くんとも会う度に頬や手にキスを贈り合うようになった。けれど唇へのキスは、潤くんとはあれ以来していない。それでも、どちらともなく見つめ合う時間は確実に増えた。それは、確かな熱を持って。しょーちゃんの前でも、それは隠しはしなかったししょーちゃんはむしろその様子を楽しげに…というよりもなんだか幸せ
あれは、俺が中1の夏。親戚の住む海沿いの町に泊まりがけで遊びに来ていた時の話。近所には民宿もあって、夏休みだからか賑やかで色んな人が出入りしていた。その中には慰安旅行を兼ねた雑誌か何かの撮影の人達がいて、はじめは気後れして話せなかったけど、次第に仲良くなって一緒に居るようになった。「雅紀ぃ~海いこーぜー」「こら、俺の方が年上!さん付けな」「いいじゃん、別に♪」その中の1人、雅紀は俺より年上だけど一番仲良くなって、俺は隙あらば雅紀のそばにまとわりついていた。口では呼び捨てで名前を呼ぶ俺を
これ以上はダメだと誰もが分かっているはずなのに。相葉君が俺のベルトを外してから下ろすファスナーの意味は一つしか考えられない。さすがにダメだろそう言わなきゃいけないと思うのに、やっぱりどうしても声にはならない。されるキスで唇が塞がれているから、と言う理由はもはや言い訳でしかない事は十分すぎるほどに自分で分かっていた。「邪魔」腰骨の辺り左右両方を直で掴まれて声が出そうになった。少しづつ下げられていくデニムは下着が見える。普段なら見られることに何ら抵抗なんてないのに、今はそれがめちゃくちゃに恥
(雅紀)俺の名前は相葉雅紀。高3の受験生。進学希望で、俺が志望してる大学が夏休みにオープンキャンパスを開催するから、どんな感じなのかなって行ってみた。「ワタシも付き添います。どんなところなのかしっかりとチェックしないと」「なんで?和くんまだ受験じゃないでしょ」「ワタシはまーくんの保護者ですからね。ワタシがぽやっとしてるまーくんの分まで大丈夫なのか判断するのが必要でしょ?」「自分で判断出来るよぉ~(*’◇’)」俺にツッコミをいれてるのは幼馴染みの二宮和也。和くん。和くんが自分
お父さんとお母さんには手紙の詳しい内容は言わなかった。ただその手紙には母親が本当の父親には連絡が出来なくて、俺をひとりにする事を許して欲しいって書いてあったんだと言っておいた。………俺は双子だった。もしかするとそれが、俺があの夢を見ていた事と繋がってるのかも知れないって、少し府に落ちた。同じ『雅紀』という名前、それは本当の父親が名付けたなら頷ける。まさか本当に母親がつけてたとは思ってないだろうし、もしかするとそんな話をしたことさえ忘れて向こうにもつけたのかもしれない。俺が見ていた夢は、
ずっと追いかけていたんだと思う。とにかく一緒にいたかった。兄弟みたいだと家族にも親戚にも、近所の人にもよく言われた。初めのうちはそう言われる事が嬉しかった。自分と一番近い人はこの人なんだと思えたから。だけどしばらくしてその事に違和感を覚えた。子供ながらに。オレたちは兄弟じゃない。兄弟じゃないのに一番近くにいる。その事が特別なんだと思いたかったんだと思う。って今思えば、ガキのくせに生意気だったな。「ふふ。しょーちゃん、子供みてぇ。可愛すぎ」そんな事を考えながら頭を撫でる。撫でられる事
■21:23「ほら、しょーちゃん!どんどん飲んで?」「あ、うん、飲んでるのんでる」「相葉ちゃーん、櫻井さん、こまってるよー(笑)」「え!?しょーちゃん、こまってる?こまってるの!?おーちゃん、なんでわかるの!!」「あ、いや、困ってないよ?戸惑ってはいるけど」「んー?難しいこと言ってるー。んー。」「いや、えっと、思ったよりあいばさ・・・」「まさき!」「あ、ハイ、雅紀、が、テンションが高くて驚いているって感じ?」さて。何事かと申しますと。食事を頼んで、食事に合う酒を大野さんか
sideS「雅紀さん・・・おかえりなさいませ。」「翔・・・お前今日、菊池が来たそうじゃないか。どういうことだよ。」「え・・・」潤にチクられたのではとドキリとする。でもそんなはずはきっとない。潤は菊池がレイプしそうになったということを黙っておいてくれると約束してくれた。潤が俺に嘘を付くはずがない。「わたしの痛めつけられた身体を心配して、自分のせいだと謝罪してくれました。」「それだけか?」「はい。それだけです。」「潤から聞いたけど?」「え?」ギクリとする。「書類と名刺。
■0:37わざと声をあげている自覚はあった。そのたびごとに、雅紀が奥を攻めるから。それが欲しくて、わざと。「アッ、アッ・・・ま、さきッ・・・ん、んぁッ」「しょーちゃん、きもちい?ココ、いいよね」「・・・ん、・・・スゲェ、イイ・・・アッ、、」雅紀が腰を深く送るたびに、雅紀の熱が俺の奥に届く。欲しかったそれを引き戻されまいと、ぎゅっと締まるのは、無意識で。「あっ・・・しょ、ちゃ、ダメそんな、したら」「だっ・・・て、ンッ、、あん、んあっ、あっ!」「ほら・・・そんな可愛い声で啼か
櫻葉・相櫻小説です苦手な方はこちらで回れ右ー、お願いします大丈夫な方、お付き合い頂けたら嬉しいですよろしくお願いします•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆「つき組さんっ!!遊びに来たわよ!!」「あきこせんせいだぁーー!!いっしょにあそぼっ!!」「ふふ、何して遊ぶ??」「おままごとーー!!ともこせんせいもいっしょにやろーー!!」「いいわよぉーー!!」「ともこせんせいとあきこせんせい、そこにすわっててね、いま、おりょうりはこびますので〜!!」「「は
…え、やきもち…?相葉さんが…俺に…?戸惑う俺をよそに、2人の会話がどんどんヒートアップしていく。「おい、風間!何を勝手に言っちゃってくれてるんだよ!」「だって相葉さん。翔くん、わかってなさそうだったから」「だからって、今、オレが自分で説明しようとしてたのに」「じゃあ、さっさとヤキモチ妬いてましたって言えばいいじゃないですか」「オレにはオレなりの話す順序ってものがあるんだよ!それをお前は…」「そんなの知りませんよ。だいたい、翔くんのことを名前で呼びたいなら、ヤキモチ妬く前にさっ
乾いた自分の髪に触れてみる。「ふわふわ……かな」相葉君の言葉を真に受けたわけでは無いけれど、確かにそうかもしれない。ふわふわとした髪は何となく柔らかいような気がする。「……今更恥ずいわ」触れられた時よりも思い出す今の方が恥ずかしい、という不思議な感覚になる。だけどそうだな、相葉君に言われるまで、自分の髪質の事にそこまでの興味を持ったことは無かった。「あー、気持ちよかった!」悶々とまた考えていたら相葉君がシャワーを浴び終えたらしくご機嫌な声が聞こえた。こんなに早く?と思ったけれど、多分
雅紀さんに抱きしめられて、俺は雅紀さんの胸の中で。「はぁぁ…まったく。君は僕をどうするつもり?」「えっと…」「僕はね、流石にがっつきすぎたかなって…必死で理性と戦っていたのに」「ごめんなさい。でも…」雅紀さんの胸から顔を上げると「……んっ」雅紀さんの顔がすうっと近づいてきて、俺の唇と優しく重なった。雅紀さんは角度を変えながら、俺の唇を何度も塞いでいく。俺が薄く唇を開けると、隙間から雅紀さんの熱い舌が滑り込んできた。「…んっ、はぁ…」雅紀さんの舌に口の中をかき混ぜられて。俺も必