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こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2今回は、図10および図11を用いて、東経129.5°上において、等相当温位線の集中帯が850hPaと950hPaの間の鉛直方向の傾きで地上に到達しているものとして地上における集中帯の南端の位置を求めよ、という内容で考えてみます。まず、図10の850hPaでの集中帯の南端を求めます。読み取り方として、北緯30°から北緯35°の間に着目して、等間隔に並んでいる矢羽が何度間隔か見ます。すると0.5°間隔であるこ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験1・問1(4)今回は、本文を読みながら、㋐、㋑、㋒の空欄に入る適切な語句を考えてみます。まず、「鹿児島上空では790hPa付近から650hPa付近にかけて気温減率は(㋐)断熱減率とほぼ同じで、湿数はほぼ0℃である。」とあります。790hPa付近から650hPa付近に着目しますと、気温の分布は、湿潤断熱線とほぼ平行していることから、湿潤断熱減率とほぼ同じとなり、湿数は露点温度の分布とほぼ重なっていることから
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第51回試験・実技1・問2図9の該当する枠内の湿潤域を図10に重ねてみました。温暖前線の解析につきましては、朝鮮半島南部から東に延びて、関東地方北部へ達する湿潤域と、等相当温位集中帯とがほぼ対応していますので、その南縁の333K~336K付近に温暖前線を描くことができます。寒冷前線につきましては、温暖前線に対応する湿潤域ほど帯状に延びていないものの、等相当温位集中帯に対応していることに、着目して、南縁の342K
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験1・問2今回は、図6(左下)の12時間後に予想されている東海地方の上昇流域について、図8(上)の12時間後の850hPa面の風・相当温位予想図で見たときにどのような特徴が見られるか、という問題です。問題に入る前に一般知識の大気の力学で学習する収束・発散について、古い問題ですが第9回試験・一般知識・問7を例に復習してみたいと思います。この問題は収束の大きさが2番目に大きいのは①から⑤のどれでしょう、と
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2今回は、図10と図11を使って、東経127.5°に沿って描画された点D、E、Fについて、850hPaの相当温位で赤線に沿って見たときの相対的な特徴と、図11の同じ各点における950hPaの相当温位と比較したときの安定性として適切なものをそれぞれ下枠から選んで解答せよ、ということで、点D、E、Fの順に考えてみます。(点D)図10から見ますと、850hPaでは等相当温位線の集中帯、すなわち等相当温位の傾
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・専門知識まず、ア〜ウの鉛直分布の細実線で示されている、「飽和相当温位」とは何か、簡単に触れておきたいと思います。ある空気塊が水蒸気で飽和していると仮定して求めた相当温位のことを「飽和相当温位」といいます。例えば、ある空気塊の相当温位と飽和相当温位との差が小さいほど、その空気塊は飽和に近いことを表しています。(a)本文で「およそ6時間後に周辺でダウンバーストと思われる突風が観測されている。」とあることから、発達した積乱
こんばんは。今回は、図10と図11を使って、東経127.5°に沿って描画された点D、E、Fについて、850hPaの相当温位で赤線に沿って見たときの相対的な特徴と、図11の同じ各点における950hPaの相当温位と比較したときの安定性として適切なものをそれぞれ下枠から選んで解答せよ、という問題です。特に大気の安定性についてどのように判断するのかについて触れながら、次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技2問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を
こんばんは。今回は、前回で求めた速さと、図4の九州付近の枠内にある×印の南西側における空気塊の移動の速さと比較して、「速い」、「遅い」、「ほぼ同じ」のいずれかで解答せよ、という内容の問題です。前回の問いを正しく求めていれば、確実に得点できるところです。次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問1(4)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。4日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・実技試験1・問4(3)今回は、地点aと地点bそれぞれにおける、地上の相当温位と600hPaの相当温位の値を読み取って、その差を求める問題ですので早速読み取ってみます。まず、地上につきましては、問題文中で指示が特にありませんので1000hPaの位置と考えます。地上につきましては、地点aおよび地点bの指し示す位置、600hPaにつきましては、各地点の鉛直上にある矢羽の根元の位置で相当温位の値を読み取ります。
こんばんは。元日に、北陸地方を中心とする大きな地震があり、大変驚きました。大阪でも横揺れがあり、我が家は大丈夫だったんですが、当ブログをご覧の方、ご家族、お住まい、ご無事でしたでしょうか。時間の経過とともに、被害の状況がテレビなどを通じ徐々に伝わってくる状況で、まだ全体のことがわかりませんが、被災された方におかれましては、謹んでお見舞い申し上げます。それでは、問題の方ですが、早速考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験2・問2(1)①今回は、12時間後の図6(下
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験・問4今回は、本文を読みながら、空欄に入る語句や数値を考えてみたいと思います。まず、「図12によると、地上付近の相当温位はシアーライン(▲の位置)の東側のほうが西側より(①)く、シアーライン付近で相当温位の水平傾度が大きい。」とあります。①では、図12における鉛直方向の等相当温位線を読み取って、▲で表されているシアーラインの位置に対して東西どちら側が高いかということですが、シアーラインの西側では等相当温位線が集
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技2・問3(1)今回は、図9の29日21時を初期時刻とする850hPa相当温位・風3時間予想図を用いて、平島を中心とした半径約100kmに範囲内について、相当温位の分布の特徴と風の分布の特徴の2つに分けて、相当温位は数値に言及しながら、風は風向に言及しながら述べよ、ということで考えてみます。まず、問題文に、「大雨となった平島を中心とした半径約100kmの範囲内」とあります。そこで緯度1°の距離が約111k
こんばんは。今回は、図5(上)の西日本の強い降水と関連する図4および図5(右下)の拡大図の範囲における風の分布に共通する特徴を相当温位の分布との位置関係に言及して述べよ、という内容の問題です。この2つの図を見ながら、なぜ「強い降水」となるのか、風の分布と相当温位の分布の2つの視点から考えてみましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問1(4)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。6日分の考察編は次回更新の
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験2・問4(2)今回は、「東経130°~東経132°および800hPa~900hPaに囲まれた範囲で、相当温位のの極値が東西に延びている」とあり、この極値と湿数の関係について述べよ、という問題になります。まず、問題文の通り、「東経130°~東経132°および800hPa~900hPaに囲まれた範囲」を青の線で囲ってみました。この囲った範囲における相当温位の極値とは、例えば、東経130.2°付近では
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・一般知識ある空気塊があって、その空気塊の高度を上下させたときの温度を考えます。空気塊は断熱的に上昇させますと、気圧が下がって断熱膨張することによって気温が下降しますし、断熱的に下降させますと気圧が上がり断熱圧縮することによって気温が上昇します。すなわち気圧の変化によって空気塊の温度も変化してしまうことを意味しています。(受験時代のノートより)天気の移り変わりを考える上でこのままですと不便なことが多
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・実技2・問1今回は、図2の相当温位・風12時間予想図を用いて、九州に接近中の台風に伴う850hPa面の風速分布の特徴を述べるのが一つ、もう一つが850hPa面の相当温位分布の特徴を述べよ、という内容です。初めに台風に伴う850hPa面の風速分布の特徴について見ていきます。問題文では具体的に、「台風中心を取り巻く風速分布」に着目して、「風速が最大となる位置とその風速値に言及」、つまり風速が最大となる位置とその
こんばんは。(一財)気象業務支援センターから、第56回試験の試験案内が発表されました。受験申請期間は6月14日(月)~7月2日(金)、試験日は8月22日(日)となっていますが、別添の「新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴う受験申請者への対応とお願い」によりますと、日程などの変更の可能性があるようですので、受験の予定の方は試験案内書をよく読んで、ホームページも小まめに確認するようにしましょう。また写真など今のうちに準備できるものは揃えておくと慌てず安心かと思います。ちなみに大阪会場は夏の
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験1・問2今回の問題で着目する低気圧は、問題にあります通り、紀伊半島付近にある低気圧になりますので、慌てて読み飛ばしてしまいますと、日本海中部の低気圧と間違えますので、日頃の問題演習では最初はゆっくりでも構いませんので「よく読む」くせをつけておきましょう。また「地上の低気圧に伴う温暖前線と寒冷前線を」とありますので、今回の前線解析は低気圧の閉塞を考えなくてよいと読み取れます。次に今回の前線解析で最も注目する要素で
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・実技2・問2(解答用紙)今回は、図11(上)、25日21時の850hPa面の予想における温暖前線を解答図に指定された太枠線で囲まれた範囲を前線記号を付して記入せよ、という前線解析の問題です。今回の問題に関する前線解析の要点は、用いる資料が850hPa相当温位・風の予想図だけですので、等相当温位集中帯の暖気側の縁に着目することになります。風の情報もありますので風向シアーの大きい部分も着目すべき要素なんですが
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験1・問2今回は、図6及び図7(下)に基づき、本文を読みながら空欄を穴埋めしていきます。まず、「予想図によると、18日21時には、地上低気圧の中心は500hPa面の渦度ゼロの等値線から推測される(①)の(②)に位置する。」とあります。まず、図6(上)の500hPa面における渦度の分布を見てみます。本文の「渦度ゼロ」とは、北側の正渦度域と南側の負の渦度域の境界の部分にあたり、500hPa面の強風軸に対応します。す
こんばんは。今回は、図6と図7(下)の18日21時の予想より、福島県付近に予想される地上低気圧について述べた文章の空欄を穴埋めする内容の問題です。初期時刻の前線の波動が後に低気圧となり、36時間後にどうなる予想なのか、次回、一緒に考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験1・問2問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。30日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実後試験2・問2まず、問題文の下枠、ⓓを除くⓐ〜ⓕのこれまでの考察の結果をまとめますと、ⓐ:12時間後から36時間後にかけて、地上の台風中心の気圧変化量は0hPa。ⓑ:12時間後から36時間後にかけて700hPa面において南西側で乾燥域が広がり、北東側では湿潤域となる。ⓒ:12時間後から36時間後にかけての850hPa面における高相当温位域の形状は、楕円形から円形に変化している。ⓔ:850hPa面の相当温
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問1(4)今回は、図5(上)の西日本の強い降水と関連する図4および図5(右下)の拡大図の範囲における風の分布に共通する特徴を相当温位の分布との位置関係に言及して述べよ、ということで考えてみます。問題文では「西日本の強い降水」とありますので、それをもたらす要因を850hPa面の予想図に盛り込まれている情報から、相当温位と風のそれぞれについて読み取る必要があります。まず、相当温位では、図4の5
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験2・問4今回は、図10(下)の「内之浦を通る東西鉛直断面の相当温位・風・湿数」の24時間予想図を用いて内之浦上空の21時における図の範囲内の相当温位の最大値と最小値および、それぞれの高さと湿数を答えよ、という読み取りの問題です。まず先に、相当温位の最大値とその高度、およびその高度における湿数から見ていきます。読み方は図10の下にあります通り、相当温位は実線で示し、等値線は細実線1Kごと、太実線3Kご
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・専門知識(a)本文にあります通り、梅雨前線を維持している水蒸気輸送には、一方では、インド洋からチベット高原の南側を流れる湿った南西風(インドモンスーン)が梅雨前線に流れ込んでおり、もう一方では、太平洋高気圧の縁辺の沿って湿った南風が梅雨前線に流れ込んでいます。これら2つの湿った空気の流れで、大量の水蒸気が輸送されることにより梅雨前線が維持されています。したがって、本文の内容は正しいとなります。(b)相当温位と
こんばんは。今回は、36時間後の予想における、地上の台風中心から見て850hPa面の相当温位の極大がどの方向にあるか、という前回と同様の問題について、次回、一緒に考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験2・問2(1)②問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。5日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。今回は、図6(左下)の東海地方に予想されている強い上昇流域について、図8の850hPa面の風の場と相当温位の場の特徴はどのようになっているか、風、相当温位とも数値を示して述べよ、という問題です。上昇流となり得る条件は一般知識の大気の力学の内容になります。あやふやな方は一般知識の復習も兼ねて次回一緒に考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験1・問2※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。14日分の考察編は
こんばんは。今回は、図5(上)の領域ア、および図6(上)の領域イのいずれも10mm以上の降水量を予想していることに関する問題です。この2つの降水域は図5(右下)、図6(右下)それぞれの850hPa相当温位場のどのようなところに対応しているのかを「高い/低い」で解答し、また領域アにおける850hPa面の平均的な風速を領域イと比較して「大きい/小さい」で解答せよ、という内容について次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問1(3)問題文及び図表は一般財団法人
こんばんは。今回は、図4の九州北部にある、東シナ海から延びる348Kの等相当温位線の先端を示す×印についての問題です。この×印が12時間後の図5では、中国地方に移動する予想とするとき、この間の移動の速さを求めよ、という内容です。次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問1問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。2日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第39回試験・専門知識はじめに、4地点の鉛直分布の図に描かれている温位、相当温位、飽和相当温位について確認しておきましょう。まず実線で描かれている「温位」とは、ある高度にある空気塊を断熱的に1000hPaの高度に上昇または下降させて揃えたときにとる温度(K)のことをいいます。次に破線で描かれている「相当温位」とは先ほどのある空気塊における温位に、その空気塊に含まれている水蒸気がすべて凝結して、その際に放出された潜熱によ