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こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・専門知識(a)本文にあります通り、梅雨前線を維持している水蒸気輸送には、一方では、インド洋からチベット高原の南側を流れる湿った南西風(インドモンスーン)が梅雨前線に流れ込んでおり、もう一方では、太平洋高気圧の縁辺の沿って湿った南風が梅雨前線に流れ込んでいます。これら2つの湿った空気の流れで、大量の水蒸気が輸送されることにより梅雨前線が維持されています。したがって、本文の内容は正しいとなります。(b)相当温位と
このブログに掲載する気象予報士試験問題は、事前に(財)気象業務支援センターにブログへの掲載を確認し、ホームページで公開されている試験問題、または本試験の試験問題を使用しています。問題の答え・解答方法については(財)気象業務支援センターとは全く無関係で私個人の責任により掲載しています。今日は問4(5)を考えていきます。穴埋め問題ですね。問1だけでなく、この実技1は穴埋め問題が多かった気がします。注意事項として①③は漢字、②④⑥は枠内から選択、⑤は50刻みの整数で答えるとなっ
このブログに掲載する気象予報士試験問題は、事前に(財)気象業務支援センターにブログへの掲載を確認し、ホームページで公開されている試験問題、または本試験の試験問題を使用しています。問題の答え・解答方法については(財)気象業務支援センターとは全く無関係で私個人の責任により掲載しています。今日は問4(4)を考えていきます。また「図13(左)を用いて」と書いていますので、図13の左側を見てみましょう。尾鷲上空で対流不安定になっている層の上端と下端の高度を50hPa刻みで答えるよう
いつも間違う相当温位の惑わせ問題。今日は、これだけ覚えよう!
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・実技試験1・問1(4)今回は、本文を読みながら、㋐、㋑、㋒の空欄に入る適切な語句を考えてみます。まず、「鹿児島上空では790hPa付近から650hPa付近にかけて気温減率は(㋐)断熱減率とほぼ同じで、湿数はほぼ0℃である。」とあります。790hPa付近から650hPa付近に着目しますと、気温の分布は、湿潤断熱線とほぼ平行していることから、湿潤断熱減率とほぼ同じとなり、湿数は露点温度の分布とほぼ重なっていることから
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・一般知識初めに問題に入る前に、混合比、温位、相当温位について触れておきたいと思います。まず、混合比は混合比(q)=水蒸気の質量/乾燥空気の質量で表されます。これを湿潤空気の気圧(p)、水蒸気圧(e)、乾燥空気の分圧(p-e)で表す場合の混合比(q)は、q=0.622×(e/p-e)ふつうe/pは0.04を越えることはなく、つまり水蒸気圧は湿潤空気の気圧より2桁小さく、分母のeは省略することができ、q=0.
こんばんは。今回の一般知識は、大気の熱力学から、シリンダーとピストンでできた容器に未飽和の湿潤空気を封入し、ピストンがA、B、Cの位置にあるときの混合比q、温位θ、相当温位θeそれぞれの関係式(a)(b)(c)の正誤について検討する内容の問題です。大気の熱力学に入りますと、混合比、温位、相当温位といろんな概念が出てきますので、初学者の方が最初につまずきやすいところでもあります。今回の問題を通して、それぞれの概念を整理しておきましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第62
こんばんは。今回の専門知識は、地上天気図、気象衛星赤外画像、レーダー降水強度および高度1500m付近の風分布図、鹿児島の気温・露点温度および相当温位の鉛直分布図が与えられており、これらを用いて梅雨前線付近の現象について述べた文の(a)〜(c)の空欄に入る適切な語句を考える内容の問題です。複数の資料から現象について読み取り、理解することは実技試験においても重要ですのでしっかり復習しましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第46回試験・専門知識問題文及び図表は一般財団法人気象業務
「梅雨はつい降るつい上がる」という表現は、梅雨の特性を簡潔に言い表しています。梅雨前線は日本に停滞し、雨が降り続く時期であることが多いですが、その特性は地上天気図だけでは十分に把握できないことがよくあります。相当温位図を合わせて見ることが重要です。相当温位図は、気象の立体構造を把握するのに役立ちます。この図を利用することで、湿った空気がどの高さで存在しているのか、またどの程度の温度・湿度を持っているのかが分かります。これにより、降雨ポテンシャルや降雨の強度をより正確に予測することができます。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問3(3)まず、東経129.5°上のどこに前1時間降水量20mm以上の強雨域があるのか、図10から探してみます。前回の①の考察でも述べましたが、矢羽は0.5°ごとにプロットされているのを目安にして、黄色で表示されている20mm〜30mmの強雨域が北緯33.3°〜33.4°付近にあることがわかります。問題文では、『ただし、「集中帯」は、地上、950hPa、850hPaのうち、強雨域に水平距離が最も近い1つだ
こんばんは。前回の問3(3)①の問題では地上における等相当温位線の集中帯の南端の位置を求めましたが、今回はこの結果に基づいて東経129.5°上における20mm以上の強雨域と集中帯との位置関係を「強雨域は、」の書き出しに続けて解答せよ、という内容です。東経129.5°上において強雨域がどの付近に位置しているのかを読み取れば素直に解答できると思います。次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問3(3)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂い
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2今回は、図10および図11を用いて、東経129.5°上において、等相当温位線の集中帯が850hPaと950hPaの間の鉛直方向の傾きで地上に到達しているものとして地上における集中帯の南端の位置を求めよ、という内容で考えてみます。まず、図10の850hPaでの集中帯の南端を求めます。読み取り方として、北緯30°から北緯35°の間に着目して、等間隔に並んでいる矢羽が何度間隔か見ます。すると0.5°間隔であるこ
こんばんは。今回も図10および図11を用いた問題です。図中の東経129.5°上において等相当温位の集中帯が850hPaと950hPaの間の鉛直方向の傾きで地上付近の集中帯の南端の位置を1°刻みで求めよ、という内容です。次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問3問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。26日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2今回は、図10と図11を使って、東経127.5°に沿って描画された点D、E、Fについて、850hPaの相当温位で赤線に沿って見たときの相対的な特徴と、図11の同じ各点における950hPaの相当温位と比較したときの安定性として適切なものをそれぞれ下枠から選んで解答せよ、ということで、点D、E、Fの順に考えてみます。(点D)図10から見ますと、850hPaでは等相当温位線の集中帯、すなわち等相当温位の傾
こんばんは。今回は、図10と図11を使って、東経127.5°に沿って描画された点D、E、Fについて、850hPaの相当温位で赤線に沿って見たときの相対的な特徴と、図11の同じ各点における950hPaの相当温位と比較したときの安定性として適切なものをそれぞれ下枠から選んで解答せよ、という問題です。特に大気の安定性についてどのように判断するのかについて触れながら、次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技2問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問1(4)今回は、図5(上)の西日本の強い降水と関連する図4および図5(右下)の拡大図の範囲における風の分布に共通する特徴を相当温位の分布との位置関係に言及して述べよ、ということで考えてみます。問題文では「西日本の強い降水」とありますので、それをもたらす要因を850hPa面の予想図に盛り込まれている情報から、相当温位と風のそれぞれについて読み取る必要があります。まず、相当温位では、図4の5
こんばんは。今回は、図5(上)の西日本の強い降水と関連する図4および図5(右下)の拡大図の範囲における風の分布に共通する特徴を相当温位の分布との位置関係に言及して述べよ、という内容の問題です。この2つの図を見ながら、なぜ「強い降水」となるのか、風の分布と相当温位の分布の2つの視点から考えてみましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問1(4)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。6日分の考察編は次回更新の
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問1(4)前問の問1(4)①で求めた移動の速さは、15ノット(20ノット)でした。では、図4の九州付近の枠内における×印の南西側の風速を見ますと、40ノット程度であることから、①で求めた速さはそれと比較して遅いことがわかります。したがって、正解は遅いとなります。では。
こんばんは。今回は、前回で求めた速さと、図4の九州付近の枠内にある×印の南西側における空気塊の移動の速さと比較して、「速い」、「遅い」、「ほぼ同じ」のいずれかで解答せよ、という内容の問題です。前回の問いを正しく求めていれば、確実に得点できるところです。次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問1(4)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。4日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問1(4)図4の×印を写しとって図5(右下)に重ねた図を見ながら求めてみます。5日21時の九州付近にある赤で示した×印と6日9時の青で示した×印を結ぶ図上の距離は12mm、一方、距離の計測の目安となる緯度10°の図上の距離は40mmとしますと、緯度10°は600海里ですので、40:12=600:Xとなり、X=180(海里)と求められます。この180海里という距離を12時間かけて移動しますので、5ノット
こんばんは。今回は、図4の九州北部にある、東シナ海から延びる348Kの等相当温位線の先端を示す×印についての問題です。この×印が12時間後の図5では、中国地方に移動する予想とするとき、この間の移動の速さを求めよ、という内容です。次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問1問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。2日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問1(3)まず、図5の6日9時から見てみます。領域アは、華中、東シナ海から東に延びる高相当温位域の中にあり、特に領域アは相当温位が345K以上と高いことから降水が予想されていると考えられます。また、図6の2日9時を見てみますと、領域イも華南、東シナ海から東に延びる高相当温位域の中にあり、相当温位が345K以上と高いことから、領域アと同様に予想されていると考えられます。したがって、領域アと領域イに共通
こんばんは。今回は、図5(上)の領域ア、および図6(上)の領域イのいずれも10mm以上の降水量を予想していることに関する問題です。この2つの降水域は図5(右下)、図6(右下)それぞれの850hPa相当温位場のどのようなところに対応しているのかを「高い/低い」で解答し、また領域アにおける850hPa面の平均的な風速を領域イと比較して「大きい/小さい」で解答せよ、という内容について次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問1(3)問題文及び図表は一般財団法人
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問1今回は、図4の東シナ海および日本海にそれぞれ等相当温位の集中帯が延びていることについて、これらと図3の華中から西日本に延びる湿域との相対的な位置関係を述べた文の空欄を下枠から適切な語句を選んで完成させよ、ということで考えてみます。問題を考えるにあたり、等相当温位線の集中帯と湿域との相対的な位置関係をわかりやすくするため、図4の850hPa面における東シナ海の等相当温位集中帯(赤線)と
こんばんは。今回は、図4の850hPa相当温位・風12時間予想図を用いた問題です。図4の東シナ海および日本海にそれぞれ等相当温位の集中帯が延びていることについて、これらと図3の華中から西日本に延びる湿域との相対的な位置関係を述べた文の空欄を下枠から適切な語句を選んで完成させてみましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問1問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。23日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実後試験2・問2まず、問題文の下枠、ⓓを除くⓐ〜ⓕのこれまでの考察の結果をまとめますと、ⓐ:12時間後から36時間後にかけて、地上の台風中心の気圧変化量は0hPa。ⓑ:12時間後から36時間後にかけて700hPa面において南西側で乾燥域が広がり、北東側では湿潤域となる。ⓒ:12時間後から36時間後にかけての850hPa面における高相当温位域の形状は、楕円形から円形に変化している。ⓔ:850hPa面の相当温
こんばんは。今回は、これまで問2(1)の6つの枝問について考えてきたわけですが、このうち枠内のⓓを除く5つについて、この中の解答が、台風が温帯低気圧に変化するときに見られる特徴と見做せるものをすべて選べ、という内容の問題です。一般的に台風が温帯低気圧化するとき、どのような変化が見られるかを踏まえて問題を考えてみましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験2・問2問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。9日分
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験2・問2(1)②今回は、36時間後の予想における、地上の台風中心から見て850hPa面の相当温位の極大がどの方向にあるか、ということで考えてみます。前問と同様に、今度は図7(下)、奄美大島のすぐ南側にある台風中心を図8(下)と重ねてみますと、相当温位の極大である357Kの閉じた等相当温位線の中に対応しており、ほぼ同じ位置であることがわかります。したがって正解は、「ほぼ同じ」ということになりま
こんばんは。今回は、36時間後の予想における、地上の台風中心から見て850hPa面の相当温位の極大がどの方向にあるか、という前回と同様の問題について、次回、一緒に考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験2・問2(1)②問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。5日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。元日に、北陸地方を中心とする大きな地震があり、大変驚きました。大阪でも横揺れがあり、我が家は大丈夫だったんですが、当ブログをご覧の方、ご家族、お住まい、ご無事でしたでしょうか。時間の経過とともに、被害の状況がテレビなどを通じ徐々に伝わってくる状況で、まだ全体のことがわかりませんが、被災された方におかれましては、謹んでお見舞い申し上げます。それでは、問題の方ですが、早速考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験2・問2(1)①今回は、12時間後の図6(下